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個人宇宙のレビューコレクション

  • Marionnette;Nostalgie ~人形の追想録~
    Marionnette;Nostalgie ~人形の追想録~
    魔術が存在する世界。主人公のアーネストが魔術を研究する施設『アルタイル』に潜入したことから始まるバトルファンタジー物語です。選択肢はなく、4時間程度で無事に完走しました。 ストーリーの前半は登場キャラクター同士の日常描写が続きますが、後半からは息もつかせぬバトル展開が終盤まで続きます。この作品の見所はやはり後半ですね⋯⋯。前半部分を丁寧に描いたからこそ、後半はとてもハラハラとしながら読みました。格好良い・可愛いイラストも豊富にありますので、ビジュアルの部分でも楽しめる内容になってます。個人的にはティアちゃんの目が丸くなる立ち絵が好きです(笑)。 @ネタバレ開始 後半以降は語りたいシーンがたくさんありますが、特にアーネストとロゼのラストバトルが良かったです。お互いの思想をぶつけ合いながら戦っていくシーンは、ラストにふさわしい熱いモノがありました。その後、ロゼが最後の最後でアーネストを助けるシーンも、「おおお⋯⋯」と気持ちが揺さぶられました。全ての戦いが終わった後、改めてキャラクターの集合写真を見ると、いろいろと胸が締め付けられてしまいましたね⋯⋯。 @ネタバレ終了 凝った設定と熱いバトルシーンが魅力的なファンタジーストーリーでした。素敵な作品をありがとうございました!

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  • そして僕らは世界を壊す
    そして僕らは世界を壊す
    主人公の梓くんが、従兄弟の隆之介くんを救うために奔走する物語です。読み終わった後、(良い意味で)ずっしりと心に重たくのしかかるストーリーでした。詳細はネタバレ欄に記載させて頂きますが、ノベルゲームの構造を利用しつつ、美麗なイラストと巧みな心理描写で、読む人を物語の世界に没入させる内容になっています。小話を含め、3時間程度で完走しました。 @ネタバレ開始 個人的に惹き込まれたのは、話の構成的な部分です。後半パートから物語がガラリと変わります。前半の意味深な演出、各所に散りばめられた伏線が一気に回収されるので、特に後半パートからは夢中になって読んでしまいました。「過去を変えることはできない」という常套句にも等しい言葉がありますが、それが物語全体を通して一貫して表現されているので、読了後はより一層やるせない気持ちが残りました。 梓くんの隆之介くんに対する愛情表現的な部分も、いろいろ考えさせられるものがありました。あまりにも純粋で危なっかしい部分もありますが、それも一つの愛の形かもしれないと個人的に感じました。下手したら拒絶反応を起こしかねない部分ではありますが、丁寧なキャラクター造形と巧みな文章表現のおかげで自分はガッツリと感情移入しながら読んでしまいました。 キャラクターは邑井さんが一番好きです。後半パートを夢中になって読み続けられたのは、彼女の存在が大きかったからだと思います。梓くんに対する気持ちを想像しただけで、いろいろ心が締め付けられてしまいました⋯⋯。 @ネタバレ終了 長くなりましたが、1人1人のキャラクターが濃密に描写された物語でした。素敵な作品をありがとうございました!

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  • 螺旋卵形線チェルアルコ
    螺旋卵形線チェルアルコ
    充実の8時間でした。エンド数は14。あまりに濃厚すぎる感想コメントと推薦の数から「こりゃとんでもなく面白いんだろうな」と期待値はすごく大きかったですが、それを遥かに飛び超える圧巻の内容でした。最後のエンドを読み終えた時、「とんでもない作品に出会ってしまった⋯⋯」と思いながらゲーム画面を閉じました。 個性的なキャラクター、濃厚なファンタジーの世界観、そしてストーリーの根底にある壮大な人間讃歌に心が激しく震えました。そのため、衝動的な感想が混じってしまうことをご容赦ください。 物語は主人公のモナカちゃん(名前変更可)が、いきなり魔術のある異世界セルレアで目覚めるところから始まります。細かい部分はネタバレ欄に書きますが、美麗なスチルの数々に加え、世界観に沿った独特な言い回しなど、1つ1つが丁寧に作られた内容になってます。 エンド数が非常に多いので、途中から攻略ページを参照して約8時間で無事に完走できました。スムーズに物語の世界を堪能したい方は、素直に攻略ページを見ることを推奨いたします。 @ネタバレ開始 以下、登場人物の感想を簡潔に書いていきたいと思います。 『フェルシニー』個人的に最も好きなキャラクターです。温和な部分・冷徹な部分・合理的な部分など、いろんなルートで様々な一面を見せてくれますが、どれも「フェルさんらしい」と感じさせる一貫した魅力がありました。 『カナラール』キャラクターはフェルさんが一番ですが、ルートの内容的にはカナさんが最も好きです。序盤からの壮大な伏線に痺れました。しかも、これは物語の一部に過ぎないと考えると、改めて構成の凄まじさを感じました。 『ルーシャ』「とにかく救われてくれ⋯⋯!」と願わずにいわれないキャラクターでした。モナカちゃんとの交流をきっかけに、少しずつ心を開いていく部分が好きです。余談ですが、3秒以内にキスの選択肢を選びました(笑)。 『ロクス』「めちゃくちゃ格好いいじゃねえか⋯⋯!」と言わずにいられない、熱いキャラクターでした。彼の力強い言葉があったからこそ、チェルアルコの壮大な物語がビシッと締められたと思っています。 『クリス』作中で最も強大で重要なキャラだと思いますが、その設定に反して軽快な口調だったり、時には小学生みたいな駄々をこねたりと、そのギャップが特に面白いと感じました。 『ルドヴィカ』攻略対象に引けを取らない濃厚なキャラクターでした。彼女の「迷いながら選び取っていく人間を、弱いとは言わないわ」という、作品の構造を象徴しているようなセリフがとても好きです。 『モナカ』やはり主人公の軸がしっかりしていたからこそ、とても面白い物語になったんだと思います。迷いながらも常に前向きで、ひたむきに行動していくモナカちゃんにずっと感情移入しながら応援していました。 @ネタバレ終了 あと、制作者の立場として他に参考になった部分は、文字のウィンドウがやや縦長になっている部分です。ちょうど良いバランスで文章が改行されていくので、とても読みやすかったです(文章が横長の構成になると、どうしても目線の移動が多くなり疲れやすくなるんですよね⋯⋯。短い作品ならともかく、これは8時間の長編なので、この目に優しい構造は素晴らしいと感じました)。 非常に長くなりました⋯⋯。とにかくいろんな事を語らずにはいられない、濃厚な異世界ファンタジーでした。本当に、本当に充実した読書を体験させて頂きました。素敵な作品をありがとうございました!

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  • 雇い主とバイトくん
    雇い主とバイトくん
    大学生の主人公・吉田くんはある日、バイト先で同じ大学の知り合いの藤野さんと出会う。すると、いきなり藤野さんから「彼氏にならない?」と言われたことから始まるサスペンス要素を含んだ青春物語です。1時間程度で無事に完走できました。選択肢はたくさん出てきますが、基本的には一本道なので気軽に選んでも大丈夫な内容になってます。 個人的な好みも入りますが、とにかく藤野さんが超ストライクでした(笑)。サムネからでも分かりますが、めちゃくちゃ綺麗なビジュアルに加えて、繊細な部分や等身大の部分が丁寧に表現されていて⋯⋯いやあ、本当にいろいろと刺さってしまいました(笑)。 ストーリーに関しても、とても面白かったです。藤野さんが「彼氏にならない?」と言ってきたのはストーカー被害に悩んでいるからで、そこから二転三転する展開に最後まで目が離せませんでした。物語が進んでいくにつれ、吉田くんと藤野さんの距離が自然と縮まっていく部分も良かったです。 本当に面白かったです!素敵な作品をありがとうございました!

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  • 神祓 ~ミハライ~ ノベル版
    神祓 ~ミハライ~ ノベル版
    現在開発中のSRPG『神祓 ~ミハライ~』の、第1章のノベルパート部分になります。もちろん、ゲーム部分で表現する箇所もたくさんあると思いますので、主人公に関する部分などは細かく語れないままストーリーが進行していきますが、それでも夢中になって読んでしまうくらい、物語に大きく惹き込まれてしまいました。1時間程度で無事に完走しました。 物語は中学生の連続不審死が起きている菊比良市という場所で、主人公と中年刑事の古梅が捜査を始めるところから始まります。 自分は心理学にあまり詳しくはありませんが、1人1人の相談者が病院に来るまでの経緯や背景などが細かく描写されており、読み終わった時は(良い意味で)やるせない余韻が残りました。 グラフィックも非常に綺麗で、クールなナギサと渋い古梅のコンビが個人的に好きです。今後はSRPGの部分に加え、彼らの活躍がまた読めると考えるとワクワクが止まりません。所々に入ってくる演出も素晴らしくて、和風の音楽と共に格好良い演出が入ってくると「キタキター!」と無駄にテンションが上がってしまいました(笑)。本当に面白かったです!正式な完成版も楽しみにしています!

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  • Shiny night Drop
    Shiny night Drop
    キラキラとした不思議な宇宙をお散歩する少女・ソラちゃんの物語です。20分程度で無事に完走することができました。 @ネタバレ開始 周回を重ねるごとに、どんどん不穏な演出が増えていく部分が良かったです。ソラちゃんのセリフが最初からあまり変わっていないのが、より後半の不気味さを引き立てており、この部分はビジュアルノベルだからこそできた表現だと感じました。 完走した後、ソラちゃんの背景を想像してしまうと、せめて夢の中だけでも心地よい空間でありたいよな、と考えてしまいました。とても印象深い作品でした。ありがとうございました!

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  • 雨の檻
    雨の檻
    外が雨の中、車内で家族の帰りを待つ父と息子の物語です。選択肢はなく、5分程度で読了することができます。 @ネタバレ開始 読み終わった後、温かい気持ちになりました。演出部分も丁寧に作られており、クリア後のタイトル画面にカエルが出てくる部分が特に好きです。決して雨が止んだわけではありませんが、考え方・行動次第で気持ちを切り替えることができる。個人的にですが、そんなことを思ってしまいました。

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  • こと国シスターズ!!
    こと国シスターズ!!
    あっという間の6時間でした。当初は数日に分けてやろうと思ってプレイを開始しましたが、気付いたら1日で完走してしまいました。 制作サークル様の前作『ハロー、神様Worker』が非常に力の入った面白い作品でしたので、プレイ前の期待値は高かったですが、それを遥かに飛び越えるめちゃくちゃ面白い作品でした。そのため、衝動的な感想になることをご容赦ください。 物語は主人公の喜朗が家から帰ってきた途端、異なる国で生まれた三姉妹がいきなりやってきたところから始まります。前半はドタバタコメディー的な部分が強いですが、後半からは喜朗や三姉妹のバックグラウンドが明かされたりして、ややシリアスな味付けに変化します。 サムネから分かる通り、とにかく可愛いヒロインたちの立ち絵のバリエーションが豊富で、さらに素晴らしいボイスの演技も相まって、日常パートも非常に楽しめる内容になってます(目安の5時間を超えてしまったのは、じっくりとボイスを聞いてしまったからです)。 演出やUIも丁寧に出来ており、個人的にはバックログ画面の「戻るボタン」にカーソルを置いた時、表情が変わる部分が地味に好きです(笑)。 「どのヒロインも魅力的で可愛いんだ!」と声を大にして宣言しますが、強いて言うならノーラを推します。普段は控え目な性格だけど、いざという時にビシッと言ってくる部分が良かったです。紗代の「困るノーラたん最高に可愛すぎて」というセリフに、自分も激しく同意しました(笑)。日本語がやや不自由なノーラは、特に声の演技が難しそうだと思いましたが、違和感が無かったのもすごかったです。最高に可愛かったですノーラたん。ノーラたん。 @ネタバレ開始 全体のストーリーについても、とても面白かったです。後半から出てくる喜朗や三姉妹のバックグラウンドについては、想像を超えるスケールだったので、最初は非常に驚きました。後半の主題の一つでもある「身近な人に自分のどこまでを伝えるべきなのか」については、いろいろ考えさせられる部分がありました⋯⋯。 「大切な人に、自分のありのままをぶつけたい」「大切にしているからこそ、黙っておきたい」。それぞれの気持ちはよく理解できますので、キャラクターが衝突している部分は本当にハラハラとしながら読みました。 終盤の急展開やオチについては「なるほど⋯⋯!」と思いました。2つのエンドについては、喜朗たちが悩み抜いた先に決めたリスタートだと思いますので、どちらも納得して迎えることができました。 @ネタバレ終了 長くなりましたが、完成度が非常に高い日常ハートフルコメディでした。この凄まじいクオリティを1年以内で仕上げた部分についても「すごい⋯⋯」と思いました。本当に充実した6時間でした⋯⋯。素敵な作品をありがとうございました!

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  • Similar is BACK drop
    Similar is BACK drop
    AIの技術が大きく進歩した近未来。大手企業が開発した「対話特化型AI」を主人公が購入したことから始まる物語です。15分程度で完走しました。 言い回しや表現がとてもSF的と言いますか、その部分を楽しみながら読みました。企業の目的は何だったのかを考えると、壮大なディストピア映画の世界が頭に浮かんできました。そんな映画のワンシーンを観ているような、いろんな想像が出来てしまう印象的なSF作品でした。素敵な作品をありがとうございました!

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  • 千夜一夜のシェヘラザード
    千夜一夜のシェヘラザード
    千夜一夜物語を軸にした、とある少年少女の短い物語です。15分程度で全て完走しました。今年の3月頃に作品をプレイしてツイッター上で感想を書きましたが、フェスをきっかけに再プレイしました。 男の子、女の子、最終パート、全てのパートが千文字で構成されており、さらにしっかりと綺麗にまとまっている部分が「すごい!」と感じました。個人的にはエンディングのイラストメイキングの映像がすごく好きです。素敵な作品をありがとうございました!

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