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一二七マコト@mclのレビューコレクション

  • 老と白
    老と白
    和風な雰囲気とタイトルが気になりプレイしました。 何やら訳ありそうな老爺、廃れた村、そこに住む“不老不死”となったと言われる小さな少女。村の状況が芳しくないのは描写の端々にされている通りで、だからこそ、老爺と少女の存在が光って見えました。 スチルが2枚あるのですが、どちらも好きです。 特に2枚目は見た瞬間、「おお!」となりました。物語のその後に思いを馳せる事の出来る、ステキなスチルと演出でした。 また、立ち絵があるシーンでは背景も含めてモノトーン調で落ち着いた雰囲気で、村の物寂しさが伝わってくるようでした。それに対比するかのように色が入るシーンはグッときました。 @ネタバレ開始 口は悪いけれど優しく渋かっこいい淵野さんと、 健気なましろちゃんに幸あれ!  @ネタバレ終了 短いながらも緩急があり、お話のテンポもよく、「そういうことだったのか」と不老不死にまつわるお話も綺麗にまとめられており、ラストシーンを見ると続きの気になるお話でした。 ステキな作品と時間をありがとうございました!

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  • ガラス姫
    ガラス姫
    お話も登場人物たちも絵も、全てが優しくて読了後はとてもほっこりした気持ちになりました! イラストがとても豊富で30分もかからない短い時間の中で、沢山の温かさや美しさ、コミカルで可愛いシーン等…バリエーション豊富なイラストを堪能出来、「ガラス姫達はどうなるんだろう…?」と時間を忘れて楽しめました。 @ネタバレ開始 絵本の方の「ガラス姫」と、その絵本を読んでいた司書さんの上司、館長の髪飾り(シュシュかな?)と「ガラス姫」に登場するある人物が似てる…?となりました。でも双方、言葉遣いは違うし果たして…?と本作の本編にあたる「ガラス姫」のお話以外の世界観も気になりました。一つの作品を二つの視点で読めるのって、楽しいですね! @ネタバレ終了 ステキな時間と作品をありがとうございました!!プレイできて良かったです!!

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  • mayfly(メイフライ)
    mayfly(メイフライ)
    同棲中の中性的で優しげな恋人と、眠る前にささやかな会話をするお話。 と言葉だけにすると、とてもシンプルですがプレイするとそれだけではない事に気付かされました。 @ネタバレ開始 ありふれたやや閉塞感を覚えるような日常の中で、自分を大切に想ってくれる人の想い。それがどれほど尊く美しいものか。 そしてそれに答えるのは「まぁいつも一緒いるし、いつでも言えるよね」と流してしまいがちだなぁとプレイしている自分自身も思いました。 今日まで続いた平穏が明日もまた続くなんて限らないですし、伝えたい想いがあるのなら「ありがとう」、「私もあなたのことが好き」と伝えられる時に伝えるべきだなと改めて思いました。 言葉にしなくてもわかるもの(察するもの)もあれば、言葉にしないと伝わらないこともあるし、後できっと後悔することもあるよね…なんてセンチメンタルな気持ちになりました。 @ネタバレ終了 始まりから終わりまで一貫して静かですが、そのラストを見届けると登場人物達のことや現実世界の自分達のことも考える余韻に浸れるお話でした。 ステキな作品をありがとうございました!

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  • きみはもうほかの誰かのもの
    きみはもうほかの誰かのもの
    美しくも、切ないお話でした。 音と美麗なビジュアル、文体表現で自分もそこに居るかのように錯覚する「夏の空気感」が特に印象的でした。 概要欄にある通り、分岐によってホラー的要素もあります。そちらを選択した時はぞわっとしました。目を覆いたくなるほど怖い…!というわけではないのに、自身が背徳的な事をしてしまったという罪悪感と静かに狂っていくような様が恐怖心を煽られました。 @ネタバレ開始 エンディング後のスタッフロールの演出が非常に良かったです。 雨が降る中、これまで東くんと通った村の光景が流れていく…。 これは勝手な妄想ですが、物語終盤の雨により本殿にいたであろう「神様」と共にいた東くんはこの雨と共に人の世界ではないどこかへ旅立ったのかな、なんて思いました。 もしあの時、東くんの手を握り返して引き留めていたら… だけど不愛想でも聞いたことは返してくれる東君が答えなかったことから、主人公が遠く感じる程、「きみはもうほかの誰かのもの」なのだろうなぁ…とすごくノスタルジックな気持ちになりました。 また、最後にひまわりの花びらが舞うシーンも印象的でした。初恋と、夏が終わった…故郷もダムに沈みなくなった。けれど記憶の中では、いつまでも残っているというラストが切ないのに美しい…!!となりました。 @ネタバレ終了 美しいグラフィックと、音の表現、文体、斬新な画面構成etc…どれもが揃って一つの作品だなと改めて思いました。 とてもステキな時間を頂きました。素晴らしい作品をありがとうございました!

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  • 飛びたいの
    飛びたいの
    あそんだの。とってもたのしかったの。ありがとうなの。 『私を人間にしてください』から気になってプレイさせて頂きました。 こちらの『飛びたいの』も選択肢によるエンディング分岐が多くあり、謎が深まるシリアス描写、「えっ!? そんなつもりなかったのに」と思ってしまう程痛々しい描写、ミニキャラが可愛い癒し・ギャグっぽい描写等、短い時間の中で沢山のお話を楽しませて頂きました! @ネタバレ開始 段ボールで作ったハリボテのような羽根が、本物の天使の羽根になり主人公と共に天界に行く…綺麗だなぁと呑気に思って読んでいましたが、これってもしかして主人公が亡くなったのでは…?と思ってしまいました。神様からお礼を言われきちんと現世に返してもらえるのか…?と。『私を人間にしてください』を思うと、色々と考えてしまいますね。でも、あの手を取るスチルと「とびたいの」以外の彼女の言葉で紡がれたエンディングは美しいと思いました。 もう一つの選択肢「試してみる」で、彼女が天使であることを捨て、再び飛ぶことも捨て、主人公を助けたエンディングも好きです。彼女は今後人間として、彼と過ごしていくのかなぁなんて妄想しました。 @ネタバレ終了 どのエンドも多彩でスチルも豊富で楽しい時間を頂きました。 ステキな作品をありがとうございました!

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  • はこにわのみこ
    はこにわのみこ
    タイトルと、愛らしいイラストに惹かれてプレイ致しました。 アニメのような、絵本のような…とにかくアニーちゃんを始めとしたキャラクター達の動きが可愛い・・・!! 背景も時間の経過と共に変わっていく等細かい描写が見ていて癒されました。 日記を読み進めていくと「はこにわ」の意味、そして「みこ」の意味が段々とわかっていき、アニーちゃんがどういう状況に置かれているのかも知る事が出来ました。 @ネタバレ開始 画面全体の色合いは優しく、キャラや背景、小物も全て可愛い見た目だけど、世界観は現実的な所もあり…「御子様」として期待されるのはわかるけれど、やっぱり自由にやりたい事を自分で選んでするのが良いですよね。楽しそうな事なら尚更。アニーちゃんが悩んでいる時のクロの言葉が響きました。 @ネタバレ終了 @ネタバレ開始 本当のラストでは悪魔であるクロと共に、クロが描いた絵を持って空を二人で飛んで手を振っている姿に胸を打たれ、思わずにっこりしてしまいました。アニーちゃんとクロがこれから先も仲良く、自分らしく生きていけますように。 システム面はティラノってこんな事も出来るんだ!と、どこを見ても感嘆しっぱなしでした! 自分もゲーム制作者の端くれとして、色々と触ってみて沢山学びたいなと改めて思いました。 「read me」がゲーム内にあるの、わかりやすくて良いですね。制作者様の細やかで丁寧な制作姿勢にも感動致しました。 また、ログからあの時、あのシーンで具体的に何を話していたのか、台詞を見る事が出来るという所も遊び心があって面白いなと思いました。イラストだけでも十分伝わってはいましたが、キャラごとの口調で台詞が読めるのはやっぱりいいですね! @ネタバレ終了 グラフィック、世界観、システム等、どれもクオリティが高くお話の世界への没入感を高めてくれました。最初から最後まで心が優しく温かくなる、ステキな作品をありがとうございました!

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  • G目線上のエリア
    G目線上のエリア
    タイトルをパッと見た時に有名クラシック曲を題材にした作品なのかな!と思い、よくよくタイトルを読み直すと…GのGってあの『G』のことかーー!!と、どんなゲームかとなり、プレイさせて頂きました! デフォルメされた『G』君達が可愛くて、見ていてとっても癒されました~!(本物の事は脇において)と思ったら、結構な数のバッドエンドが…!(ハッピーもあります)ご飯を求めて探索をしたり、天敵から逃げるためのミニゲームもあり、とやり込み要素が多くあり楽しかったです!  また、一つのエンディングを見てからすぐにその前の地点に戻れる、という設計も親切で快適に遊ぶことが出来ました! 小ネタ(天敵の存在や、ヒットポイント、ぬいぐるみ等)も随所にあり、ふふっとなりながら、時にはヒヤヒヤしながら無事に全エンドクリア致しました! トゥルーエンドはまさかまさかの展開…! でもこんな未来がくることもある…のかも?だってあの『G』だし…! ユニークで楽しい時間をありがとうございました!!

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  • 私を人間にしてください
    私を人間にしてください
    タイトル画面の可愛い悪魔ちゃんに惹かれてプレイ致しました! 悪魔だけど愛する「ダーリン」と一緒にいるため、人間にしてほしいという悪魔・ペルティーちゃん。 えもふりで表情がごりごり動く上、フルボイス…!というのも相成って序盤はニコニコしながらプレイしておりました。 @ネタバレ開始 人間にする方法として提示されたのが、思っていた以上に物理…!! まぁ、ダーリンは人間だから…し、仕方ない…と思いつつも自分はバッドエンド回収からするのが好きなタイプのプレイヤーなので、ペルティーちゃんがしてほしいと思う事とは逆を選択しながらエンディング回収をしていきました。 序盤はそれでもまぁ良かったのですが… ちょっとした触れ合いでも、人間であるダーリンはペルティーちゃんの想いに反して死んでしまう。 プレイヤー即死系は「はい、次!」とすぐに切り替えられるのですが、本作はペルティーちゃんの悲痛な表情、声があることで「う、うわぁぁぁ~~~!!!」と見事にプレイヤーが曇らせに遭いました(自分は訓練された曇らせ大好きプレイヤーなので全然大丈夫です!)。 それでも二人の行く末が気になるので、今度は彼女の望む方を選択。 ある部分を切り取ったりしてる時に暗転はしますが、何でその時に可愛い音楽と痛々しい効果音が鳴っているんですか~!! となり、暗転明けのペルティーちゃんの手や牙、角、耳がどんどんなくなっていくのが、ごめん…ごめん…となりながらプレイしてました。悪魔だから痛くないと言っていたけど、それはダーリンを心配させないための嘘なんじゃないかとか、悪魔である部分がなくなり人間に近づくというのであれば、悪魔を象徴する部分を取り除こうとする度、その時の痛みはさらに負担となるのでは…?と色々考えながらプレイ続行。 そして額の宝石を取ると…嫌なフラグしかたっていませんでしたが、見事的中。その後天使様が迎えに来るわけですが…… ペルティーちゃんの生前の行い故、自業自得だと思いつつも悲痛に悶える彼女が可哀そうで仕方がありませんでした。 それに反して「仕事だから仕方がないの。本当は早く帰ってお絵かきがしたいの」云々な天使様。 ここの認識のギャップというか、価値観がどうあっても人間ではない空間でダーリンと共に立ち尽くすしかありませんでした…。 12のエンディング後、タイトル画面が変わってまた新たに選択できるようになるのですが、どっちを選んでも、誰かはバッドエンドという…!(二人はハッピーだけど人類はアンハッピー!) 人間の方を選ぶと漏れなく、ペルティーちゃんの曇らせオンパレードな上にダーリン665回も死ぬのか……と、彼女の悲痛な声を聞きながら思いました。 せっかく、別Endでは人間に転生した人間ペルティーちゃんと、老人になってしまったけれど生涯をペルティーちゃんへ捧げたダーリンとの再会……というのが綺麗だっただけに、「そんなことなら、転生前に言ってよ~~~!」となりました…。神様って残酷。でも、ペルティーちゃんが犯した罪はそういうことだよね…とも思ってしまい、世界観、キャラ設定等がしっかりしていてメタ的には、素晴らしいとしか言いようがありません。 また選択肢で分岐し、それぞれ辿り着いたエンディングが全て意味をもっており、無駄なエンディングがありませんでした。物語の完成された構成にも脱帽です。 それぞれのエンディングも独立していたので、バッドエンドかもしれませんが、どれもきちんとしたこうあるべきだという、説得力がありました。娘Endは思わず「ヒエっ」と声が出ましたね。スチルも相成って可愛いけれど、怖い……! 個人的には「君と100年ぽっちの永遠を」エンディングが一番好きです。 ペルティーちゃんは悪魔であり、ダーリンは人間。そのどちらかが変わる必要も変わるよう押し付けるのも違うよなと思っていたので、どちらを傷つけることもなく二人で時間が許す限り幸せに過ごせたんだろうなと。なので、悪魔であるペルティーちゃんにとっては「100年ぽっち」だったけれど、生き様まで変える程の大切な人と共に、愛を育んだ忘れられない100年なのではないかな、と思いました。 ペルティーちゃんならダーリンが次にどの形に転生していようと自力で見つけられそうな気もします。(ペルティーちゃん転生後や娘エンドを思い出しながら) @ネタバレ終了 可愛い悪魔っ娘とイチャイチャするんだ!と思ったら、想像の斜め上を進んでいきました。先が気になって仕方がない!となったので、夢中でフルコンプまで離席せずにプレイしてました。 とても面白く、素晴らしい作品をありがとうございました…!! そしてペルティーちゃんは凄く可愛いです!!!

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  • 混同仮面
    混同仮面
    何だこの疾走感…!!?? めちゃめちゃ面白かったです…!!! 出だしからいきなりクライマックスというか、「!!??」ってなりました笑 某日アサのようなノリで繰り広げられる、某日アサでは取り上げられない内容のオンパレード!!! だがそこがいい!  OPアニメも本編内でのカメラワークや細かな動きも非常に凝っており、とても良かったです!!! とにかく勢いが凄い!!!  @ネタバレ開始 あと、混同仮面が正面を向きながら後ろに進む動きで思わず吹きだしました!!! なんだろう…ミニキャラになっていて可愛らしいのに、すごくシュール。 @ネタバレ終了 @ネタバレ開始 ミニゲームの難易度がどんどん上がっていくのですが、再トライを苦に感じさせない設計(すぐ戻れる)等、快適にプレイするための細かな配慮も良かったです…! 終盤は難しい…!と思いつつも時間を忘れて遊ぶことが出来ました!無事全「否認成功!」 最後にバッジを貰う瞬間すらも凝っていて、いつも以上にバッジをもらうのが嬉しい気持ちになりました!!!(?) @ネタバレ終了 他を寄せ付けない、圧倒的疾走感に始まり、嵐のように圧倒的な疾走感で終わるっっ!!! 凄い好きな作品です!!!プレイ出来て良かったです!!!股プレイします!!! 楽しい!面白い!元気になれる素晴らしい作品をありがとうございました!!!!!!

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  • 死と月は寄りそって眠る
    死と月は寄りそって眠る
    ゲ制デー等のタグでフェスが開幕されるより以前からタイトルは存じてはいたのですが、ようやくプレイすることが出来ました。 生と死、元奴隷と奴隷を処刑する役割を担った者たちのお話というシリアスなお話…… @ネタバレ開始 かと思ったら、ルナちゃんと出会ってからのモルスさんの言動が面白く、思わず笑ってしまいました。「ツルギは何でもできる」は最早名言なのでは…! @ネタバレ終了 物語全体はシリアスではありますが、こうした緩急がある所も本作の「二人」の心の通じ合いとして描かれており、終盤での二人を想うと良い掛け合いだなと思いました。それにしても二人のやり取りが本当に微笑ましい。いつまでも眺めていたいです。 @ネタバレ開始 二人の行く末、モルスさんが亡くなってその後を追って亡くなってしまったルナちゃんに、「死なないで・・・!」と思いましたが、彼女の考える死生観を思い出し、さらにモルスさんの死からここまでの彼女の事を考えると、この結末に誘われるように辿り着くのは深く納得させられました。何よりあのような形で父と慕っていたモルスさんの死が彼女の中で消化されることもなく…… 彼女の思想や価値観、最愛の父との別れを考えるとあの思考に至るのは仕方ない…仕方ないけど…!とやるせない気持ちになりました。 しかし、その後の死して尚、娘ルナを守り続けたモルスさんの姿を見て、胸を打たれたような嗚咽が出かかる一歩手間のような状態になりました。(あ…泣く…!泣く時のやつ!状態) あの姿になった彼のルナちゃんへの深い深い愛を目の当たりにして、もう何とも言えない気持ちになりました。 父である死したモルスさんに寄り添うように眠る…ああ、タイトル…と思い、悲しいけれど、全てが切ないわけではなく読了後は「感動」という気持ちが強く残りました。そしてエンディングの二人を包み込むように佇むアニマの樹を中心に、時間が移り変わっていくという演出がとても良かったです。エンディング後に切り替わる、タイトル画面のモルスさんと静かに寄り添い眠るルナちゃん…とても美しいです。 名前をもらう/授ける「生/誕生」から始まり、互いを想い合いその意思を汲み取った「死」という静かな永遠で終わる美しいお話でした。 @ネタバレ終了 重いテーマを扱いながらも重たさだけでは終わらず、 約1時間とは思えない濃密でステキなお話をありがとうございました!

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