あびのレビューコレクション
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月夜に君を想う能力者が集う学校に現れた「白い獣」の謎を追う話。 主に生徒会長と副会長である主人公の二人を中心に展開されていく物語なのですが、そんな主人公に協力する和気藹々とした友人組が仲良く愉快にも頼もしくて好きでした。 (以下若干バレ) 先のコメントにもある恋愛展開については各人の好みや登場人物の心情もあるかと思いますが、あの精神的負担が重いであろう状況においては仄めかす程度に留めて、そのあと後日談の際に想いを打ち明けた方が展開を知らないプレイヤーとしては自然な流れに感じられたのかも、などと。 ただ普段は色々と責任感が強そうな子のようなので、あの状況でもなければ逆に告白できなかったのかな、とも思ったので、あくまで本当に個人の好みですが。あとタイトル的にも夜の方が恐らく正しいんですよね! そんなことを考えたりもしましたが全体を通して登場人物それぞれに好感をしっかり持てるシナリオで良かったです。
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テバドリカナメがグレたワケ髪を金髪に染めて反抗的な態度を取るようになった少年に大学生の姉ちゃんが勉強をさせる話。 サムネを見た時には全く予想していなかった乙女ゲームの単語を二度見しました。何らかのミステリ要素が入ったゲームかと思ってました。それはそれで三人前の焼きそばがキーワードになるミステリとは。 強烈な個性を持った主人公の勝己ちゃんが語りを含めて本当に良いキャラをしていて、とにかく読んでいくのが非常に楽しかったです。とにかく文章センスが素晴らしい。 またLive2Dモーションも含めてゲームとしての細部演出も丁寧に作り込まれている印象で良かったです。 コメディ中心に面白い掛け合いが重ねられますが、それでいて主人公が常に真剣であったこともあって終盤の展開にも自然に入っていけていたのが上手いなあと感じました。 やっぱり筋肉は最高だぜ。あと個人の感想ですがプレイ中とても甘い物が食べたくなったので深夜プレイの際には間食に気を付けてくれよな!
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青い鳥は籠の中きっとどこにも飛び立てない兄妹の安寧を求めた話。 まず妹視点で物語が綴られ、エンド回収後に兄視点の物語が追加される形式となっています。 人によって感じ方は違うかもしれませんが大凡プレイヤー視点ではバッドエンド的なテイスト。初っ端から飛び出てくるのでネタバレじゃないと思って言うのですが監禁要素等が含まれます。 なんというか、たぶん最適解ではなかったよなあ、と。 どういう意図であっても相互理解を得ていない状況による監禁は恐怖だし恐怖は不幸だ……。 それにしても小鳥ちゃんの言動が本当にビジュアルを裏切ってくる。つよい。
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ピーピングプール恋人が出来て自分達のもとから離れていった友人について語り合う話。 最初ゲーム説明文を見て重い話なのかなと思っていたのですが、美しいグラフィックや澄みやかな音楽に、光に反射するプールの印象も合わさって寧ろ爽やかな感慨を味わえる物語でした。 恋とか友情とか、自尊心とか独占欲とか、たぶん誰もが大なり小なり抱える感情について特に女子同士の何とも言えない奇妙な結び付きで以て描かれていて、ううん何というか上手く言えないのですが、とても良かったです。覗き見シーンの主人公の横顔が堪らなく好き。 むっちゃんの視点で見たらまた違うのかもしれませんが、たい焼きのシーンなど、あまり自分でも分からない趣味を否定されず認めてもらえたこととかは、きっと純粋に嬉しかったんじゃないかなあ、って。 青春と称すには未練がましくて、ガラス越しに覗き見ることしか出来なくなった澄んだブルーの思い出。自分の手元から離れていってしまった、うつくしいものを、だけどいつかは上手く消化して、過ぎていく時間の中で未練も後悔も偶にしか思い出せなくなっていって、そうして彼も彼女も大人になっていくんだろうなあ。 とても素敵な作品でした。ありがとうございます。
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ちー兄はちっさい!!!!お兄ちゃんでいたい幼馴染の「ちー兄」と基本的に要領が良く育った主人公の話。 複数エンディングですが道中選択肢でそのまま分岐していく形式なので回収しやすく、またコメディ要素が強いため全体を通して読みやすく楽しかったです。ちょいちょい慌てて声が裏返ってるみたいな台詞で笑いました。 あと全年齢ではありますが、ほんの少し背後注意チックに見えるスチルもあります。そんな名状しがたいエンド3が、なかなか意味不明で個人的には好きです。笑 まだまだ前途多難だけど、見守っていたくなるような微笑ましい二人の物語で良かったです。ポンコツ兄ちゃん可愛い!
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ごはんを探す猫、茜さん。もっちり猫の茜さんがご飯を求めて家の中を探索するゲーム。 最強に愛くるしい猫といえば子猫ですが飼い主に甘やかされ太々しく育った猫もまた格別なもので。 ちらちら入るアイコンイラストの茜さんが大変に可愛らしく、特に飛び乗った後のもっちり茜さんがお気に入りです。もちもちだあ。 こんなに大きく威厳ありそうに見えるのにお姉さん猫には弱い所も可愛いです。笑 エンディングは食べられた方と食べられなかった方で、それぞれ二種類ずつ確認。 もうすぐご飯の時間になるだろうに思わず食べさせてあげたくなってしまいますね。
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Last Moonお伽噺だと思われてきた「月の民」だとして狙われる主人公と匿われた先で出会った人達との話。 何も知らぬまま数多の思惑に囲まれてきた主人公が過去の真実や相手の実情を知っていく中で選択をする、もしくは知らないままでいる物語です。 きちんと確認できてはいないのですが最初に名前を登録しておかないと特にデフォルト名はないまま進行する模様です……? 何も設定しないまま読み始めたら店主が一人会話を始めて困惑しました。笑 各キャラごとエンディングが二種類で、三度の選択肢を経てルート確定後にエンディング分岐かな。プレイ中はランダム要素かと思うほど何故かサードだけ妙にルート入りしにくい印象でした。 シナリオに関してはグッドの方でも大凡事情を知った後に主人公が相手と一緒にいることを選んだらエンディングという流れだったので、個人的には長引き過ぎないという点でプレイしやすく良かったのですが、その一方であるキャラとの過去や主人公という月の民が抱える能力など、まだシナリオ内では触れられきれていなかった箇所について、もっと知りたいなあとも感じました。 お気に入り、というと少し違うかもしれませんが過去が思い切り直撃地雷だったので逆に幸せにしてやらないと、という気持ちになったのはユーレックです。あと何より美人だよね。
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ゲームオーバーできません!前世にて大戦の中心にいた勇者や魔王の今世の話。 全五章で、タイトル画面から章を選択して読んでいく形式です。 発情の印象が強かったのでオープニングでなんてこったシリアスだ……、と思ってたのにやっぱり下ネタ寄ギャグじゃねーか! しかし投げっ放しギャグではなく落とし前はきちんと付けている終わり方でした。なんて羨ましい内定だろう。 それにしても普通に大事だけど印象が微妙に過ぎる便器会社という絶妙な可哀想さよ……。 なお一箇所のみですが「紀元前10世紀頃の粘土『にに』刻まれた物語」の部分を読んでいて誤字かなと思ったので一応報告とさせていただきますね。
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ぼくはセ異常内容はコーヒー片手に読むものではないと思うんですよね!(名推理) 自身が正常であることを精神の支えとしながら「彼女」の願いを叶える為に殺人を続ける話。 果たして異常とは何だろな、という課題をテーマにして主人公の独白を中心に進んで行く物語です。あと効果音すごいなあ。 しかし、どれだけそれが環境に適合する為の変化だとしても社会全体としての環境に適合した性質でなければ異常に対する目で見られることに変わりはないんですよね。かなしいネ! 現在は追加アプデで彼女視点のエピソードも読める模様です。どこまでも身勝手ながら、己の異常を認めた上で誇りに思う姿は嫌いじゃないなあ、と。
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執事との甘い恋~しつこい~お金持ちの学生お嬢様と雇われた執事の話。 途中で何度か選択肢がありますが、どちらを選んでも本筋に影響はないはず。たぶん。 それぞれが抱えていた、いつ暴発してしまうかも分からない爆弾や、思い込みで雁字搦めに蓋をし続けてきた宝物に関する問題を解決していったり、また時には勘違いを起こしたりしながらも距離を狭めていく二人の甘いエピソードが短い物語の中でいくつも描かれています。 まだ何もかもが解決した訳ではないけれど、きっと彼等や彼等の周囲なら大丈夫じゃないだろうかという気持ちになれる終わり方でした。