SHIAのレビューコレクション
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【 魔女 】ver2.00魔女というタイトルがついている本作、「特に魔女って感じでもないけれどなー」と、そのテンポの良さや主人公さんに向けられる好意のベクトルを楽しんでいたら…Chapter2からは予想もできない展開を迎えて、一気読みでした! @ネタバレ開始 Chapter1のまったりほのぼのとした2人とのやり取りは癒されました。 特にお姉ちゃん大好きなイサラくんの好き好きオーラが画面からこれでもか!と出ていて、こちらまで笑顔になりました。 End3のお酒の勢いで二人をうりうりとかわいがる主人公さんは罪作りな女ですね…二人とも主人公さん沼にハマッてしまうわけです! …と、Chapter1のときはのほほんとした感想を抱いていました。 Chapter2は冒頭からのRPG風?コマンド画面から一転、Chapter1の楽しげな空気が嘘のような展開に「なにこれどーなっているの!?」とずっと続きが気になりました。 そのままChapter3もメインは悪魔のあの御方とのお話で、Chapter1のどこへ転んでも楽しげに終わったあの日は面影もなくなっていて、ここから主人公さんがどんな運命をたどるのかChapter4が気になります。 Chapter2で辺獄を彷徨っているときのメッセージウィンドウに「呪われたって仕方ない」というような文字が薄っすら浮かんでいたり、画面がスライドして「見てるよー」と目と手が現れたりと、演出面でも見所満載で面白かったです! Chapter1ではお姉ちゃん好き好きだったイサラくんが、いつの間にかお姉ちゃん好きすぎて物騒な発言までするそこはかとないヤンデレ的な片鱗を見せていて、彼もどうなってしまうのか気になります…! Chapter4、楽しみにしております。 @ネタバレ終了 素敵な作品をありがとうございました!
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liar notesとてもやさしい雰囲気のドット絵が素敵で、起動してすぐに作品の持つ世界に惹かれました。 ストーリーに散りばめられた単語をクリックして飛ぶという斬新な進行で、断片を少しずつ繋ぎ合わせていくのが面白かったです。 @ネタバレ開始 早い段階から、災厄、被験体、地震、傷などのとても気になる単語が目白押しで、次から次に読みたくなりました。 同時に2つの単語が紫色で出てくると、どちらを選ぼうか悩ましかったです。 すべてのページを埋めてもすべてが明かされるわけではないので、余白部分がたくさんあり、プレイヤーの考察にお任せなところがあるのも魅力的でした。 単語から飛べるチャートもあって助かりました。 チャートのおかげで、次頁があるのに単語先の物語に飛んでしまい話がブツ切りになる…ということが防げました。 @ネタバレ終了 素敵な作品をありがとうございました!
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Re:quiem[Spring is in the air.]坂さまの過去作品をすべて履修しているおかげで楽しさ倍増の本作、今回は絵師様が異なりますが、坂さまのキャラクターたちの魅力を余すことなく表現されていてスッと世界に入っていけました。 @ネタバレ開始 あえて情報量を絞って簡素化した背景が絶妙にマッチしていて、立ち絵の美しさがさらに増していました。 美しい立ち絵と、魅力的なキャラクターたちがくるくると代わる代わる出てくる物語は、今までの世界とはまた異なった面白さと魅力に溢れていました。 人の脆さや弱さまでもしっかり込められたストーリーに時に胸が痛くなったり切なくなったりしました。 「お父さん、私、あの子に嫉妬しているんです…」と泣きながら言った巴さんの心はいかばかりだったか…など、今作は今まで以上にキャラクターたちに惹かれる場面が多かったです。 小百合さんが超ピンチすぎるときに京介さんが現れたときは「き、京介さん…!!」と思わず声に出ました。 ピンチに駆けつけてくれる京介さんにキュンでした。 巴さんの心を掻き回すぐちゃぐちゃした嫉妬や罪悪感に一区切りがついたときはホッとしました。 お父様の御力で大体のことは思い通りになってきたとしても、取り返しのつかないこともあると知った巴さんなら、この先は本当に大切なものを傷つけたりしないだろうと感じました。 優さんへの告白シーンも憑き物が落ちたような清々しい姿に、巴さんはすごく強くなったなと感じました。今まで一本芯がなかった心に一本芯が通ったような芯の強さを見た気がします。 優さんの告白に一区切りがつくまでは本当にドキドキでした。 ロザリオくんは出てこないのかな…と思っていたら、出てきてくれて嬉しみでした。 やっぱり坂さまの「Re:quiem」シリーズにはロザリオくんもいないと!という思いだったので、本当に嬉しかったです! (タイトル右下のかわいいドットな二人からお話を聞きに行くと、ロザリオくんがたくさん出てきてさらに嬉しかったです!) 最後は桜の花のようにとてもやさしいふわりとした終わりで、とてもよかったです。 優さんがもっともっと自分を好きになって、もっともっと笑顔になって、もっともっと幸せになりますように。 @ネタバレ終了 とても素敵な作品をありがとうございました!
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ナニシテモイイコTLでお見かけする度にその御姿が気になっていた女の子の世界に、ついに足を踏み入れました。 ナニシテモイイコになにをしてもいいと言われても、やっぱり触るのは躊躇われるのです…! ということで、初回はただ話すだけの人となりました。 @ネタバレ開始 本当に話すだけの人だったので、主人公は最後…でしたが、個人的にはイチコちゃんが自由になったからいいかーとハッピーな気持ちになった初回Endでした(おかしいプレイヤー) そして、2周目からはちょっと勇気を出してお触りモードしてみました。 イチコちゃんの頭しか触ってないのにエッチなお兄さん認定された瞬間は心がへし折れかけました…。 ごめん、頭部フェチとか髪の毛フェチとか頭蓋骨フェチじゃないよ…どんな形態であれ女の子の身体を触るっていうのがね、激しい抵抗感があるのです!! そして、頭を撫でていたらイチコちゃんからの提案で唐突なるスッキリコースへ進み、最後はなぜか狂愛じみたエンドへ…もしや、私、イチコちゃんを幸せにしてあげる才能がないのでは?と思い始めました(戦々恐々) さらに周回して、心を鬼にしてイチコちゃんを何度も殴ったら、無事に主人公が刺殺されてくれて本当によかったです…殴ってごめんね!こんなゲス殺していいよ!(※この時点では主人公の生い立ちを知らない)と思っていたので、むしろありがとうでした。 ここでエンドリストからエンド6の条件を確認したら「殴り続ける」とあって、頭を抱える事態に…! ゲームとは分かっていても、イチコちゃんみたいなかわいい女の子を選択肢の上だけでも殴り続けるなんて、抵抗ありすぎてオロロロ…!(吐くな そして、本当にオロロロロ(エチケット袋)な最後でした…三日目まででも殴っているのは辛かったのに(この周回だけ声をオフにしていました…痛そうすぎて…!)、その後の選択肢はさらにつらみでした。 主人公の生い立ちなどが明かされるエンドではありましたが、全方向救いがなくて、このエンドがあらゆる意味で圧倒的に一番辛かったです…。 End6で心がベコベコになっていたので、End2では癒されました…切なくて悲しいけれど、少なくともそれまでのエンドと違って二人の精神的な繋がりが今までで一番あったと感じられて、デートも楽しかったです。 End1はエンドクレジットが出てくる頃には「・・・」と暫し画面の前で呆然としていました。 イチコちゃんにかけられた呪いは主人公が背負って生きるには辛いことも多々あろうと思いますが、イチコさんが自らの命を懸けたとも言えるエンドなので、歯を食いしばってでも人生を歩いていってほしいなと思いました。 サブエピソード1が好きすぎてエモすぎて胃が3つくらい破裂しました…大好きです…!! @ネタバレ終了 とても重たくも切なく悲しく残る、心揺さぶられる物語でした。 素敵な作品をありがとうございました!
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たかが恋のくせにシェアハウスに暮らすというゲームではあまり見ない設定が既に新鮮で、一緒に住んでいる人たちも個性的な方たちばかり。 ちょっとした会話もシェアハウスならではでとても面白かったです。 @ネタバレ開始 ももさんの「別れるということは、一緒にいても幸せになれない人と別れるということ。むしろ、おめでとうと言って」との主旨のシーンが大好きでした。 恋について別れるということに対する肯定的な捉え方、それができる女性はすごく素敵だと思います。 物語は意外な方向に転がって、二人が潤羽さんを取り合うのかと思ったら、違う様相で面白かったです! たかが恋、されど恋という感じでした。 差し出された手を最初ははねのけ、ロードして握りましたが…はねのけたほうのルートがより好きです。 男も女も関係なく、誰かを好きになるって苦しいけれど、とても素敵だなと思いました。 潤羽さんがチョコレートを叩きつけてベッドに上がりながら恋について語るシーンが一番好きです。 全編通してももさんがとにかく素敵でした。 こんな女性、お友だちにほしいです…! @ネタバレ終了 途中からこの恋はどこへ向かうのかとドキドキしながら最後まで読み終えました。 女の子のシェアメイトがみんな素敵で、お友だちになってほしいくらい好きです。 素敵な作品をありがとうございました!
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ヨツバナサクラ~春へと紡ぐ雪どけの手紙~可愛い女の子たちが登場する本作ですが、メインは創作に関してのアレコレでした。 嬉しい気持ちや嫉妬する気持ち…創作につきものの気持ちが丁寧に描かれていて、創作に携わる人ならば「そうなんだよ!」と共感するシーンも多いのではと感じました。 @ネタバレ開始 主人公はその志の高さからか心をプライドの鎧でガチガチに固めている部分もあり、周囲の人に対して皮肉めいた言動や傲慢ともいえる言動もちらほら見えて序盤はちょっととっつきにくい印象でした。 ストーリーの中で創作のセオリーを守りながらキャラクターや物語を組み立てていこうとする部分などは「へー、こうやって作るんだ」と勉強にもなりました。 創作をする人は自分の創作方法などと照らし合わせて楽しめ、創作をしない人は「こうやって作っているのかー知らなかったー、そしてこんなことを感じているんだ…」と新しい世界に触れて楽しめる内容でした。 新藤さんの作品の書籍化に対して、主人公が「敗北」と使っているシーンのあとは見ていても「うん、それだと辛いだろうな…」と思う部分が続きました。 作品を自己顕示の手段とし、最強を目指すとなると…それは、生きるには息さえもしづらいだろうなと。 案の定、真っ黒な闇の中に墜落していく主人公に、どうなるかな、浮上するかな、吹っ切れるかな…という気持ちで見守りました。 最後は本編もTRUEも読後感よく爽やかに終わってとても良かったです。 @ネタバレ終了 素敵な作品をありがとうございました!
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血染めの花【フリー版】次から次に起こる死の連鎖、血の色をした花の毒による無慈悲な人生の簒奪に心揺さぶられる物語でした。 登場人物全員が渦中の最中に叩き落される本作は、アザと毒が前面に出ていますが、その実、どんでん返しの真実が待つ奥深い物語が大変魅力的でした。 @ネタバレ開始 蓮さんと菫さんが立て続けにお亡くなりになってしまったところから、この死の連鎖はどこまで続くんだろう…そして、誰もいなくなったな展開になったらどうしよう…と思いながら読み進めました。 杏さんが癒しポジションだったので、彼女がトイレでごしごしアザを洗っていた時は「やだー!」と凹みました。 桜さんと杏さんは直接的には事件に関係がなく、すべての元凶である刹那さんは「あれだけのことをしておいて事故死とか幸せな人生だったな…」としか思えないくらいの徹底したドクズでした(ドクズとか言ってすみません…でも毒を仕込むとかお金をせびるとか「やりすぎー!」と感じたので…!)。 柊くんが「俺さえ」「俺が原因」ということを度々口にしていましたが、自責の念で苦しむ柊くんに「君じゃない! 君の父親だ!」と画面の前で度々訂正を入れる人になりました…楓くんも、柊くんも、亡くなってしまった柊さん一家も、桜さんたちのお父様も、ぜんぶ刹那さんを起点に人生を狂わされた犠牲者だと感じ、切なくなりました。 花の効果により大どんでん返しの展開は、ハッピーエンドが大好きなのでとてもよかったです! お母様が花の効能を説明した瞬間、真っ先に杏さんの顔が浮かびました。 期待通りの展開に、大満足でした。 @ネタバレ終了 素晴らしいムービーやボイス、豊富なスチルやシナリオ、すべてがとても面白かったです! 素敵な作品をありがとうございました!
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シ・シュ・ン・キ❤思春期特有の甘酸っぱいアレコレかと思いきや、とんでもない…どちらかと言うと、思春期の闇や葛藤などを中心に描かれた物語は、主人公の(生育環境がもたらした)問題もありかなり重たく深い物語に感じられました。 @ネタバレ開始 大地くん、正確には東祐くんの抱えている闇が、ご家族の抱えている闇や生育環境と相まって、とても深くて重かったです。 ご家庭の事情が違えば、もっと違った性格や考えになったのかなという感じました。 彼の場合は承認欲求を無視したやさしさではなく、自分の存在意義を常に保つためのやさしさへのウェイトが大きく、それらも生育環境でそうなってしまったものだと思うと、彼はこれからも生きづらそうだな…と感じました。 また、東祐くんに限らず、多かれ少なかれ思春期を通るにあたり、みんな何かしらのアキレス腱を抱えていて、その辺りの葛藤などの描写も丁寧で読みごたえがありました。 調整係などというものは一刻も早く廃止した方がいいと思いましたし、作中に登場した某シーンは完全にただの性犯罪なので、アレは本当に思春期以前に人として問題がありすぎると思い、幼少期からの徹底した性教育や人権教育も必要だなと心底思いました。 自分が誰なのか分からないと手探りだった東祐くん(大地くん)の未来が、明るいものになるように願います。 @ネタバレ終了 素敵な作品をありがとうございました!
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僕は恋人よりも人工知能を信じるスマホでプレイしたい作品ですが、読む速度がかなり速いため念のために安定動作のPCでプレイさせていただきました。 ハードでスリリングなSFタイムリープもので、バッドエンドも多いですが章ごと・分岐ごとにやり直せるので、スルスルと最後まで読めました! 視点が切り替わったときも、誰がどこにいるのか、今何時なのかが常に上部に表示されているのでとても分かりやすかったです。 @ネタバレ開始 女の子たちはみんなかわいくて、どの子もかわいい~と思う反面、話の内容が内容なだけに痛々しい展開も多くてハラハラしました。 特に梅木さん…怖かったです。 エピローグに行くまで、梅木さんが出てくる度にどんどん梅木さんが怖くなっていきました…3章のときも「あー!! 手を出さないでください! 女の子の貞操に手をつけようなんざ、この外道ーー!!」と思ったり(この時は指を噛み千切られそうになって未遂でしたが)、最後も胸に穴が開いているのにコートを新調して再登場したり…インパクトが強すぎる怖いキャラでした。 ゾンビのように復活してきた梅木さんを倒した後、メグさんが逝ってしまった時点で「なんてこと…こんな現実悲しすぎる…」と思っていたので、エピローグはみんながわちゃわちゃと楽しそうに平和に生きているエンドで嬉しかったです! (しかも4年前に逮捕されているとは!) フレイヤさんがとても人間っぽく湿っぽい感情を抱いているシーンが印象的でした。 エピローグの足があったら~の部分は特に胸に響きました。 第1章では従順な足・ろくでもない人間と内藤くんを判じていたフレイヤさんが、最後は友とまで呼んだ内藤くん…できることなら一緒にいたかっただろうなと切なくなります。 人工知能として生まれてきたフレイヤさんですが、幸せになってほしいなと思いました。 @ネタバレ終了 読み始めた瞬間から何かが起きている物語(エピローグを見た後で読み返すとさらにビックリ!)、最後まで楽しく読めました! 素敵な作品をありがとうございました!
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マダム・ポプスキンの憂鬱非常に洗練されたUIなど、ゲームそのものの作りからして期待せずにはいられない本作、とても面白かったです! 探偵もので一番難しいのは大量に出てくる情報をユーザーがどう整理するかだと思うのですが、本作は見やすさのみならず「その時々に入手した情報などが適宜理解できるように」と徹底的に配慮されているところが本当に素晴らしかったです。 おかげさまで、どれだけ情報が増えても情報過多でパンクするということがありませんでした。 @ネタバレ開始 初回は、完全に無計画に感覚に頼って「1周目でトゥルーエンド的なエンドへ行くのは難しいだろうから、ゆるっとやろー」と進めて、色々と奇跡が起きてエンド7の『探偵』でした。 モノクルで初めてお城を見たときは「ヤッターー!!!」なんて声を上げてしまいました。 「これを主人公が解決するんでしょ! 2周目から本腰入れなきゃ!」とどうすれば効率的に情報を集められるかワクワクしていたら、28日目の夜まで使い倒してエンド7となりました(奇跡です) 本当は調査が一部足りていなかった気もするのですが(調査が未完了なのがいくつもあったので)、お話がどんどん壮大になっていき、最後は無事に収束したのでたぶんヨシ!としました。 自分の足で一つずつ調べていくというのが本当にものすごーーく面白かったです! アルノーさんたち、これから先の未来を生きる人たちに幸せな未来が訪れますように! もちろん、先達として彼らをこれから見守り、時に導いていくであろうマダムにも! プレイ後にサイトから後日談を読ませていただきました。 レヴィさんもアルノーさんも周囲に支えられたり、未来のための準備だったりと、二人の今後がゲームの先までちらりと見られてとても楽しかったです。 そして『Bar レ・セヌ』のキッシュがすごく食べたいです! もう説明を読んでいるだけで涎が…! @ネタバレ終了 紅茶などを片手にプレイしたいとても素敵な作品でした。 ありがとうございました!