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個人宇宙のレビューコレクション

  • KOKUTOU - 鐘塔の幽霊 -
    KOKUTOU - 鐘塔の幽霊 -
    骨董品店の店主・黒十と、彼の店にいつも遊びにくる女学生・柚葉。彼らの周りで起こる「日常のささやかな謎」を黒十が解き明かしていく日常ミステリーシリーズの第4弾です。今回は柚葉が通う学校にある礼拝堂の鐘塔で起こった幽霊騒動を解決していく物語になります。全3エンド、2時間程度で完走しました。なお、これまでのシリーズは全て読了済です。 おしゃれなUIデザインやイラスト全般の美しさはもちろん、今作は礼拝堂を舞台にしているので全体的な背景がとても美麗で、普段の日常とちょっと違う世界にいるような気がして、物語への没入感がとても高かったです。登場キャラクターもみんな可愛くて、女の子4人が同時に出てくる場面は無駄にテンションが上がってしまいました(笑)。黒十と柚葉のやり取りも、ニヤニヤできる部分がたくさんあって良かったです。 @ネタバレ開始 もちろん、本題のミステリーの部分もすごく面白かったです。鐘塔の登り方については伏線もしっかりあって、「なるほどなぁ⋯⋯」と思いました。また、齧られたクラブサンドのエンドには大きく感動しました。ある意味、エピソード2の完結編といいますか⋯⋯。アリス先輩がめちゃくちゃ格好良かったです。ますます好きになりました。 @ネタバレ終了 エピソード1から読んでいる身として、今回も大満足の内容でした。次回以降も楽しみにしています!

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  • 最後の手紙 ~天利探偵助手の事件簿~
    最後の手紙 ~天利探偵助手の事件簿~
    私立探偵の高塔のもとにある日、幼馴染から死を仄めかす内容の手紙が届く。彼は助手の天利と共に、一緒に調査を始まることから始まるミステリーです。30分程度で無事に完走することができました。 とても面白かったです!推理パートは何度もやり直せる親切な設計になっているので、気軽に考えながら読み進められる内容になっています。また、手紙をいつでも見られるようになっているシステムも良かったです。 @ネタバレ開始 ストーリーもすごく面白かったです。二転三転する展開に、とにかく目が離せませんでした。表面的にはミステリーらしいカラっとした部分がありつつも、全ての真相が判明した瞬間に伝わってくる登場人物たちの大きな感情が、より物語に大きな余韻を残していると感じました。短い時間ながら、大満足のミステリーでした。ありがとうございました!

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  • 擬態する群衆
    擬態する群衆
    電車内で隣の人間のスマホを覗き見ることから始まる、「擬態」をテーマにした5つのオムニバス形式の短編集です。50分程度で完走しました。 とても面白かったです!基本的には文章のみで進行していきますが、だからこそ表現できたギミックも多数入っており、物語の豊富なバリエーションもあって、あっという間に読み終わってしまいました。ミステリー系が好きという方はお勧めしたい作品です。粒揃いの短編でしたので、いったん文章を閉じて、1つ1つネタバレ感想を書いていきたいと思います。 @ネタバレ開始 『パーカーを着た男』最初は「どうなるんだ?」とハラハラしながら読みましたが、次第に主人公の行動に疑問符がついて、終盤の展開に「あーっ⋯⋯」となりました。主人公の意味深な言動にも納得しました。 『疲れた様子の会社員』5作品のうち、最も想像力を使いそうな内容だと感じました。電車に轢かれたのは誰なんだろう、と考えれば考えるほど(良い意味で)嫌な想像しか浮かんできません(笑)。 『ミニスカートの女性』個人的に最も面白いと思いました。ハラハラしつつ、最後はすっきりとした終わりで心地よかったです。どんどん移り変わっていく主人公の立ち位置と、躍動感ある展開に目が離せませんでした。 『うつむく女子高生』主人公に「漢」を感じざるを得ない、青春要素のある物語でした。自分が同じ立場だったらトイレのドアを激しくノックして、何としてでも中にいる人間を引っ張り出す方を考えるかもしれません(笑)。 『キャップを被った男性』すっかり騙されました。某名作ミステリーを思い出しました。彼の体つきは病気だからと思っていたら、まさかの⋯⋯。読後感も良く、最終話に配置してたのも良かったです。

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  • アイ☆SITE☆マス
    アイ☆SITE☆マス
    とてもユニークなミステリー作品でした。50分程度で無事にトゥルーエンドに辿り着きました。 ネタバレになるので内容の詳細は言えませんが、物語の大半が謎を引っ張っていくような展開になってます。だからこそ、全てが分かった瞬間のカタルシスは半端なかったです⋯⋯。最初は不気味な印象すらあった登場人物たちも、全てのエンドをコンプリートした時には大きな愛着が湧いてました。ADVの構造を上手に利用した、すごく面白いゲームでした。素敵な作品をありがとうございました!

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  • タマキハル~序章 艮為山編~
    タマキハル~序章 艮為山編~
    なかなかすごいタイミングで終わってしまったので、ちょっとポカンとしています(笑)。登場人物はみんな好感が持てるキャラクターで、不穏な部分がありつつも「どう展開していくんだろう?」と思っていた矢先の出来事だったので、いろいろと衝撃を受けてます(笑)。 シナリオに関しては本当に序章が終わったという感じなので、この段階ではコメントを控えるようにします。2時間半で完走しました。 特に「すごい!」と感じたのは、豊富にある立ち絵とスチルです。特にヒロインの香月さんは表情豊かに変化していくので、日常パートのやり取りも楽しく読めました(だからこそ、終盤の衝撃度もより大きくなりました)。個人的に気になったのは「おしるこーひー」です。一体どんな味がするんだろう(笑)。他にも個性的なキャラクターが多数登場し、今後の動きも気になりつつ、続きを楽しみにしています!

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  • 高層マンション
    高層マンション
    高層マンションに家族と一緒に住んでる主人公。ある日、主人公は書斎でうたた寝してしまい、目覚めたところドアが開かないことが判明する。そして、どうにかして書斎から脱出を試みることから始まる物語です。30分程度で無事に全てのバッジをコンプリートすることができました。 @ネタバレ開始 面白かったです!最初はホラーやミステリー的な感じを想像していましたが、家族との関わりをテーマにしたストーリーで、本編の最終エンドは温かい気持ちで読み終えることができました。クリア後のおまけも良かったです。幸せの認識は人それぞれだと思いますので、いろんなパターンのエンドを取り入れたことで、よりこちらに伝わってくるモノがありました。 最後の真実については、個人的に最も考えさせられました⋯⋯。本編の最終エンドで、間違いなく主人公は心を入れ替えました。しかし、だからといって過去に起こした行動は事実として残ります。それが一つの遠因となってしまったと考えた瞬間、(良い意味で)何とも言えない余韻が残りました。 人間である以上、過ちは絶対に犯してしまいますが、日頃から気を引き締めないといけないよなぁと個人的に思いました。 @ネタバレ終了 短めの時間ですが、とても満足度の高い作品でした。素敵な作品をありがとうございました!

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  • かみかくしの夜
    かみかくしの夜
    大学の登山サークルメンバー8人が北アルプスの雪山で遭難してしまい、近くの洞窟に避難する。そんな矢先、1人また1人とサークルメンバーが失踪・殺害される事件が発生し、残りのメンバーはパニックに陥っていく⋯⋯。雪山を舞台にした、本格的なクローズドサークルのミステリーです。全7エンド、じっくり読んで3時間半ほどで完走しました。 めちゃくちゃ面白かったです!クローズドサークル特有のヒリヒリとした緊迫感があり、「これこれ!こういうのを待ってたんだよ!」とひっそり興奮しながら読んでいきました。オープニング動画や、背景にマッチしたシルエット立ち絵(余談ですが、あとがきの理沙がすごく可愛かったです⋯⋯!)も、より物語の没入感を高めていたと思います。 他にも重要な選択肢がある章は特定のマークが付いていたりと、システム面でも親切な設計をしているのが良かったです。エンド3と7については、素直に攻略サイトを見て回収しました。 さて、次からはネタバレ全開の感想を書いていくので文章を閉じます。あり得ないと思いますが、未読の方は絶対に開かないようにお願いします(ミステリーなので、プレイ前に見てしまったら面白さは半減します)。 @ネタバレ開始 自分はノベルゲームより、主に小説の方でミステリーに触れてきた人間なので、それを踏まえた率直な感想を書きます。「主人公も犯人の一人だった」部分については非常に驚きました。自分が読んできた長編小説に、そのパターンはあまり見かけなかったのも大きいかなと思います。だからこそ、1周目(巻き込まれる側)と2周目(巻き込む側)で認識を大きく変えて再読することができました(コンプリート目安の3時間を超えてしまったのは、その部分に着目したからです)。主人公の言動も2周目になると、いろんな意味を含んでいるように見えて新鮮な気持ちがありました。2周目で殺害シーンを挿入するのは、ノベルゲームだからこその構成ですね。これは小説では絶対にできない演出なので、「なるほどなぁ⋯⋯」と感嘆しました。 そして、何より衝撃的だったのは、オマケのハジケっぷりです(笑)。まさかのギャグ時空に何度も笑ってしまいました。好きです、めちゃくちゃ好物です (笑)。理沙の本編のイメージを完全にブッ壊す発言には、驚きを通り越して痛快にすら思ってしまいました。某議員のセリフは脳内再生余裕でしたし、カラオケの部分は「いろんな名曲に出てくるフレーズがあるけど、ジャス○ック的な意味で大丈夫なのー!?」と大爆笑してしまいました(笑)。 @ネタバレ終了 長くなりましたが、大満足の本格的なクローズドサークルでした。余談になりますが、エンディングに自分の名前を見つけた時は目玉が飛び出そうになりました(笑)。素敵なゲームをありがとうございました!

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  • 地下監獄ESCAPE
    地下監獄ESCAPE
    無実の罪で捕まってしまった主人公が、謎の地下監獄から脱出を図るために奔走するゲームです。30分ほどで無事にトゥルーに辿り着きました。 面白かったです!謎解きや探索要素はありますが、何度でもヒントが読める・2周目以降は分かりやすくヒントを明示してくれる親切仕様になっているので、気軽に挑める脱出ストーリーになっています。文章はとても読みやすく、画面のデザインもスタイリッシュに出来ている部分も良かったです。夢中で最後まで駆け抜けました。余談になりますが、自分の場合は初回のパスワードで、すっかり騙されてしまいました(笑)。 @ネタバレ開始 自分はショートケーキより、チーズケーキ派です。怪しい(妖しい?)お店には近寄らず、信頼のある店で買っていこうと思います(笑)。素敵なゲームをありがとうございました!

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  • 飛びたいの
    飛びたいの
    日曜日の学校、こっそり屋上にやってきた主人公が遭遇したのは、「とびたいの」としか言わない全裸の謎の女性だった。全11エンド、約20分程度で無事に完走しました。 @ネタバレ開始 ギャグだったりホラーだったりファンタジーだったり、多様なエンドを楽しみながらコンプリートしました。スチルも豊富にあり(エンドの内容に合わせた作風で描かれていて「すごい⋯⋯」と思いました)、視覚的な部分でも大満足の内容でした。素敵な作品をありがとうございました!

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  • 病菌暗黒郷
    病菌暗黒郷
    「菌」をテーマにした2作の掌編ホラーが入っている作品です。10分程度で全て読み終わることができました。 @ネタバレ開始 最初はタイムリーなパンデミック系かと予想しましたが、いじめに関する菌だったことに「なるほどなぁ⋯⋯」と思いました。『汚染』の方はゾッとするような不気味な怖さ、『死面』はグロテスクな部分を前面に出したストレートな怖さを感じました。短い時間ながら、異なる種類のホラーが読めて満足です!ありがとうございました!

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