九州壇氏のレビューコレクション
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あなたといっしょに好きな人が幽霊になってしまったお話。3つの分岐含めて、20分ほどでプレイさせて頂きました。2→3→1の順でEDを見たのですが、この順番が良かったこともあって強く心に響きました。 お話としては、王道の展開だと思います。ただ、雅也くんのキャラクターが良いこともあって、ストーリーに深く没入することができました。ED2も綺麗なお話で良かったですが、やっぱりED1が1番好きですね……! イラストも、雅也くんの魅力をぐっと高めていたと思います。表情を見ているだけで、彼の優しさがよく伝わってきました。素敵な作品をありがとうございました!
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魔法使いとかわいそうな女の子。魔法使いが迷子の少女をひろうお話。10分ほどで読了できました。短編ながら、心に響く物語でした。こんなことになると魔法使いが全く思っていなかっただけに、悲しいですね。力を持つ者は、その使い方に注意が必要なんだと再認識しました。少女は一途に魔法使いを信じていたんでしょうね。
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草を育てて草を育てていくゲーム。10分ほどで3年のキャラクターを攻略できました。イラスト含めて、緩めの雰囲気が良いですね。また、最後の台詞で、それぞれのキャラクター性がよく分かるところもよかったです。
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改元平成の結晶に魔法をかけて新たな結晶を作っていくゲーム。改元を使うというアイデアが面白い。魔法によってどうなってしまうのか予想がつきそうでつかない。そのバランスが本作品の魅力のように感じました。個人的には「ねーわ」に笑ってしまいました。
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その恋、保留につき、保留し続けることを願いながら高校生活を送っている主人公の物語。全エンド見るのに自分は3時間ほどかかりました。シナリオ、システム面、イラスト、演出、どれもハイクオリティです。サブキャラクター含め、全てにボイスが入っているのもすごい。フリーとしては短くないゲームでしたが、マップ画面システムのおかげもあってそこまで長いとは感じませんでした。小分けにして読むことができるのは大変ありがたかったです。 シナリオについてですが、ほどよくぶっ飛んだところもあって、面白かったです。しかし、大野城さんは一体何者なんでしょう……。最初は「底知れない人だ」と思っていましたが、途中からは「果たしてヒトなのか……?」なんて思っていました(笑) また、どのエンドにも「保留」というテーマが絡んでいるのは上手い作りですし、特に、保留を色々な側面で描いていたのが素晴らしいと感じます。保留って、ネガティブなイメージがある言葉ですよね。確かに保留が望ましくない時はあるし、小澄さんエンドでもそのように描かれている。しかし一方、天神さんエンド、姪浜さんエンドでは、主人公が保留にすることを特技として使ってヒロインたちを支えます。この辺りが、本作品の大きな個性だなと思いました。保留は俺の特技だ、なんて台詞がキマるのは、他の作品ではお目にかかれない気がしますね(笑) 更にいうと、他のエンドだからといって、主人公が小澄さん以外のヒロインに簡単になびかなかった点も大変良かったと感じました。柳川くんの一途な思いが良く伝わってきて、彼のことが好きになりました。天神さんの言うとおり、保留にしておきたくなるくらい、本気の気持ちなんですよね。 キャラクターの中では、柳川くん以外でいうと、特に小澄さんが好きです。彼女は魅力的過ぎますね! 華奢だけど強い女の子、大好きです(笑) 余談ですが、作者さんは「小澄」という名前に特別な思いがあるのかな、なんて思いました。他のキャラクターは、僕もすんでいる「日本一平和な県」の都市と関係している名字でしたので……(笑) 美しいビジュアルが目を引く作品ですが、「保留」を色々な形で描いたシナリオも大変魅力的でした。素敵な作品をありがとうございました!
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↑タイトルに惹かれて読ませて頂きました。10分ほどで読了できました。 突然、生活を一変させる出来事が起こったとき、人間はどんなことを考えるのか。「自分だったら……」ということを含めて色々と考えさせられました。 本作品と同じ現象が本当に起こるかは置いておくとして、集団が突然の理不尽に襲われることは歴史上幾度となくありました。その時も、ただ絶望する者、他人も不幸になったのだと考え慰めを得ようとする者、何かしら意味付けをしようと考える者、さまざまだったはずなんですよね……。本作品のおかげで、そうした想像もすることができました。
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re.ロボット達相手に、仕事をしていくゲーム。2週目も入れて15分ほどで読了できました。文字通り、機械的に作業をしていくわけですが、文字入力という形で読者を関わらせているのがうまいと思いました。2週目をすることで、更に心に響く物語になりますね……。ジムノペディが良い仕事をしていると感じました。
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水鏡5分ほどで読了できる、ひとりの女性の恋を描いたお話でした。現実は、儚く、醜くもある。だからこそ、遠い存在である月の美しさが際立っていたように感じました。美しさとは時に残酷なものにもなりえるなぁ……、なんてことも思いました。文体、音楽ともに物語の雰囲気に良くあっていたと思います。
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後藤一家の日常探偵で、シングルマザーとして家庭も支えている後藤悦子の物語。20分ほどで読了できました。探偵としての仕事についてはかなり具体的に描かれていて、とても興味深かったです。不倫といった問題は、実際相談されることが多そうですよね。本編は比較的穏便にまとまりましたが、こういう決着って多いんでしょうか。子のことを考えればこれで良かった気もする一方で、一度裏切った人は痛い目にあわない限り何度でもやらかす気もするなぁ、とか、そんなところも色々考えさせられました(笑) 生活感の描写もほどよくリアルで、仕事と家庭の両立に奮闘している様子が良く伝わってきました。なんだかんだ、子から慕われているお母さんなんでしょうね。面白かったです!
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世界で一番の嫌われ者世界で一番の嫌われ者を描いた物語。3分ほどで読了できました。童話のような雰囲気が良かったです。小さい頃コオロギを飼っていたのですが、親戚から「それって『世界で一番の嫌われ者』では……!?」と言われたのを思い出しました(笑)