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SHIAのレビューコレクション

  • 白い雪にどこまでも赤く
    白い雪にどこまでも赤く
    軍属の男性とアンドロイドの青年との出会いから交流、時として戦地での死や生還を描いた、緊迫した中にありつつも人として生きることに触れられる素敵なお話です。 無機質なアンドロイドとして接するのか、それとも不器用な青年に人としての楽しみや在り方を教えるのか……行動によって未来がガラリと変わり、生死にも直結する様子、戦地でのギリギリの心の機微が現れたエンドたちでした。 (手早いとscene1で即座に死んだりするのも、まさに戦地の常でした…。) @ネタバレ開始 トゥルーエンドが未来への展望があって良かったです。 もちろん、戦地なのでその未来へ辿り着けるかは誰にも分かりませんでしたが……おまけできちんと二週間の鉄道旅行ができたみたいで、まさにTRUE ENDでした!! おまけでセルゲイさんがかつてストリートチルドレンだったことなどキャラクターのより詳しい情報に触れられて、「え、あんな前向きで明るいセルゲイさんにこんな過去があったなんて!」と驚いたり、おまけイラストのロートスさんがとても物珍しそうに覗き込んでいる姿が最高でした。 一番初めに手に噛みついてきた頃が懐かしかったです。 @ネタバレ終了 鉄仮面だったロートスさんが少しずつ人間味を得て、セルゲイさんに対して人と同じ「心」を持って接する姿に思わずほっこりとしました。 素敵な作品をありがとうございました!

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  • 桃尻のハコ
    桃尻のハコ
    あなや貴族の方々が朝から晩まで夢中になる皆大好きあの子のお尻、Hey,osiri!! 今日も魅力的すぎて困っちゃうぜ!! 冒頭から尻尻尻とお尻連呼の貴族様たちの下世話なお話に「みんな、お尻派かぁ…」なんてズレたことを思いながら、衝撃のラストまで一気に読了させていただきました。 もしやこれはシリーズものなのかしら?と最後の最後まで見たときに思いました。 もしそうなら、第二話も楽しみにしております。 伊勢を目指す道中の問題の背景が、どれもいい味を出していました。 筆で描いた絵が平安絵巻物などを彷彿とさせてすごく良かったです。 @ネタバレ開始 一番初めに桃さんが「鬼が現れたけれど逃してもらった」と言ったときから「君が鬼なのでは…」とちょっと疑い、その後の天使の寝顔で「こんな天使ちゃんが鬼なわけがない!!」となり、最終的に鬼でしたの展開に「鬼、だったの、ねっ…!!(血の涙)」となりました。 いえ、もちろん元々鬼などいなかったというのもその通りなのですが、この真相のぼかし方がとてもお上手で、御二人ともが鬼であったというのもアリですし、そうではなかったというのも……この辺りの不思議な終わり方が逝った2人に対する何とも言えない余韻がありました。 。 2人が幸せそうに寄り添って眠っていたので、個人的には万事OKでした。 どこへ行っても2人が本当に心安らかにいられることはたぶん難しかったと思うので、こういう終わり方がむしろ幸せなのかも…と思えました。 @ネタバレ終了 尻尻尻とお尻が前面に出ていた冒頭からどんどんシリアスになっていき、最後はきちんと情緒を乱してくる幕引きがとても巧みで、最後は「どうなるんだ、この2人!?」と読み進める手が止まりませんでした。 素敵な作品をありがとうございました!

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  • 少女A
    少女A
    クラスメイトが次々に亡くなっていくのは、事件か自殺か……推理もの小説を読んでいるような先の見えない展開にハラハラしつつ最後まで読ませていただきました。 @ネタバレ開始 NormalとBadエンドは見られましたが、私のプレイではTrueやHappyエンドは見つけられませんでした。 もし他にもエンドがあるのなら見てみたかったです…! 街中でクラスメイトを見かけたときなど、立ち絵の大きさなどが距離感をきちんと考慮されて表示されていた工夫が素晴らしいと思いました。 @ネタバレ終了 素敵な作品をありがとうございました!

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  • 偽りの花嫁、血染めのドレス
    偽りの花嫁、血染めのドレス
    ヤンデレ系のお話が好きな方がとことん楽しめるお話!と最後まで読んで思いました。 結婚に対する憧れと結婚にかける思いがとても強くて、主人公の伊吹くんと一緒に美笛さんの結婚に対する思いに圧倒されました。 @ネタバレ開始 精神の均衡が常にギリギリの状態で保たれている美笛さんの精神イメージは、湖などの上に張ったとてもとても薄くて脆い、指一本で押しただけで割れてしまう氷だと感じました。 美笛さんの過去が壮絶で、伊吹くんとの結婚にすべての希望を託した理由も分かったので「なるほど、命を絶つのも仕方ない」と納得できたのですが、あれだけ必死に迫られるとやっぱり怖いよねという伊吹くんの心理も理解できて、どちらも幸せになれないのが切なかったです。 美笛さんが元々とても綺麗な方なのでウェディングドレスがとても似合っていました。 それだけに純白のウェディングドレスが真っ赤に染まっていくところが、なんとも言えない「色による恐怖」を感じさせました。 @ネタバレ終了 精神的に追いつめられた美笛さんの勢いに終始、伊吹くんと一緒に気圧され続けました。 伊吹くんも言っていましたが「違う、そういうことじゃない…!」という感じで「美笛さん、落ち着いて!」と思いながら読み進めました。 まさにタイトルの通りの物語でした。 素敵な作品をありがとうございました!

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  • 陽崎レモンの色づく先に
    陽崎レモンの色づく先に
    主人公とヒロインの二人の視点から見る物語が、画面を左右で使うことで常に同時進行し続けるという試みがまず面白く、こういった見せ方もあるんだなと勉強になりました。 ご紹介分に書いてある通り、いずれもハッピーエンドでは終わらず失恋で終わりますが、同じ失恋でもエンディングによって失恋の仕方が異なるので、印象がまったく異なりました。 なぎささんが(馬鹿!気づいてよ、馬鹿!)とやきもきしたりする姿に、画面の前では左側の主人公に「気づけ、主人公!!」となったり、逆に主人公がモヤモヤしている時には「なぎささん、もう一声!」となったり。 歳月とともに心身ともに成長し、また生きている環境の違いであの頃とは何もかもが変わって、皆大人になっていく……心のすれ違いや葛藤、それらが緻密に描かれていて、とても甘酸っぱい物語でした。 一度読んだところをchapter bookやレモンで読み返せるのも親切でした。 個人的にはエンド5が好きです。 素敵な作品をありがとうございました!

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  • 玉虫色のIMPRESSION
    玉虫色のIMPRESSION
    隣でプレイされている方に声をかけたら「さっきからこれっぽっちも話が噛み合わないんだが???」という並行世界に迷い込んだ体験ができそうなアイディアが素晴らしかったです! 「そう来るのか!」とその仕掛けに思わず拍手したくなる作品でした。 @ネタバレ開始 私が初めに読んだのはギャグコメでした。 画面の真ん中で繰り広げられるホワイトシャドウ&ブラックシャドウな立ち絵とともに息つく暇もなくハイテンポで繰り広げられるコメディタッチの私の物語から入り、あとがきを経て再び物語たちへリターン。 同梱のテキストに書いてありました通り、人によってプレイ時間が異なる楽しいゲームでした。 「あなたはどの物語から読みましたか?」と聞いて感想を聞きたくなる、素晴らしい作りです! 短編集などで幾つかの選択肢からどれかを選ぶ、1~順番に読んでいくというのはありますが、誰が何を読んだかランダムに変わるというのは本当に面白い試みだと感じました。 こういうどこから齧ろうかな?のような味のあるゲーム大好きです。 あとがきも3話分しっかり読ませていただきました。 物語として一番笑ったのはもちろん主人公がとにかく無敵タフネスな上に近くに雷は落ちるわ頭に糞は落ちるわいきなり出てきた車に轢かれるわと盛りだくさんな『雨の日の邂逅』ですが、カラーが少し異なる感じで一捻りが感じられた『はらからの恋』も印象的でした。 @ネタバレ終了 素敵な作品をありがとうございました!

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  • ノアの審判
    ノアの審判
    冒頭3分でこの世界にグイッと引っ張ってプレイヤーの興味を掴み取る引力が素晴らしく、完成された世界観の中にスルッと入った後は洋館にステイホーム間違いなしの大変面白い物語です。 現在1章の解決編まで公開されていますので、その終わりまでプレイさせていただきました。 グラフィックもハイレベル、見せ方がとてもお上手で躍動感のある画面がとても楽しいです。 個人的には素顔が気になるダニエルさんが最推しです。 彼の飄々としていて掴みどころのない空気が大好きです。 階段でメソメソと犬のようにしていた(byシーリーンさん)らしいですが、190cm近くあるダニエルさんのそんな可愛い姿、是非見たかったです(このシーンのシーリーンさんのセリフ大好きでした) 最推しはダニエルさんですが、どのキャラクターも個性的で人によって好きが分かれそうなところも本作の魅力かなと思います。 キャラクター同士の掛け合いがとても面白いので、探索パートでもお気に入りのキャラが出てくると胸躍ること間違いなしです。 推理の難易度は苦手な方にもトライしやすくできていて、やさしいほうかなと思います。 @ネタバレ開始 主人公が描いた世界がそのまま舞台になっている…という設定が大変面白く、また主人公が自ら描いた舞台に至るまでにも「主人公にはそもそも何があったのか?」という部分が物語の核に繋がっているのかなと思わせる素晴らしい設定だと感じました。 そもそもの世界の創造者である主人公の過去に何があったのか? この世界の終わりは主人が誰からも愛されず終わるがそこへ辿り着くのか? 姿を見せないもう一人とは誰なのか?など、多くの謎が散りばめられていて、この先の展開がとても楽しみです。 @ネタバレ終了 全4章構成ということで、物語はまだ始まったばかり…「最後のひとり になるまで。」にどんな物語が紡がれるのか、楽しみにしています。 制作、応援しています。頑張ってください。 素敵な作品をありがとうございました!

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  • 白雪姫は静かに暮らしたい
    白雪姫は静かに暮らしたい
    棺の蓋を開けて起き上がった白雪姫が願ったのは自由や平穏な生活、そして「来世ではこの変人たちに関わりたくない」。 が、最後のこれは聞き入れられず……ただの高校生へと生まれ変わった白雪姫の周りには、王子様や小人、女王様らの生まれ変わりも勢揃いしていて…と現代まで過去の記憶を引き継いだ白雪姫軍団による、ほのぼのまったりした面白くキュンとするゲームでした。 @ネタバレ開始 来世では関わりたくないと主人公は思っていたようですが、非常に魅力的な男性ばかりで、特にレイさんが元女王からの生まれ変わりで性別逆転・ユキさんが好きすぎて美しさに関しては自分は絶対的な2位、(髪以外も褒めつつ)黒檀のように美しい髪が枝毛になったらどうするのー殺すー!!とまで言い切る姿が面白かったです。 マコトさんたちが総員べた惚れべた褒め状態で、ユキさんは愛されているな~~とニコニコしながら4人ともクリアさせていただきました。 @ネタバレ終了 E-moteによってコロコロと変わる表情たちが滑らかに動いて、物語に花を添えていたのも素晴らしかったです! 素敵な作品をありがとうございました!

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  • 溺れるフラーダリー
    溺れるフラーダリー
    どんな形であれ、親によって人生を磨り潰される子どもというのは、どうにかしてその地獄から掬い上げたいと思わずにはいられません。 本作も主人公のアキラくん、アキラくんが音楽室で出会う総一郎くんも親のエゴによって人生が磨り潰されていて、ストーリーが進めば進むほど二人が生きながらに見ている地獄を直視することになって、胸が痛くなりました。 @ネタバレ開始 妹のために生きている、否、最早「妹のためだけに生かされている」とも言えるアキラくんの境遇も、亡くなった妻の代理として妻として生きることを強いられた総一郎くんも、二人とも身勝手な大人のエゴで人生の一番大切な時期をぐちゃぐちゃにされていて、本当にやるせなくなりました。 聡子じゃねーですよ!!と思わず父親の右頬にストレート×マッハで1000発くらい入れてやりたくなってしまいます。 性的虐待を含めた育児放棄&虐待が総一郎くんに与えた傷を思うと、トゥルーエンドでようやく呼吸ができるようになったんだねと思える穏やかな顔は、見られて本当に良かったです。 タイトル画面も二人の穏やかな顔になって、眼福でした。 @ネタバレ終了 人間として生まれたのなら、泥水を啜ってでも生きていくような日々もあれば、そこから蓮の花のように咲き誇る日々も来るだろうと、希望と救いを感じられる物語でした。 素敵な作品をありがとうございました!

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  • 冬つく花だより
    冬つく花だより
    ぐちゃぐちゃに頭カチ割れした霊など、この世のものではない存在を瞳に映す主人公に残された猶予はあと約一か月間。突然の余命に、主人公が選択したのは―――死神とのお付き合い(ごっこ)だった!!(もうこの辺りで心が掴まれました) レイラさんや友人たちとほのぼのしつつ幽霊さんたちとのエピソードも交えた日常が楽しく、その幽霊関連エピソードも全てが全て万々歳で終わらず上手くいくこともあれば上手くいかないこともあると紆余曲折するところが、物語に緩急があって良かったです。 死神美少女と恋人ごっこから始まる胸躍るストーリーとはいえ、この物語には不釣り合いなギャルゲー的お約束ラブコメ要素などがなく、ドストレートにレイラさん一筋でシンプルに一つずつ思い出を積み重ねていくタイプだったので大変好みの物語でした。 レイラさんが一生懸命、精一杯恋人ごっこに付き合ってくださっている姿が大変可愛らしかったです。 @ネタバレ開始 一番初めに「お弁当よ」とコンビニ袋差し出してきてくださったり、端から見ていたら「いや、本当にそこはどーでもいいだろ」と思う小銭ジャラジャラ勘定の時に見るに見かねてか小銭を交換してくださったり……水族館で赤くなったり目をキラキラ輝かせている時などは「もはや、ごっこでも構わない。我が人生に一片の悔いなし」と思うかわいさでした。 (書いていて本当に虚しくなるよ!!「恋人ごっこ」って!作中でも度々ツッコミ入れられてましたが(笑)) 終盤のクライマックスでレイラさんの凄惨な過去が出てきて、地獄落ちになるべきと聞いたときは「死神システムよっ!なぜそうなるっ!?」とレイラさんに思い入れがありすぎて地獄落ちに思わず怒りが…! 主人公へ命を与えたという違反はあれど、死神になって何百年も人々を葬り出している人に対して「んじゃ、免除停止で地獄に落ちて」みたいなそのシステム、いくらなんでも酷すぎでは???と思ってしまい、主人公が地獄まででもレイラさんを迎えに行くと言い出した時は「行け行け行けー!! 地獄の最下層まででも下りて行って、レイラさんを連れ戻してきてくれー!! むしろ連れ帰るまで現世へ戻って来てはならぬ!!」と背中を行け行けドンドン押す感じの応援をしていました(悪魔よりひどい) 二人の最後は主人公が最も望む幸せのカタチではなかったかもしれませんが……けれども、この終わり方は納得のできる良い終わりだと思いました。 主人公には、彼女が待つ天国へいつか遠い未来に辿り着いてほしい。 きっと、あなたにはそれができる……そう思える晴れやかな終わりでした。 @ネタバレ終了 素敵な作品をありがとうございました!

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