丹綿樫のレビューコレクション
-
Please call me…?これまでの二人の関係性を考えてしまうようなふたりの会話が小気味よく、展開が予想外のところへ変わり、非常に面白かったです。「!?」と「なるほど!」の嵐…! そして最後の台詞にはアアアー!となってしまいました…なんて尊いんだ… 短編ならではの、台詞や掛け合いをモチーフにするという、構成の綺麗な作品でした。
-
アナフィラキシー・ホビー細部にデザインの拘りが見える素敵な短編でした。文章の描写や文体も文学のようで、非常に読んでいて楽しかったです。暗闇に明かりの入る演出も凄いなあと、そしてフォントや文の配置もプレイヤーに優しい読みやすさ… ストーリー自体もとても興味深いものでした。「お、お嬢さん…その辺に…その辺にしてあげてください…」と思いながら読み進めていくと、さらにさらに… 案内人さんのデザインも可愛くて素敵ですね。何度も読み直したくなる完成度でした。
-
いつまでもフリンタイム非常に個性的で凝った部分の映える素敵な作品でした! UIも凄いし仕様も凄いし、フリンというテーマから放たれるとは思えない完成度…まるでコンシューマーゲームみたいだ… 個人的にはシノンちゃんのバッドエンドと、テーマパークのイベントがとても好きです。シノンちゃんとても可愛いですね!主人公とのやり取りもコミカルで面白いし、でも強く…生きてくれ…! 単に密かな不倫を楽しむというだけでなく、攻略キャラクターの個性も素敵でした。次に会うときとか、赤い日が非常に楽しみになります。
-
そうだね、その夏の日の話をそっと君にしようじゃないかひとつのお話を、二つの視点から見ることが出来る作品です。普段なら瞬でパソコンの電源落としてるレベルのコワイ画像も出て来ますが、語り手さんの柔らかい調子やお話の流れもあって、逆にまじまじと見つめ合ってしまいました… お話が対極的に展開されていくのも、展開が楽しみになってとても素敵ですね。所々で入る語り手さんの突っ込みやコメントも面白かったです。勿論怖さもすごい…Cちゃんがこわすぎる…怪談話としては本当に背後が気になるくらいの粒ぞろいなお話ばかりでした。
-
エマルジョン ~ アラサーOLとクレバーヤンキー策也くん、やばいヤンキーかと思ったら一瞬で正気に戻るしなんて心温かい少年なんだ…! しかも女性をすごく大切にするじゃないか…! 更に男の操まで守るじゃないか…!(笑) 本当に素敵な出会いのお話でしたね。こんな子がたくさんいれば社会がもっと良くなるだろうな… EDすべて拝見しました。個人的にもお姉さんと少年の非常に好きな組み合わせで、ふたりの関係がどうなっていくのか、応援する気持ちで見ていました。途中出て来たクイズの第5問、間違えまくって「そうなんだ~!」と勉強になったり…笑 お店の雰囲気もとても良かったです。元気付けられるような名言もたくさん出て来ますね。人生に躓いたときに思い出したいような作品でした。
-
BEAR序盤からのホラー的な演出も非常に怖くてどきどきしていましたが、読み進めるにつれて物語の主人公さんから、とても優しい気持ちを感じました…きっと心根が優しいからこそ、この仕事を続けているのでしょうね…。 エンディングを眺めていると色々考えたり、涙腺にぐっときたり…。うちにも大事なものや可愛がっているぬいぐるみがたくさんありますが、いざとなったとき彼らはどうなるのだろうとぼんやり考えました。 プレイ時間自体は短めでしたが、それ以上に物語の奥深さを感じる、とても素敵な物語です。
-
今夜デッドライン白紙が多過ぎるよ!!(起動して第一声) めちゃくちゃテンポが良く、疾走感も半端ないゲームでした。すごくわらった。 ノボルくんは腹から声が出ててとても良いキャラクターですね…。過去作未プレイの状態で大変申し訳なかったのですが、それでもまったく問題なくどの選択肢も笑ってました。「あるある」もあり「そうはならんやろ!」もあり…ハッピーエンドと思わせてやっぱりマルチデッドエンドなのですね!笑 勢いのあるテキストは勿論、緩急の演出も非常に完成度の高い作品でした。
-
チャップとマヨ~のバカンス絶対可愛いやつ…と思ってプレイしてみたら、冒頭からびっくりでした! まさかこういう導入だったとは! 恐らくすべての箇所を拝見させて頂きましたが、どきっとするような場所もあれば楽しい場所もあり…特におうちの中にいるキャラクターは一体どんなことがあったのだろうと考えてしまいました。 フォントやBGM等も非常に雰囲気に合っていますね。幼い頃遊んだコンピューターゲームを彷彿とさせるような素敵なゲームでした。
-
暁天女【完成版】世界観、ゲームシステム、キャラクター、どれを取っても非常に完成度の高い素敵なゲームです。 気になった方は是非私の書いてあることを読まずに先入観無しでプレイして頂きたいとすら思うのですが、それはレビューとして軟弱過ぎるので、大まかに紹介させて頂きます。 改めて書きますが、先入観無しでやった方が絶対面白いと思うので、どうしても内容が知りたいという方だけ続きも読んでみてください…! * * * 主な物語は作者さんが記載してあるあらすじの通りです。 ソロは「火祭り」までの限られた期間、記憶を取り戻すために、プレイヤーが「午前」「午後」の行動を1回ずつ選択することが出来ます。そこでのやり取りによって、暁ノ島のことであったり、天女のことであったり、またストーリーに関わる人々の情報を得ることも出来ます。これがすっごく楽しいです! ネタバレになるので伏せますけれども、ソロくんにとっては楽しいとか言っていられない大変に重い状況なのですが、プレイヤーとしてはエンターキーを押すのが楽しくって堪らないのです…。もっと君たちのことを教えて! となってしまう…全員好き!!そしてどんなきみでもヒジンが大好き…午前中は彼の姿を探して彷徨ってしまいます… 暁ノ島は幾つかの領地(四つありましたが、一つはある出来事により失われています)に分かれていて、それぞれの領主やその関係者の方々とお話出来ます。恋模様もあれば大陸人との諍いもあったり…。そしてキャラクターは勿論、世界観も非常に秀逸です。 また一度クリアすると機能が増えて、やり込みの補助になります。何が確認出来るかは此処では伏せておきますが、非常にプレイヤーの助けになります。 ただその、難易度はかなりごと難しいですね…。闇雲な状態ではエンディングに辿り着けず、付録追加パッチを入手してヒントを読み、そこからも自分の中で推理しながら多くの選択肢を削りつつ…な感じでした。 事前情報がまったくない状態だと、午前(8選択肢)/午後(4人×7選択肢)で1回ずつ(計2回)×15日前後の行動回数を、必要条件を押さえながらすべて進めていかなければならず、またそれぞれで続きのイベントの発生条件もあり、すべて行動を終わらせないとそれらが合っているかどうかも判らないという状況ですので、この辺りが易しくなればもう少し遊びやすいのではないかなと思います。逆に言うとやり込むのが好きな人はドはまりするかもしれない… 色々書きましたが、私自身まだ天女ENDを回収出来ておらず、突破口を模索中です(ゲームオーバー以外のEDに辿り着くのに20日間くらい掛かった…)。残りは発見出来ました!
-
狸の家本編の作りもとても良かったのですが、調査モードがめっっちゃ面白かったです!!もう本当デザインからゲームシステムからすべて良いですね… 本編をやってたときで既に「怖ッ…怖!!」とか言いながらプレイしていたのですけれども、調査モードで怖さを増して再登場するとは…! でもこれがだんだんコノヤロウ! になり勝利を掴んだときの喜びといったら… 「なにこれ最高のデザイン…腹の割れ方とか腰回りだいすき…」と思って眺めてたら画面いっぱいに「おそい」っていう突っ込みをもらって人知れず爆笑してしまいました。待たせてごめんよ… こういうゲームも作れるんだなあと凄く楽しませて頂きました。