丹綿樫のレビューコレクション
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修学旅行 ~性格不安定なまみちゃんと僕の物語~修学旅行に来たと思ったら、カジノに辿り着いていた…! エレベーターの系譜でありながら、さらにパワーアップした作品でした! 今回はまみちゃんの性格が変わるのですね。着眼点もまた変わって楽しさが増している気がします。勢いが凄い鹿だいすき。 各シーンでいろんなことが出来るので、あれこれ試せてすごいなあと思います。時間泥棒だ…! キャラメイクも遊びたくりましたね…ゴージャスなゲーム… そして個人的にはみよちゃん&課長とまた会えたのも嬉しい~! 個性的なキャラクターとわちゃわちゃ修学旅行が出来てとても楽しかったです。 以下は内容を含むので畳みます。 @ネタバレ開始 しりとりめっちゃむずーーー!!笑笑 不良くんに何度か負けて歯ぎしりしてしまいました笑 細かなところで笑ってしまうテキストがたくさんあって、金閣寺が金過ぎることに怒ってるところで爆笑してました。 モブちゃんたちも毎回変わるので、長くなったデータは愛着が湧いてしまって、新しいデータでやると「お前らはぼくの友達じゃない」みたいな気持ちにもなったりします。それくらい友達ふたりも良いキャラクターでした…(タクシー止めに行ってくれるとことかすごくスキ) 非常に楽しかったです! 素敵なゲームでした。 @ネタバレ終了
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トキゴエ列車からの脱出呪われた五両の電車の中を、記憶を取り戻しながら進む女の子の物語です。探索要素もあり、時子ちゃんと一緒に、知らない場所を怖々歩いていく感覚を共有できました。 ひとりひとりの登場人物に残る記憶が切なく、一方で温かな思い出もあって、総じて「人間!!」という想いがする作品でした。それぞれに生きがいがあって、でも理不尽に亡くなってしまったという無情感、一日を大事にしようという気持ちにさせてくれますね…。 案内やMAPなど親切な機能も多く、特に躓くこともなく読了できました。 以下は内容を含むため畳みます。 @ネタバレ開始 始めはオムニバス的な形式なのかと思っていたら、どんどん話が繋がってきて、物語の終わりがとても気になりながら読みました…! 何事も距離感って大事だなあと思わされる… ノーマルエンドも「これはこれで仕方ないのかな」と思ってしまうような寂寥感がありました。 現実は巻き戻せないということを改めて突き付けられているような、選択肢はいつも目の前にあると実感させてくれるというか…色んなことを考えてしまいますね… そして賢治さんかっこよーー!!! お前を救えなくて済まない!! 間違いなくMVPだった…! でもそれもめぐりめぐってきたことなんですよね…なんという素敵な読後感…。だとすれば大介さんがMVPだ…! 個人的にあっためてくれる霊さんも大好きです。 まさかあの始まりからこれほどの大団円に辿り着くなんて思いませんでした。素敵なストーリー構成…。敬礼しているふたりを見て涙腺が緩みました…。これからも仲良くやるんだぞ… @ネタバレ終了
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暗がりビオトープ恐らく誰しもが持っている初めてゲームセンターへ踏み込んだときの思い出を、記憶の底から引っ張り起こしてくれるような、雰囲気満点の素敵なノベルでした。 そしてノスタルジックな雰囲気だけでなく、読んでいると心がキュッとするような出来事や出逢いもあり、お話を読む手が止まらなくなるくらいお話の続きが気になりました。(途中で思わず膝を抱えてしまった…) 印象的な色使いにもついつい目がいって、画面構成やUIも非常に魅力的な一作です。短いプレイ時間でとても充足感がありました。 @ネタバレ開始 個人的に、8節の、立ち絵がぴょこぴょこ動いているところが好きでした…! 「こういうことしてるんだろうなぁ」というのがシルエットの立ち絵でもわかると言いますか、ここまでの人間関係をシンプルかつ情緒的に表現されているなぁとしみじみ… そしてお父さんサイドの話も気になったりします。想像が掻き立てられるお話でした…! @ネタバレ終了
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タイトル未定冒頭からちらほらと不穏な空気はありながら、徐々に爽やかな海と日常に溶けていく不思議な感覚を持って、お話を読み進めました。 作中ではいくつかの問題が勃発していて、各々が僅かずつ詳らかになっていくのを「最後あれもこれもどうなるんだろう…」とそわそわしながら次々読んでいました…。 途中のはらはらとは裏腹に読後感がとても良く、「素敵な体験をした」という気持ちにさせてくれます。間違いなく夢や希望のようなものを感じ取れました。 @ネタバレ開始 自分だけが見える子を妄想と決めつけている一方で、やっぱり海岸に足を運んでいる依織くんに、大人になりつつある寂しさのようなものを感じたりもします。彼には東京でも気を許せる相手が身近にいなかったのかな…夢を叶えてえらいぞ… ひとりの女の子が色んな人生を引っ張っていったんだなと感慨深く思いました。人魚ちゃんにとっては長い一生の中の短い出来事なのかもしれないですが、目覚ましい出逢いというものはやっぱり素敵ですね…。 @ネタバレ終了
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交響曲第十番「融合」まずとても綺麗なタイトル画面に惹かれ、始めると描写される世界観が心地よく、深く浸透していくように思いました。 作品名から内容が全然想像できないままに始めたのですが、不思議な、運命的な出逢い、確かにこの掛け合いは交響曲と呼べるのかも…と感じます。 かなり想像力の擽られる内容で、こういう部分が非常に文学的な気がしました。「違い」を感慨深く思ったり。 間違いなく素晴らしい作品だと思いますので、お時間がある方はぜひ。 以下は内容を含みますので、畳みます。 @ネタバレ開始 解凍した私「なんやこのreadme群は…?!」悲しいかな私の環境では文字化けしていてファイル名が読めなかったのですが、とりあえず片っ端から開いて読んでしまいました。 それはそれとして、第1楽章では交互に来る音と視覚掛け合いが「すごいなあ」と思いました。我々にとって常識と思っていることが違った世界の話だなあと… 第2楽章で、「両方持たない」お兄ちゃんが出て来たとき、ああ今後はそういうこともあるのかと…まさしく人間賛歌と言いますか、人の進化や交わりを感じます。あと性癖に刺さりました(本音) 展開に無意識のヨッシャアが出ました… 第3楽章、時代が飛んで驚きましたが、運命に運命が重なる感じで「熱さ」を感じましたね…。 ここまでの流れで第4楽章に行き着いたとき、人間の宇宙的なものを物語全体に感じるようになっていました。人類の形成の繰り返しだけど、でもそこに繋がりが確かにあって、うまく言葉に出来ないけどすごい世界観だなあと… 一種SF的なところもありますが、どちらかというと地に足ついた泥臭さ、そしてそこが人間と文明の良さという気持ちになりました。 画面構成がシンプルだからこそこのお話の良さが活きるなあと思います。制作お疲れさまでした! @ネタバレ終了
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Rose Magicなんという導入の可愛さ! おっちょこちょいの魔女ちゃんが、バラを咲かせるため頑張るクリックゲームです。 細かい動きなどの演出も相俟って、とてもほっこりした気持ちでプレイしました…。 エンドも5種あり、そのひとつずつでお話の片鱗が見えていきます。(END5、とても良かった…!) ヒントページやキャラクター紹介なども充実していて、ひとつずつ見ていくのが楽しい作品でした。
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じごくのインターネッツとても素敵な雰囲気の作品でした。タイトル画面からお話に興味が湧く印象で、一体なにが起こるんだと次々ページを捲ってしまうような…。 システム面では古き良き読んでいくゲームであるとともに、ただ受動的なだけではない部分もあって、題材は(前作と同じく)非常に現代的で惹かれるモチーフが多いです。 個人的にはファイル3が好きです、話が大きくなっていって思わず笑ってしまいました…。 奈落ちゃんのデザインも可愛くてとても好きです。奈落ちゃんねる、とても見たい…! (そして自分の蒔いた種に翻弄されているきくらげさんも良い!笑) 画面構成も非常に見やすく、ユーザーライクな一作だったと思います。制作お疲れさまでした!
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エソラノコト一面に広がる空、時々の雨とエソラちゃん…。彼女のことは何も知らないけど、そこに居てくれるだけでいいような、それともすべて知ってしまいたいような不思議な気持ちになりながら、お話を読み進めました。 さむいさんのお話は、少しずつ謎が解けて、キャラクターの色んな面が見えてくるところがとても好きです。それを自分が探ってるんだ、という気分でゲームを進められるのも素敵なところです。個人的に「独り言」エンドとても好きでした…。 以下は内容を含むので畳みます。 @ネタバレ開始 「夢限のヤミ」でも同じくですが、「写真を撮る」というのが印象的なイベントだなあと思いました。写真って恐らく、記憶とか記念とか、特別な意味を孕んでいるのでしょうね…。こういう写真の撮り方はふたりでしか出来ない行為だと思うので、「対話」を軸にしたお話にピッタリな場面だと思います。 そして赤縁メガネ女子がピンポイントで大好きな自分に刺さり過ぎてうおお好好好…エソラちゃんが可愛過ぎる…! お顔がころころ変わるエソラちゃん、きっと主人公くんに会いたかったんだろうなぁ嬉しいんだろうなぁと思って、この夏の日々は本当に切ないです。アップデートも楽しみです…! @ネタバレ終了
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輪廻の門『参』悠ちゃんの秘密にも一歩踏み込んだ第3話! イバちゃんも増えて始まった今回の探索、前回前々回とはまた違った方式になっていてゲーム性も増えました。おまけもよかった…!(めっちゃびっくりしたけどよかった…!!笑) 謎が多かった悠ちゃんのことや、この世界・敵の深みにも触れる「動」の回だったように思います。 そして今にして思えば、序盤のアレはチュートリアルだったのかと、親切設計でした。 改めて見てもあやかしたちのデザインが良すぎますね…! 間違いなくパワーアップしている輪廻の門、非常に続きの気になるストーリーの引きもあって、続きが楽しみです。
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恋に落ちてはいけない20分どうあがいても惚れてまう! 私は車に乗り込む前から「もうだめだこれは恋が始まっている」という気分になりながら、ゲームを始めました…! 会話をどんどん投げてくれる所長の気の遣い方にもどぎまぎしつつ、もう普通に会話を楽しんでしまうような話題の豊富さで、どんどん上がっていくパラメーターに「ちょっと待って」と画面に向けて手が出てしまいそうでした。 所長のお顔の良さやスマートな所作から、もう全然目が離せない! 好きにならないことにホッとするというのも不思議な感情でしたね…。 少しずつ紐解かれていく丹羽所長の人柄を知るのも、楽しさのひとつでした。 以下は内容を含むので畳みます。 @ネタバレ開始 あがああ甘党の所長が良すぎる… 指輪のカットから、「既婚者勘違い説あってくれ~!」と思っていたのですが、奥様の存在を知ると、まるで自分のことのようにガックリ肩を落としてしまいましたね…。 先にEND1を見たので、次に見たEND3の切なさも後を引いていました。そしてEND4~~! 会話の節々に出て来たあれやこれやが回収されて、最高のエンドでした。 ゲーム部分が主なのかな? と思って始めたので、こんな感じにストーリーが深堀りされていって、とても嬉しかったです…。読後の満足感が半端ない…!(EXTRA STORYも良かったです…アアア雛子さん…) どきどきのたくさんある、素敵な作品でした! @ネタバレ終了