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川澄シンヤのレビューコレクション

  • 修学旅行 ~性格不安定なまみちゃんと僕の物語~
    修学旅行 ~性格不安定なまみちゃんと僕の物語~
    ドット絵、BGM、UIに至るまであらゆる面でレトロな雰囲気で統一されていて、とても楽しかったです! 自分も修学旅行が京都・奈良だったこともあり、思い出に浸りながらプレイすることが出来ました。 操作説明やエンディング後のヒントコーナーなど、親切設計で隅々まで配慮されていたのが嬉しかったです。 序盤のキャラメイクがとても楽しくて、それだけで30分もかかりました…笑 はじめは女の子で作ったのですが会話にもそれが反映されているところが芸が細かい!と感動しました。モブおとモブこの容姿ってランダムなんですね…すごい…。 それにしても、まみちゃんは雰囲気に流されすぎなのでは…? 老婆心ながら彼女の将来が少し不安になりました笑 @ネタバレ開始 まみちゃんを助けるためにふりょうとバトルだ!…と思ったら、まさかのしりとり笑 健全な戦いで拍子抜けすると同時に「あれ、こいつって本当はいい奴なのかも…?」とか思いました。 さいこうエンドで流れるエンドロールとアニメーション…最高でした! それまでのギャグテイストから一変、感動的な読後感に包まれるとても良いものでした…。青春や…。 @ネタバレ終了 作者さんのセンスとこだわりが光る素敵な作品でした。ありがとうございました。

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  • 交響曲第十番「融合」
    交響曲第十番「融合」
    とある雨の日。偶然同じ洞窟で雨宿りをしていた男女の邂逅から始まるお話です。 最初は状況が理解出来ず「どういうことなの…?」という気持ちでしたが、読み進めるうちになるほど合点がいきました。 お互いの足りない部分を補うように親睦を深め、愛を深めていく様子が丁寧に描かれていて良かったです。 @ネタバレ開始 プレイ前にみなさんの感想を見て「これからどうSFになっていくのだろう」と思っていましたが、最後までプレイしてこれは序盤から想像もつかないほどの壮大なお話なのだと気付きました。 正直、第一楽章の時点で満足度は高かったのですが、その後も発展しどんどん広がりをみせていくお話や、その壮大なシナリオをきれいに着地させる作者さんの筆力には唸るほかありませんでした。 @ネタバレ終了 この作品を通して「人間」というものの本質を改めて学ぶことが出来たような気がします。ありがとうございました。

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  • 6月のマリッジブルー
    6月のマリッジブルー
    や、ヤンデレだー!(歓喜) 他にも銀髪、ピアス、首輪、ツインテ男子という私の好きな要素つめつめの素晴らしい作品で、一瞬で好きになりました。灰李くんの洋服のチョイスもいいなぁ…。 淡い色彩で統一されたグラフィック、シンプルながらも洗練されたデザインのUIも良かったです。 @ネタバレ開始 どのスチルも美麗で良かったのですが、中でもクリア後のタイトル画面が幸せな二人を描写していてとても好きです。 あと、設定がとてもいい! 雲雀ちゃん、灰李くんのお互いを補い合う関係…良かったです。こういうのって善か悪かで片づけられるものじゃないんですよね…。本人が幸せならそれでいいんですよ。 クリア後に見られる設定も楽しく拝読しました。後日談を読んで「もっとこの作品を楽しみたい!終わらないで欲しい!」と切に願うほど、二人の世界にどっぷり浸っている自分がいました。二人がいちゃいちゃしてるだけの続編とか欲しい…。 @ネタバレ終了 シナリオ、設定、グラフィック…どれも素晴らしい作品でした。ありがとうございました。

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  • 兄さんとラブホに入った俺!
    兄さんとラブホに入った俺!
    ゲームタイトル画面をクリックした際に流れるボイスで「こんなの絶対面白いじゃん」と既に笑ってしまいました。効果音とボイスの使いどころが本当にお上手…! あと画面切り替えの時にちらっと表示される短歌がいちいちツボにはまってました笑 わがままを言うようですが個人的にあの画面をじっくりと見たかったので、あとから見返せる機能などがあればより嬉しかったです。 @ネタバレ開始 ギャグからシリアスへの流れがスムーズで、違和感なくすっと読み進めることが出来ました。 いつもシナリオに一捻りある作者さんのことなので、このままギャグでは終わらないだろうとは思っていましたが、まさかここまで重い話とは…。 主人公のつらい過去、そして陽太くんとの出会い。数分前まで画面の前で笑っていましたが、それから一変。真剣に彼らの話を読み進める自分がいました。陽太…お前はなんていい奴なんだ…! @ネタバレ終了 二人の幸せを願わずにはいられない、感動的なお話でした。ありがとうございました。

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  • すいれん
    すいれん
    シンプルなタイトルとイラストに惹かれてプレイしました。やわらかいタッチのイラストがとても温かくて素敵でした。 少年少女の思い出話かと思いきや…彼女の立ち絵を見て、少し動揺してしまいました。最後までプレイした後、状況を理解するためにもう一周プレイしました。 @ネタバレ開始 病弱そうなエリちゃんの描写から、なんとなく状況を察することが出来ました。幼いままの彼女と再会したレンくんが冷静だったので、エリちゃんのことを察していたのかもしれないと思いました。 洋館が取り壊された後、彼女は変わらずそこにいるのかいないのか…。最後まで読み終わった後もいろいろと考えてしまいました。 @ネタバレ終了 心がじんわりと温かくなるような優しいお話でした。ありがとうございました。

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  • 断罪室
    断罪室
    鮮烈なサムネイルとあらすじに惹かれてプレイしました。とても面白かったです! ホラーは苦手なのですが脅かし要素は一切ないので、そこまで恐怖を抱かず最後まで遊べました。 一つ一つのお話が短いこともあり、サクッと遊べることも良かったです。「短いからあっさり終わる」というわけでは決してなく、短いながらも濃縮された「うまみ」を味わうことができる作品でした。 クラシック音楽のチョイスやグラフィック、色彩など…作者様のセンスの高さがうかがえます。 追加された「管理人と遊ぶ」モードも楽しかったです。ついいろいろな選択肢を試してしまいました。 @ネタバレ開始 復讐を許すか否かの選択後、選択が正しかったかどうかぼんやりと分かる場合があるのですが、それがはっきりとは明示されないため、考察の余地があるのが尚よかったです。 3番の部屋での会話を聞き「いじめはあったと思うが死刑にするほどではないだろう」と考え復讐しない方を選択したのですが、あの結末を知って「部外者が当事者の気持ちを理解することなどどうあっても不可能なのだな」とやるせない気持ちになりました。 @ネタバレ終了 まさに発想の勝利…ですが、それだけにとどまらない強烈なお話でした。ありがとうございました。

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  • 暗がりビオトープ
    暗がりビオトープ
    まず、起動直後に明滅しながら表示されるゲームタイトルに心を奪われました。 情景描写が丁寧なこともあり、ゲームセンター特有のアングラで独特な空気感が手に取るように伝わってきました。読み進めていくうち父に連れられゲームセンターに足を運んでいた幼少期を自然と思いだし、いつの間にか懐かしい気持ちになりました。 文章中にたびたび現れるTIPSもとても興味深く、今まで知らなかった(子供のころには疑問にすら思わなかった)ゲームセンターに関する知識を身につけることが出来て楽しかったです。あとBGMのチョイスもとても好きです! サクラバさん、とてもいいなぁ…。なんだんだこの完璧なスペックは!(あとがきを読んだ) そしてこういう、けだるげながら面倒見のいいお兄さんキャラ好きです。 ユーキくんの家庭環境は決して明るいものではありませんが、だからこそラックでの出会いや別れなどの経験が大切なものになったのだろうなと感じました。 @ネタバレ開始 はじめは100円玉をせしめようとしていたユーキくんが、客の忘れ物の九千円をサクラバさんに届けるシーンは「いい子になったなぁ…」と母親のような気分になると同時に嬉しくなりました(そして目が潤んだ)。 そしてゲーム終盤。サクラバさんとの衝突と別れ、そして再会までの流れがとてもきれいで、懐かしさや感動だったり様々な感情が胸にこみあげてきました。このお話すごくいい…。 @ネタバレ終了 とても懐かしい気持ちにさせてくれる素敵な作品でした。ありがとうございました。

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  • ヌコの特等席
    ヌコの特等席
    主人公と同じような動機でよく喫茶店に行くこともあり、とても楽しくプレイました。 老舗の喫茶店の落ち着いた雰囲気、小規模な店特有の店員との近い距離感などがうまく表現されていて、プレイしていて心地よかったです。 「今北産業」なんて久々に聞きました…。一周回って逆に新しいのかもしれない…。 @ネタバレ開始 猫の居場所が分かった時はとても意外でしたが、それと同時にほっこりしました。 頭の上に乗っていても気付かないなんて、結構小さな猫なんでしょうか…。などいろいろ想像が掻き立てられました。 @ネタバレ終了 最初から最後までゆるやかな時間が流れる、癒しの作品でした。ありがとうございました。

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  • 止水 -しすい-
    止水 -しすい-
    演出面(特にグラフィックの見せ方やカメラの使い方)が非常に凝っていて、おかげですぐ作品に没入できました。見やすい&分かりやすいUIもとても良かったです。 キャラ同士の掛け合いが楽しい上にボイス効果も相まって(しかも皆さんお上手…!)、とても楽しく読み進められました。まひらちゃんと巌くんのやりとりが特にお気に入りです。 まひらちゃんの性格や家柄とのギャップが的確に私のツボを押さえていて、お気に入りの女の子でした。男キャラで言えば瑞樹くんが好きでした。 そして止水ちゃん! でかい!かわいい!女子力高い! 正統派ヒロインな性格なこともあり、白ワンピが輝いて見えました…。 @ネタバレ開始 第二章での了くんと止水ちゃんの会話シーンに心が苦しくなりました。お互いに気持ちが通じ合っていることを知りながら、言葉にできないもどかしさ…。「言ってしまえよ!」と思うのと同時に「でも止水ちゃんの気持ちもすごく分かる…」と何とも言えない気持ちになりました。 強く印象に残っているのは第六章の止水ちゃんが神楽を舞うシーンと、お互いの想いを伝えあう場面です。その時に出てくるスチルが本当にきれいで…。声優さんの演技も合わさって、気付けばポロポロと涙がこぼれていました。このゲーム、あまりにもしんどい。でもこういうシナリオ大好きです…! 第八章で二人が晴れて恋人同士になりますが、どこか不穏な空気が漂い、手放しで喜べない自分がいました。そして明かされる真実。一人の少年が背負うにはとても辛すぎるものでした。 常識とはかけ離れたものだったとしても、「死ぬまで一緒にいる」という約束を果たせて二人とも幸せだったのでしょう。クリア後のタイトル画面も、非常に心に迫るものがありました。 @ネタバレ終了 とても心に残る素敵なお話でした。可愛い女の子たちに癒されたい方にもおすすめです! ありがとうございました。

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  • 花枕(第一章~第二章)
    花枕(第一章~第二章)
    ギャルゲーだった前作「空の果てからこんにちは」とは一変、純文学を思わせるような筆致で作者さんの引き出しの多さを感じさせる作品でした。地の文・会話ともによく練られていて、小説を読んでいるかのような重厚さがあります。 とくに軽妙な会話劇がお気に入りで、怜人くんと水菜ちゃんの名前いじりのくだりが面白かったです。私も学生時代は本名のことでよくいじられていたので、そのことを思い出しつつも二人に楽しく共感出来ました。 トイレ…じゃなかった、怜人くんは面白い性格のいろいろと残念な変態さん(褒めてる)で親近感がわきました。昔の絵と比べると自分の上達具合が分かり、だんだん描くのが楽しくなってくる…というのは絵描きなら誰しも経験することだよなぁ…とまた共感したり。 @ネタバレ開始 終盤…病室の窓から花を見るシーンはとてもきれいで感動的でした。「スケッチブックに描いた絵を飾るのかな?」と予想してたのですが、まさか壁に直接描くとは…! 驚きとともに普段アレなシナリオばかり書いている私は、心が浄化される思いでした。怜人くん、かっこいいとこあるやんけ…。 ここから有名な画家になっていくのだろうなぁ…と想像を巡らせていたら、私の思考を読んだかと思うほどの的確なシナリオライターさんの脚注が入り、思わず笑ってしまいました。 どろどろの三角関係…言わずもがな私の大好物なので、早く続きを書いてほしいと心の底から願うばかりです。 タイトル画面のイラスト、なぜ足だけなのだろうと前々から疑問だったのですが、読み終わってから眺めると納得がいきました。 @ネタバレ終了 色々な意味で今後の展開が気になる作品でした。ありがとうございました。

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