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meliのレビューコレクション

  • AIイラスト解体課
    AIイラスト解体課
    AIとお喋りしながら仕事する日もそう遠くないと感じてわくわくする世界観でした。 空間ディスプレイに表情が分かる最低限の顔パーツ、名前はそのままAIさん。あくまでツールという感じの風体で人間に寄せていないデザインが逆に新鮮です。 @ネタバレ開始 もし好きなイラストレーターさんの回顧展がAIイラスト主体で企画されたら、それはちょっと嫌かなあと漠然ながら思いました。普段見ているイラストの背後にはそれを描いた人がいるという当たり前のことを改めて意識しました。 主人公が通らなかったルートにはほかの同僚や同業者の誰かがいるのかもしれない。どのエンディングも時を前後して同時に存在していそうなものでリアリティが感じられます。 @ネタバレ終了 どこか遠いようで実は結構身近なAIイラストについて考えるきっかけをもらえました。単純な問題ではありませんが自分の意見が持てるようにいろいろと調べてみようと思います。ありがとうございました!

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  • タバコ屋乙女と小話でも
    タバコ屋乙女と小話でも
    通りがかりに聞くタバコ屋さんの小話、ゆったりとした時間を過ごすことができました。お姉さんお話上手で憧れます。つかぬ間の癒しを求めてタバコも吸わないのに通ってしまいそうです。 @ネタバレ開始 アカヨさんが夜な夜な店先にやってくる虎太郎相手に小話をして、虎太郎はきちっと座りながらそれを真面目な顔してふんふんと聞いていたのかも、と思うと可愛くてたまりません。 お話をひとつひとつ読みながら、頭の中では少年?いや青年?もしかして人じゃないかも?と虎太郎の姿をいろいろ想像していたので最後に正体が分かってうれしい…! @ネタバレ終了 そうなんだ?と自然に相槌をうって聞きこんでしまう素敵な小話の数々、楽しかったです!

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  • 毒水マーメイド
    毒水マーメイド
    不思議でおそろしくて、とても悲しいお話でした。それと同時にむごいけれど人魚という生き物には悲劇がものすごく似合うと思ってしまいました。 @ネタバレ開始 リゼルの下半身と一体化したモノの正体が衝撃的でした。意思のない怪物でもなければ悪意ある他人でもない、誰が悪いわけでもなくただ偶然倒れた女性を介抱しただけ。元々死に場所を探していたとはいえリゼルはあれほど苦しんだのに…とやるせない気持ちになりました。そしてその人魚も元はリゼルと同じく死を望んでいたというのがまた…不幸に次ぐ不幸で救いのなさにくらくらします。 リゼルの苦しみは終わったけれど、人魚はこれからも積み重なっていく罪悪感を抱えながら逃げて生きていくのだと思うと、誰でもいいから終わらせてあげてと願いたくなります。 @ネタバレ終了 あまりの惨状に思わず深いため息をついてしまいそうになる悲劇、面白かったです。

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  • 感情の断片
    感情の断片
    この薄暗くとっちらかった部屋と堂々巡りの思考からどこか純文学みを感じました。白黒ドットで無機質な雰囲気の部屋から途方に暮れた主人公の溜息が聞こえてきそうです。 @ネタバレ開始 もやもやぐるぐるを抱えたままじりじりと前進していくしかないんだ、と主人公に引きずられてちょっと暗い気持ちになります。分かりたくないけどこうなってしまうときある…とうっかり共感してしまいました。物をひとつ動かしてみたりなにかに意識を向けたりすることが一時でも気を休めるきっかけになるといいのですが。 部屋は全く片付かないしその感情の断片は物語にはならないかもしれないけど、ここまでの思考の変遷自体がひとつの作品足り得るのは間違いないです。 @ネタバレ終了

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  • ままごとのショーティカ
    ままごとのショーティカ
    会話を重ねていくにつれ何の思い入れもなかった人形のことを守ってあげたいと強く思うようになります。くるくると表情が変わるショーティカ可愛かったです。 真っ先に「攻撃する」を選んでその展開に制作者さんがマーセネリアの方だと気づきました。 @ネタバレ開始 気を引こうする姿が幼い子どもそのもので、追い詰められて情緒不安定な彼女を見るたび胸が締め付けられました。 dead end3だけ攻略情報を確認しましたが条件が、条件がえぐい…!でも全エンド見たいので実行しました。かわいそつらい! @ネタバレ終了 救いと絶望のバランスが絶妙です。かわいそうなエンディングもあるけど救われる描写もしっかりあるので安心して絶望できます。 ずっと一緒にいてあげたくなる可愛い可愛いショーティカ。どうしようもない寂しさをあたたかく包み込むような素敵な作品でした。

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  • 可哀くて倔くて最凶の彼女
    可哀くて倔くて最凶の彼女
    コメント欄を見てホラー苦手でも行けそうだと判断してプレイしました。特に脅かし要素もなく、どちらかと言うとサスペンスみのあるホラー作品で良いハラハラ感を味わえました。部屋にこもった血生臭そうな空気が画面越しに伝わってきそうで雰囲気もばっちりでした。 @ネタバレ開始 ヤンデレを匂わせておいて違和感を振りまきながらじわじわと認識をひっくり返してくる流れが刺さりました。とても好きな構成です。短いプレイ時間の中で、主人公は何を思い出せずにいるのか?彼女の曖昧な態度にはどんな理由が?という疑問がきれいに回収されてスッキリ。 確かに状況は変わってないけどこれからは2人助け合えるしきっともう少し生きていられる、ささやかな希望が見えるED3がよかったです。ののさん本当によく頑張った…! @ネタバレ終了

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  • 宇宙をゆく僕と猫
    宇宙をゆく僕と猫
    ディストピアのレベルが予想をはるかに上回りほのぼのが霞んで見えました。ディストピアこわい。宇宙こわい。もっち(猫)は大変可愛かったです。肉球見せつけスチルとキュートな鳴き声が癒しでした。 @ネタバレ開始 ただプレイ中はこの可愛さのために余計切なくそして苦しく… 「猫は死にません」という注意書きでなんとなく察しましたが、主人公にふりかかる困難の数々を目の当たりにするとつらかったです。猫を愛するあなたも大事。主人公に感情移入しすぎてぼどぼどに泣いてしまいました。ノーマルエンドすらド過酷エンドだったのでちょっと記憶処理されたい気分。 かわいいお部屋の右端にカオナシいる~などと思っていたのでマザーの登場にはドキーッとしました。 暴いてはいけない真実もあるのかもしれない。どうか気づかず思い出さず、ひとりと1匹の穏やかな日々が続いてほしいと願わずにはいられません。 @ネタバレ終了 すべての猫好き人類とふわもち猫ちゃんに幸あれ…!

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  • 眼窩恋愛
    眼窩恋愛
    プレイし始めてすぐ「眼窩 とは」で検索しました。 不思議な世界観の中、画面に並ぶのはまんまるな眼球ばかり。一見奇妙な光景も会話が弾むと人柄というか眼柄というか、そういうものが見えてきて親しみを感じるようになりました。魔法にかけられた気分です。 見慣れた単語が眼球に合わせた造語になっていたりして独特の表現を見つけるたびふふっとなりました。 @ネタバレ開始 運命の出会いを繰り返してやがてひとつの体に…?恋愛ゲームとは思えないスケールの大きさに驚かされました。 @ネタバレ終了 本当に眼窩が眼球と出会って恋愛する作品として仕上がっていてある種の感動を覚えます。想像力が試される不思議な恋愛ゲーム、味わい深かったです。

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  • 点字を読めないと出られない部屋
    点字を読めないと出られない部屋
    こういうお勉強ゲーム大好きなので楽しかったです! 最初は拗音がちょっと難しかったです。黒と白の丸で表記されているときはなんとか読めていたのですが、黒丸だけになった途端文字の境目が分からなくなり混乱しました。点字を目で読んでいるからか、文章が長くなると言葉を区切る空白の大きさも気になります。でも実際には指先で触れて読むものですしきっとこれくらいの間隔が必要なのですね。良い勉強になりました。 @ネタバレ開始 終盤どきどきしながらなが~い文章を一文字ずつ読んで、まさかの指示に「どこかで変換間違えちゃった!?」と焦りながら入力したらしっかり合っていて笑いました。とってもかわいい脱出方法でした。 @ネタバレ終了 文章はまだまだだけど今なら短い単語は読める…はず!なので、身近なものに付いている点字を探してみようと思います。ありがとうございました!

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  • 巫女として召喚された俺のままならぬ日々
    巫女として召喚された俺のままならぬ日々
    いくらなんでも成人男性を巫女に仕立て上げるのは…と思ったんですけど全然問題なかったです。むしろ大変お似合いでした。お花をあしらった巫女衣装のデザインも素敵です。 @ネタバレ開始 一見厳しい人にも優しい顔があり、ちょっと心配だったあの子の毅然とした態度にハッとさせられたり。表情や行動の描写が繊細で登場人物たちがより魅力的に感じられました。 結末・弐をぐるぐるしていたので↓の方の攻略情報助かりました。まさに途中で引き返していました。ぜったい桐葉さんとのルート(?)があるぜったいある…!と思っていたので2人の後日談が見られてうれしいです。桐葉さんお優しい。そしてお料理の当て字を見て笑いました。強そう。 @ネタバレ終了 巫女としての立場と相手を思いやる気持ちとの間で揺れて、いい人過ぎてほんと応援したくなる主人公でした。楽しかったです!

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