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白玉ユキトのレビューコレクション

  • キミまで700km
    キミまで700km
    とても楽しくプレイできました! 遠距離恋愛で会いに行った一日、彼女と一緒に広島弁の彼と広島観光を満喫できた気分になれましたし、実際にも観光してみたくなりました。 遠距離で会えない時間の切なさとか、会いに行った後の別れの惜しさとか、読んでいてすごく伝わってきました。広島弁や用語集から伝わる郷土愛、良いものですね! @ネタバレ開始 「実は昔に会っていた」のパターン、みんなが好きなやつ! でも気味悪がられそうで言い出せない気持ちもよく分かります。 そして最後の「700kmは、0kmになった。」で嬉しくて変な声が出ました。そこまで描いてくれると思わなかったので! 自分は地元が香川なのですが、「ようけ」「たいぎ」「こんまい」とか割と普通に使うので、仲間を見つけた気分です笑 牡蠣の串焼き、あんな焼き鳥みたいになって出てくるんですね。自分も牡蠣好きなので食べてみたいです。 @ネタバレ終了 声が付いてからプレイできて、何だか少し得した気分です。 楽しい時間が過ごせました。ありがとうございました!

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  • 可哀くて倔くて最凶の彼女
    可哀くて倔くて最凶の彼女
    短いながらも良質のホラーでした。 血だらけの部屋はいびつに歪んでいて不気味で、そこに一際映える青い髪に赤い目の少女。ビジュアルのインパクトが抜群ですよね。初めは詳細が語られないまま進んでいくのですが、最後に背景が分かってくると何とも言えない感傷的な気持ちになります。 @ネタバレ開始 これは背景もキャラもAIなのでしょうか? 再現性がすごいですね。 それと、背景が同じでキャラだけが出る時に、背景も一緒にフェードするのが少し気になりました。 @ネタバレ終了 世界観重視の作品で面白かったです。ありがとうございました!

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  • 地雷系女子!?ほなみさん
    地雷系女子!?ほなみさん
    地雷系女子!? と気になってプレイしました。 シンプルなコメディかと思いきや、終盤で意外な事実が判明して、驚きと共に温かな読後感で読み終えられました。 @ネタバレ開始 ほなみさんは何者か? という謎に目が行っているので、凛くんのほうは完全に盲点でした! 部屋も女の子のそれですし、全く違和感がなかったです。 しかも、それが単なる奇抜なアイデアでは終わらず、穂波さんと凛くんを結びつけるテーマになっているのが上手い作りだなぁ、と本当にやられた気持ちです。 立ち絵にも胸元が破れた差分があったり、バッジはタイトルと同じポーズだったり、作りも丁寧で気持ちよくプレイできました。 @ネタバレ終了 素敵な作品でした。ありがとうございました!

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  • 睡蓮と色
    睡蓮と色
    一連の完結編、読ませて頂きました。 二人それぞれの心情が本当に手に取るように描写されていて、読んでいて感嘆の息が漏れるようです。最後まで、とても心地よく、気持ちよく読めました。 @ネタバレ開始 お二人とも非常に繊細なんですよね。距離の測り方とか、言葉の選び方とか、声色や顔色を見ながら、相手の気持ちをすごく気にしながら接している。これは疲れるよ。でも、そんな二人だからこそ、その心情に美しさが感じられるのだとも思います。 碧衣さん、浅葱くんの口調を真似たら人と話すのが楽になった、って、これを本人に言ってあげたら、すごく安心するだろうになぁ、と読んでいる分には簡単に思ってしまいますね。浅葱くん、自分は碧衣さんに何をしてあげられるのか、という部分で自信を持てずにいましたし。 お互いに自分の気持ちをひけらかさずに秘めていましたから、どうしても不安になってしまう気持ちはよく分かるんですよね。読んでいて、つくづく浅葱さんの心情に対する解像度が高いな、と思いました。試すようなことをした、とか、言わせたな、とか。 そして、完結編とはいっても明確な結末が描かれるわけではなく、お互いに気持ちの整理ができた、くらいのところで終わるのが、またこれからの想像ができて、この作品らしい終わり方なのかな、と感じました。事件を描いたり結論を出したりする物語ではなく、その時々の感情を丁寧に描いた物語でしたから。 @ネタバレ終了 素敵な物語を読ませて頂き、ありがとうございました! 幸せな時間でした。

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  • 白詰草と靄
    白詰草と靄
    なんて抒情的な文章なんだろう、と感服しながら読ませて頂きました。 二人の距離や職種・過去などの違いから起こり得る差異がふわりと浮かび上がって、何に対して何を感じているのかがすごく繊細に描写されていて、本当に心地よく読むことができました。 @ネタバレ開始 京都と東京という物理的な距離以上に、これまでの性格形成で生じた距離感の違いだとか、浅葱くんの普通の仕事ができていないことに対する引け目であったり、互いに関係を先に進めるに際しての抵抗感だったり、そうした機微が本当に丁寧に描かれていて深く感じ入りました。 実際、ここから先に進もうと思ったら、お互いの感覚や生活スタイルの違いを丁寧にすり合わせないと、大きな揉め事が起きそうな気がするんですよね。二人のお話がどのように完結されるのか、続きがとても気になります。 @ネタバレ終了 素敵な作品を読ませて頂き、ありがとうございました!

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  • 菊花と雨
    菊花と雨
    美しい文章で、とても心地よくプレイさせて頂きました。 開始直後の主人公の心情描写から、本当にすっと作品の中に入り込んでいけました。 @ネタバレ開始 休む理由に思わず旅行と言ってしまって、既に終わった後に無難な報告をするところまで想像しているのに、そこでの茶道教室と出会った男性とのやり取りが、非日常的あるいは冒険のように感じて、この後どうなるのだろう、と夢中で読んでおりました。 旅先での出会いなんて元の日常に戻れば夢みたいなもので、とても危うい関係だと思うのですが、そこをお互いに分かった上で距離を測り合ったりしていたのが、すごくドキドキしましたね。互いに日常に戻った後、この関係がどうなってしまうのか分からないですが、そこを含めて非常に綺麗な余韻が感じられました。 @ネタバレ終了 抜群の読み心地でした。ありがとうございました!

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  • お菓子の国のガトー・ソルシエ
    お菓子の国のガトー・ソルシエ
    とてもクオリティが高く、しかもフルボイスで、今作も楽しませて頂きました。 食べると勇気が出る魔法のお菓子、食べた人の背中を押すというのが、何だかささやかでいいですよね。男の子にキャンディをあげた流れから、最初は繁盛しているお店を舞台に客のトラブルを解決しながら姉弟仲を育んでいくのかな、なんて考えておりました。 @ネタバレ開始 カノンくんの過去編から結構重いんですよね。お菓子が甘いので油断していました。 そしてマヤちゃんの過去編で薬物依存めいた話になって、展開がエグいなぁと思いました。人に傷付けられた痛みよりも、人を傷付けた痛みのほうが、絶対にきついですもんね。 そんな二人が出会って、互いの特性が中和し合って、ちょうど良いものができる。こういう2人で1つとか、互いの足りないところを補い合うみたいな関係、すごく好きなんですよね。 マヤちゃんが一人でお菓子を作れたことにカノンくんが不安になって、逆にカノンくんが一人で作れるようになったら、今度はマヤちゃんが複雑な気持ちになって自分のしたことに気付いて、という流れが、すごく小さなことなんだけど、すれ違いってこういうものだよなぁ、って思いました。 読み終えてみると、重要なイベントがほとんど過去の話だったと思うので(だからこそ短く纏まっているわけではありますが)、個人的にはもっと今の話を読みたかったな、とは感じました。 理詰めでぐいぐい来るカノンくん、堪りませんね!「年頃の男を連れ歩きながら、ほかの男性と交際されるおつもりですか?」ぐうの音も出ない。あと身長差もいい! 同僚のお二人、将来絶対ルークさん尻に敷かれてるよな、って思いました。 この小さい帽子、可愛いですよね。実用性はなさそうですが、オシャレなアイテムです。 @ネタバレ終了 プレイ後に妙にクッキーが食べたくなって、サクサクとかじりながら感想を書いているわけですが、とても素敵な時間を過ごさせて頂きました。 ありがとうございました!

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  • カイゾクロジック
    カイゾクロジック
    いやぁ、面白かったです! 推理物で海賊ってあまり見ないですが、船の上だから逃げられないとか、凶器は海に捨てたら見つからないとか、船の構造とか、いろんな部分が謎に絡んでいて新鮮でした。 見つけた情報から1つ1つ証言を覆していくのが気持ち良かったですね。アバク君、謎を暴きすぎ! @ネタバレ開始 ゴーダッツだろうがベーノンだろうが、隠し事は全部暴いちゃう。そして、暴かれても何とか言い逃れようとするお二人さん。いいキャラクターですよね。人によって態度を変える人間は信用できないのが常なので、ゴーダッツを信用しているなら船長さんはちょっと不安に思いました。 宝石の隠し場所が最初は分からず、気付いて「そこかぁ!」ってなりました。船の上だから証拠は全部海に捨てたら見つからない、という前提があるから、死体を捨てられない状況を作ったり、動機を宝石にして持つ必要を生んだり。普通に読んでいる分にはあまり気になりませんが、作りが本当に上手いなぁと思います。 @ネタバレ終了 楽しかったです。ありがとうございました!

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  • PetrichoR
    PetrichoR
    大変面白かったです。終始、食い入るように読み進めていました。 3人の視点から描かれる群像劇のドラマで、これは構成が見事だったと思います。シリアスでサスペンスな物語でありながら、ラストの切なくも明るいあの雰囲気の着地は読後感が抜群で、とても良いものを読んだと思わせてくれました。一本の良質な映画を見終わったような心地です。 @ネタバレ開始 サスペンスとあったので、scene1の時点で「彼女は彼の死に関わっているんだな、この後いなくなるんだな」と推測はできるのですが、そこで実際には何があったのかが気になって、強烈に引っ張ってくれました。 登場人物がみんな良い人なんですよね。決して利己的でなく、自分よりも人の幸せを願うタイプの。そんな中で起こしてしまった悲劇から、自分が全てを被ろうとしたり、迷惑が掛からないように姿を隠したり、重みを一緒に分け合おうとしたり。そういったことが積み重なって、綺麗に落とされた結末が非常に感動的でした。 個人的には誠空さんの存在感が良かったですね。ガラが悪い地域の元締めっぽいのに義理堅く誠実で、豪快に笑うことで現実から逃避している事実をごまかしている、みたいな機微の表現が上手いなぁと感じました。 @ネタバレ終了 とても面白く読むことができました。ありがとうございました!

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  • タバコ屋乙女と小話でも
    タバコ屋乙女と小話でも
    うわー、オシャレ! 小気味よい音楽や、細かく動く背景、気だるげな仕種や軽妙な語り口など、プレイ感がすごく良かったです。 本当に他愛ない小話なのですが、少しずつ背景が分かってくる感じで気持ちよく読めました。 @ネタバレ開始 明日も雨かしら、で主人公の正体が分かって、そしておまけで明るい未来が想像できるような展開が見えて、何だかこちらも良いことがありそうな気になりました。 @ネタバレ終了 楽しませて頂きました。ありがとうございました!

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