heart

search

SHIAのレビューコレクション

  • 心霊ホラーノベル「怪話」
    心霊ホラーノベル「怪話」
    音響、グラフィック、ストーリー、すべてがハイクオリティのとても怖くて面白いホラーゲームでした。 特に入りとなる一話目の異形グラフィックがインパクトが強すぎて夢に出てくるのではと思うくらい脳裏に焼き付いています。 怪異ボイスと言っていいか分かりませんが、笑い声や異形の声など立体音響がもたらすゾワッと精神的に不安にさせる声が怖さを引き立てていました。 @ネタバレ開始 一話目が一番怖かったです。あまり見ないタイプのホラーでした。 とくにおばあさんとK野さんの顔が引っ張られてミチミチミチッ…!と歪んでいる瞬間のグラフィックがトラウマものでした。 物語の序盤で大家さんが出てきた瞬間に「変な顔の人だなー、具体的に言うと嫌な笑い方してる人だなー」ととても失礼なことを思っていたのですが、間違いではなかったですね(汗) なお、あの暴力夫を倒すこともできず、あの暴力夫が笑われながらミチミチ裂かれる姿も見られず悔しかったです…! どうせならあの暴力夫もろとも道連れエンドがほしかった…! 顔なしこけしはストレートなホラーで、こちらも怖かったです。 いわゆる主人公生存エンドでは、スチルのふんわりした感じが直前の守娘さんの御体やらわらわらと出てきた方々のグラフィックやらの諸々の怖さを忘れさせてくれるほど印象的でした。 ゅべぬろは、これは「あ…」とお察ししたところで大体末路までお察しでした。 元に戻すとか心を入れ替えるとか、なるほどそういう…と妙に納得しました。 ゅべぬろの異形さに持っていかれそうになっていましたが、よくよく考えたらしっかりと「そうなっている」ことが分かる面白いストーリーでした。 最後の新婚旅行はT彦さんのメンタルの強さにただただ脱帽でした。 あのどう考えても「よく君ら祠に収まってたね」と言いたくなるラスボス系の存在を前に恐れらしい恐れもなかったのもすごいのですが、最後まで貫き通す精神力、最後はちょっとほっこりした気持ちになりました。 全話終わった後の????で「そう言えば名前入力したのでしたわ」と、すっかり記憶から忘れ去られていました。 続編があるのでしょうか、とても楽しみです! @ネタバレ終了 上質の恐怖をじっくりと味わい人にオススメしたい、音響をたっぷり味わってほしいハイクオリティーホラーです。 素敵な作品をありがとうございました!

    レビューページを表示

  • 夏休みは切島邸にて
    夏休みは切島邸にて
    「初めて会ったけど、叔父さんめっちゃイケメンじゃん! 超タイプ!!」←「本当にね!! 声もイケボでしかもセレブとかヤバいよね!」などとカエデさんに同調して叔父さんにキャッキャッしながらカステラ食べたーい!と浮かれ気分で楽しく進めさせていただきました。 @ネタバレ開始 お風呂入ったら死んだー!!!!(※死んではいないかもしれません) チュートリアルでとっても大切だよと言われた「水分補給と同じくらい大事なもの…迷えるあなたの救世主、その名もセーブ!!」をしておいてよかったー!と思いました。 一日の疲れやら汚れやらをそのままにした状態でベッド入るとか汚いじゃん!特に頭皮とお肌!将来ハゲ散らかしたりシミだらけにならないようにお風呂入ろーね!と入ってもらっただけなのに…(涙) と、いうわけで綺麗にバッドエンドに行って再びお風呂の選択肢からとなりました。 カエデちゃんが「お兄ちゃん、今日は楽しかったね」と言ってくれるけれど、ごめん、そのお兄ちゃん2周目です…とちょっぴり凹みでした。 ここからのお兄ちゃんはセーブアイコンを常に握りしめているお兄ちゃんだよ!! そして、バッドエンドをすべて回収しようと決意した強者のお兄ちゃんだよ!! トロピカルジュースを差し入れてくれた後のトイレ待機シーンで様子を見に来た瞬間に「ああ、これこの人、確定してヤバいわ」と不穏レーダーが遅ればせながらようやくきちんと仕事しました(本当に遅い!) 「まだジュースを飲んでいないのをわざわざ確認に来たのよね、コレ。この人が逃亡犯だわ。睡眠薬とか何か入ってるわ。もしかしてコーヒーもそうだったのか? あれも睡眠薬とか入っていても味も色も混入されているなんて分からないしな…」とようやく諸々が結びついて、ここから「逃げるぞ、二人とも!」と一気に意識がシフトしました。 バッドエンドも回収し隊としては、明らかに危険な選択肢に「我が妹よ! サラバ!」となるのは分かっていてもトライし続けました。 机に隠れたときに急に逆さに現れるエンドが怖すぎました。 やめてよ、怖すぎて夢に出てきちゃうじゃん!!!(涙)でした…。 逆に扉バチバチ電気ショックエンドは会話がそこはかとなくギャグ風味で面白かったです。 バッドエンドたちには両手を広げて迎えられながらも、アキセくんが最高にカッコよく爽やかに終われるエンディング2にまず到達しました。 燃え上がる家になるまでの戦いも最後の戦いもどちらも本当にカッコ良く、流れるようなカットが素晴らしくて胸熱でした。 二人ともが無事に生還したあとで、ヒントをいただいてエンド1へ行きました。 すべてのバッドエンドを見た後だったのでロック解除から行けるカルテのある部屋から脱出する際も「大丈夫だって。もうすべてのバッドエンドを埋めた後だからさ!(このままエンディングへ一直線だ!)」とカエデさんにかける言葉が脳内変換されました(笑) そして「このままエンドへ一直線だ!」と頭をユルくしていたら、心がへし折れかけました…。 妹よ、これが本物のバッドエンドだ!!と言いたくなるエンドでした(震え声) エンド1はまさにサスペンスホラーの醍醐味が凝縮された最悪のエンドで(褒めています!)、後味の悪さがまたいい味を出していました。 「これ逃げられないやつじゃん…I'll be back じゃん…」と、ここで彼から逃げ切れたとしても、仮に彼がここでまた逮捕されて収容されたとしても、一生脱獄を企て、一生追いかけられるやつだわ…とゾッとしました。 サスペンスホラーとしてはエンド1がキレッキレのベストな終わりかたと理解しつつも、個人的にはハッピーエンドが大好きなので、エンド2を推したいと思います! エンディングはバッドエンドがたくさんありましたが、分岐なども複雑ではなくサクサク回収できたので楽しみながらコンプリートできました。 また、エンド2のエンドクレジットの歌はDELTAさんが歌っておられるとのこと。 痺れるようなカッコイイ曲に乗るすごく美しい声で、とてもお上手でした! エンドクレジットを見て「歌はDELTAさん!? もう一度聞かなきゃ!」とムービーから再視聴しました。ムービーのお部屋設置に感謝です。 音楽も素敵なものが多かったので、音楽ルームもほしかったなぁ…と思いました。 大変気が早いですが、とても多才なDELTAさんの次回作が今からとても楽しみです! @ネタバレ終了 スリル満点ですごーく怖い滞在となりましたが、とても面白かったです! 素敵な作品をありがとうございました!

    レビューページを表示

  • ゼロから奏でる七奇譚
    ゼロから奏でる七奇譚
    人並みに良い子(でもカンニングしてしまった)の宵子さん以外は皆さん一癖も二癖もある個性派ぞろい! 掃除と見せかけて怪談づくりを始める4人がどんな怪談を作り出すのか、怪談話が苦手なビビリチキンプレイヤーは「お手柔らかにお願いしますよー!」と思いながら、ちょっぴり怖いので選択肢で迷いまくりました!(笑) @ネタバレ開始 怖いのはすべて杞憂でした! むしろ、すごく笑えて面白いお話でした! 一番怖くなさそうなミステリーサークルから入ってみたら、歓迎のアート作品というギャグになって笑って終わるという…まさに「なんだコレ」に安心感を得たので、一気に他のお話も読んでいきました! 空間を歪んで見せるために4人でグニャグニャ躍る案とか、まさかの0段超バリアフリースロープ化案とか、この4人(主に3人)の手にかかればすべての怪談が面白くなるんだなーと、笑いながら読ませていただきました。怪談を取り扱った作品で笑ったのは本作が初めてかもしれません。 宵子さんのツッコミ力がキレッキレで、圧倒的ツッコミ役不足の中で一人で全ツッコミを入れる姿に笑わせていただきました。 一つずつ話の終わりにエンドスチルがあって、それを見るのも楽しみでした。 銅像が思わぬサプライズプレゼントになってしまい、ぷっくりと頬が膨れる煉さんのエンドスチルが特に可愛かったです! 笑える六不思議から一転、とてもシリアスな展開で進められた七つ目の不思議は、零さんの200年前のお話がとても心に響きました。 煉さんが鼻歌を歌って送り出してくれるところが好きすぎて、お嬢先輩のことが好きから大好きになりました。 銅像に追いかけられていよいよピンチになったときに、ディープブラックレジェンド黒川改め恋のレジェンド真実の愛の勇者・黒川≒ラブレジェンド黒川(フライング失恋)と数多の異名を持つ黒川さんがお化け姿から現れたときは「遅いよー! でもめちゃくちゃ待ってた!!」とワクワクしました。 いつもみんなに弄られてちょっとお粗末な扱いをされてしまっている黒川先輩でしたが、この9回2アウトからの逆転のために助けに来てくれた時は「なんだかとってもカッコイイんですけれど!」と思いました。 開かずの扉を開けて零さんを救いだしたシーンから零さんの最後に振り返って心からの笑顔を見せてくれたシーンまでは、本当に心揺さぶられることばかりで、思わず目が潤みました。 200年もあの暗い場所で誰も来てなどくれないと思いながらもあたたかなぬくもりと場所を切望する小さな小さな声を、宵子さんが見逃さず手を伸ばして抱き寄せたシーンは一番大好きなシーンです。 終わりももちろんハッピーエンドで、雨で曇っていた空が晴れて虹がかかったようなとても晴れ晴れとしたあたたかな気持ちで終えられました。 @ネタバレ終了 前半はハイテンションな面白いギャグメインの物語、後半はとてもシリアスで読了時にあたたかな気持ちになれる物語とどちらもたくさん楽しめる素敵な作品でした。 ありがとうございました!

    レビューページを表示

  • Holy Sonnet  ~ホーリー・ソネット~ カイル編
    Holy Sonnet  ~ホーリー・ソネット~ カイル編
    ローレンスさん編の100年後再び転生して…という前作でもとても重要な要素だった転生して進む物語、今作はどんな物語が展開されるのかとワクワクしながら遊ばせていただきました。 @ネタバレ開始 クリストファーさんは前作でも難しい役どころを担っておられましたが、今作ではジュリアさんが謎が多くて、彼女が口にする重要な言葉の数々に「なんで知っているの?」と思ったり「え、そうなの!?」となったりと気になりながら毎日魔法の勉強に勤しみました。 中盤くらいでしょうか、ジュリアさんの正体が判明して「ああ、だからこんなに近くにいてくれたんだね」と納得しました。 ロザリンドさんが好きなことが溢れていたローレンスさんのおかげで序盤から糖分があった前作とは異なり、よからぬことを企てていそうなバベルさんが序盤から出てきてずっと緊迫したシリアスな展開が続いていたので大変読みごたえがありました。 カイルさんとロザリンドさんのお家事情や政治的な事情などに始まり、アレクサンドルさんとアンブローズさんの暗躍など、今回のロザリンドさんは外的要因(前作はどちらかと言うと自分自身の内的な戦いがメインだったので)に対峙していくシーンが多くて、ハラハラしました。 こんな危険な状況で恋ができるのかしら?と思っていたら、杞憂でした。 カイルさんと政略結婚として婚約者だったはずが、ハロウィンパーティーなど少しずつ距離を縮めて、最終的にお互い恋に落ちて愛し合うようになった姿に「末永くお幸せに!」と声をかけたくなりました。 二人でお勉強しているときのカイルさんが髪の毛をすくって口づけているスチルが、とても素敵でした。 クリア後にタイトルイラストが変わりますが、カイル殿下のとても穏やかな微笑(寝顔でしょうか)が「この御方、こんなに柔和な笑みを浮かべられるんですの!?」と思わずドキリとするくらい素敵です。 ロザリンドさんが「しーっ」と口元に手を当てているのもとても美人さんで、凄く素敵な一枚だと思いました。 育成は前作に引き続き聖と炎をカンスト、エーテル魔法も結構使えるよ!くらいまで育成しました。 今回も小さなロザリンドさんがかわいいです! @ネタバレ終了 この先スチルや背景などをアップデート予定とのこと、アプデ作業頑張ってください! 今回は前作以上にシリアスで、シリアス好きとしては嬉しく、とても面白かったです! 素敵な作品をありがとうございました!

    レビューページを表示

  • 東京オディエットアモ 大篠八雲編
    東京オディエットアモ 大篠八雲編
    公親さん→ロミオさんときて、パーティーに参加するのも3回目。 そうか、ロミオさんはグラス落として笑っている子だったわ…とロミオさんのヤンチャぶりを再確認しつつ、八雲さんに庇われるちょっぴりアダルトな空気漂う森の中からスタート。 八雲サン、アナタ、モシカシナクテモ、危険ナ香リガシマスネ? @ネタバレ開始 既に過去プレイした2編で団くんが随分身近になったと錯覚するチキンプレイヤー、全編どこでも癒しをもたらしてくれる団くんが入院したというだけで「大丈夫!?」と心配になっていたら、あれよあれよという間に奴隷くんになってしまって「ジュリさんも大丈夫ですか!?」と、序盤からハラハラの展開でした。 ジュリさんはショートになっても麗しいです! 今回のジュリさんは「う、麗し~~!! ロングヘアーにはない魅力が溢れてる…好き!!」となりました。 八雲さんはいい意味でも悪い意味でも「大人として」様々なことを知っているエッジの効いた雰囲気がとても魅力的でした。 恋愛についても高校生や大学生くらいまでの夢見るようなふわふわしたものではなくて、内包するドロドロした部分なども知っている感じの言い方が印象的でした。 「恋人同士、割り振られた役割を演じ合って、どちらがうまく騙せるか競うゲーム」というセリフに画面の前で真顔で「この人、何があったんや…」と思わず関西弁になりましたが、ジュリさんの「騙すって(中略)……自分を?」のとても鋭い言葉にグッときました。 毎編、こういった刺さるシーン大好きです! ディナーをしに来ただけなのに後ろも前も鬼門なり…としか言えない春日さんと八雲さんによるサンドイッチ状態には「ジュリさん、ファ…ファイトぉ~~!!(目を逸らしつつ)」となんとも言えない気持ちで応援していました。 針の筵ってこういうことかしら?と思うような状況の中、春日お兄様が次から次に放つ「八雲さん、こちとら小さい頃から知っているんですよ、なんならおしめも替えましたけど? あ、あなたはどこにもいなかったですよね?(ドヤァ!!!)」砲に画面の前では「お兄ちゃんがめちゃくちゃマウントを取ろうとしている…! この後は焼け野原しか残らないぞ、これは!」とハラハラしつつもワクワクニヤニヤしました(性格の悪いプレイヤー) 本シリーズは毎編こうしたシーソー感(ジェットコースター感)が盛り込まれていますが、本当に大々々好きです! 八雲さんは闇が深そうだなーと思っていましたが、ハッピーエンド(matineeエンド)はやはりとてもいいものだなーと、soireeエンドを見て思いました。 内包していた闇(ある意味病み)部分が全開で、完全に共依存状態ではありつつも、二人が幸せそうならいいかーと感じていたところに朴さんの裏切りのフットワークの軽さが飛び込んできて、この後は幸せな展開が思い描けず切なくなりました。 matineeエンドは安定の「二人とも末永くお幸せに~!」と言いたくなるハッピーさで、とても癒されました。 蜘蛛の巣にかかった獲物を大切に大切に食べていく八雲さんも、恋の奴隷落ちしてたっぷり甘々な八雲さんも、どちらも根っこの部分は八雲さんという人物がそれだけ深く人を愛する心とそれと同じくらい渇きがあるからなのかなと感じます。 今回、団くんの登場が少なかったですわ…と少し寂しさを感じていましたが、soireeエンドで早々に登場してくれたのも束の間、いつもいつも不幸に終わっていく役回りに「団くんが幸せになれる世界線はどこですか!? 全部剪定された感じですか!?」と胸が痛くなりました(涙) 今回大活躍で一気に気になる方に躍り出た春日さんも、今後どんな物語が展開されるのか…とても楽しみにしています! @ネタバレ終了 公開中の三編すべて、時にハラハラ、そしてキュンしながらとても楽しくプレイさせていただきました! リリースされるこの後の物語も楽しみにしています! 素敵な作品をありがとうございました!

    レビューページを表示

  • 東京オディエットアモ 代沢ロミオ編
    東京オディエットアモ 代沢ロミオ編
    公親さんからプレイして戻ってまいりましたロミオさん編です。 公親さん編で衝撃を受けたので、今回も構えてのプレイとなりました。 ちなみに公親さんのところではロミオさんは「上からグラス投げるヤバい人」認定されているので、ここからどんなどんでん返しが来るか、楽しみにプレイさせていただきました! 公親さんのときも団くんがとても好きでしたが、今回も団くんが大好きです。 なでなでしたい可愛さです。 @ネタバレ開始 ソッコーでホテルへ行こうとするロミオさん、色々と強引な方ですがどこかちょっと抜けていて可愛い方と感じました。 デートでもジュリさんが「超莫大な資産のうちロミオさんが稼いだお金はいくらなのか」と問うなど、現実的なところがとてもいいなと思いました。 現実離れせずに、リアルでも「ああ、確かに私でもこう言う」と思う堅実なシナリオのおかげで、ロミオさんの超資産家言動にもきちんとついていけました。 身長110cmはありますよね、ロミオさん…66歳でしたか、どれだけ若作りですか…とは思いましたが(笑) こうした細やかなところでクスリと笑えるシナリオ、大好きです! 朴さんの目がキラキラ度が今回高いですね!と思いながら読み進め、いざ(かなりマズイ)プロポーズシーンはジュリさんのやはり大人な「そんな理由でプロポーズしてほしくなかった」などのセリフに「こういうの好き…!」となりました。 その後の団くんとの修羅場で「キター! 修羅場!」と喜んでいた悪魔なチキンプレイヤーをお許しください…直後に団くんが大変なことになって「あー!!」という叫び声をあげました…(意気消沈) (病院でどんどん気になる存在になっていく八雲さんとの示談話のあとで公親さんが現れたときは彼を履修済みだったので、かなりソワソワしました) ロミオさん、ちょくちょく言葉が乱暴で「まさにわがまま放題に育ってきたおぼっちゃん」なところも目立つのですが、ジュリさんが結婚を承諾したことを素直に受け取ってとても上機嫌になったり、サラリと「寝起きのスッピンで鼻水たらしているけれど、どんな女よりかわいいよ」言えるところには、思わずキュンしました。 良く言えば自分にどこまでも素直なところ、そしてちょいちょいジャブ入れてくるロミオ様語録、ロミオさんは一緒にいる時間が多ければ多いほど魅力がじわじわと伝わってくる方だなーと、物語が進むにつれてロミオさんの様々な面が好きになりました。 ジュリさんのために自分で稼ぐと奮闘し3000円のバイト代にションボリしたりするのも可愛かったです。 ジュリさんが「あのロミオ様が人生初めての労働で得たお金で買ってくれた貴重な~」という旨の言葉でフォローしたところは本作でも群を抜いて大好きなシーンです。 恋する女性にとっては金額ではなく自分のためにそこまでしてくれたその気持ちが嬉しいととても共感できるシーンで、グイグイ迫ってくるようなイベントにはない心が通う雰囲気がとてもいいなと思いました。 「公親さんが仕事してるわー」というスーパー茶番劇!?を見て、無事に二人はハッピーエンドを迎えられてホッとしました。 ジュリさんもロミオさんも本当に死んでしまったのかと思っていたので、ここは観客であるプレイヤーが一番騙される素晴らしいシーンでした。もう完璧に騙されました、御三方に! 「二人とも、めちゃくちゃ心配したんだからね!」と泣きおこしそうになりました。 ハッピーエンドこそ至高のハッピーエンド至上主義者としては、もうここで美しく終わりに…としたいところでしたが、もう一つのエンドも見なければと見ました…が、やっぱり個人的にはハッピーエンドが好きです。 二人の最後のスチルが素敵すぎて、もうこちらまで幸せになりました! 公親さんのストーリー履修後のためにかなり構えていたのですが、ロミオさんとジュリさんは最初から最後まで安心して見られました。 公親さんが出てくると「く、来る…! ここから公親さんのときみたいなのがっ…!」と急にエマージェンシーコールが鳴りましたが、完全に誤報でした(公親さんごめんなさい…! 今回の公親さんは最後のあの劇的なシーンでもお茶目でとても可愛かったです。分かっていて心臓マッサージし続けるところとか!) 今回も随所に挿入される歌曲が素敵でした! 「愛し続けると誓うよ」の歌詞がとても好きです。 @ネタバレ終了 公親さん→ロミオさんとプレイしてきて、次は八雲さんへとこのまま行きたいと思います。 今回もとても素敵な作品をありがとうございました!

    レビューページを表示

  • 東京オディエットアモ 目白公親編
    東京オディエットアモ 目白公親編
    かねてよりTLではちよこちょこRTなどでお見かけして気になっていた本シリーズですが、なぜか順番を間違えて公親さん編から本作に入りました…! そこはかとなく入口を間違えた気配のするチキンプレイヤーです。 (この後、ロミオ様も必ずやプレイいたします…!) 滅多にない風変わりなバイトへと赴いたはいいものの、そこはまさに別世界。 狼男に食べられそうになったり、ライオンさんがグラスをポイポイしたり、ヒツジさんに助けられたり…。 「大したパーティーじゃない」とありましたが、大したことあるパーティーでした。 @ネタバレ開始 元ネタがハムレットということで、出てくるのはガートルード妃とオフィーリア…ああ、もうなんか幸せな感じがしないけれど大丈夫だろうか…と思いつつのプレイ開始しました。 ムービーが終わった後も逃亡劇が続くとても怖いお時間に、ジュリさんは何に迷い込んだの…とハラハラしました。 ジュリさんのことをなんでも知っている公親さんは「きみちゃん」と呼ばれると、雰囲気がグッと柔らかくなっていいですね! 彼の周囲への塩対応気味な態度からは、とても彼を「きみちゃん」と呼べそうな人はいないので、「きみちゃん」呼びがかなりかわいく感じられました。 お医者様権限込みで入院だーとなってから、秒でジュリさんがプールにドボンしたときは「また次の受難!? まさかのループ・オフィーリアなの!?」と不安になりつつ、公親さんが「父の霊に会えるかも」とか言い出すのでホラーが大の苦手なビビリチキンプレイヤーはもうホトケばりの薄目な真顔で「公親さん、脅さないでください」と呟く始末でした…。 幽霊は出ませんでしたが、公親さんの堂々とした村上春樹節には、幽霊と遭遇したときなみにビックリしました。 そうか、女の人は脱ぐときより着るときの動作のほうが興味深いんですne...それ村上春樹の性癖なだけじゃね?と思ったのは内緒です。 ジュリさんの超速5秒着替えの器用さと公親さんの「ちっ、次郎のくせに器用なことしやがる」には笑わせていただきました。 まさかその後でご実家でジュリさんがガチで四つん這いで犬になるとは思わず…急に犬プレイを始めた2人には「この2人、コミュニケーションのレベルが高度すぎでは?」と二人の関係を微笑ましく思ったのも束の間、地獄の辛さ10デスラーメンにお口の中がおかしくなったジュリさんには申し訳ないですが「喋り方かわいい」と思ってしまいました(ジュリさんはそれどころではないですが) 野球込みでの楽しいデートの夜にまたも受難のプールドボンは「ジュリさんに本当に何が起きているの!? プールで溺れる前の記憶ないらしいし、なにかよからぬことが起きているのでは!?」と、一気に心配モードになりました。 告白からのスイートな朝の空気をたっぷり吸いこんでか~ら~の、団くんとともに蔵人おじさんを叩き落とすときの不穏さよ…このジェットコースターな感じが本作の魅力ですね。 次から次にやって来る不穏な空気だったり、謎だったり…最後まで目が離せませんでした。 面白すぎて待ったなしの一気読みです! ご実家での一大騒動の後、空港でのジュリさんのまさかの告白に「やっぱりこの2人のコミュニケーションはレベルが高すぎるわ」と策士ジュリさんに脱帽(したたかな女の子は大好きです!)、直後急に「ダーリン」とデレる公親さんに「公親さん…両想いになるとスイッチ入るタイプ?」とにこにこしていたらエンドクレジットを挟んで「……お、や……???」となりました。 「いい加減目を覚ませ」の言葉に、そう言えば確か八雲さんもそんなことを言っていたようなーと、思い出しました。 そして、なんとなく感じて違和感が、ようやく結びつきました(遅い) 話の展開の一部に矛盾や腑に落ちない点があり混乱したりすることがあったのですが、すべてが夢の中ならと…一気に腑に落ちました。 まさかの地点まで巻き戻されていて「この圧倒的ボリュームの世界が脳内再生…だ、と?」と膝から崩れ落ちました。 まさかこんな面白すぎるお話になるとは…!! これはこの後、第一作であるロミオさん編もすぐにプレイせねば~と思いました! (自分でも本当になんで間違えたの?思うのですが、2作目から入ったポンコツチキンですみません…) 最後になりますが、時々入る歌入りのBGMがとてもオシャレでした。 こういったBGMはあまり使用されているのを見ないので、とても印象的&すごくいいなーと思いました。 @ネタバレ終了 素敵な作品をありがとうございました!

    レビューページを表示

  • 宇宙人の憂鬱
    宇宙人の憂鬱
    やや特殊な設定と環境下で起きるマダミス物語、選択肢含めてじっくりと読みました。 そしてたっぷり考察タイムをとって「ふんふん、ということは…」と主人公の嘘は「たぶんこれ」と予想してみたり…。 この読んで夢中になって考察するという贅沢な時間がたっぷりあるのも、マダミスの素晴らしいところですね。 間違えてもヒントがあるなど新設設計でしたが、なによりも登場人物たちのお話を聞いているときに浮かび上がる違和感、それを「あ、分かった!」と当てられたときはとても嬉しかったです。 ポンコツ探偵でも、じっくりと読むことで無事に解決できました。 素敵な作品をありがとうございました!

    レビューページを表示

  • 人生にXXは必要なのだろうか?
    人生にXXは必要なのだろうか?
    中身や性格は全く異なるけれど姿形は全く同じ女の子二人との日常は、途中から「う、わえええ、ほあああ!」と変な声が出る展開になり、最後には「……いい話だった」とほんの少しの喪失感とぽかぽかした気持ちで終わりました。 @ネタバレ開始 ある日拾った猫さんがかわいい女の子に! 画面の前でずっと全裸なの可哀想なので早く服を着せてあげて!とプレイしていた頃が懐かしいくらい、猫さんルートのほうはもう中盤からそれこそ情緒が崩れました。 画面の中の猫ちゃん(女の子立ち絵)なみに崩れました。 新田一等兵とのドキドキする花火の夜など、初回は新田さんルートに進んだのですが、いざ帰宅したら「アッー!!」な展開でしたのでタイトル画面に「やり直す」があったときは0.00001秒くらいで押していました。 衝撃のビジュアル的にも不定形の彼女になってしまった猫ちゃんに「待って、このままどうなるの? このまま消えちゃうの? どこが顔なのか手足なのかも分からないぐちゃぐちゃの色の塊になってしまうの?」と大変な不安を抱えながらプレイしていました。 未だかつてメインヒロインがどんどん崩れていくゲームがあっただろうか。いやない。(急に反語を喋り出すほど動揺) 元の姿で戻ってきたときは「ああ、いよいよお別れが来てしまったんだ…」と覚悟していました。 最後に一目だけ会いに来た的な予感は的中し、お別れとなってしまいましたが終わりの時まで二人で言葉を交わして傍にいられたので「ああ、よかった」と感じました。 悔いなくお別れできたことが救いでした。 @ネタバレ終了 アニメ調のOPムービーが大変美しく、映像美にも引き込まれる素敵な作品でした。 ありがとうございました!

    レビューページを表示

  • ひなのクエスト~影からの逃走~
    ひなのクエスト~影からの逃走~
    バッドエンドへ引き寄せられていく吸引力に定評のあるチキン、全選択肢を選んだのではと思うくらい初めからずっとバッドエンドを刻み続けました! バッドエンドと私はガチで親友、心のダチだから仕方ないってくらいバッドエンド一直線…これは本当にクリアできるのだろうか!?とヒヤヒヤしていました。 @ネタバレ開始 ロッカーの中が色々な意味で大丈夫だろうかと思いました(笑) 無事にあのトンデモ怪異から逃げ切ることができたときは「生き残れた…!」と安堵しました。 ほぼすべてのバッドエンド踏んだのでは?と思うくらい見ました。 絵画も石膏も呑み込んでしまうアレにグランドピアノを投げたはいいものの、時間をかけすぎて呑み込まれたりと…生き延びるために色々試行錯誤するのが面白かったです。 @ネタバレ終了 チュートリアルにセーブは大切とありましたが、まさにその通りの作品でした。 演出など細部まで面白いホラー作品でした。 素敵な作品をありがとうございました!

    レビューページを表示