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水原梓@ルピナスパレット のレビューコレクション

  • アヤコのお見合い
    アヤコのお見合い
    デフォルメされた可愛らしいイラストと、くりっとした目に綺麗な黒髪のアヤコさんに惹かれて作品をプレイさせていただきました。 私ならこんな素敵な女性とお見合い話が持ち上がったら、二つ返事で承諾してしまいそう! 妖怪に囲まれて暮らしていたアヤコさんにお見合い話がのぼり、けれども現れたお見合い相手はなんだか怪しげで…。 果たして本当のお見合い相手に会えるのか、それはどんな人なのかとドキドキで進めました。 @ネタバレ開始 質問方式で相手のボロを出し、本物か見極めるという仕掛けが面白かったです! 二人目以外は初回で見極められず一回は結婚しましたが、どの殿方も大変素敵で、相手が妖怪なんて構わない!と思ってしまいました。 それだけに本物の白百合さんは実は悪い人なのではとも思ったのですが、本物は本物でまた素敵な殿方…! 妖怪を前にしてもひるまず、彼女と一緒にいる家族のことも嫌がらないなんて、これは誰と結婚してもいい!  けれども誰と一緒にいる時も、相手と和やかに結婚生活を送ることができるアヤコさんが素晴らしい女性だからなのでは!?と思わなくもなかったです。 エスコートされたりして、一緒に結婚生活を楽しんでいるアヤコさんの姿がとても印象的でした。 一人選ぶなら、やっぱりぶっきらぼうで意地悪だけど、大事にしてくれそうなトラマサ君ですかね! 喧嘩ップル的な良さがあります。アヤコさんが素でいられるのいいな、と。それにアヤコさんも相手がトラマサ君だとなんとなく気付いていて、でも彼と一緒になるのも悪くないと思ったから結婚したのではないかなと思えるので! トラマサ君は色んな殿方をけしかけていましたが、実際彼らとアヤコさんが結婚したらそれはそれでヤキモチ妬かないのかな?と、自分が結婚すればよかった!となりそうだな、なんて思いました。 @ネタバレ終了 素敵な殿方たちとのドキドキのお見合いゲーム、大変楽しませていただきました! イラストが可愛らしくて、スチルを集めるのも楽しかったです! 素敵なゲームをありがとうございました!

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  • My fire
    My fire
    お話自体はプレイ時間で示されているとおり30分ほどで読了できますが、短い中でしっかりと話がまとまっており消化不良感もなく、タイトル画面やスチルの中に詰め込まれた、空のような青色とマッチした清涼感を感じさせる作品でした。 短編とは思えないほど丁寧に作りこまれた世界観、たくさんのスチルとアニメーションが彩りを添え、アニメ映画とゲームのよいところどりをしていると感じました。 これはたくさんの人が支持するわけだ…と納得の一作です。 @ネタバレ開始 バスの添乗員とその利用者という、そこまで近い関係ではないし、彼らの日常のほんの断片しか見ていないのに、二人がどんな様子でいたかが伝わってきて、気付けば物語に没頭していました。 添乗員ちゃんの人柄も好きだなと思いましたし、ホノオ君のマセガキ・悪ガキぶりも可愛かったです。ちょっとひねくれてるけどいい子なのが分かるのと、プールを嫌がるところもクスッとしました。 ホノオ君が「自分が死んだら」という話をした辺りで、フラグか…と思いましたが、本当にフラグでした。事故直後の描写にぞくりとしました。人はあっさり亡くなってしまうな、と。 そして、その後の彼の母親の様子が本当に生々しかったです。 愛息子と離れ離れになった彼女の豹変ぶりは確かに恐ろしかったのですが、息子との離別を覚悟する時間も、別れを告げることもできなかったことや、年齢からもまだまだ家族でたくさん楽しい思い出が作れるだろうことを思うと分からなくないと感じる反応です。本当に察することしかできませんが、痛ましくてリアルでした。 お祭りのあとの展開は衝撃的でしたが、ホノオ君を想って感情を露にする添乗員ちゃんと、大好きな彼女を守りあるべき場所へと還っていったホノオ君の描写が大変良かったです。 また「青炭」や「ホノオ君」が結局何だったのか、というのもきちんと回収がされていて、謎を残すことなく終わったところもまた、この作品から「爽やかさ」を感じる一因になったと思います。 オマケも充実していてよかったです。次回作も楽しみにしています!(個人的にオオカミが好きなので期待大です!) @ネタバレ終了 繊細で可愛らしい印象のイラストと、描写が丁寧でリアリティがありながら読みづらさを感じさせないテキストの組み合わせが非常に良かったです。テンポもよくすらすら読めました! 作品概要にもあるとおり、お話には若干の鬱要素が含まれているので、人を選ぶところもありますが、最後まで読んだときこの作品やホノオ君と出会って良かった!と思えるはずなので、ぜひともたくさんの方に触れてほしいと思う、とても魅力的な一作でした。

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  • Gabriel
    Gabriel
    色んな所でお顔をお見掛けするのと、糸目長髪神父さんというぐっとくるキャラクター、そしてどことなく不穏な雰囲気がずっと気になっていましたが、ようやくガブリエルさんに会うことができました! 短編というのもありますが、エンドもとても分かりやすく分岐するため、もたつかずにコンプすることができました。 エンドを探し求めて読むのも好きではありますが、個人的にはこのくらい分かりやい方がお話に没頭できるので嬉しいです。 @ネタバレ開始 1日目、2日目は見た目どおり穏やかで優しく、ちょっと抜けているところがある天然な方という印象のガブリエルさんですが、3日目で豹変し開眼するところから、一筋縄ではいかない方なのだとダイレクトに伝わってきて、ドキッとしました。 途中途中でお話している謎の人物(神?)とのやり取りも不穏ですし、どうなってしまうのだろうとドキドキしつつ読み進め、ガブリエルさん本人が悪人ではないと知れてとてもホッとしました。 闇キャラなのかなとも思っていたので、外の世界を知らない悲しい人なのだと知って、なおさら助けたいという気持ちが高まり、エンド1の解放。 エンド1の前にほかのエンドも見ましたが、これはこれで…救いのなさが仄暗さが良かったです! 神もどきの手からガブリエルさんを救い出し、その後優し気な表情で本を読む姿に安心しました。目パチと温かみのあるイラストに、ガブリエルさんの世界が変わったということが伝わってきて嬉しかったです。 主人公と一緒に外の世界を旅して、たくさん素晴らしい体験をしてほしいと願うばかりです! @ネタバレ終了 短いながらも楽しめるお話と、ガブリエルさんという素敵な方と出会えるすばらしい作品でした。ありがとうございます!

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  • キミまで700km
    キミまで700km
    遠距離恋愛中の彼氏に会いに行く女の子のお話。広島には行ったことがないので、すごく新鮮な気持ちでプレイしつつ、花梨ちゃんと一緒に観光気分を味わいました! 薫君は花梨ちゃんが思うとおり、しっかり者で穏やかで優しくて、一緒に広島を巡っているとホッとしますし、方言にも癒されました。 大変お似合いなカップルであると同時に、二人の馴れ初めや、お付き合いをしてからの会いたくてたまらない気持ちなど、たくさん共感する点があって思わず「頑張れ!」と応援したくなる二人だなと思い、微笑ましい気持ちでプレイしていました。 @ネタバレ開始 広島についてお恥ずかしながら、どんなところが観光名所で、どんな食べ物が有名でなど、ほとんど何も知らない中でお話を読み進めましたが、用語なども親切に解説してくれて戸惑うことなくプレイできました。 食べ物などもイラストがしっかりついていて、どれもとても美味しそうでした! がんすは名前から想像できない見た目で思わずよだれが出そうになりましたし、レモンケーキもお好み焼きも美味しそう…! 真っ暗な中で花梨ちゃんを抱きとめる薫君にドキドキしたり、余裕があるように振る舞いつつも時々彼女が恋しくて出る彼の本音が良かったです! 二人が寄り添って微笑みあう写真、本当に素敵! そして、幼いころに二人が出会っていたということを花梨ちゃんが思い出し、もうここまできたら運命の二人としか言いようがないですよね! 私まで感動で画面が滲んで見えてきました、末永くお幸せに! その後の二人がたくさんの困難を乗り越えて、700kmが0kmに変わっていくのが感動的でした。 遠距離恋愛を経験したことはないですが、激動の年の中、それでもお互いを想い合った二人、これからは愛する彼とその故郷で寄り添い合って生きていくのだろうなと思えました。 薫君目線のその後の話も堪能しました。無事結ばれた二人のその後を見るのが好きなので、ありがとうございます! 薫君は家のことで色々と苦労したと思いますが、花梨ちゃんと再会し彼女と一緒になることで、彼自身の人生が色づいていったのだなぁとしみじみと感じました。 @ネタバレ終了 作者様の広島愛たっぷりの恋愛ゲーム堪能させていただきました! 素敵な作品、ありがとうございます!

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  • エフェメラは軌跡を描く
    エフェメラは軌跡を描く
    制作の進捗を見ていた時から、完成したら絶対にプレイしたいと思っていた作品、ようやく触れることができました。 プレイ時間は1時間くらいと比較的短いのですが、作者様の「好き」が詰まっていると感じる良作でした! お話ももちろんですが、グラフィックが本当に美しくて、立ち絵だけでもうっとりしました! シェイドさんも素敵ですが、少年のようで少女らしさがきちんとあるチガヤさんに心惹かれました。 年の差も、個人的にすごく好きなテーマでした。終始、こういうのが見たかったんだ!と頷きっぱなしでした。 @ネタバレ開始 メインのお二人はもちろん、レイスさんも素敵なキャラでした! ずっと一人ぼっちで寂しかったのだな、というのがチガヤさんに、それこそ子どものように無邪気に話しかける姿から察することができました。 シェイドさんとの一件も、独り占めしたくなるという気持ちよく分かります。 ヨスガの糸として人と人の想いが見える、そしてそれを物理的に切り離してしまえる、というのは一見便利なようで、とても恐ろしいことです。 ここのシステムに慣れていないチガヤさんが違和感を抱くのも頷けるし、彼女がシェイドさんへの特別な感情を自覚したところに、彼と見知らぬ女性の糸を切ってしまえば…という思いが生じてグラグラする様子がとても印象的でした。 エンド1の二人、すごく切なかったのと、チガヤさんが少し成長して女性らしくなった姿にドキッとしました。とても美人さん! エンド2は、通信を受けて慌てて帰ってきたシェイドさんが、チガヤさんにぬいぐるみを渡してあげて、まだまだ彼の中では手のかかる部下だけど、この先も一緒にいれば…という希望が感じられて好きです。 本当にこれは個人の一感想ですが、安易にくっつかないところが良かったです。ラブラブな二人を見たい気もするのですが、想像する楽しみもあっていいな、と! それとヒヤシチューカ君の再現料理、面白かったです! 美味しくないわけではないけど、本物は超えないだろうな感が…笑 @ネタバレ終了 合間に挟まるミニゲームもサクッとできるし、できなくても先に進める親切設計で楽しめました! SFファンタジー×年の差の絶妙なハーモニーとても素敵でした。プレイできて良かったです!

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  • ティラノフェス2023オープニング
    ティラノフェス2023オープニング
    ティラノゲームフェス今年も開催おめでとうございます! 作品数も過去最多で、どんな作品があるか見るだけでも楽しめそうですね。 制作側での参加ではありませんが、プレイヤー側としてお祭りをまったり味わいたいと思います!

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  • コイサクカガミ
    コイサクカガミ
    可愛らしいさくら色と、見つめ合う二人のイラストが印象的で、ずっと遊びたいと思っていました! 私服と制服姿の鏡水ちゃんと桜月君、本当におしゃれで素敵! 作者様の他の作品をプレイしてきて何度も思いましたが、キャラデザがとにかく素晴らしい。鏡水ちゃんはぎゅっとしたくなる可愛さで、桜月君も高嶺の桜と言われるのが納得のイケメンでした。 また、背景が作品に合うように綺麗なパステル調に加工されているのが細かくていいなと感じました。 @ネタバレ開始 勇気が出せず、桜月君の隣を通り過ぎる鏡水ちゃんのスチル――切なくて青春の1ページを切り取った感じがとても良かったです。 香りで恋をしている人がわかるという桜月君、素敵な特技だなぁと思いました。 香水とともに、彼にもう一歩近づこうと思えた鏡水ちゃん。ハピエンが見たい!と感じ、香水をつけたエンドを先にチラリ。幸せそうな二人を見て、にっこりです。 すれ違いになってしまうかなと思ったもう一つのエンドも、桜月君が香水を持ってきたことに気付いてくれて、本当に良かったと思いました。 おまけエピソードも、二人のそれからが垣間見えて、とにかく甘々! もう誰も立ち入ることができない!と思うほどに幸せーな空気が漂いまくっていました。 そう、こういうのが見たかったんだ…。二人が幸せそうな姿を見るだけで、セロトニンが分泌されて、自然と手を合わせてしまいました。 どこを切り取っても、青春と甘やかな恋の香りがする素敵なお話ごちそうさまです! 末長く仲良くしてほしいなーと思いました。 @ネタバレ終了 心がほんわかする素敵な作品を、ありがとうございました!

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  • 月明かりと夜風のワルツ
    月明かりと夜風のワルツ
    作者様の温かで、こだわりのある作品が大好きで、こちらの作品も制作から完成を楽しみにしていました! UIのデザインが洗練されていて、綺麗にまとまっているけれども、カッコいいだけでなく不自由さを全く感じません。作風にも合っていて、メニュー画面を開くだけでもワクワクします! 用語の解説もあって、本当に至れり尽くせりです。 背景も作者様が描かれたのかな?(もちもちうさちゃんのお店!)と思うものがチラホラあって、可愛らしさと細やかさにニコニコでした。 もちろん、キャラクターも相変わらず可愛い! ヒロインと キャラデザが本人たちの性格を反映していて、見ただけで何となくの人となりが窺えるのはさすがだなと思いました。差分もたくさんあって、目パチするリシュアさんをずっと見ていたいー!となりました。 @ネタバレ開始 今回はファンタジーと恋愛が絡んだお話かつ、使用人とその家のお嬢様、魔力格差というシリアスな側面もあって、作り込まれた世界観に脱帽しました。 甘々な恋愛も好きですが、こういったテーマがあって、それを乗り越えていくお話が大好物です。 リシュアさんもレナートさんも、そのお人柄が優しく柔らかなのもあって、画面越しに幸せになってー!と応援しながらのプレイでした。 リシュアさんのもう少し近づきたいけれども、レナートさんのことを思い、躊躇う気持ちがいじらしく…ご両親に大切にされてきたお嬢様らしさが現れていました。月明かりの下、他愛無い話をする時間、二人の距離感が好きでした。 急なハプニングでお姫様抱っこ! 色んな意味でドキドキしちゃいますね! 子どもの頃のリシュアさんが、お父さんが困ったら誰が助けてくれるの?と尋ねるシーン。子どもらしいストレートな、けれども的確な疑問で、思わず私もドキッとしてしまいました。 魔術をもっと使いやすく、というのはレナートさんを見て思ったこともあるのでしょう。自分の道を探りながら、少しずつ前に進むリシュアさん、素敵な女性だなと思います。 魔術は便利で頼ってしまうけれども、それが全てじゃないって思う気持ち。それを受け止め、素敵だと言ってくれる人。けれども、どうしてもレナートさんとの壁を感じるリシュアさん。 リシュアさんは、レナートさんと対等でありたいと心から思っているんですね。それが痛いほどに伝わってきます。 そんなリシュアさんの告白をまっすぐ受け止め、すぐには断らずに真剣に考えてくれているレナートさんの姿がとても印象的でした。 彼は彼で、リシュアさんがあまりにも眩しくて、そんな彼女の隣にいられるか、力になれるのかと葛藤していて。 想いに応えたいと思った時、傷ついたリシュアさんを前に感情を露わにし、しっかりと抱きしめるレナートさん男らしくて良かったです! 同じ場所で、同じ曲で、一緒に踊る。素敵なセリフだなと思いました。 それからの、仕事が終わってからなら恋人として振る舞っても…と思い悩むレナートさん、まじめか! でもそこがいい!  これからの二人に幸あれ…!! @ネタバレ終了 作者様の他の作品でも思いましたが、サブキャラもみんな素敵で…。 ジェイさんやノエルさん、お父様ももちろんですが、パン屋の兄妹も素敵でした! 先が気になるお話と、丁寧な演出、ずっと見ていたくなるようなイラストで、一気に読み切りました! 素敵な作品をありがとうございます!

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  • 金髪ピアスと美大志望。
    金髪ピアスと美大志望。
    不良と真面目な女の子、という組み合わせは結構好きなので、良い作品と聞いていたのもあって、気になってプレイしてみました。 くっきりとしていながらも繊細で綺麗なイラストと、その印象をそのまま文章にしたような文学的なシナリオの相性がとても心地よいと感じました。 @ネタバレ開始 隣の席の金髪不良、不真面目な人間だろうと思った彼が、しっかりと課題に取り組んでいたばかりか、一夜を過ごしただけの相手の心を捉え、それを言葉で表現した――これには主人公でなくても衝撃を受けます。 ものすごい才能の持ち主だな、というのと、この作品自体も二人の人間性などが、不良×真面目の新境地だなぁという印象で、一気に話に引き込まれました。 山下君の文学的なセンスが自分の良い刺激になるかも、と考え、彼に印象的な場面を語ってもらい、それを絵にしたいという渡辺さん。 このくだりに入る前の、自分が絵を描くことを彼が断わる場面も、すごく印象に残りました。できる人の簡単なことと、そうでない人のそれは違うんですよね。 彼の語る繁華街の風景も、すごく素敵でした。 山下君の見た景色を絵に描く、それで褒められることに一抹の罪悪感を覚えつつも、お互いに自分が見たことのない景色を見て、考えを知って、新しい感覚に目覚めていく過程が好きだなと思いました。 山下君も自分の感性について、周りがあまり理解してくれないことを、心の底では残念とか、寂しいと感じていて。それをありのまま受け入れてくれる渡辺さんを見て、自分が感じたことを大事にしてもいいと思えるようになって良かったです。それだけに渡辺さんが自分を単なる不良と評したのが、すごくがっかりしたんでしょうね。 渡辺さんの絵がまた振り出し、それ以下になってしまい、絵を描くことができなくなった彼女が、山下君と再会して苦しみを吐露するシーン。思わず彼女に感情移入して涙が流れました。 バイクに乗って、山下の背中にしがみつき、微笑みながら涙を流す渡辺さんがすごく綺麗でした。 自分の想いを描いて否定されたら自分が否定されたよう、これはきっと芸術に打ち込む人の多くが抱える苦しみだと思います。作品として生まれたもう一人の自分、それにつきまとう評価。それを見たくないから描くことをしない。それも一つの選択だけど寂しいですよね。 両親はきっと芸術に対する理解がそこまでなくて、自分たちが言った言葉が娘をどんな気持ちにするか想像できなかったんでしょうね。でもそういう言葉ってずっと残る。 山下君も自分の半分の血によって、言われたくない言葉や評価をたくさん受けてきて。全く違う二人だけど、いろんな部分が似通っていて、相手を通して自分の今までとこれからを考え、関係性が変わっていくのが手に取るように分かり良かったです。 再会した山下君、見た目や人とのかかわり方は柔らかくなったものの、ありきたりな告白ではなく「この関係に名前は無くていい、普通にありのままでいい」と言う彼がいい意味で変わっていなくていいなと思いました。 とても読了感のよい作品でした! @ネタバレ終了 プレイ時間自体は短いと思いますが、ぎっちりと詰め込まれた想いがストーリーとキャラクターに深みを与えていて、心に残りながらも爽やさがありました。 素敵な作品をありがとうございます!

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  • せんせはアタシのxxx
    せんせはアタシのxxx
    酒に酔って目を覚ましたら、見知らぬ少女と二人きり!! しかも少女は自分を誘惑(?)してきて……。 ちょっと背伸びした感じの少女の見せる表情に、こちらまでドキッとしてしまうところからスタートでした。 @ネタバレ開始 以前作者さんの作品をプレイして、場面に合ったイラストを細かく作られている印象を受けていましたが、今回もすごく丁寧に作られた作品でした。 少女が机に向かって勉強を進め、徐々に笑顔になるシーン。 表情一つ見ただけで、主人公が「この顔が見たくて先生になった」という気持ちが分かる、可愛らしくてニコニコしちゃうお気に入りのイラストの一つです。 少女の声もすごく可愛くて、見た目同様、少しだけませていて、でも可愛らしさを含んでいて、キャラクターにぴったり合っていました。 「遊ぶったら遊ぶ!」と主人公を引き留める声と立ち絵なんか、もう駄々っ子のそれです。でもそこが可愛い。 かと思えば、主人公をからかって見せる。まさに小悪魔ちゃんです。 ママの出現で一気に現実に引き戻される主人公……がんばれ。 ここで流れる動画、すごく良かったです! 大人しい女の子が、先生に振り向いてほしくて頑張ってオシャレしている様子が、すごくいじらしくて、可愛らしかった!! 文字がなくても何があったのか読み取れちゃうの素晴らしいです。 先生が自分の名前や、自分のことを覚えててくれたことに嬉しい……ってなっている卯月ちゃん、本当に可愛い! そこへ現るギャル! なんと妹ちゃんでした! 妹と知って「よかったぁ」ってなってる卯月ちゃん、きゃーわーいーいー! 勢いで好きって言っちゃった、きゃ! 本音モードで精いっぱいセクシーなギャルを頑張る卯月ちゃんを見て、またにやにやが止まらなくなってしまいました。好きだ! ネクタイ+やさぐれはいいですよね、わかるよー! @ネタバレ終了 クリア後コンテンツまでしっかり楽しませていただきました! 少女が本当に可愛らしかったです! 素敵な作品をありがとうございます。

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