柘榴雨(ザクロアメ)のレビューコレクション
-
贋作のゆりかご。ピアノの旋律と共に流れる、舞台を眺めるような背景が 印象的で恐ろしく、不気味で美しい世界観の作品でした。 可愛らしいキャラと対比するようにシナリオは重く暗いのが 作者様の作品の魅力だと感じます。 特に「自己存在」というテーマがハッキリと現れており 訴えかけるメッセージ性が強い所がいいなぁ…と思いました。 @ネタバレ開始 「貴方は、誰かの真作(ほんもの)ですか?」 これが本作のメッセージだと受け取ったのですが、 タイトル画面が『贋作=きみ』のゆりかごになっている事からも プレイヤーに自己存在を問うているのが明らかで、 それをタイトルロゴで表わしているのも良かったです。 また、「何かを生み出す人間を一番厳しく評価して、 一番深く甘やかすのは、他の誰でもない、自分自身なんだから」 というメッセージは創作活動にも通じる所があり、印象的でした。 『誰の代わりでもなく自分でなければならない』事なんて 存在しないのではないかと感じつつも、それを受け入れるだけの 心のゆとりを持ちたいと思いました。 @ネタバレ終了 制作おつかれさまでした。
-
片恋スターマイン今作を世に生み出して下さり、ありがとうございます……。 ひつじ様の過去作の2作品を1年前にプレイしていたので、 また皆に会えた事が感慨深かったです……。 トウヤちゃんに片想いしているショウくんを応援したい気持ちから 先にショウくんルートをプレイしまして、勿論素敵だったのですが、 紫季センパイルートも切なく、苦しいものがありました。 トウヤちゃんには分裂して頂いて、紫季センパイもショウくんも 幸せになってほしい……!と願ってしまうのですが、 そうはならないのが恋愛の切ない部分ですね……。 @ネタバレ開始 どちらのルートでもトウヤちゃんが壁に当たった時に 親身になって話を聞いてくれて、転換のポイントとなるのが 攻略中ではない男性だという所もツボでした……。 ショウくんとの恋に悩めば紫季センパイが諭してくれて、 紫季センパイとの恋に悩めばショウくんが励ましてくれる……。 そしてその時の男性陣の胸の内を想像すると、また切なくなります。 特に、紫季センパイルートでショウくんが一瞬苦しい表情をしてから 「オレもお前のこと、幼馴染として大事に思ってるよ。」と笑顔で 答えたのが辛かったです……。 「あぁ、ショウくんは今本当にトウヤちゃんのために気持ちを殺したのだな」 と、プレイヤーには分かってしまい……。苦しい……。 ハッピーエンドが素敵だったのは言うまでもないですが、 バッドエンドも見逃せない所が、良い作品だなぁと思いました。 紫季センパイルートEND3「最後の夏」 ショウくんルートEND5「本当に望んだ関係」が好きです。 END3は、トウヤちゃんの幸せのために身を引いた紫季センパイや 自分がトウヤちゃんを幸せにしようと決めたショウくんの心情を 思うとあまりにも苦しい結末ですね……。 一番のバッドエンドかもしれませんが、印象的なENDでした。 END5はショウくんが救われない感じが好みでして……。 記憶を無くした過去の自分に想いを寄せている相手を好きになる辛さとは どれほど果てしないものだろうかと思うと……。 ハッピーエンドに関しては、どちらのルートでも トウヤちゃんが諦めずに真っ直ぐ気持ちを伝えたのが素敵でした。 バッドエンドの未来もあった中、幸せを掴めたのは間違いなく トウヤちゃんの頑張りがあったからだなと思います。 紫季センパイに、センパイの幸せを願っていると言い切ったトウヤちゃん。 ショウくんへの2度目の告白で、恥じたりせず相手を見つめて 「大好きです」と伝えるトウヤちゃん。 心を動かされるに決まっている……! @ネタバレ終了 ハッピーエンドになる理由がきちんと明示されていて 納得感のあるシナリオでした……! 過去作をプレイしていると気付く回想もあるので、 未プレイでも楽しめますが、できれば過去作をプレイしてから 読んでいただきたい作品だなと思います。 登場人物の魅力とシナリオについて熱く語りましたが、 美麗なスチル、統一感のある背景、読みやすいテキスト調整、 ズームイン演出、SEの使い方、エンドロール、すべてが とても丁寧に作られた作品だなと思います。 制作おつかれさまでした!プレイ出来て良かったです! 紫季センパイ、ショウくん、トウヤちゃん、皆お幸せに…!
-
もんだいがある▼5つのENDと6つのおまけをコンプリートしました! 個性豊かな登場人物たちとテンポの良い会話が楽しめます☆ 攻略対象は3人ですが本命と思われるキャラがおり おまけを全て見ると彼を深く知る事が出来るのですが、 コンプリートが少し難しいかなと思ったので 自力で分からなかったけど見たい方は、以下をご参考にどうぞ。 (本命キャラが誰か分かるので、少しネタバレです) @ネタバレ開始 須藤君END2つと他キャラEND2つをクリア後、 もう1度須藤君と付き合うと「条件」の選択肢が出るので それを選ぶと、5つめのENDが見られます。 おまけページの右上のキャラが「メガネの須藤君」に なっていたらクリックして下さい。 @ネタバレ終了 以下はシナリオのネタバレ感想です! @ネタバレ開始 須藤君にベタ惚れの主人公ちゃん…甘かったです! 個人的にはミノリさんが良いキャラで好きでした♪ 主人公ちゃんは須藤君はモチロン、木嶋君やミノリさんと 付き合っても、恋をするんじゃないかな~と思いました(*^-^*) そしてタイトル画面が、メガネの須藤君になるのがいいですね…! @ネタバレ終了 制作おつかれさまでした!
-
兄よ!1分でハッピーにしてくれ!(誤字で再投稿失礼いたします…!) ゲームそのものも勿論笑わせてくれますが、 兄弟合作という制作背景が面白過ぎました(笑) @ネタバレ開始 かんたろうくんのツッコミも笑いどころでしたね! 没シナリオでお兄さんが登場するのも笑っちゃいます(笑) @ネタバレ終了 たった1分程で明るい気持ちになりました!(笑)
-
ラヴ・シルエットシンドローム良い!!!!!!!!!良きラブコメ!!!!!!!! まだ注目されていないのが勿体ない!!!!!!!!! 私がラヴシルのパイオニアになりましたね…!!(?) センスの良いタイトルに良作の予感がした所、やはり! 感想コメント一番乗り失礼しまーっす!!!!!!!! 恋した女の子がシルエットに見えてしまうという発想が斬新! 濃いピンク色で統一したUIに、画面遷移のSEとフレームイン演出! おまけに選曲もいいんですよね~~~~~!!!!!! 全エンド回収、おまけシナリオも後書きも堪能しました!! @ネタバレ開始 アナザーエンドで全部持ってかれたと言っても過言じゃないですね。 アナザーエンドで分かった素のアイチャンと、それでも アイチャンを「好きな気持ちに変わりはない」主人公君! 素のアイチャンを「今までの中で一番可愛かったな」って…! 話しかけるなと言われて口パクで話しかける主人公君~! 仏像の封筒やラーメン屋を探してくれる主人公君~! お似合いのカップルでしたね!お幸せに!! @ネタバレ終了 アナザーエンドとおまけを含めて完結する作品ですので、 ぜひ開放してみて下さい! 自分はそれで本作への評価がぐっと上がりました!! ラヴシル~~~~~!制作お疲れさまでした☆彡
-
ももちゃん先輩を奪え!!上総くん可愛い!ももちゃん先輩の小悪魔! キャラが魅力的に描かれているのも良かったですが、 テーマに沿って綺麗にまとめられた乙女ゲームでした! ピンク色や桃をモチーフにまとめたUIも 作品の雰囲気に合っており、声優さんもピッタリです。 画面移動やアイキャッチまであり、演出も凝っています。 @ネタバレ開始 上総くんが決め台詞を練習していたのが ももちゃん先輩に聞かれていたのが可愛いエピソードでした…。 その時点でだいぶ上総くんに惹かれていたと思いますが、 Happy Endでしっかり両想いになってよかったです! どっちのEndでも同じ事をするのですが、 2人が通じ合うか否かで、意味合いが全然違ってきますね。 Happy Endでお茶する流れになると思いきや、 攻めてくるももちゃん先輩、まさに小悪魔な女性。 「たったら~♪ 攻略おめでとう」はヤバイ。 上総くんがメロメロになってしまうのも当然です。 敬語になってしまってるのが可愛かったです!(笑) @ネタバレ終了 制作おつかれさまでした!2人がラブラブでありますように☆彡
-
Messenger2005(何故か大量に改行が入っていたので、再投稿失礼いたします…!) セピア色が似合う、ノスタルジックな物語。 短い時間でほろ苦く懐かしい気持ちを与えてくれる、素敵な作品でした。 印象的だった作中の言葉を綴ります。 @ネタバレ開始 「人は絶対にほんとうの意味で大人になんてならない」 「苦いのをがまんして、大人にならなきゃ」 「泥のようなコーヒーを飲んでドロドロの社会を生き抜こう」 @ネタバレ終了 昔のメッセージ画面を見つめている主人公は、彼女は、10年前に思い描いていた通りの大人になったのでしょうか。 いえ、きっと誰しも自分が思い描いた通りの大人になんてならないのでしょう。
-
きみとたわいもないおしゃべりを可愛い!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!(号泣) 尊い物語をありがとうございました……。 ボイスもシルクくんにぴったりでお上手なうえに、 大切な台詞はフルボイスでおしゃべりしてくれる……。 最高でございます。 @ネタバレ開始 不穏乙女ゲームということで物騒な展開があるのかなと 少し身構えていたのですが、あ、あったかい……。 いえ、人間の態度とかシルクくんの境遇を思うと 確かに辛いものはありましたが、シルクくんが良い子過ぎて吹っ飛びました。 でも町の人間は許しません。(真顔) @ネタバレ終了 テキストの読みやすさだったり、UIデザインだったり 背景とキャラ絵の調和も丁寧に作られていた印象です。 恋愛エンドのバッジ獲得の際の言葉も好きでした。 制作してくださりありがとうございました……。癒されました……。
-
点鬼簿行路美術品レベルにグラフィックが美しいですね…。 ボイスの使い方がとてもお上手だと思いました。 Ending-Aのエンドロールの演出が光ります。 @ネタバレ開始 淵上君の心情を紙芝居で表わしているのが凝った演出だなぁと 思っていたのですが、あれが小夏先輩の描いた絵だったとは…。 選択肢の人形の首が落ちてくる演出には驚かされました…! 美麗な絵がホラー演出を一層盛り上げています。 演劇にのめりこんだ彼女は、周囲の評価はどうであれ 役になりきれて本望だったのかな…と思います。 @ネタバレ終了 全体的にクオリティの高い作品だなと思いました。 制作お疲れさまでした。
-
深夜徘徊のための音楽 beats to relax/stray toグラフィックが一目見て好みだったのでプレイしようと決めていました。 ハイセンスなBGMがそのまま世界を形作っており、とても素敵です。 テキストに散りばめられた絶妙なエッセンスに作者様の博識さが窺えます。 深夜の冷えた空気を味わうように徘徊させていただきました。 こちらの作品が気になった方、間違いなく好みだと思うので ぜひプレイしてみてください。制作お疲れさまでした。