丹綿樫のレビューコレクション
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旅籠屋の小女ちゃん -あるひとの旅 編-とっても不思議な、「あるひとの旅するお話」でした! 演出がとても細かく、結末の余韻も素敵です。そして飛び交う軽口、浮かぶ効果音の可愛らしさ… オープニング、曲も相俟って旅籠屋のロゴもなんとも禍々しく見え、いったいどんな物語が展開されるんだ…とどきどきしていたら、始まったのは小女ちゃんとの軽快なトーク! なんて可愛い動きをするのだろう。 UIや画面構成も世界観に合っていてとっても素敵です。我々は"枠"から覗かせてもらってるんですね… 我々もひをつけないようにしなければ、ですね。
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ごめん、待った?(背後から爆発音)思わずアドレスを入力してしまった! こういう症状の方、ドラマやゲームで見たことがありますが、小気味よいやり取りで完全にコメディに昇華されててすごいなぁと思いました。ふたりのワードセンスが好きです!笑 メッセージの先で何が起こってるか想像したりするのが非常に楽しかったです。 スノウさんめっっっちゃくちゃ格好良い最高だ…私もオフ会に混ぜて欲しい…!
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青い翅の蜘蛛絵本のような世界観で、非常に切ないお話が語られていきます…。 ページを捲る音が聴こえる度に、お話が終焉に近付いているんだなあと思ったり。 あとがきにも書かれていましたが、子どもさんに見せるのも良い作品かもです! @ネタバレ開始 食べられた蝶も可哀想だけど、蜘蛛さんも可哀想で、そして残されたふたりの蝶々のことを考えても心が痛むお話でした。蜘蛛さんがどっちを選ぶのかはらはらしながら見ておりましたけれども、でも背景が澄んだ青空だったのが、なんとも読後感を良くしてくれているような気もします。 確かに紙媒体でも見たい作品ですね! 綺麗でわかりやすい絵が映えそうです。 @ネタバレ終了
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Eat-Tsuke!懐かしさ溢れるサムネイル、きっと爆速なんだろうなあ。そんなことを思いながら読んでいくシットリ怖めのお話。たまにこういうライブ感たっぷりの面白いのあるよね、なんて脳裏にネットのオカルト話を思い浮かべていたら… 見た目の懐かしさとは裏腹に、展開や構成は真新しくてとても面白かったです。 @ネタバレ開始 アアア心臓がヒュオッてしました…!! ゲームを起動して、「宜しくお願いしまーす」くらいの気持ちで見ていたら呪われてしまった…!! T-Suke氏、謀ったな…(´;ω;`)ブワ 怖い部分をいったん横におきますと、境遇はなんとも悲しいものですね…。社会はいつも爪弾く者を作り上げているのかも。二人分の人生が濃厚に語られていて、どちらも閉塞感に取り残されているような感じでした。エンディングを見る限り、これで未練がなくなったと思いたいものです…。 @ネタバレ終了
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高層マンション浩ィ…! 読み進めていくごとに、彼の人となりが判ってきて、なんともしんみりしました。家族の話に弱いのか、終盤うるうるしてしまった… セーブも取りやすく、UIまわりも完備されていたので、プレイは非常にさくさく出来ました。 @ネタバレ開始 真実エンドを拝見して、やっぱり過ちっていうものはずるずる続いていくんだなあと遠い目になりました。もうこれおばあちゃんは樹木希林さんなみのすごいひとだ。登場人物たちが幸せであったことを願うばかりです…(・_・)シンミリ 個人的には主夫エンド好きです! 最近はこういうひとも増えて来てるのかも? 幸せの形が色々ある素敵なお話でした。 @ネタバレ終了
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お前のスパチャで世界を救え可愛いにあちゃんが動くー! 普通ならばネットから消息を絶ってしまった大好きなひとを追い掛けることはできない悲しみがあるのですが、このゲームでは助けられるというのだから全力で臨ませて頂きました。 お恥ずかしながらVtuberに関しては明るくなく、浅学で申し訳ないのですけれども、そんな自分でも楽しくプレイできました。というかもうにあちゃんが消えたプロローグの時点であることないこと考えてわんわん泣きそうでした… しかしながら、ただ「消えた」というだけではなく、消えるまでの過程を探るゲーム性も高い作品。 にあちゃんを支えるとともに、にあちゃんに支えられている自分…! なんだか作られたテレビや動画を見ているような気分で眺めていた「ひとりの人間」と通い合ったような、不思議な感覚でした。いつまでもあると思うな親とVtuber。好きなひとには好きと言わなければ…。今は出来るだけコメントも書いていますが、昔好きな小説を読むだけ読んで去っていた自分のことも思い出していました。きっとある日いきなり閉鎖されていたとしても「なーんだ」くらいにしか思っていなかったかも。もしかしたら今ここから、誰でもその未来を改変出来るのではないだろうか…? 画面の向こうの「人」に手を伸ばして想いを馳せるような、素敵な作品でした。
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崇高なテロリストしゃ、瀉血 端々に出て来るちょっとしたワードのチョイスが良すぎて、メッセージ以外の文章を隅々まで見てしまうような、視覚的に面白い作品でした。(先にgraduationを拝見したのですが、そちらの画面構成も素敵です!) 私はサチエちゃんみたいなタイプの女の子大好きなので、ストーリー自体もとても好きです。 @ネタバレ開始 日記にパスワード入れたりするの、めちゃくちゃ懐かしくてぶっ倒れそうになりましたね…リンクにパス隠したりとか…き、記憶の扉が… エンディングまで見て、「めっちゃシンプルなID名だな…?」→「このアプリがそのままテスト中になってる…!?」→「そういうことか~~!」というスッキリもありました。アプリをダウンロードした時点から作品が始まっていたのかもしれない。 @ネタバレ終了
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呪詛返シお話は短いながらも、ふたりのバックボーンが丁寧に描かれた作品でした。エンド1のタイトルにぐっと来ました…二周目はまったく見え方が変わるので、エンドがふたつあるのはとても有難い構成ですね。 @ネタバレ開始 ユリちゃんはきっと不器用な子なんだろうなと…どっちの気持ちもよく判る気がして、一概に「こっちのエンドが真実」と決め付けるのは違うなぁと思ったりも。 時折入るイラストでの思い出が、なんとも心暗い気持ちになります。そしてあちこちに落ちているメイク道具…。ユリちゃんもユリちゃんなりに頑張ろうとしていたのではないかなと、私はそう思います。 ここまでに積み上げてきたものは呪詛だけではなかったはずなのに、優しいお姉ちゃんの思い出もあったはずなのに、いつの間にこんなことになってしまったのでしょう…。第三のエンドはもはや私の脳内で勝手に作るしかありませんが、同時にそんなものはどこにもないという別離もよく判っています…。尾を引く切なさのある作品でした。 @ネタバレ終了
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ありすすいーぱーマインスイーパーなる遊び、名前だけは知っていたのですが初めて触れました! 途中でバナナが登場したとき、「なるほどそういうことか」と察しましたね…ごく自然にぱんつ見れるラッキーなゲーム! あとなんとしても時間を守りたいありすちゃんにげらげら笑ってしまいました笑 勢いが好き過ぎる。 自分はヒントなし上級クリアまで1時間程度掛かりましたえへへ…たぶんルール理解するまで滑り倒していたので初級が一番時間掛かりました。ありすちゃん濡らしまくってごめんよぉ。 クリア後にも遊べる要素がたくさんあって(カスタムモードにも度肝抜かれました)、遊ぼうと思えば永遠に触れるすごいゲームだなあと…! ちるひさんの可愛いボイスも何度も聞いてしまいました。 ゲーム作品としての完成度が高い、素敵な作品でした。
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Marionnette;Nostalgie ~人形の追想録~しっかりとした設定の中で繰り広げられる、バトルファンタジー作品です。前作未プレイですが、冒頭に出て来た「ティア」という少女のこと、そして主人公のアーネストさんのことが追ってしっかりと語られていきます。単体でも不明点のないストーリーでした! 魔術師であるのに「常識がある」アーネストさん…。これがイレギュラーな存在であるというのだから、魔術師になるということは茨の道なんだなあと… この世界のことを種々考えてしまうような、大きな物語でした。そしてバトルシーンの描写が凄いです。 以下は内容を含むので畳みます。 @ネタバレ開始 不穏な赤い字のカウントダウンから、「ああ、このときの写真なのか」を通過し、そしてすぐ訪れるロゼくんとの決別…! ここまで他人事のように茫然とストーリーを眺めていましたが、この辺りからもう完全に物語にのめり込んでいましたね…!(あと青龍剣がちゃんと戦闘で使えるようになったのがゲキアツでした…) 序盤で属性の「時」の話題が出たとき、へぇどんなのだろうと思ったのですが、シェリーさんのお話を読んで思わずウアァ…となりました…一見飄々としたこの方も壮絶な人生を歩んで来たのですね… 個人的にフィリアちゃんが好きです! ビジュアルも性格も好き…vsロゼくん戦の一枚絵が本当に良かった… ロゼくん、私の中ではまだ友人のロゼくんのイメージが消せないままだったので、応援したい気持ちが湧いて来て最後まで脳がパニック起こしていました。冒頭見てるからアーネストさん生き残るというのは判ってたけど、でもやっぱりみんなで写真撮った地点に戻りたい… ティアちゃん、素直な子に育って良かったなあとしみじみ思いました。大手を振ってハッピーエンドとはとても言えない凄まじい結末でしたが、これからの希望も見える素敵なお話でした。 @ネタバレ終了