七色鳥のレビューコレクション
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V.R.I.P.どうやって作ったんだろうか、すごい。 立体視が何かわからなくて検索してみました。 「これを立体視って言うのか」とひとつ賢くなりました。 むずかしくて見え方が合っているのかわかりませんでしたが、 飛び出すというより奥行きが見えるのが驚きでした。 3Dキャラクターもするすると動いててすごかったです。 @ネタバレ開始 最初、かなしい結末だったので、 次は本心から「君に会いたくて」を選んだのに、 「嘘でも嬉しかった」と言われてしまって、 嘘じゃないのにな、と悶々としました。 本当に苦しい方の気持ちまではわかりえませんが、 正直に清廉に生きることは、馬鹿ではないと思って生きています。 どの選択肢を選んでもぐさぐさと言葉が刺さりました。 ヴェラちゃんは、 最後にプレイヤーのことを気にしてくれるやさしい子なのに、 愛されないという話が納得できませんでしたが、 自分が愛されることより愛する対象を見つけられたら、 希望が持てたのかなと思いました。かなしいです。 タイトルは、VとR.I.Pで分けるのでしょうか? ヴェラ…安らかに眠れ…という意味ですか? もしVがバーチャルのVだったら、 あの最後はバーチャル空間での別れとだけ読み取れて、 ちょっとだけ気持ちが救われるのですが。 そうではないですね…たぶん… すでに天使の輪みたいなの頭の上にありましたし…。 @ネタバレ終了 内容的に、誰にもおもねっていない感じの独創的な作品でした。 立体視すごかったです。遊ばさせていただきありがとうございました。
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私の声が聞こえますか短い中に思いやりや希望の詰まった、 爽やかな青春物語でした。 オープニングも透明感があってすごく素敵でした。 @ネタバレ開始 選択肢、してやられました。 ちょっとくやしいけど、順番通りに見られて満足です。 お誘いを受けると言ってもらえたあとの主人公の反応が、 リアルでかわいかったです。 友情ものが好きなので、エンド1も好きなのですが、 高峰先輩の問題が解決しないので、 やっぱりエンド2がよかったと思います。 最終的に高峰先輩の方が、 自分の声が聞こえるかと主人公に聞く場面が、 立場が逆転していてとても印象的でした。 主人公の悩みを通して、彼女の抱えている孤独や苦悩が、 徐々に明らかになっていく物語が面白かったです。 みんな人それぞれ悩みを持って生きているのだから、 わかり合えないことはないのだなと思えました。 EXTRAの形式が遊び心があって楽しかったです。 作るの時間かかっただろうなと思いました。 それにしても高峰先輩のご両親の、 彼女の聞こえすぎる耳に対する反応が過剰でちょっと驚きました。 もっとおおらかに受け入れてくれてたら、 最初から違った世界だったかなと思いました。 でも物語の最後には高峰先輩のとびきりの笑顔を見ることができて、 こちらまで気持ちよくなり、 これまでの分も幸せを感じて生きていってもらえたらな、 と思いました。 クリア後のタイトル画面が明るくて好きです。 @ネタバレ終了 とびぬけた癖のないキャラクター達が現実的で、 誰もが理解しうる点の多い良い作品でした。 とても素敵でした。読ませていただきありがとうございました。
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キツネ耳つくも神に何故か付きっきりで看病される話かわいい表紙のイメージと違って骨太な文体が、 軽快な会話文の重しとなっていて、 初手から警戒度MAXで読み進めました。 @ネタバレ開始 くやしいのでヒントは起動せず自力で最後まで読みました。 何回も恐ろしげな風月様に遭遇してもうだめだ…と思いながら、 蓋を開けてみれば演技だったという、いじらしい風月様に、 180度回ってきゅんとしました。 周回要素そのものがキャラクターの現状である構成が、 素晴らしかったです。 よく考えれば、食べろ休めと何度も言うのは、 それだけ体が弱っているということだったのかと思うと、 切ないです。 宝玉を壊すのは忍びなかったのですが、 長く生きすぎることは孤独でもあるわけで、 風月様が彼とともにゆきたいのならば、心のままにと、 願った通りのラストでとても満足し、感動しました。 お面を使ったイラストがとてもよかったです。 「その指輪は何だ?」と気になった気持ちも、 前日談できれいに拾ってくれたのでスッキリしました。 二人が元気に暮らしていた頃を読めて楽しかったです。 自分を助けたのは唯一の信仰者だからかと問いただすところが、 男の子らしい可愛さだなと思いました。 最後は詩のようで、読んでいてとても美しい情景が浮かびました。 キャラクターの名前や各エンド名も趣があって素敵だなと思いました。 急にプレイヤーと距離を置く感じのかたいあとがきに、 真剣に作られた作品なのだなと感じました。 @ネタバレ終了 無駄のない綺麗な文章や構成に、かわいいイラストと、 そして風雅な情景描写が美しい素敵な作品でした。 とても面白かったです。ありがとうございました。
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天使のロマンホリデーこのタイトル画面の美しさ。 怖いのが苦手なのですが、 こんなに美しい作品がホラーのはずがない、 と信じてプレイしてみました。 @ネタバレ開始 単純に怖いというより、演出が入るたびにヒヤッとする、 言葉の端々にとげがあって刺激的な内容でした。 どの組も考えさせられるところがあって、 センパイの、憐れみの感情が希薄なところが実に天使らしいというか、 自分には休日の娯楽だなんてとても無理だなと思いました。 この人は地獄に送られるべきだったのだろうか、 とも思ってしまう事情もあり気持ちが複雑でした。 結局のところ彼らは地獄でこれといった罰を与えられないわけで、 見る人によってはちょっとつらいシナリオでもあるなとも思いました。 個人的には皇后さまの生前のお話をもっと読みたくなりました。 民衆の怒りはごもっともなのですが、まだ小さな娘さんについては、 あまりにもむごい仕打ちで、恐ろしくてかなしかったです。 皇后さまと刺客が双方消滅を選ぶエンドが、 かわいそうなわけがないのに切なくて、一番印象に残っています。 天使が罪や苦痛を思い出させるのを退屈しのぎの愉悦と感じるなら、 それもまた仕組まれた性質なのかなとも思いました。神様こわい。 センパイと後輩の過去の間柄もとても気になりました。 それと、全編通して台詞回しが大変お上手で、 菊一さんや美夜子さんが時代がかっているのに読みやすくて、 素晴らしかったです。 おまけの会話も楽しめました。(楽しいって言っていいのかしら) みんな罪人かつ故人なので不謹慎ではありますが、 学生運動仲間の皆さんの図が幸せそうで笑ってしまいました。 時代と方向が違えば社会を構成する有能な人々だったのではと、 思えてなりません。 @ネタバレ終了 全エンド回収に骨が折れましたが、 簡単に読めてもよくないような、道徳感をつつかれる感覚でした。 イラストもとてもお上手で色彩感覚も優れていて、 キャラクターデザインがお見事、見ていて飽きませんでした。 プレイ後は全然ホリデーでない気分になりましたが、 深々と考えさせられるとても良い作品でした。 遊ばせていただきありがとうございました。
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ダンジョン作ったから遊びに来てね【PC限定】脱出できました。とてもむずかしかったです。 前作のキャラクターに再会できてうれしかったですが、 終始不穏なダンジョンがすごく怖かったです。 @ネタバレ開始 絶望的に方向音痴なので、矢印がありがたかったです。 死神に追いつかれて何回も死んでしまいました。 封印の箱とか4桁の錠とか全然わからなくてさまよったあげく、 ヒントというか答え見ちゃいました。 キャラクター切替えながら心細くうろうろしてたので、 合流できたときは感動してしまいました。うれしかったです。 敵も強くて、ぎりぎり勝てたという感じで、 首輪がしまったとき、まだバトルがあるのかと思って、 もう回復ドリンクがないから無理だーと叫んだのですが、 リーナさんによる有無を言わさぬ鉄拳制裁にすごくほっとしました。 踏破率は一応100%でした。 Side Storyも面白かったです。 勝手に命を狙われて、バカっぽいとまで思われて、 オットーくん気の毒だなと思いました。 ショウくん主人公なのにオットーくんに食われすぎでは… と思うくらいオットーくん側の事情が面白いですね。 前作でもオットーくんはこの一派に狙われたのですかね。 巻き込まれ体質のショウくんは優秀に育って、 オットーくんの味方になってくれるにちがいないと思いました。 ダンジョンは怖かったけど、 ライムちゃんとキャンディちゃんがかわいかったです。 策謀さえなければ楽しい修行場になるはずだったのかなと思いました。 起動時の扉の演出もかっこよかったです。 @ネタバレ終了 システムや仕掛けなど細かく丁寧に作られていて、 ドキドキしながら遊ぶことができるダンジョン脱出ゲームでした。 とても面白かったです。ありがとうございました。
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白無垢の決意静かで、それでいて激情的な覚悟を感じる物語でした。 文章から時代や人となりが読み取れ、 語られる事情につい口を挟みたくもなりました。 @ネタバレ開始 効果音がリアルで引き込まれました。 守りたいものがいかに人をたくましくするのか、 という人間のさがも見たような気がしました。 本当におまけが本編とも言える密な補足で、 イラストも面白くてちょっと笑ってしまいました。 兼継さんいい人…と藤堂家に奉公したくなりました。 きょうだいがお互いのことを思いすぎてしまったようだけど、 敬子さんはじゅうぶん幸せだったのだろうと感じました。 個人的に、これが弟さんでなくて妹さんだったら、 全然違う柔和な展開になってたかなと思いふけりました。 優司くんはやさしいのですけど、 男の子の意地の張り方ってちょっと厄介だなと思ったのは内緒です。 (姉さんのためといいながら大泣きさせましたしね) おまけを読むと、敬子さんが兼継さんを、 選んでくれたようにすら見えたのですが。 弟を心配しすぎる姉さんには必要な別離だったのかも。 お手紙の最後が遺書というのが切なかったです。 生きているうちに三人で会えたら、 最高にハッピーエンドだったのですけどね。 それにしても昔の郵便箱の圧がすごくて、 手紙を出すのも一大決心だったのかなと思いました。 読書感想画みたいになりましたが、 問題がなければファンアートもらってやってください。 @ネタバレ終了 演出やイラストも控えめな構成ですが、 情緒あふれるとても素敵な作品でした。 読ませていただきありがとうございました。
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けもみみ温泉郷とてもかわいくて、にぎやかで楽しかったです。 みんなで旅館を建て直していくのが気持ちよく、 素敵なフルボイスでキャラクターが生き生きとしていて、 長編ながら肩肘張らずに読める作品でした。 @ネタバレ開始 章が細かく区切られていて、休憩したり読み返すことも楽でした。 組それぞれのチームワークやトラブルが面白く、 ぽんぽん従業員が増えていくので楽しくなりました。 第二章がわくわくとドキドキと推理が味わえて好みでした。 第三章の不協和音は現実にありそうで見ててちょっとつらかったです。 これだけ美男美女がそろっていながら、 物語の軸足を恋愛に置いていないのが潔く、 逆にぐいぐい来る庵くんが新鮮で笑ってしまいました。 みんな魅力的なのですが、お気に入りは雅ちゃん。 喋り方とカラーリングが好きです。 最後の雅ちゃんの正体がわかる場面かっこよかったです。 旭ちゃんと奏さんもやんちゃで可笑しかったです。 人が良すぎる白夜丸さんもかわいそうで面白かったです。 何の動物の耳なのかわからない人もいて気になりました。 個人的には羽沙子ちゃんもかわいかったです。 元気な羽沙子ちゃんの妨害作戦をもっと見たかったくらいです。 (でも冷蔵室は危ないからだめだなぁ) お声がいちばん好きなのは雪代くんでした。 自室でみんなのお部屋をちらっと垣間見られて楽しかったです。 あの、もしファンアートに問題があればコメントごと削除してください。 申し訳ありません。 @ネタバレ終了 オープニングもアニメみたいですごかったです。 キャラクターデザインやシステムが商業的で、 人を楽しませるという力が特に光っていました。 とても面白かったです。ありがとうございました。
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市立タイマン学園 ~LEGEND OF DELINQUENTS~タイマンしました。 最初は負けることが多くてくやしくて楽しかったです。 なかなか漢気がたまらないので熱中しました。 バトルシステムや画面の動作とか作り込まれててすごい。 ぱっと見でも、作るの大変だったろうなと思いました。 効果音やBGMもノリがよくてとてもよかったです。 @ネタバレ開始 強いミキちゃんはかっこよくて好きだけど、 エリちゃんが本当にヒロインらしくてかわいかったです。 タイマンでは大変お世話になって、どっちも捨てがたい究極の選択でした。 両方にフラれたときのあのわびしさと言ったらなかったです。 性格の優柔不断だけわからなくて攻略情報に頼りましたが、 レベル80ダチ33人舎弟100人で百万長者、 称号性格はコンプリートできました。 強くなるのが楽しくてずっと戦ってました。 廊下を突っ切らないと拠点に戻れないのも緊張感があったし、 性格を取得しないと解決できないイベントまであって、 細部まで遊び尽くせる設定がすごかったです。 四字熟語が癖になるというか、次は何が出てくるのかわくわくして、 苛斂誅求という文字を久々に見ました。あっぱれです。 ダチがみんなで身代わりになってダメージを受けてくれて、 痛そうでかわいそうだなと思いながらも胸熱でした。 個人的には苦悩先輩が好きです。描きたいくらいでした。 ヤスさぶコンビも面白かったです。 ストーリーでは女子との距離の詰め方がかわいらしく、 身をひきすぎるミキちゃんが焦れったかったです。 番長を倒したと思ったらまだ上にいたという展開も面白かったです。 ひとつエンドを見た後のスキップ機能もプレイしやすかったです。 ヒロインエンドがかわいいですが、 学園のためにはノーマルエンドの方がいいのかなとも思いました。 ダチやイベントのパロディも盛りだくさんで終始笑っていました。 前作、前々作のキャラクターや作者様まで出てきて楽しかったです。 それと、回復アイテムが牛乳とパンなのがかわいくて好きで、 特にアンパンの絵がおいしそうでおいしそうで、食べたかったです。 @ネタバレ終了 不良系学園ものは好きなのですが、 実際に突っ張ったことがなかったので、 喧嘩に明け暮れるという楽しく貴重な経験ができました。 とても面白かったです。ありがとうございました。
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3MEN6P!ひょっとすると見ているだけで罰当たりなような、 すさまじい熱気で繰り広げられるお話に笑ってしまいました。 一見、全力でふざけているように見えて、 仏様のチョイスも的確な感じがするというか、 きちんと考えて作られている作品だなと感じました。 @ネタバレ開始 まず、お告げの使者が選択制という自由さにふき出しました。 プレイ前、胸の形おかしいなと思っていましたが、 まさか腕とは思いませんでした。 机に肘をついているだけだと思うと余計に可笑しかったです。 お母さんと先生の会話も勘違いコントみたいで楽しく、 キツネさんでごまかそうとする面子ちゃんかわいかったです。 そして、もやもやする各エンドをくぐり抜けての、 鬼退治スカッとしました。アニメみたいで面白かったです。 6本でも驚いたのに、わさわさ腕はえてきて笑いました。 お母さんも強烈でした。 イラストが動く部分を描くの大変だったろうなと思います。 選曲や効果音も臨場感があってとてもよかったです。 エンディングムービーも使者の出てくるところがかっこいいです。 (どう見てもザコシショウさんがいる) おまけの合戦もすごく好きです。 なのでタイトル画面のお気に入りは「ちゃばん」です。 おまけの歌もよく聞くと空耳で可笑しかったです。(なんだアレ) 度重なるおふざけで聞き流しそうでしたが、 みんな修羅の結論が深いですね。生き方を反省しました。 個人的には、スキップしない時のプレイヤーのおちょくり方とか、 見ないかも知れない場所まで笑いを取りにくる貪欲さにも、 お手上げでした。 あと、応援はあとでします。(ニュース推薦できませんでした) @ネタバレ終了 とにかく画面がやかましくて、アイディアと労力がすごかったです。 ギャグ全開なのにうっかり悟りを開きかけた読後感でした。 とても面白かったです。ありがとうございました。
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魔法少女試験に落ちたら家業を継ぎます。受かる自信満々でプレイしたのですが、 試験が思ったよりむずかしくて盛大に恥をかきました。 とにかく主人公一家がとてもかわいい。絵柄もかわいい。 オープニングはもちろん脳内で歌いました。 @ネタバレ開始 筆記試験で何回落ちたか覚えていません。 教育テレビがテレ朝だという一般常識を知りませんでした。 阿呆なのでEND2もなかなか見られなくて、 漢字を間違えたのか?と20分くらいじゅげむじゅげむしてました。 弟くんの試験勉強がありがたかったです。(カナダに陳謝) お約束の全裸はさておき、途中まで、 どのあたりにジャンルの乙女風味があるのかと訝ってましたが、 ちゃんとありました。ありました。レッドくんかわいかったです。 立ち絵差分も多くて楽しかったです。特訓時の服がお気に入り。 ファンタジー設定の割にエンドは現実的な展開で、 突き落とされる温度差がすごかったです。 やっぱり一家の正体がわかったTRUEENDが特によかったですが、 END5でもかわいい服を用意してくれたり、 ママの愛情を感じて、ほっこりして好きでした。 そのママが実は暗躍していたというサイドストーリーが、 一番面白かったかもしれません。引っかき回しの度が過ぎる。 でも大団円が好きなので、すごく満足しました。 裏事情を読んだ後に本編に戻ると、合点がいく場面が多くて、 ノベルとしても面白かったです。 エンドごとにタイトル画面が変わるのも楽しかったです。 コンプリート後のEND3のあらぬ変化には、 ぎゃっと叫んでしまいました。(とてもかゆくなる絵面) ファンアートはテレ朝教育の成果で低年齢化してしまいましたが、 心の目で見てやってください。 @ネタバレ終了 全体のデザインが綺麗に整っていて、システムや演出に一分の隙もなく、 やりなおしも簡単にできたり、親切で丁寧な作りで、 さりげなく高い技術が詰め込まれた楽しいコメディでした。 とても面白かったです。ありがとうございました。