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富井サカナ/DIGITALLのレビューコレクション

  • アニマ地下飲食街
    アニマ地下飲食街
    フェスの参加作を改めて全作チェックしていたところ、名作探知レーダーに引っ掛かったので迷わずプレイしてみました。結果、起動したが最後、一気に全EDコンプまで遊び倒しました! 壮大な世界観設定から練り込まれた設定、スタート時点では思いもよらないラストと大満足でした。ゲーム全体の構成やシナリオ展開も素晴らしいのですが、やはりグラフィックの表現力と量が一番とんでもないと感じました。お店の外観と店主が1つの画面に納まるレイアウトのセンス!そして美味そうな料理の数々!数々!数々!飯テロっぷりが凄まじいので空腹時の深夜にプレイするのは厳禁です。店主の料理紹介がこれまた食欲をそそりました(ちなみに、自身が中国語話者なので中華料理が現地読みだったのが嬉しいです)。 大量のEDを回収するにあたって序盤はうっかり途中からのロードを繰り返していましたが少し上手くいかず、しばらくするとED到達とループの仕組みが理解できて、そこからはヒントも参照しながらスムーズに攻略できました。 EDはかなり大量に用意されており、ED到達時の1枚絵もお洒落でそれぞれ心に余韻が残ります。ベタかもしれませんが、ED番号が最後のEDが最も心に響きました。クリアする頃には3人の店主や謎のヤギ男などへの愛着がMAXになりましたが、プレイ中に彼らの様々な面を見たのでそれも当然かもしれません。

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  • 椿屋敷の亡霊
    椿屋敷の亡霊
    初めに個人的に少しプレイが遅れた理由となっていたプレイ時間ですが、文章を読むのが早めな自分で2時間弱くらいでした。エピソード毎に区切られていて中断もしやすいですし、登場人物に混乱することも一切ない親切設計ですし、何より面白いので少しでも気になったら即プレイをオススメします! 本作、ミステリゲー好きとしても、ミステリファンとしても大満足の作品でした。まず、舞台設定がいうことないです。狭い村に存在する名家の2家族のドロドロした因縁を描いており、事件現場は資産家一家が住む梅屋敷となっており、事件後はお約束通り土砂崩れが起きて警察の到着が遅れるのも言うことなしです。一方で主人公は安楽椅子探偵としてすべてが終わった後で事件を解決する展開・構成はやや変化球気味で楽しめました。 個人的にはゲームがスタートしてすぐにオプションを確認した際に「人物一覧」と「家系図」を発見したタイミングで勝利(?)を確信しました。演出周りはこれらのおまけ要素だけでなく、シーン毎に大量に用意されるイベントスチルの数々、見取り図、考察モード、おどろおどろしいBGMの数々など作品の雰囲気を盛り上げに盛り上げます。 ストーリーは一本道で考察モードはかなり簡単なのでへっぽこ探偵も安心でした。気になる犯人と真相は一発で完全に読み切り、自称ミステリマニアとしての面目が保てました!全ミステリ好きにおススメです!

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  • 虚子
    虚子
    全体を通してとても良質な作品でした! 1時間そこそこでラストまで味わえるほど良いボリューム感も、印象的なシーンで表示される美麗なイベントスチルも、それぞれ異なる味わいのある結末の数々も、それらを辿りながら見えてくる因習村の真実も、とてもしっかり作り込まれたおまけ群も、いずれもとても満足できました。 個人的に一番印象深かったのはEND Cでした。こちらは凄まじいインパクトを受けました。また、通常時の画面レイアウトがかなり珍しく主人公の後ろ姿が描かれているのもとても印象的で、ラストまでプレイするとこれが演出としても効果的だったな、と感じました!

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  • ムーンフライト
    ムーンフライト
    「軽率に月へ行く」ゲームですが、メインのED2種以外の即バッド分岐EDも多数あり、月に行かずに終わることもできますよ! 本作、宇宙空間や月面、宇宙船など広大な舞台になっておりますが、それを確かに感じさせてくれるアートワークが素晴らしいです。特にメインのEDのクライマックス以降のグラフィックと演出には痺れました。 @ネタバレ開始 狙撃装置を発射するところの演出やコーニアが宇宙服を脱いで以降など @ネタバレ終了 美麗グラフィックのポイントクリック探索も終始面白かったです!起動画面の「もちもの」からストーリーを振り返ることができるのですが、何周かしても1つ手に入らなかったのでコンプ難度はそれなりに高いかもです。

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  • IZ EP:CORNEA
    IZ EP:CORNEA
    大事なことなので先に言っておくと、世界観を同じくする「IZ EPSCLERA」を先に遊んだ方がより楽しめる可能性はありますが、それぞれ独立して完結した物語なので、こちらを先にプレイして前作を前日譚のイメージでプレイしても問題なく楽しめると思います(時間軸としてはこちらの方が後の世界の物語となります)。 前作の感想と同じことを連呼してしまいますが本作もアートワークが素晴らしかったです。背景は質も量も素晴らしくて圧巻で、荒廃した世界を放浪する雰囲気が味わえました。 EDは全2種で終盤の選択肢により分岐するのでED回収迷子になることなく2つのEDを味わえました。どちらのEDも非常に感動的でしたし、今作もEDロールが流れている際に『素晴らしい作品を堪能したなぁ』という満足感をしみじみと味わえました。

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  • IZ EP:SCLERA
    IZ EP:SCLERA
    TGF2024フェス作のIZ EPCORNEAを遊ぼうと思ったのですが、DL時に連番が振ってあったため、これはきっと順番にプレイしないともったいないやつだ!と思ってこちらを先にプレイしました。非常に素晴らしい作品でした。 とにかく素晴らしいのはアートワークで、キャラデザもさることながら世界観を表現する背景の数々が極めて美麗でした。セーブロードやバックログの背景グラフィックもクリア後に改めて眺めると心が震えます。ストーリーのシナリオも素晴らしく、感情の吐露や文章の修飾が控えめになっている分、逆に読み手の感情が揺さぶられるような感覚がありました。 ED全3種は2⇒3⇒1の順でクリアしましたが、どのEDもしっとりとした余韻が残ります。どのルートを正ルートとして1つの一本道のゲームとしても納得がいく感じです。ゲームの最後のテキストと、それをクリックしてから流れるED曲のプレイ後の余韻がもう大作映画のようで本当に感動的でした。ラストの静謐なイメージのBGMのチョイスも素晴らしかったと思います。

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  • HAMUSUKE -ハムスケ-【コメディ】
    HAMUSUKE -ハムスケ-【コメディ】
    まず、サムネの通り線画も彩色もくっきりしている絵柄がポップで可愛らしいです。絵柄の雰囲気が作風とマッチしていてゆるふわ世界観が堪能できました。見せ方に凝っているので、通常の会話シーンも画面を見ているだけで楽しいです。 本作はミニゲーム5種+ラストバトルが楽しめるのですが、これがいずれも面白かったです。特にラストバトルは某国民的バラエティオマージュの力作で、難易度も他のミニゲームより骨があり、攻略のヒントを見てもコツを掴むまでに何度か必要でした。 マップ画面での移動はちゃんと主人公が縦横無尽に動くので楽し気な雰囲気でしたし、ショートカットでの移動もできるのでユーザーフレンドリーでした。あらすじで提示されるゲームの目的がとても分かりやすいのも良かったです。

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  • 咲みと残り香
    咲みと残り香
    美麗なグラフィックに惹かれてプレイしました。デートクラブみたいなサービスを利用している主人公と派遣されるイケメンのルンルン乙女ゲーだと思っていたら、プレイ直後から徐々にきな臭い感じが出てきて、気付けば非常に壮大なストーリーが広がっていて驚きました。 EDは2つなのですが、概要欄でオススメが記載されている通りまずは左を選択するのが絶対に良いとその順でプレイしていて思いました! ネタバレになってしまうので割愛しますが、練りに練られた設定で、世界観にとても引き込まれました。様々な事象や事物にこんな理由があったのね、となることウケアイです。 本作、グラフィックやストーリーも良いのですが演出も非常に印象的でした。特に画面の背景周りを中心にアニメーション演出が豊富です。フルボイスや主題歌なども含めて非常にクオリティの高いゲームでした。 シークレットバッジはたまたま入手できたのでホクホクです。

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  • 隣の世界の私のクラス
    隣の世界の私のクラス
    SFC時代の名作サウンドノベルのような雰囲気が味わえる作品で、とても面白かったです!わざと粗目になっている背景画面とキャラクター絵、BGM、フォントなどがとてもうまく融合していて、もうプレイ画面の雰囲気からして最高です。 ふとしたことからオカルト話を聞くことになる主人公ですが、選択肢によりまず5つのストーリーが楽しめます。5つのストーリーともとてもオカルトホラーとしての完成度が高く、終盤できちんとお話が盛り上がって最終的な着地は綺麗で読後感が良い、と素晴らしい出来でした。各話の最後のイベントCGがすごく好きです。概要欄に説明がある通り、最後に新たに2つのストーリーが解放されるのですが、この展開もきちんと収まるべきところに帰結している感じで良かったです。

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  • BAD ENDLESS THEATER
    BAD ENDLESS THEATER
    「ゲームでしかできない表現」の作品が大好きなので、本作はとっても好みでした!一般的なED回収を続けることで活路を見出すタイプのADVと思い、いつもの選択肢総当たり作戦で進めていたのですが全くそういうことではないと分かり、舞台と舞台裏を行ったり来たりしながら真相に迫っていくスタイルが面白かったです。舞台裏を覗く度に新しいグラフィックが表示されるのも嬉しかったですし、ラストに至る導線もとても丁寧でした。 もし初見クリアできた猛者がいたら名乗り出て欲しいなぁ、とも感じました。

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