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NaGISAのレビューコレクション

  • REACT
    REACT
    こんないい作品に4年間全くレビューがないというのもあまりに不憫なので、感想を書きます。

    高校生の妖怪退治屋が、父から受け継いだ妖刀「紅月」に封じられた妖魔葵紅(きこう)と共に妖怪と戦う、長編伝奇アクションノベルです。この手の作品ですと、主人公がやたらに強いものもありますが、主人公やヒロイン達の能力配分が上手く、単なる「俺様最強」戦闘ものではありません。

    また1章から4章までそれぞれのヒロインに焦点を当てており、キャラクターへの理解と愛着が自然と深まったところで後半の展開が来ますので、非常に感情移入して読める物語です。

    戦闘システムが独特で、これは賛否あるかもしれませんが(実際、ラストバトルがあまりに簡単に決着がついてしまったので、ちょっと拍子抜けでした)、独特の緊迫感を演出することに成功しています。

    好感度分岐型なので全ヒロイン攻略は大変ですが、まずは葵紅ルートを読むことをお勧めします。後半の盛り上がり、ラストの気持ち良さと文句のつけようのないシナリオです。

    伝奇ものがお好きな方は、是非読んでください。埋もれているにはもったいない作品です。

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  • 幸福の魔術から目覚めても
    幸福の魔術から目覚めても
    数えきれないほどのフリーノベルゲームをプレイしてきましたが、これほど綺麗に引っかかった(どんでん返しに)のはいつ以来でしょうか。とにかく、後半の展開には驚かされました。凄いとしか言いようがありません。

    前半は日常系の描写が続きますが、その中にさりげなく「少し違和感のある描写」を混ぜておき、その意味が後半で全部分かるという作り。そして、2つの物語を並行して進めることで、程よく緊迫感を持たせる構成。

    更に、ルトの記憶の秘密が分かったと思わせてからの……。もう見事すぎて脱帽です。ラストも綺麗で、収まりのいいハッピーエンド。それでいて、ご都合主義に陥っていません(人によってはご都合主義に感じるかも知れませんが)。私は1時間半強で読み終えましたが、読後は大満足でした。

    処女作ということですが、これが処女作だというのなら、次回作はどうなってしまうのでしょうか。とにかく、多くの方にプレイしていただきたい作品です。

    詳しいレビューは以下のブログに書いてあります。
    http://nagisanet.blog.fc2.com/blog-entry-880.html

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  • ミラーリングサマー
    ミラーリングサマー
    定番とも言える、「夏に田舎」ものです。主人公朋樹が、夏に故郷の町に下り立つところから始まる、よくある出だし。施設に収容された兄を探すという設定こそシリアスなものの、朋樹と夏通のやり取りも楽しく、最初はほのぼの系のムードが漂います。

    が、中盤からだんだん謎が謎を呼び、しかも謎が明かされる気配がありません。プレイヤーが「?」となった頂点で来る終盤からラストの、物凄すぎる展開にぶったまげました。予想もしない事実が3連発くらい立て続けに来ます。そして謎が明かされてから気付く伏線の緻密さ。非常によくできた構成の物語です。

    謎があまりに後半に一気に明かされすぎの嫌いはあるものの、長編ならではの醍醐味を存分に楽しめる物語でした。とにかくラストの衝撃は必見です。是非読んでみてください。私は2時間20分で読みましたが、普通の速度だと3時間くらいでしょう。

    詳しいレビューは、以下のページに書いてあります。
    http://nagisanet.blog.fc2.com/blog-entry-872.html

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  • 東雲に霞む
    東雲に霞む
    かなりグロテスク、ショッキングな描写が多発するため、人を選ぶかも知れません。が、物語自体はとても良くできています。4人がそれぞれ自分の過去を語るという、シンプルな構成ですが、ちょっとした伏線がラストで見事に効いています。

    また、序盤からするとどうにも救いようのない物語のようにも思えますが、最後には前向きな希望も感じさせてくれました。もちろん、小春たちの抱える問題が根本的に解決した訳ではないのですが(特に秋穂、冬馬は大変そう)、あの1日を共に過ごし、思いを共有した4人ならば、これからもやっていけるのでは、と思えます。

    ただ、ラストにいきなり出てくる2人については、何かそれをほのめかす伏線でもあれば、より自然だったのでは、と思いました。

    詳しいレビューは、こちらに書いてあります。
    http://nagisanet.blog.fc2.com/blog-entry-871.html

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  • かくも幽けき命のかたち
    かくも幽けき命のかたち
    典型的な幽霊ものと思わせ、二重三重に裏をかく構成が見事です。登場人物も、最初は夜、志乃、時沢がばらばらに主人公に関わるのですが、それがトゥルーエンドのラストで綺麗に繋がる様子には、非常に感心しました。

    伏線が不十分に感じるところもあるのですが、逆に4つのエンドで少しずつ違う設定になっていたり、伏線の少なさを上手く逆用した、マルチエンドならではの展開になっているところが面白いところ。構成の上手さとラストのすっきりとしたどんでん返しを味わえる、短編の傑作です。私は45分で読み終えました。

    詳しい感想はこちらに書いてあります。
    http://nagisanet.blog.fc2.com/blog-entry-848.html

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  • ドリーミングナイト
    ドリーミングナイト
    地味で誰も評価もコメントもつけていませんが、これは非常に素晴らしい作品でした。

    システム面はかなりなおざりです。クリックが2回必要だったり、BGMが2曲同時に流れるシーンがあったり、文字速度が突然遅くなって変更できなくなったり……。

    しかし、物語はとても見事です。うだつの上がらない、等身大の主人公と、夢で出会った少女ユメのちょっと不思議な物語、と思いきや、それを途中からうまく現実生活にリンクさせ、最後には義三自身に過去の心残りを払拭させ、非常に前向きなクライマックスを描き出しています。等身大で弱い主人公だからこそ、ラストには非常に強い感銘を受けました。

    また、色鉛筆のイラストもとても素敵で、一部どぎついところのある物語を和らげてくれていました。1時間ほどで読めます。お薦めします。

    詳しいレビューはこちらに書いてあります。
    http://nagisanet.blog.fc2.com/blog-entry-818.html

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  • 思ひ出のラプソディ
    思ひ出のラプソディ
    タイトルとかわいらしいタイトル画面で、ほのぼのとした恋愛ものなのかと思ってプレイしたら、とんでもない展開に巴投げを食らいました(笑)。

    かなりのワイド画面ですが、それを生かしたスクロール・拡大縮小などの演出が動きを感じさせ、これならワイドもありだと思いました。展開も短いなりに起伏がしっかり効いており、何よりキャラクターがいいですね。2人の主人公はもちろん、Dは渋いボイスもあいまって、非常に存在感がありました。

    そのDの力によるハッピーエンドは、できすぎの感はあれど、描かれていた彼の言動からすると「彼ならそうするだろう」と思えるもので、綺麗かつ納得のいく終わり方。途中はグロテスクだったり人を選ぶ要素もありますが、読後感はさわやかでした。

    詳しい感想はこちらに書いてあります。
    http://nagisanet.blog.fc2.com/blog-entry-785.html

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  • マサユメテンシ
    マサユメテンシ
    いわゆる「ボーイミーツガール同居型」「ルームメイト型」の恋愛物語。前半は、淳と三和子が仲良くなる過程があまり描かれておらず、ちょっと急ぎ過ぎの印象もあります。

    が、ラストのイベントの見せ方が見事でした。タイトルをも上手く使った演出、そのための仕込みが効いており、ストレートな物語ながら、非常に読み手の心を動かしてくれます。

    キャラクターも、姉の樹理や妹の芽衣がよく立っており、もちろんヒロインの三和子のちょっと抜けた様子も可愛く、キャラクターがよく物語を支えていました。キャラクタードラマとしてもよくできた短編です。

    詳しい感想はこちらに書いてあります。
    http://nagisanet.blog.fc2.com/blog-entry-762.html

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  • たそがれユヴァスキュラ
    たそがれユヴァスキュラ
    攻略対象2人(エンドは3つ)の乙女ゲーム。男性の目から見ても、男性キャラクターが魅力的です。黎牙と蓮都の関係がとてもよく、特に蓮都エンドでの「後腐れのなさ」は、恋愛ゲームでは珍しい展開かも知れません。

    また、ほとんど王城の中で展開する物語ですが、退屈さを感じることがほとんどない構成の上手さもあります。若干、ラスト前の展開に唐突さを感じなくもありませんが(少し前半から伏線を張っておけば?)、そこからラストへの畳み掛けるような、そしてキャラクターの魅力を生かした展開は、とても読み応えがありました。

    乙女ゲームがお好きな女性の方はもちろん、男性の方が読んでも楽しめる作品だと思います。

    詳しいレビューはこちらに書いてあります。
    http://nagisanet.blog.fc2.com/blog-entry-718.html

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  • 取調室
    取調室
    掌編ミステリーの佳作。トリックの面白さというより、事件で起こった出来事の意外性(1万円札が大量に燃やされていた)で読者を掴む作りと、それが後半の解決編で無理のない形で解決する構成が上手いです。

    難易度も適度で、少し考えれば解ける程度なので、ミステリーならではの爽快感もあります。20分で読める短編ミステリーとして、このジャンルが好きならお勧めします。

    詳しいレビューはこちらに書いてあります。
    http://nagisanet.blog.fc2.com/blog-entry-708.html

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