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エヌエヌのレビューコレクション

  • 最後の晩餐
    最後の晩餐
    画面全体がクリームソーダのメロン色に染まった作品で、すごく素敵な雰囲気です。 クリームソーダというレトロな飲み物。それを最後の晩餐に選んだことの切なさがあります。 @ネタバレ開始 話を進めるにつれ、クリームソーダが少しずつ減っていくのが、時間が迫っているのを感じます。 そして予想外の展開。 視点が変わって、相手の方から見えるのが良かったです。 エンドロールのイラストがとても素敵でした。 最初ははらはらしましたが、心が温かくなる話でした。 @ネタバレ終了 素敵な作品をありがとうございました!

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  • 他人の靴で踊る
    他人の靴で踊る
    踊る女性を囲んで螺旋状に表示される文章に幻惑されました。 スポットライトの向きまで変わるし、どうやってつくられてるんだろうと想像を絶します。 @ネタバレ開始 美しいなぁと思ってみていたら、だんだん不穏な内容に・・・。 顔の変化が怖い! 文字に囲まれて踊っている姿が最初は綺麗と思いましたが、だんだん呪文の檻に囚われているようにも見えてきました。 そして最後のタイトル回収がびしっと決まってました。 どんなに下手でも、注目されなくても、自分の靴で踊るってことの大事さを感じさせました。 @ネタバレ終了 すごい作品をありがとうございました!

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  • おねがいやめて
    おねがいやめて
    とにかくインパクトのあるイラストとタイトルが気になってプレイしました。 冒頭から始まる恐るべき注意事項の列挙。 @ネタバレ開始 笑ったり、共感したり、完全に油断したりでした。 こういう選択肢のみの作品か、と思いきや、ちゃんと始まる本編ストーリー。 怒涛の展開で、次々と回収されまくる伏線に感動しました。 亀に乗る浦島太郎の顔がとても印象的でした。 @ネタバレ終了 素敵な作品をありがとうございました!

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  • 透明人間、前髪を切る
    透明人間、前髪を切る
    設定がすごくユニークです。 透明人間になってしまった人が、月末に髪を切るというもの。 透明になったのなら、他にもっとやることがあるのではないかと思うけれど、月末に髪を切るというミステリアスな内容にとても惹かれました。 @ネタバレ開始 透明な顔を死神が手でなでるシーンとか、とても好きです。 「切らない」方の選択肢を選んだときははらはらしましたが、どちらのエンドも良かったです。 とにかく死神の女性のキャラデザインが好きです。 人称も良いし、耳も素敵。むちむちな体にブーツ、とすべてが突き刺さってきます。 両手をさしのべているのを下から見上げる構図や、ベッドに腰かける姿が良いです。 写真撮影では横に並ぶと大きいのがよく分かりますが、それも魅力的。 主人公の人との関りを避けたいという気持ちを持っていたことと、透明になったというのが、さりげなく切ないです。 過度に悲しい心情に踏み込まず、けれどしっかり感じさせるところがいいバランスでした。 音楽も、直接的に作者が出てくるわけではないが、ちゃんとそこにいるという意味で関係があって、すごく考えられた設定と思いました。 @ネタバレ終了 素敵な作品をありがとうございました!

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  • ラストノート
    ラストノート
    香水の頭をした姿のキャラに、どんな話なんだろうと気になってプレイしました。 頭のてっぺんが吹き出し口になってるのがシュールです。 @ネタバレ開始 楽しいBGMとともに、過去の記憶をさぐっていくが、予想外の展開。 りんごの形をした香水瓶はとてもおしゃれだけれど、その割れた部分の意味に切なくなります。 タイトルも、香りの変化の段階のラストノートと、最後の、という意味の響き合いが良かったです。 香りはなかなか言語化しにくい部分ですが、それがうまく伝わってきました。 香りって人の記憶と深く結びついているんだなと感じました。 @ネタバレ終了 素敵な作品をありがとうございました!

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  • カーブミラーは見ていた
    カーブミラーは見ていた
    不吉な雰囲気の夕焼けを背に、暗いトンネルの前に佇むカーブミラー。 世界観に引き込まれました。 自分の行動によって、刻一刻と時間が進んでいく焦燥感と緊張感がとても良かったです。 @ネタバレ開始 謎解きは、まさにカーブミラーは見ていた、というものでタイトルに納得。 ペットボトルの使い方は、なるほど、というものでした。 ラストの選択がとても切なくて、ぐっとっきました。 タイトル画面の信号の色の変化も良かったです。 @ネタバレ終了 素敵な作品をありがとうございました!

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  • Paranoia: A Reportage
    Paranoia: A Reportage
    プレイヤーの常識や正気が揺らぐ可能性があるが、それでも構わない方のみプレイを 開始してください、という警告からして、とても興奮させられます。 癲狂院にいる患者、そして研究者・医師、みんなやばすぎでした。 @ネタバレ開始 現実では、肉体と精神は一致しない、ということがあると思います。 死ぬほど悲しいことがあっても、お腹は減るし、食べれば満たされた気分になる。 それは人間の体と心の仕組みにおける救済でもあり、悲劇でもある。 しかし、この作品ではそれが一致した世界を目にすることができる。 多重人格はそれぞれの肉体を持って現れるし、自己を否定することは自分の死につながる。 とても重厚な物語でした。 そして色々なギミックがとても刺激的でした。 うさぎの被り物が喋ったり、紙袋をかぶって登場するのを目にしたり、選択肢が押すときに変わったり。 特にノベコレのバッジと絡めた仕掛けは面白かったです。 (しかし自力では解けず、攻略を見ちゃいました) どの研究者もやばくて、眞宮医師が一番まともかなと思ってたら、一番やばそうな発言が出てびっくりしました。 特に「群体性解離障害」が印象的です。 人格の統合とは、すなわち他の人格の抹消に他ならない。 それを肉体的に行うとどうなるか。それが「治療」になる。 統合したときの人格の変化を観察するのはとても衝撃的でした。 @ネタバレ終了 改めてテーマソングを聞くと、歌詞が色々な意味が込められていると感じられて素敵でした!

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  • ティラノフェス10オープニング
    ティラノフェス10オープニング
    フェス開幕おめでとうございます! 今年も新たな作品と出会えることを楽しみにしてます!

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  • きまぐれシャノワール
    きまぐれシャノワール
    作者様の作品は、広島を舞台にした『キミまで700km』がとても印象的ですが、今作はファンタジーということで、どんな作品なのかと気になっていました。 長編ですが、全エンド回収して本当にプレイして良かったと思える充実感がある作品でした。 テンポのいいストーリー、深刻な悩みもあり、笑いもあり、その緩急のメリハリもうまく、章ごとに起承転結があり、次の章へのつながりがあり、ストーリーがすごく考えられています。 登場人物が多く、お互いに複雑に絡んでいますが、キャラそれぞれの物語が丁寧に描かれます。 伏線が綺麗に回収されるところがすごいです。 そしてボイス付きという贅沢な仕様です。 @ネタバレ開始 ファンタジーですが、現実世界とも並行して描かれており、この現実世界での描写がとても良いものでした。 学校での人間関係や苦手なスポーツ、進路など、現実の身近な問題が描かれ、そこから目をそむけるのではなく、しっかり向き合うというスタンスが強く感じられました。 こちらの世界とファンタジーの世界を行ったり来たりですが、その行き来する描写がとてもよく、急にこちらに引き戻されるシーンや、体育館と比較した描写など二つの世界の描写がうまかったです。 そして尾道が全面に出てきて、すごく良かったです。 僕はまだ尾道に行ったことがないのですが、島々と海の雰囲気がとても好きで、瀬戸内海が見える丘は本当にいい場所で憧れます。 まさかの空から尾道を眺めるシーンではびっくりでした。 尾道の坂でヒグラシの鳴き声が聞こえたときの懐かしさ、おじいちゃんの家の安心感がすごく感じられます。 おじいちゃんとロダンの会話、そこから縁側で並んでいる姿がとても印象的です。 4つのエンドすべてを回収しましたが、BADの方も単にBADですぐ終わり、というわけではなく、とても読みごたえのあるストーリーなので、BAD含めて必読でした。 BAD ED1は泣けるもので、見ごたえがありました。 なぜエーテルハートが、願いを叶えるものだとされたのかが丁寧に分かります。 BAD ED2も魔王とロダンの対比がとてもうまく描かれていました。 同じような想いを持っていて、少しのことで違ってしまったりすることを感じました。 伏線回収がすごかったです。 友情EDはまさに友情が感じられるいいエンドでした。 タイトル回収も見事でした。 このお店行ってみたいです。 そして恋愛エンド。 人間になって、しかも3年の月日が経って!でハラハラしましたが、最後にちゃんと結ばれて本当に良かったです。 みのりやロダンの成長、周りの人たちとの関係、特に世代を超えてつながっていく物語というところにとても魅了されました。 @ネタバレ終了 素敵な作品をありがとうございました!

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  • 閏月事件
    閏月事件
    「エラー」と呼ばれる怪異を調査していく作品。 部屋を一つずつ進み、そこに待つ「エラー」に話しかけたり、触ったりして調査するのですが、操作性がすごく良く、世界観に引き込まれます。 調査→結果をノートに書き込む、というテンポがよく、客観的に淡々と事実を書き込むところもエラーの異常性を際立たせています。 次の部屋はどんなエラーが待つのかと思いながら進むときのハラハラした感覚。意表を突くような種類のエラー。そして少しずつ明らかになる物語。すごく好きです。 @ネタバレ開始 死亡時の演出がとても好きです。 項目自体が消えるというギミックもすごく驚きました。 CASE11では調査の記述が客観的ではなくなり、侵食されている感が怖かったです。 物語は悲しいものでしたが(考察しきれてないですが)、とても印象に残るものでした。 特にラストの■■の死亡・消滅、そこからの主人公の組織の会話という流れはすごすぎる展開でした。 製作中の次の作品も楽しみです。 @ネタバレ終了 素敵な作品をありがとうございました。

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