SHIAのレビューコレクション
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じごくのインターネッツインターネットにまつわるアレコレをふんだんに盛り込みながらホラーからコメディまで幅広いジャンルを横断してハイクオリティかつガツンと衝撃を与える作品に仕上げられている、大変面白い作品でした。 インターネットの大海を征く者たちよ、いざ本作に集え! ネット時代の今だからこそ見られる「あるある」「ほんとそれな」と思うものから「そういうのもアリか!」と思うものまで、全4章仕立てがテンポの良いシナリオで進むので一気読みでした。 奈落ちゃんがとてもかわいいです! @ネタバレ開始 マスコットキャラ作成で名前を「なぱたん」、口調を「にゅや」にしたので、街中になぱたんが溢れ、最後は宇宙にまで「にゅや!にゅや!にゅや!にゅや!」と謎の口調を連呼する生き物が氾濫しました(笑) 一時期流行ったご当地マスコット、今となってはマスコットが大氾濫でほとんどのキャラが分からないキャラと化していますが、そういうのもあったなと思い出しました。 エンド1-3まですべて到達しましたが、うつくしい世界も混沌の世界も悪くないけれど、やっぱり奈落ちゃんもいるエンド1が一番好みでした。 インターネットって最低だな! だがそこがいい! なんてね☆ 尚、ホラーが苦手なチキンプレイヤーは、ネット世界を題材にしたとあるゲームをプレイした直後からデマや嘘は絶対に書かないでおこうなどと申しており―――(終了) @ネタバレ終了 とても面白く、演出やUI、いわゆる立ち絵に当たる絵の見せ方なども含めて、すべてが素晴らしい作品でした! ありがとうございました!
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ぐらぐらするブラック寄りな会社に勤めた気分になるリアリティに溢れたサラリーマンが主人公のゲームでした。 幽霊や怪奇現象を投入してガンガン攻めてくるホラーではなく、主に文章によって梅雨時の湿気のようにメンタルにじわじわじっとりと侵食してくる、ちょっぴりどんよりした曇天の香りも漂わせる秀逸なゲームです。 @ネタバレ開始 リアルサラリーマン(ブラック寄り)を肌で感じられる細やかで丁寧な会社生活の描写が、じとじとした湿気のようにじわじわときました。 同僚との家族や生活に関する何気ない会話、パワハラ・モラハラを受ける同僚の様子、会社で起きるトラブル色々……と日本の会社組織には所属したことがない私でも、日本の会社の雰囲気が感じられてよかったです。 それにしてものパワハラ……それにしてもの長時間労働……それにしてものブラック体質で、もちろん企業にもよりますが日本で会社に勤めるのは大変なことなのだなと心から思いました。 会社に勤めることで自分がどんどん摩耗していき、最後は自死をえらんでしまった姉を持つ主人公は一見元気なのですが、やはりどこか歪んでしまっているというか、傷ついているというか……身近にいる大切な人が亡くなったことに影響されて感じるものが主人公の「……」などから滲んでいるように思えました。 傘をお供えにするエンドで主人公が「勝手に一人で落ちていけ」と突き放すシーンがあり、そこが本作では一番怖かったです。 自己責任論を体現しているようでもあり……皆が皆、自分のことでいっぱいいっぱいの今の世の中を表しているようでもあり、複雑な気持ちになりました。 @ネタバレ終了 読んでみると思っている以上に深く重たく落ちていく話ではありますが、メンタルが元気なときにオススメしたい作品です。 素敵なゲームをありがとうございました!
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えすはろ(完全版)ハロウィンなのでトリック・オア・トリートと言いながら町を回ってお菓子をもらっちゃおう!ついでに弟の秘密も明らかにしちゃえ!という楽しい物語だと思っていたんです……ええ……。 エンディング3種類とも無事に到達できましたが、一番初めに辿り着いたのがエンド1で「う、うそぉ…」という感じでした。 そこでいきなり出てくるのかと(汗) そんなにアップで映ってくれるなと思いました…。 @ネタバレ開始 塾長のフランクフルトは絶対に分かっててやってるとしか思えませんでした(笑) 純然たる悪意…!!(私の心が汚れ切っているわけではないと思いたいです) @ネタバレ終了 かわいい男の子が好きな方は、存分に楽しめる作品だと思います。 素敵な作品をありがとうございました!
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ウソからはじまる物語物語そのものの面白さもさることながら、洗練された文章がたいへん心地良い作品でした。 尖った言い回しや難解な言葉遊びなどはなし、丁寧でとても分かりやすい文章だったので読み疲れがなく、もう少し読みたいなという気持ちにさせてくれると同時に、読み終わった後に「ああ、読んでよかった」という満足感もある、その両方を同時に成立させる非常に稀有な作品でもありました。 3つの物語はどれか一つでもしっかりとした物語ですが、3つ全部読むと互いを補完し合うような面白い構成になっており「あ、これはあの時の…」という場面がたくさんあって、思わず画面の前で「ふふっ」となりました。 「あなたから見た視点」「私から見た視点」のようなザッピングシステムとは少し違いますが、人生の機微のようなものを感じました。 人は誰かと交わりながら生きている生き物なので、その交わりの面白さを特別な席から拝見させていただいているような気持ちかもしれません。 上から順番に読んでいきましたが、読む順番によっても印象が変わるのかなと思うと、記憶をリセットして別の順番でもう一度読みたい気持ちになりました。 素敵な作品をありがとうございました!
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~隣のレジの君~HoodMakers_Side_Story島生まれの島暮らしで島の書店に勤める女の子「春野」さんの、夢を追いながら一生懸命に働く姿を見られるほのぼのとした短編です。 他の方から頼まれたら断れない性分なのか、次から次に舞い込む仕事をテキパキとこなしていく春野さんに「お茶です!」と差し入れしたい気持ちになりました。 @ネタバレ開始 将来の夢が漫画家になりたいとのことだったので、是非、春野さんの描いた漫画を読んでみたいなーと思いました。 最後に「漫画を描いて形にしよう」と決意して一歩を踏み出した姿に「頑張れ!」とエールを送りたい気持ちになりました。 きっと困難も多く歯を食いしばるようなことも多いと思うのですが、それでも夢を現実のものにするため頑張ってほしいです。 @ネタバレ終了 素敵な作品をありがとうございました!
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Your memories夏休みに出会った女の子とふとしたことをきっかけに仲良くなるチャンスを得た主人公の陸くんだが、翌日には女の子のことをちょっぴり忘れていて……と、主人公の物忘れがちょっぴり気になりながら最後までプレイさせていただきました。 陸くんの心の声がTHE★高校生男子という感じで、正に女の子に興味津々・下心ありありなところも下品にならない絶妙な按配で入っていて、奇抜さや突飛なキャラづくりに頼らない等身大の男の子を感じました。 @ネタバレ開始 旅人さんの呪いのためにどう足掻いても忘れることが運命づけられていると知った後も、もちろん青臭い物言いとは分かっていても言わずにはいられないのであろう陸くんの「一緒に行く」に対して、旅人さんが二人だけに分かる印を残したことが大変印象的でした。 その印を残すことで、旅人さんの「憶えていてほしい」という望みのようなものを見た気がしました。 きっと、きっと、おそらく、忘れてしまうだろうけれど、いつかもし、万が一があったのならば、と。 最後の最後、陸くんが声をかけたシーンでは、陸くんにとって旅人さんは一生記憶に残るような、そして絶対に忘れたくないことだったので何年経った後でも無意識下で憶えていたのかなと思いました。 これからの二人の未来に幸せな光が注ぐことを願います。 @ネタバレ終了 「大切な人のことを、あなたはきちんと憶えていますか?」と問いたくなる、目の前にいる人を大切にしようと思える物語でした。 素敵な作品をありがとうございました!
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strange arouse anonymous [# vol.1]「検索してはいけない動画に興味はある?」と聞かれたら「いや、小指の甘皮ほどもないです!!」とホラー苦手チキンとしては秒で答えるしかないのですが、主人公は見てしまうのですよね……そしてそこから始まるホラーな展開…!! みんな、好奇心に負けないでもっと自分(の命)を大切にして…!!(笑) @ネタバレ開始 初めてのプレイでしたので、1から順番に読んでいったのですが、1の時点で既に相当怖く、ホラーが苦手なので脳細胞が「撤退!! 全軍撤退ー!! 目が痛い!!」と叫ぶ始末でした。 2以降も奈々子さんが出てくると「来るぞ…!」という警戒心が出てしまい、料理に舌鼓を打ってゲームの話をしている場合ではない…!!と心が臨戦態勢に(笑) 4の主人公が「アレ…人?」と言い出した時は「やめなさい。そこでやめなさい。」という気持ちになりました。 「ふんぐるいむぐる~」とか言い始めたときには思わずクトゥルフの人たちが出てきたのかと思いましたが、そんなことはなく、やはり主人公は最後は住人と同じことに…あの行ってはいけない場所はああいう形で住人が増えているのかなと思うと、頼まれても行きたくない~!!となりました。 5、6は個人的には箸休めな感じでした。あ、このタイプの話は全然大丈夫です! むしろ得意!というタイプだったので、心穏やかな気持ちで見られました。 怖くないと思えるものが入っていてくれてよかったです。 全部で6話、すべて楽しく読ませていただきました。 ノイズや奈々子さんの歩行、挿入されるムービー素材背景など演出にもこだわられていて、すごいなー!と思いました。 @ネタバレ終了 一話当たり15分ほどで読めますので、ちょっとした息抜きなどにもオススメの作品です。 素敵な作品をありがとうございました!
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pSy†darlINg DEBUT!第一弾 ~強欲のロングアイランドアイスティー~七つの大罪の依り代となる七人組アイドルユニットのプロデューサーとして働くことになった主人公が所属アイドルとほのぼのまったり交流するゲーム……のはずが、全エンドを見ると、随分と様子が変わって…! かわいいアイドルと楽しく交流するだけではない、七つの大罪が絡んだ展開がしっかりとありました! @ネタバレ開始 ノーマル→グッド→パーフェクト→隠しの順でクリアしました。 注意書きにあった内容はどこだろうと思いながらプレイしていた初回と、周回して別のエンドへと進むたびに少しずつ毛色が変わってきて……隠しに辿り着いた時は、衝撃的でした。 ノーマルの時と比べるともうまったく別のゲームをプレイしているのかなと思うような、180度異なる世界が広がっていて、設定がしっかりと活かされているなーと感じるとともに、これは結構覚悟を持ってプレイしないといけなかったやつだ…!と感じました。 冒頭部分で紹介があった他の6人のアイドルたちのお話もこれから制作されるのでしょうか。 赤塚さんのお話がボリューミー&衝撃的だったので、他の子たちはどんな物語になるのかな?…と気になりつつ。 @ネタバレ終了 他の子たちのデビューも気になりつつ、アイドルものはアイドルものでも一線を画した独創的な物語が紡がれていて面白かったです! 素敵な作品をありがとうございました!
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memoReaクラスメイトの七瀬さんと恋人になり夏休みを終えるまでのほのぼのまったりした学園生活が綴られたピュアなアオハルストーリー、堪能させていただきました。 @ネタバレ開始 文化祭の出し物が平然と行われる談合によって仕組まれて進められているのに笑いました(笑) 歓声などは入っていませんでしたが、メイド喫茶に決まったときの男子のガッツポーズと声が聞こえてくるようでした。 そして、七瀬さんのメイド姿がかわいいこと!! 例のブツの七瀬さんもかわいすぎて「主人公、やったな!」と思わず声をかけてしまいそうになりました。 夏休みに七瀬さんとの二人きりの旅行(うらやま)、そして花火での告白(おめでとう&ここはスチルがふんだんに使われていて最高でした!)、最後まで七瀬さんの可愛さを存分に噛み締めながらプレイを終えさせていただきました。 終わってみれば、確かにとんでもない暗い過去や大事件などが出てくる物語ではないけれども、とても楽しい一時を過ごせたと感じました。 個人的な感覚になりますが、PCダウンロード版でプレイしてフォントがかなり小さく感じられたので2倍~3倍くらいのサイズにしてもらえたらなと思いました。 せっかくの素敵な作品なので、もし他にそう感じる方がおられたらもったいないなぁと思いました。 @ネタバレ終了 七瀬さんのような女の子と学園生活を過ごせたら毎日が楽しくて仕方ないだろうなと思う、うらやま楽しい物語でした。 素敵な作品をありがとうございました!
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kidnap子どもが大人に誘拐され監禁されて…というタイプの展開は見たことがありますが、その逆で子どもが大人を誘拐して監禁するという逆転から始まる不思議な展開、子どもたちの目的は何なのか、気になって一気読み待ったなしでした。 得意なタイプの謎解きでしたので、迷うことなく3種類のベストエンドへと辿り着けました。 どれか一つのエンドでもなんとなく事情はつかめますが、3種類すべて見るとより物語の全貌が分かる仕様でした。 @ネタバレ開始 子どもゆえの残酷さと歪みと言いますか、それではいずれ行き詰ってどこにも進めなくなるのに、頑なにそれがある種の手段であると信じている子どもたちと、そんな子どもたちに加担してしまった大人の少し悲しい物語でした。 いわゆる育児放棄にあっている二人の子どもがご両親への失望や反発心、悲しみや怒りなどから起こした事件だったわけですが、どんな事情があっても赤の他人を巻き込もうという時点で、それはおかしいんだよ…という気持ちにもなり、悲しくなりました。 ベストエンドではその後はどうなったのだろうと思う部分もあったりしましたが、二人が自分の人生を歩いていってくれるといいなと思いました。 @ネタバレ終了 謎解きは選択肢を選ぶ式なので、選択肢でセーブしていれば必ず正解に辿り着けますし、問題自体も難易度はかなりやさしめです。 謎解き初心者さんなどにもオススメしたい作品でした。 素敵な作品をありがとうございました!