やつかなたのレビューコレクション
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弾圧イグニス以前プレイさせていただいたのですが、ティラノゲームフェス開催を機に再度遊ばせていただきました! @ネタバレ開始 まず最初にやっぱり絵が可愛い~~~~! 弾圧というおどろおどろしい言葉とは対照的なキャッチーでころっとしたフォルムかつカラフルだけどまとまりのある絵、あまりに可愛い 作者様の作品にはほかにもプレイさせていただいているのですが、どれもモチーフをきちんと取り入れつつ、けれども萌えは抜け目なく表現する、その手腕が大変強かで好きです!モチーフ元にも自分のヘキにも妥協しない作者様の姿勢が感じ取れて尊敬いたします! 今回は最推しであるイシス神に注目してプレイさせていただきました! 神話もさながら本当に凛々しく、強い女性(もとい女神)で大好き。作者様のデザインからもそれがひしひしと伝わってきます。 けれども愛情深い母であり、妻であり......。それを表すホルスとの像、これも壊しちゃうんですよね......。この自信満々なお顔がどんどん曇っていき、夫へ力なく謝罪を述べる姿は尊厳破壊を通り越して胸が痛むレベルでした。それに対してイシス神勝利エンドはさっすが~~~!と言いたくなる。 私事ですが、以前古代ローマの宗教に関する授業を取りまして、当時の作品ではイシスは「万の名を持つイシス」とされているそうです。本作で登場するキュベレをはじめ、古代ギリシャや中東地域を含むあらゆる女神は実はイシスだったという言説まであるらしい。どうやら先生曰く、当時多神教社会で氾濫していた神々を一つにまとめるような動きが見られたと聞き、おまけ版のあの紹介はそういうことか!と納得しておりました。 けれども歴史が知り、そして今作でも取り上げられた通り、結局イシス神は某一神教に飲み込まれ、現在では信仰されていないことを見るに、やはり弾圧の力、恐るべしという気持ちになりました。 実はこの授業を履修したのはこの作品によって興味を引かれたからであり、プレイヤーの興味関心を促進してくださるゲーム有難すぎる......と今更ながら感謝しております! @ネタバレ終了 本当に素敵なゲームをありがとうございました! 次回作も応援しております!
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雪消えティラノゲームフェスで話題の作品と聞いてプレイさせていただきました! @ネタバレ開始 サムネの可愛い女の子に惹かれ、読み進めていくと途端に溢れる不穏感。 いや、何となくタイトル部分の背景とかメッセージ欄のおどろおどろしさからおそらく結構波乱が待ち受けているなとは思ったのですが、開始五分も経たずに生死を分ける選択肢を受けて「そうだね我々遭難してるんでしたね」という気持ちになりました。 読み進めるごとに見えてくる情報や心情、それらを丁寧につなぎ合わせるシナリオとプロット、豊穣な物語に根を張り、美しく咲く台詞の数々にプレイ中何度もうならされました! 特に「自分が地獄だと思っていた場所が、相手にとっては天国だったりするんだぜ?」、もうこの台詞が好きすぎる! 世の中というのは複雑で、一見この台詞もそれを表した、ただ事実を述べているだけの言葉に見える。しかしこの作品ではしのぶちゃんと三冬くんの立場や環境、それによって形作られた価値観の対比があり、お互いへの憧れや期待が入り混じる。つまり単なる事実でしかなかった台詞がこの作品を代弁するほどの物語を孕んでおり、あまりに美味しい! 私事ですが、実は単なるキャラクターの要素や情報が物語の鍵になるのが本当に好きでして......。こう、物語であってもこの人たちはちゃんと生きてるし、この世界は彼らと繋がっているんだ!という感動がありまして、何度も言って申し訳ありませんが本当に好きなんです......。 この作品ではしのぶちゃんの態度や口調、持ち物や台詞の細やかなところにまで伏線が張り巡らされていて、それが回収される快感と、物語とキャラクターとの繋がり・連関性を感じられて本当に大興奮でした! しかも先述した台詞が終盤では「あたしは、日本が地獄のように変わり果てても、お前と一緒なら天国みたいだよ」になるのも最高~~~~~!!!! この台詞のおかげでしのぶちゃんが今までの人生できっと思い知らされてきたであろう社会の残酷な事実が、そのままひっくり返って幸福な事実に変わるの良すぎる。あまりに作劇がお上手! しのぶちゃんにとって確かにこの数日は辛いものもあったけれど、それでもやっぱり幸せだったんだろうな。死へ向かう日々だったとしても、決して無駄ではなく、むしろ今までの人生を塗り替えるような日々だったんだろうと思います。 @ネタバレ終了 素敵な作品をありがとうございました! これからも創作、応援しております!
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八ツ神のかみかくし以前プレイさせていただきましたが、ティラノゲームフェスが開催されたことを期にもう一度プレイさせていただきました! @ネタバレ開始 まず何度見てもグラフィックとUIの美しさに目をしばたたかせております! 淡い色使いとそれを邪魔しないシンプルなデザイン、一見素朴に見えるものの色彩が豊かで高校生男女の曖昧で一言では表せない感情や関係性にマッチしていて、本当に素敵! 目次やTIP集があるのもプレイしやすくて本当に助かりました!プレイヤーのことを真摯に丁寧に考えて作ってらっしゃるんだな、尊敬......という気持ちで毎度拝見させていただいております! 前回は美布に注目して物語を追ったのですが、今回は沙里に視点を変えてプレイさせていただきました! まずビジュアルがむちゃくちゃ好きです。赤毛ハーフアップの真面目男子、あまりに格好良い......。 外見・内面共に生真面目な印象を与える彼ですが、笑った顔は柔らかだし、悲しそうな表情では年相応のあどけなさが垣間見えてギャップ萌えに悶絶しております。 彼がメインとなる話では自分の正義を掲げているものの、それが父に由来する正しさで、その曖昧さに直面して悩む姿が取り上げられていて「めちゃ好きな展開だ!」と大興奮でした。 学校内で行われた「校則を変えるかどうか」という討論においてほのかちゃんが「規則は時代によって変わるもの」という旨の発言をしておりましたが、それが「代替わりする」神様である沙里に向けられているのがある種、エールのようなものではないかなと勝手に思っております。 偉大なる神様で、父親の威光を間近で見ているからこそ、それを疑いたくないと思う沙里の気持ちは大いに共感できました。けれども「神」である父もいずれは代替わりによって変わっていく。自分が神様になる以上、誰かを根拠にするのではなく、自分の信念に基づいた正義を見つけなければいけない。思春期による価値観の変化だけではなく、「神」としての感情や価値観の変化という見方も出来て作劇がお上手!面白い!と拍手喝采の素敵な物語でした! @ネタバレ終了 素敵な作品をありがとうございました! 次回作も応援しております!
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未踏峰 Mystic Mountain以前から進捗を拝見しており、神話や伝説モチーフとお聞きしてプレイさせていただきました! @ネタバレ開始 まず本当に元ネタの解釈&天使たちのキャラデザがお上手でプレイ中ずっと歓声と拍手の大嵐でした! バベルの塔や天使たちなどのキリスト教的逸話からイカロスのようなギリシャ神話、あるいは『幸福な王子』や『神曲』などのヨーロッパの名作までちりばめられているうえに糊さんの素敵な解釈に裏打ちされて独自の世界観へと昇華されているのが本当に圧巻でした! 特に「地球」では最も強い者を人類とする以上、ヒトが天使と呼ばれる生き物を克服し、彼らが「天使」と呼ばれるようになったが故に獣となるという構図が聖書やヨーロッパの創作でよく語られる「天使の一部は神が人類を愛し、天使よりも上位の存在としたがゆえに神から離反し堕天した」という伝説を彷彿とさせ、その発想はなかったと舌を巻いております。 また天使の方々も本当に魅力的で、私も天使がむちゃくちゃ好きなのですが特にアバドン!!! 「ヨハネの黙示録」にも登場し、D.H.ロレンスの「黙示録論」では彼の名であるアポルオンはアポロン由来であると言われた深淵の王が登場してる!!!ありがとうございます!!!! マイナー天使ゆえに日々飢えていたところに、糊さんの素敵なキャラデザのアポルオンが拝見できて本当に嬉しいです。 その名に似合う太陽神のようなきらめきを持つ瞳と、鋭い陽光のような髪とかぎづめを見せつけながら、「星」が落ちる中での登場はまさに「ヨハネの黙示録」を幻視したかのようなシーンで感謝のあまり涙が出ました。むちゃくちゃ格好良い、絵もお上手で素敵......。本当にありがとうございます......。今日から糊さんのアポルオンの大ファンになります......。 これは純粋な疑問なのですが、糊さんがアポルオンのおててを鳥の足のような獰猛かつ美しいデザインにされたのかが気になります!是非教えていただけると嬉しいです! また一番お気に入りのエンドはソー&マモンエンド! まさかのバッド(ソーにとって)エンドで『幸福な王子』をオマージュされている?!と驚きでした。物語の王子に憧れ、そして己の欲深さに道を踏み外した彼が美しく、そして心優しい王子の銅像へと変えられる。 そして優しさゆえに己がみすぼらしくなることも顧みず、その行いにより天国へ向かった『幸福な王子』とは異なり、彼自身はマモンの作った偽の天国へ落ちるというのがあまりに皮肉でした。 しかもマモンは7つの大罪のうち強欲を司る悪魔とされているため、結局ソーが向かった先は地獄じゃないか!!と糊さんの元ネタ解釈と、それをご自身の創作にスマートに添える手腕、それにより起こる逆転があまりに見事で感服しております! 人間側で好きなのはアンドレイアくんです。まずお顔がむちゃくちゃ可愛い。 己の怖れに打ち勝つために未踏峰に昇ろうとするその強さも好きなのですが、それでも己の臆病さを克服できないところや、克服しようとしてお守りや聖書に縋ってしまうところが、結局神に縋ってしまう人間の弱さを表していて、サリエルの言葉に思わずうなずいてしまいました。 アンドレイアくんは今までいろんなところを旅して写真を撮っているという実績を持つので、ぜひ自分を信じてほしい!君はすごいぞ!と一ファンは応援しております。 @ネタバレ終了 元ネタの解釈だけではなく、それを丁寧に読み込みながらも己の作品として作り上げていく手腕があまりに鮮やかでした! 素敵なゲームをありがとうございました、これからも創作応援しております!
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人の気持ちが分からない!キャッチーな題名と「罪と罰」というタグを拝見しプレイさせていただきました! @ネタバレ開始 前作の「ハーレムなんてあるわけないじゃないですか」で登場したシャルル殿下が冒頭から女性に怒られている?!もしや彼女はシャルルさんが気に入っていたというメイドさん?!と前作の記憶と共に一気に引き込まれ、あれよあれよと人間観察をしてはシャルル殿下の心情を分析し、これは恋だ!と言ってしまったがゆえに最初に辿り着いたのはバッドエンドでした。 このエンドでは殿下がベネディクトさんの「愛なんて瓶に詰めて眺めておけばいい」の台詞に後押しされていましたが、トゥルーエンドを見た今では「もしやこれはベネディクトさんの術中にはまったのでは?!」と思っています。 勿論、一番好きなエンドはHappy End! Twitterでも書かせていただいたのですが、殿下がマリアンヌに嘘を暴かれたことで恐怖を感じ、それを恋としてラベリングしていた。けれども彼が経緯はともあれマリアンヌさんを大事に思っていたことは事実であり、だからこそ彼女との恋を諦めるために嘘をやめて、本音を吐き出したことで、むしろ彼女との関係が始まるというのが本当に綺麗な展開で脱帽です! また、マリアンヌさんが彼の「偽善」、それこそ打算ありの嘘も入った善行を「それでも大事に思ってくれたのは事実だ」と認めてくれるところが本当に彼女の誠実さが良く表れててうるっときてしまいました。 個人的によくできた偽物は本物とは区別がつかないし、その偽物の定義は「作り手」や「作られた経緯」に依存すると思っているので、彼女がそこも込みで今までのシャルルさんとの日々を認めるシーンはすごく誠実で素敵だなと思います! またtrueエンドでシャルルさんが「時間をかけて見極めていくか」と呟いたのも、ゲームの中で行われた人間観察では早く切り上げてしまえば見えないこともあるというシステムとも重なる部分があり、ゲームシステムと物語が一致し、現実と虚構の溝が埋まる素敵な台詞だなと思っております! @ネタバレ終了 すごく楽しませていただいた1時間でした。素敵なゲームをありがとうございました!
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ヘデラの花が枯れるまでTwitterで投稿を拝見しプレイさせていただきました! @ネタバレ開始 家族が死に瀕しているからこそ必死にならざるを得ない科学者、最高! 単なる探求心だけではなく、家族を守るために開発を続けたにもかかわらず結局救えなかったという事実だけが残って、ずっと思い出を繰り返していたんですね。主人公の部屋に飾られている絵がストーリー進行を暗示していたのも、彼がそれぐらい家族との思い出を大事にしているからなのが読み取れて本当に素敵でした! 特に「科学者」であり「父」であり「夫」だった彼が家族を失っても尚、思い出に縛られ、けれどもそんな彼を助けたのも思い出の中の家族だったというのが感動的でした。 人間は「死体」を「死者」として認識したことで進化を遂げたという説がありますが、この作品ではまさに人間が単なる「生きているもの」ではなく他者と生きている存在だからこそ、その人個人が亡くなっても誰かの中では必ず生きているという点が強調されていて、最期の弔いのシーンがむちゃくちゃ沁みました。 記憶とともに生きている人間だからこそ、死に向き合い別れを告げる。身体だけが人間の生を表しているのではないから死を認め、記憶を大事にする。別れや弔いというとどうしても気持ちの切り替えという意味が強調されがちですが、この作品では過去に縋るために見て見ぬふりをするのではなく、過去を過去として認めるために、そして生者として大事にするために別れを告げているみたいでとても良かったです。 @ネタバレ終了 素敵な作品をありがとうございました!
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惑わしミンクスTLで話題になっているのを拝見しプレイさせていただきました! @ネタバレ開始 まずイラストがとても綺麗!以前から深山宵さんの美少女美少年の絵がむちゃくちゃ好きで、なめらかでマットなタッチからそう簡単には見透かせないキャラの人間性を感じる、つまりはミステリアスで素敵だな~と思いながら読み進めると、まさかの展開でびっくりでした。 全てを持っていてそれに少々飽きている女の子と、全てを捨てているからこそ彼女の食傷に居場所を見つけてしまい結局離れられなくなってしまう男の子、なんとも一筋縄ではいかないボーイミーツガールで新鮮でした。 お互いがないものねだりのように繋がりつつも、単なる共依存ではなく少しずつ認め合っているところもあるのが良かったです。 だからこそ斗亜くんの優しさを重視する凛音ちゃんが、彼が傷付かないように力を使うシーン(ひったくり、路地裏での暴行、田舎での出来事)が印象的でした。 また、凛音ちゃんが店員に「お会計お願いします」って言えるとこ、結構好きです! 何でも言うこと聞かせられるとはいえ、ちゃんと社会的な対応が出来る。彼女が大事にしているのはその人の「優しさ」なのでそれを奪われるのは嫌だからやらないという理由も納得でした。自分がやったことの影響をしっかり予測して自分の力を制御できる女、主たる風格を持っていて大好き! 何となく凛音ちゃんの倫理観や良心は「私の大事な人が嫌がるから」という感じで外付けなのが、凛音ちゃんらしいなと思いました。だからこそ斗亜くんの優柔不断で、でもやっぱり善を為そうとする性格に惹かれたのかもと勝手に解釈しております! @ネタバレ終了 ミステリアスで、一筋縄ではいかないボーイミーツガールでした!素敵な作品をありがとうございました!
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ことはらのあに進捗や宣伝を拝見し、プレイさせていただきました! @ネタバレ開始 自分より地位の低い美しい男、しかも年上!という最高の概念を浴びることができる素敵な作品でした! 特に印象に残っているのは、大人びてはいるものの、言葉の端端に高校生の素直さやあどけなさを残すお兄さんの話し方です。 感情が昂った時に素顔が見えるのは当然なのですが、「同じなのにね。半分は同じなのに」という台詞などさらりとした口調であるが故にいろんな思いが透けて見えるところは清流みたいですごく好きです。 個人的に好きなエンドは「清流エンド」!お互いの立場のせいで単なる応援や慰めが憐みに感じてしまいそうになるけど、いろいろ話してお互いを知った今だから素直に受け取れるんだろうな。主人公ちゃんが子供ながらにも自分が持ちうる力で外に出るという終わり方も爽やかで素敵!お兄さんも案外、根性があって歩みを止めずに生きてるところが良かったです。 またイラスト・文章共にさらりとした感触でありながら諸所に感情を滲ませる表現が本当に素敵でした!まさに水彩画のようで終始「こんな表現できるんだすげー!!」と脱帽しっぱなしでした。 @ネタバレ終了 素敵なゲームをありがとうございました!
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テンジシツ以前からTLで進捗を拝見しており、プレイさせていただきました! @ネタバレ開始 ミステリアスなショタ天使とくたびれたサラリーマンが美術館でふたりきり?!とキャッチーな出だしからは想像もできない、切ない感情に満たされた作品でした。 各キャラクターにそれぞれ太陽、月、流星というモチーフがあり、それに沿う形で物語やBGMなどの演出が効果的に展開されていくのが印象的でした。 個人的には天使ちゃまが大好きです。絵画であるがゆえの不自由さ、産み出してくれた作者への執着を強く出してるキャラクターですごく良かったです。 恋愛という一種、醜い部分を持つ感情から生み出された存在が本来生殖能力を持たない「天使」であり、その絵の名前が「憧れ」なの、本当に業が深すぎる。自分がそう生まれ付いたからには絶対になれない、絶対に叶わないものへの羨望や執着を描くことで生まれた絵。勿論、それ自体で願いが叶うわけもなく、天使自身がその無力さを嘆き、それを反転させた激情が明らかになるシーンは最高でした! また皆さん仰っていますが絵がむちゃくちゃ綺麗!本来動くはずのない絵画が動くというのも、この物語を踏まえて考えてみれば皮肉のようにも、希望のようにも思えます。 @ネタバレ終了 素敵なゲームをありがとうございました!
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リパリアの肖像オスカー・ワイルドの童話「幸福な王子」をモチーフにした乙女ゲームと知り、プレイさせていただきました! @ネタバレ開始 まず、本当にイラストとシステムがお洒落で起動した途端にあっという間に引き込まれる作品でした。柔らかで優しい色使いと、童話調の語り口が印象的で、けれどもシャルルペローのような(とよく言っている)人間味あふれるストーリーに「乙女ゲームだ!!!!」と大興奮しております。 個人的に王子様が大好きです! 特に王子様に対して主人公が「誰も、王子様の一番にはなれない」と独り言ちるシーンが王子様の博愛とその善性に惹かれながらも触れられない主人公の人間味を感じて素敵でした。それと同時に主人公ちゃんが王子様から物を貰って一瞬、魔が差しそうになるところも大好きです。 人間ですのでやっぱり性格やその価値観にはある程度、環境が影響するものだと思います。だからこそ王宮で大事に育てられた王子様が清らかな心を持ち、それにほんの少し動揺を感じる主人公ちゃんの恋に「身分差の恋の醍醐味」を味わえました! こういう細かい描写からも彼らの環境や生活が垣間見えて、原典の「美しい像」だった王子様が他の人々とはっきり生きていたのをひしひし感じました。 @ネタバレ終了 「人間」らしさを本当に大事にしながら作られたゲーム、そんな素敵なゲームをプレイさせていただけて本当に幸せです!ありがとうございました!