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丹綿樫のレビューコレクション

  • Color≠Calling
    Color≠Calling
    ひとりぼっちの女の子と、人を襲う怪物・グルーの物語です。絵本のような雰囲気の素敵なイラストに、ほの暗いストーリーが展開されます。女の子の境遇や討伐隊との関わりも色濃くお話に絡み、様々な登場人物の心情が行き交うその深みはグルーの棲む場所を表しているかのようです…。 個人的にグルーのビジュアルがとても好きです! 触ってみたい。 短い時間でしっとりしたファンタジー作品を読みたい方にお勧め。 以下はネタバレ含む感想です。 @ネタバレ開始 グルーが優しく語り掛ければそうするほど、この後に悲しい出来事が待っているのではないか、と進める手も強張ってしまったのですが…その瞬間は不意に来て、思わずじわっとなりました… 一体、誰がどうすればこの結末を回避出来たのだろう? と考えずにはいられません。でもきっと誰が一番悪いということはない、というのがこのお話の本当に切ないところだと思います。この世界に平穏が訪れることはあるのでしょうか… 読み終えてからも色んなことを考えてしまう、そんなお話でした。悲しいけど、とっても綺麗でした… @ネタバレ終了

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  • 「名言」 ~ 心の栄養剤
    「名言」 ~ 心の栄養剤
    エマルジョンプレイ済みで此方も拝見させて頂きました! 前作で要所要所に光っていた「名言」でしたが、「そういうのもっとちょうだい!」を実現してくれている作品だなと感慨深く読みました… 内容に関していえば、言葉のチョイスがとても染み入りますね! 前向きになれるというか、明日から…いや今からでも頑張ろうと思えるようなものばかりで、気分転換にとても良かったです。後半では別の雰囲気の名言も紹介されますが、そちらも興味深いものばかりでした。おまけやギャラリーも必見! あと個人的に好きな策也くんとららさんの掛け合いもたくさん見れて嬉しかったです!(笑) また何処かでふたりの会話を覗き見したいですね…。

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  • 篠目村
    篠目村
    不穏過ぎるタイトル画面と注意書きから一転、のどかな音楽と風景…しかしそれも長くは続きませんでした…! 友人の故郷・篠目村へと赴く主人公が、その友人と伝承にまつわる心霊スポットへ向かうお話です。場面にぴったりな曲選びや細かな田舎村の描写がほんのりと怖さを掻き立てます。そして怖いだけじゃないこの物語、是非両方の選択肢を見て頂きたいなと!   以下、ネタバレ込みの感想。 @ネタバレ開始 主人公の中山くんはなかなかに豪胆です。さすがオカ研、調査でも肝が据わっていましたね!(笑) 環境音が止まって、渡辺くんの語り口が変わった途端、かなりぞくぞくしました…! 始めに「思う」の選択肢を選んだので、後々に子細なことが判るような進め方を出来てベストだったなと… 二人はこんなに良い友人だったのに、どちらの選択肢も切ないですね。別の道はなかったのかと勝手にあれこれ想像してしまいます。 @ネタバレ終了

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  • みちのく怪奇譚 3話
    みちのく怪奇譚 3話
    みちのくの三話だ~! 早速拝見しました。今回判りやすいキャラ紹介が付いているので、此処から見始めても大丈夫な仕様です。ご新規さんも楽しめるかと! 回を追うごとに義胤くんの新しい一面が見られて嬉しい… 以下ネタバレ込みの感想。 @ネタバレ開始 ゆ…祐樹! こら! 祐樹! と思っていたら、まさかの功労賞…! ちょっとずつ「あの夢はそういうことなのか!」と気付いていくうち、後編が始まって、二人の会話をにっこりしながら眺めました。このやり取り毎回思うけどめちゃくちゃ好きです、霊関係ない日常編も見たいと思うほどに…第四話は短編集とのことなので、もし二人のストーリーだったら色んな場面が見れられるんじゃないかと勝手に期待してます…。 景道くんは心根が優しいから実家を継ぐのを躊躇っているのですね。もしかしたらこんなにパワフルに見える彼も、脆い部分があるのかなぁとしみじみ。 そして蛇さんも可愛いですね、もしやこの揶揄われているのが効いてて呪っているのか!?とか思ったのを謝りたくなりました…(笑) これからも祐樹くんを守ってあげてくれ… いよいよハルノさんが動いているようで、続きが非常に気になります。楽しみに待ってます~! @ネタバレ終了

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  • Re;take;World ActⅠ
    Re;take;World ActⅠ
    「Storm Arts」が非常に素晴らしかったので、今作もプレイさせて頂きました。タイトルに違わない、世界をやり直す物語のようです。恐らくゲーム制作中の「リテイク」とも掛かっているのですよね…。昨今話題になっているIoTがモチーフになっていて、そう遠くない未来を予感させる世界観。 このお話はオープニングを明けると、まるで我々の日常を見ているような……けれどその中に散りばめられた、溶け込んでいるようで秀逸なパンチラインの応酬から始まっているような気がします。柏尾さんの作品は取り上げる言葉やモチーフのひとつひとつが印象的で尾を引くイメージです。「ここが2次元だったらどうする?」という台詞にもドッとしたり。哲学のお話も前のめりになって聞いてしまった… AIの脅威を扱う作品は数多くありますが、多くはまだまだ何処か現実味のない、未来的なストーリー展開が多い気がします。その一方で、この作品は「現実に起こるかもしれない」という気持ちが湧いて来ます。説得力のある設定がそうさせているのでしょうか… 今作も小気味良い会話のキャッチボールに笑いながらも、暗躍するそれぞれの立ち振る舞い、熱いバトルシーンの緩急が素敵でした。未来くんの外部に引っ込み思案なところも応援したくなりますね…。「こもり世代」という言葉も印象的でした。もしかしたら現実にも内向的な子が増えているかもしれないですね。 見所が多過ぎて書き切れないですが、ちょっとネタバレ込みの感想も。 @ネタバレ開始 二章までは「なるほど、これはアイドロンなる生物と戦える内気な少年の話なのか…」と思っていたら、三章から彼自身について紐解かれ始めて、お話の性質がガラッと変わった気がしました。何だろう激動と言えばいいのか…! これまで部員4人ひとつの集団だったのが、急に1ピース抜けて、もし彼女が居ない存在だとしたら私が風呂覗こうとしたあれは何だったんだ!? というパニック、いやしかしそれはミスリードで本当は四次元生物が神話の刷り込みのように彼女の存在を消していて、本当は別の子のこと言ってるのか…!? とか色々考えることが止まりませんでした。 そして地味に優美ちゃんと翔矢くんの掛け合いが好きです。最初こっちがねんごろなのかと思ってしまった…! 今回で死亡?した面々は本当に此処でフェードアウトなのか、それとも新展開があるのか、そしてマギア側や警察の登場人物のことももっと知りたい! 春人くんは出て来るんだろうか! 次回も楽しみに待ってます! @ネタバレ終了

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  • 巡るランドリー
    巡るランドリー
    凡多工房さんの作品は、本当に世界観とセンスの瞬間火力が凄まじいです…。コインランドリーにまつわる噂から始まって、幾つかの選択肢を選んでストーリーを読み進めていくゲーム。エンディング13種ということですが、私のメモは既に14個以上を記録している…! 本編をなぞるパートが隠しシナリオなの…かな…!? そして随所で面白いシーンが入りますね…画面の前で思わず爆笑していました。ツトアさん最高に好… グラフィックが唯一無二の良さなのもありますが、音や音楽の使い方、UIの懲り方、それにモチーフの選び方も唯一無二です…。不思議で何処か懐かしく、そして新鮮で珍しい。あとエンド名が統一感ないのにも普通に笑っていました。何ですかコレ本当に疲れに効く…もはや見る温泉じゃないですか… 以下ちょっとだけネタバレ。   @ネタバレ開始 立ち絵4人からのカオスなENDが凄かったです!笑 てぶくろどんな話なんだろう… 二周目?の言葉の入り組み方とか、プレイしている側は「次はこうなるんだよね」と思っているのに斜め上な文章が出て来るのも楽しくって、ナンセンスというかハイセンスというか、やってることはエンターキー押して選択肢選ぶことだけなのにまったく飽きが来ません。 私もアライグマの横に座ってみたい。 @ネタバレ終了

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  • みちのく怪奇譚 2話
    みちのく怪奇譚 2話
    前回の「みちのく」らしさそのままに、雰囲気がさらに洗練された気がします…! やっぱり怖いうわああ…これぞ二話…これぞジャパニーズホラー…リアルに「ぐわああ」とか奇声上げながら読んでました。もし自分がこんなことになったらどうしよう。そんな想像まで働いてしまいます… このふたりの力関係が好きなんだよね、と前回のストーリーも思い出しながら、新たな物語を辿って行きました。 個人的にうわっと思ったのは「よほどのことがない限り昼には出てこない」というワードですね…それまではふむふむ、と読み進めていたのに、急にドキッとして色んな怖いことを想起してしまいました。これから何が起こるのか、その導入としてかなり惹き寄せられましたね…。 続きも楽しみにしています。ハルノさんの謎がはやく知りたい…!

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  • HUNGRY TEA PARTY
    HUNGRY TEA PARTY
    好きの気持ちが爆発しすぎてところどころで放心状態になってしまう魅惑のゲーム…茫然としていることにはたと気付いて再び画面をクリックする、この繰り返しなのです。始めこそ「こ、これはどうしたらいいんだ?」となったものの、1・2回のクリックで「判った!」と大きく頷いていました。 このゲームの凄いところはまず掴みのムービー…六夏さんのイラストは前作でもかなり惚れ惚れしたものですが、作品の内容に合わせて雰囲気をカッチリ合わせていらっしゃる…いえその画力だけでなくデザイン、そして配置や画面構成も「さすが」としか言いようがありません。エンディングのムービーを見て色々考えたり、一から十まで素敵な空間でした。恐らく誰もがこの世界観に圧倒されると思います。 彼らが出してくれる小さなメッセージ、これも「こんなことを言ってるのかな」と想像するのがとても楽しいです。最初はこわごわだったのに、ちょっと意地悪してやろうという気持ちになって来たりもして。自分の一挙手一投足に反応してくれる彼らが、クリックする度に好きになっていきますね。みんなのぱちぱちも嬉しいよ…。ごめんごめん、とか画面の前でお喋りしていました。あと普通に「ウワアア!」も言ってました、びっくりびっくり。 そしてウサギさん本当可愛いですなんですかこの最高のキャラデザインは…グッズは…グッズは出ませんか…? とにかくやってみて損のない素敵なゲームです。私はいつでもクリック出来るところに飾っておこうと思います。

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  • 一触即デス!ZOMBIEGIRL
    一触即デス!ZOMBIEGIRL
    ゾンビなんか関係ねぇ!(好き) し…しーちゃん! と思ったら世界丸ごとこうなっていたのか…! リビドーに忠実に行くと大体殺されてしまって、なんて厳しい世の中になってしまったんだ…としみじみ思ってしまいました(?) 本当に一触即デス…そして立ち絵が可愛くっていつまでも見ていられます… 文章にも随所にセンスが見られて楽しい作品でした。

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  • 動物の謝肉祭
    動物の謝肉祭
    序盤からなかなか無いような発想が次々に出て来る、非常に個性的な作品です。本当に息をつく暇もないくらいに不思議な出来事が起こる…! 視覚情報やSEが多くて画面が楽しいし、プレイヤーが行う操作も主人公になったような気持ちになれます。画像の使い方も非常に丁寧でした。そして登場人物の個性も一癖二癖あって…とにかく不思議な心地と納得感…! 奇想天外というか、何処を見ても面白いシーンしかないという印象です。すごい! 個人的には陽子さんが凄く好きです。彼女のアクションを心待ちにしてしまう… あと藤原さんも好きです… そして終盤、徐々に雰囲気が変わって来ます。怒涛の展開から、まるで探偵小説を読み終わったときのようなしっとりした読後感でした。

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