SHIAのレビューコレクション
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モモタロウさん、モモタロウさんモモタロウが故郷に錦を飾り幸せになった、その後の物語……皆を脅かす鬼を無事に退治して皆から称賛されたモモタロウが歳月を経てどんな人になったかが垣間見られるダークな物語でした。 @ネタバレ開始 かつての英雄、歳月を経て悪に落ち自ら鬼となる。完!! 完全に闇落ちしているモモタロウさんでしたが、タイトル画面の黒い笑みから大体は御察しでもあったので「そ、そんなまさかっ!」という驚きはありませんでしたが、鬼の子がひたすらに可哀想でした。 親御さんは村人を苦しめたかもしれませんが、子どもの鬼さんは何も悪いことをしていないのにモモタロウさんに利用されそうになっているなんて……モモタロウさんが雲隠れするか仇討エンドだと生き残ってくれますが、大儲けエンドだと亡くなってしまうので、個人的には前者のエンド2つが好きでした。 ブラックモモタロウさんがどこまでも黒い話でしたが、ある意味で権力だったり成功して富や名声を得たりした人の堕ちる道として確かにこれはありうるなーと思った物語でした。 @ネタバレ終了 モモタロウさんにはホワイトモモタロウさんのままでいてほしかった、ブラックモモタロウさんのきび団子もブラック仕様なブラックすぎる面を堪能できる物語でした。 素敵な作品をありがとうございました!
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ポケしょたといっしょ!8bit系の音楽に合わせてドット絵のショタくんを育成≒愛でるゲーム……と思いきや、そこからさらに一捻り。クッキーをもらったりしてニコニコできるだけのゲームではありませんでした。 @ネタバレ開始 今は大量娯楽消費社会で、飽きたら次、飽きたら次といくらでも次があるのも事実ですが、最後の展開を見て「ゲームだって捨てられたくないよね……いや、意思を持っている時点でそれはそれで怖いんだけれど!」と思いました。 ポケしょたのお子さんが最後にホラー転換したのはインパクトがとても強かったです。 あの可愛さがどこかへ消し飛んでしまわれた…(笑) もうどこへ行ってもどれだけ捨てようとしても絶対に戻ってくるイメージがあります、オーマイゴッド。 @ネタバレ終了 タイトルや初めの雰囲気からは想像できない終わり方がとても面白かったです。 素敵な作品をありがとうございました!
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糖分アイスフロート「I live you」の言葉の意味を知らない主人公ウイちゃんが、本当の意味でその言葉の本質を知るまでの物語でした。誰かを好きになる、誰かを愛するって当たり前のようでいて奇跡的なことでもありますね。 同性を好きになるウイちゃんが自分は特別だと感じていたり、自己肯定感が低かったり、人と深いところで付き合う距離感が分からなかったりと……見ていてハラハラするところも多かったですが、エンド1では無事に「人を愛するとは」の本質をきちんと自分の中で消化できてよかったです。 ソーダちゃんの言うことがその通りすぎて首がもげそうなほど頷いていました。 @ネタバレ開始 エンド2、エンド3では選ばれなかった相手がヤンデレ感を滲ませながら選んだ相手を抹殺しに来るところに「糖分どこいった!」という思いと「そりゃこうなりますよね、こんな宙ぶらりんで喜ぶ人なんていないよね……気がつかぬは主人公ばかりで、主人公にだけ都合がいい世界になっちゃってるもの……」という思いとで、ある意味で納得できるエンドでした。 誰かを好きになることや愛することを、自分は人と違うんだよとか自分の自己肯定感のためとか、そういう余計なもののために使っているうちは好きや愛とは違うんだろうな……など、色々なことを考えた物語でした。 エンド1では3人とも自分の人生をしっかりと歩いて良かったです。 特に主人公のウイちゃんが2人に依存せず、自分の人生を自分の足で歩いている姿が好きです。 @ネタバレ終了 かわいい絵柄からは想像ができないくらいしっかりとした物語でした。 誰がどんな性別の、どんな性的嗜好の人を好きになろうと、それは何もおかしいことでも特別なことでもないということの意味を改めて考えました。 素敵な作品をありがとうございました!
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予命アンドロイドシリーズ?3つ目のプレイです。4話どれも独立した短編で、今回もアンドロイドの女の子たちと人間の少し悲しい物語が綴られていました。 どのお話もハッピーエンドではありませんが、アンドロイドのいる日常からふとどこかの誰かの話を切り取ったような4つの断片が、どれも心に静かに入ってきました。 クィルルさんのお話が個人的に一番悲しかったです……やはり人間とアンドロイドでは絶対に超えてはいけないとされる壁に阻まれるものなのでしょうか……。 今までプレイさせていただきました作品すべて、アンドロイドさんたちのデザインや表情など素敵なイラストの数々が大好きです。 今回もとても素敵な作品をありがとうございました!
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反動のクラウドレイジ FREE BATTLEティラノでこんなすごいゲームが作れるんですね…! チュートリアルなどがとても丁寧でスムーズにゲームにのめり込めました。 始める前は難しいのかなと思っていましたが、完全に杞憂でした。 パーティーをどう編成しようかなと悩んだり、自分なりに「いい感じ」と楽しく戦闘へ挑めるパーティー編成ができると嬉しくなりました。 そして、もっともっととスコアを上げたくなるゲーマー心理(笑) 難易度などのバランスが本当絶妙で、バーサーカー状態になり暫くずっと戦闘ばかりしていました。 音楽などもハイセンスで特にチュートリアルで「キィン!!」と鳴った瞬間には「あ、もうこれ絶対好きなやつ」と落ちました。 絵柄がとてもカッコイイので、カッコイイ絵柄で描かれたカットインももちろん超絶カッコ良かったです! シンプルながら奥深い、とても面白いゲームでした! 素敵な作品をありがとうございました!
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不明のメメとりあえず先生には服を着てほしい~~!! 真夜中の学校にパン一の中年教師が現れたら、学生にとってはもうそれだけでこの世のなににも勝るホラーだと思う(笑) エンディングによって物語の結末がガラリと変わる、エンディング回収が楽しいゲームでした。 @ネタバレ開始 エンディングによって実は友人たちが全員亡くなっていたり、メメさんがナナさんに乗り移って皆に質問をしたりとゲーム紹介のとおり「分岐が止まらない」状態で進みました。 深夜にパン一で歩き回る先生に恐怖しかありませんでした(苦笑) 遺体の処理作業をしたり、プールで泳いでいたり……体育倉庫にメメさんの遺体を隠していた時にお会いしたのが一番初めなので、とんでもない変態が現れた!!と思いました。 立ち絵から完全に全裸だと思いました(笑) その後の選択肢でも、主人公たちが相思相愛関係だと五千円札握らせてくれてエールを送ってくれたりと変態や!!と思っていたら、別のエンドではパン一でアドバイスしてくれる人になっていたりと、深夜の学校を徘徊する先生のインパクトが強すぎました……(合掌) みんなの仲間だったメメさんがどうなるのか、どういう形で関わってくるのかなど、行方不明のメメさんのことが知りたくなって夜の学校を徘徊しまくりました。 ザザザとノイズ交じりにメメさんが見えたりする演出が、不気味さを煽って素敵でした。 @ネタバレ終了 多くの分岐がありますが、色々なエンドを見るのが楽しい作品でした。 素敵な作品をありがとうございました!
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怖い話0001色々な意味で怖い驚きの物語でした。 何を言ってもネタバレになりそうなので、あまり多くは言えませんが……自分はその部屋には絶対に住みたくないし、物語と同じことが自分の身に起きたら全力で逃げなければ!!と思いました。 考えただけでゾッとするお話でした。 ありがとうございました!
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心霊スポットスタンプラリー心霊現象にまつわるスポットを巡りながらスタンプラリーを集めていくと、最後にとある神社に辿り着き……ホラーの怖い要素は少なめな物語として純粋に楽しめる物語でした。 それぞれの場所に怪異の小話が挟まれる移動型小話集というアイディアが素晴らしいと思いました。 「誘遺神社」の名前の由来の報告書がとても面白かったです。 読んでいて「ほう、ほう…!」と何があったのかを想像してワクワクしました。 最終的に「誘遺神社」に関しては由来とともに絶対に近づかないほうがいいスポットというのも分かったので、近づかないようにしたいと思います。 素敵な作品をありがとうございました!
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心美ショートストーリー5心美さんと脱衣をかけて押せ押せ押しまくれな○×ミニゲームで楽しみつつ、心美さんの魅力をたっぷり堪能できるハートにグサッとくるゲームでした。 心美さんがとても一途でかわいらしく、ちょっと小悪魔っぽいところがまたかわいらしさ倍増で主人公が羨ましくなるような素敵な女の子でした。 ○×ゲームはシンプルですが、勝つたびに心美さんの肌色率が上がっていくので「ごめんね…!(でも勝つ)」と心で両手を合わせて謝りながら勝ち続けました。 ベッドで横になる心美さんがかわいすぎて「脱がなくていいよぉ…!」となりました。 もうベッドで横になっているだけで十分ご褒美でした…! 素敵な作品をありがとうございました!
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ごーすとあいどる!アイドルとしての自分が本物なのか、本名としての自分が本物なのか……精神を摩耗させてしまい不安定になった主人公は再起するのか、それとも引き返せないところまで壊れていくのか……可愛い絵からは想像できないヘビーな物語が待っていました。 @ネタバレ開始 選択肢で「受け入れない」を選んだ時のバッドエンド感がすごく、本当に鬱々としていてもうこのまま廃人になってしまうのかな……と思いました。最後に表示されたスチルが、正気の末期感が出ていてよかったです。 対する「受け入れる」を選んだ場合は、主人公が見事に自分自身と和解し、また前を向いて歩いていこうとする姿に胸があたたかくなりました。 授業中に不審な言動を取ったりする危ない人認定もこれでようやくなくなるのかな……と思いつつ。 @ネタバレ終了 アイドルはメンタルのタフと体力が大事!というのは本当なんだなぁ……と思いつつ、完璧な理想を演じ続ける苦しさもひしひしと感じられました。 素敵な作品をありがとうございました!