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三琴のレビューコレクション

  • お料理革命C.C.C
    お料理革命C.C.C
    「人工知能搭載型全自動調理マシン」のワードに興味を惹かれやってきたら…お料理ロボットなのにまさかの”味”に関するワードが入力不可!?と吃驚でした。マスト要件ではと思われる機能が未搭載なうえ、作られる料理がどれも奇天烈すぎました…!多彩な(奇才な)料理のドット絵グラフィックの贅沢さに加え、解説テキストも凝っていて、毎回、毎回、文才とセンスにクスッっとなります!シニカルな風刺だったり、心温まるホロリ話だったり、すべてが予想の斜め上。気づけば夢中でクッキングゲームを楽しんでいました! @ネタバレ開始 と…お料理ゲームとしても大変面白いのですが、作品の真髄はAI、ひいては現代社会に対する様々な問い掛けでしょうか。ニニニパンもそうでしたが、現実の込み入った諸問題を上手くゲームの題材に落とし込んで、それとなく考えさせたり、振り返る機会を与えてくれるシナリオ設計が本当に凄いです。楽しく気軽にプレイしながらも、要所要所で、ふと立ち止まって考えている時間が沢山ありました。 技術の黎明期には懐疑や不安、あるいは過度な期待が錯綜するものですが、生成AIに関しても、色々な話題を耳にします。企業などは市場競争の面で猫も杓子も状態ですが、あくまで利便性や補助機能としての役割に期待するものだと思うので、本作の、”AIが人の道具として扱われない世界”という発想が、新鮮で興味深く感じました。人が失敗と判断したデータを蓄積、学習させるニギイ教授の発想は、評価が得られなくても、ニッチな世界でも、そこに価値はあると認めてくれているようで、奇天烈さの中に温かさも感じます。(もちろん補聴ツールなど確かな需要があるものは、いの一番に企画開発されてほしいですが!遊び心も大事だな、と。) CCCを舞台に展開されるの登場キャラたちのドラマもとても面白かったです。ほんのりディストピアなSF感もありつつ、現代風刺も効いていて、皆の話に耳を傾けながらフムフム頷いていました。(ハカドウさんとアカリちゃんとか、世代や価値観の相反しそうな組み合わせが仲を深めているのが素敵でした!)「道具」としては役にたたなくても、ヒトリさんはじめ彼らの人生に何かをもたらしたノックくんのちいさな「革命」。ほんのり切ない余韻もあり、ストーリーとしてこちらのENDが好きだなと思いました! @ネタバレ終了 素晴らしい作品を遊ばせていただきありがとうございます!

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  • n回目の一瀬
    n回目の一瀬
    ただただひたすらに可愛くて癒やされる素敵な時間でした…!なんて可愛いイキモノなんだ一瀬くん…!一瀬くんの可愛さを前にすると全語彙が可愛いになってしまい、可愛いしか言えないマシーンと化しました。可愛い…可愛すぎる…… @ネタバレ開始 心の声は謙虚な方に向いてるのに、行動は意外と強引(?)なのがいいです…!本人はまいちゃん先輩のために全てを捧げる心意気ですが、しっかり見返りも求めていくスタイルなのが素直で可愛い…!壁打ちならぬヌイ打ち予行演習で、まだ何も始まっても終わってもないのに、絶望して泣き出しちゃう一瀬くん……!記念国宝か……!?想いに気づいて貰えない一瀬くんのモダモダを一生眺めていたいので、まいちゃん先輩にはずっと鈍感で天然な(小悪魔?)ロードを突っ走ってほしいです!めちゃくちゃ好意を向けられてるのに警戒心0で合鍵も作らせてしまうまいちゃん先輩も愛しい…。ぬいぐるみ目線と部屋の壁目線のイラストが可愛すぎて、ずっと眺めてました。きゅっと詰まった時間のなかで果てしない可愛い&癒やしを堪能させていただきました…! P.S. 一瀬くんの可愛さに見事に召され、作者様の前作も遊ばせていただきました…!無事ドーナツとアイスも美味しく頂くことができ、色んなスタイルの一瀬くんを見れて幸せです!微年齢差の先輩・女子×後輩・男子が好きすぎるので、是非是非また可愛すぎる一瀬くんとお会いできたら嬉しいです(強欲すみません…!) @ネタバレ終了 素敵な作品と癒やしの時間をありがとうございました!

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  • 白雪とネクロマンス
    白雪とネクロマンス
    アンデットと死霊使いのダークで美しいゴシックロマンスでした…!構成する全てが芸術のような作品です。タイトル絵の見つめ合う二人からは、降る雪のなか時が静止したような幽玄さを感じます。オープニングの幻想的なグラフィックと聖歌を思わせるコーラスに惹き込まれ、これから始まる物語への期待に胸が高鳴りました。童話の書き出しのようなプロローグとともに、いざ幕が上がると… @ネタバレ開始 まさかの開幕早々、嬲られ蹴られとめちゃくちゃバイオレンスな展開に吃驚でした…!アブノーマルな二人の関係と、グラフィカルな演出の臨場感に心臓がばっくばくです。主従関係の域を超え、お仕置ではすまない折檻っぷり…なのですが!!そんな蔑む行為をしていても、当のエリオット様からは不思議と嗜虐性はあまり感じられないんですよね…。彼の美しさと気品溢れる佇まいが素敵すぎるからか、暴力性とは対照の何かが奥にあるように気がして…。靴の汚れを舐め取るあの場面も、痛ましいのにどこか儀式めいた神聖さがあると言いますか、二人の間に侵せない空気感が漂っているように感じました。格調高いクラシカルなBGMも相俟って、物語のダークな魅惑と美しさに心底惚れ込んでしまいます。 冒頭からグラフィックや演出の美しさに感嘆としていましたが、「白雪姫」「狩人」など童話のモチーフと、コーゼリウス家・継承の儀といった作中オリジナルのファンタジー世界が絡んで展開されるシナリオも、めちゃくちゃツボを突かれて好みでした…!闇の気配ただよう世界観と美しい筆致の文章の相性もまた最高で…! エリオット様は勿論素敵ですが、リカルド様が登場したときは、負けず劣らずの美貌キャラクターで沸き立ちました。エリオット様にはない攻撃性を纏っているのが、また魅力的です。強引にアイビーちゃんを鏡の間に連れ込み、軋むほど首を締めながら愉悦に浸った笑みを浮かべている、どうしようもなさが堪りません…!どうしようもないのに、美しい…。芸術的なグラフィック、荘厳なヴァイオリン曲、上品な筆致の文章……それらと相反するリカルド様の凶暴さ。なんとも倒錯的な魅力がたっぷりな場面でした。「ネクロマンス」の語感から漂うダークな気配と「白雪」のメルヘンな響きの合わせ方もそうですが、背反を組み合わせて魅力的に世界観を創り上げる感性が本当に素敵で、作者様の手腕だなと感服します…! エリオット様が駆け込んできて、二人がバチバチ火花を散らす展開が、もう美味しすぎまして…。二人共アイビーちゃんに酷い態度を取るのに、独占欲を顕にして取り合っているのが歪な愛情すぎて悶えます。尊大で歪んでいて、反りが合わない美形兄弟…んん最高です…// ラストに向かって、二人の過去の真相と「白雪姫」との繋がりが明かされる流れも、めちゃくちゃ素敵でした。今の関係と反転するような、善性のエリオット様と気位の高いアイビーちゃんが惹かれ合っているのがまた良くて…。採掘場で逢瀬を重ねる二人の間に、確かな純愛があったことを知り、切なくなりました。それなのに、どうして今は…!リカルド様の差し金とは言え、アイビーちゃんを絞め殺してしまえるエリオット様のことは、どう捉えればいいのか頭を抱えてしまいます…。純愛を前提にすると行動の説明が付かず、でも暴力性の奥に手放せない愛情も確かにあって。なんと言いますか、血筋に流れる残忍さと征服欲が、個人の純愛を超えてしまう悲恋に感じられ(勝手な解釈です) 、それが最高に良かったです…。正攻法ではないやり方でしか、欲しいものをそばに置けない歪で可哀想な執着愛が堪らなく素敵でした!!鏡よ鏡、アンデットと死霊使いカップル永遠であれ………! @ネタバレ終了 フルボイスやLive2Dの美麗なグラフィックなど豪華過ぎる作品で本当に素晴らしかったです。舞台観劇さながらの臨場感に酔いしれました。 素敵な時間をありがとうございました!

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  • 異世界転生したら大魔法使いの推しになりました
    異世界転生したら大魔法使いの推しになりました
    ラザレス様の親衛隊に名を連ねるべくプレイさせていただきました!期待に胸踊らせながらプレイ開始して早々、麗しの大魔法使い様の登場と、出会って間もなく熱烈に迫られる怒涛の展開に、まさに、私が追い求めていたのはこれだったんだ!とテンションMAXに沸き立ちました…! @ネタバレ開始 導入を経て、いざ、推しに推されるべくワクワクしながら宮廷に向かったところ、到着&弟子入り後は、さらにラザレス様のど級の発言が勢いを増し、色々な角度からの乱発攻撃を受けて、めちゃくちゃ萌え悶えることになりました…!ビジュアルの格好良さやスペックの高さはもとより、「僕以外と仲良くならないで!」と公然と言い放ち、堂々と職権乱用してミネアちゃんの元へすっ飛んで来るなど、ツッコミどころ満載な天然無邪気っぷりが最高でした。国中誰もが敬い憧れる貴き身分の御方が、まさかのワガママな駄々っ子だったとは…?!肩書や経歴の高名を説かれるほど、目の前のラザレス様との圧倒的ギャップに愛しさが爆発します…!魔法への探究心が度を超えていて、もはや勢いが天才オタクのそれなのも面白くて…! ですが、ミネアちゃんにしてみれば、自由奔放なラザレス様の行動は理解を超えると言いますか、ジェットコースターすぎる彼の一挙手一投足に気持ちも生活も振り回されていて、困ってしまうのにもまた共感でした。どちらの世界でも苦労性すぎます…。懸命に流されないよう自分を律していたミネアちゃんでしたが、ラザレス様と星を見る場面では、つ、ついに……!ラザレス様の凛とした頼もしさと包み込むような優しさに触れて、ミネアちゃんの困惑がゆっくり信頼へと傾いていく様子が凄く伝わってきて、素敵なスチルも含めてとっても胸アツなシーンでした…! 事件発生後には、ラザレス様から思わぬ冷たい視線を浴びてしまい、これまでの心の潤いが一転して干ばつしかけましたが、事の顛末を聞いて一安心…!追い出されなくて良かったぁ;; 全てを明かしたあと、演技とはいえ傷つけたことは許さなくていいと、禍根を残さないようフォローしてくれるのがとても素敵でした。ミネアちゃんの反撃とプロポーズを受けるまでの流れも可愛くて、めちゃくちゃハッピーな結末でした!最高に策士で最強の大魔法使い様にこれでもかと推される夢が叶って最高です…! 後日談エピソードやおまけイラスト&漫画もたくさんあって、最後までまほ推しの世界に浸ることができ幸せでした。とくに、アップデートで追加されたストーリーで、ラザレス様目線の物語を知ることができたのが嬉しかったです!策士策に溺れる…とは言わないまでも、当初の目的である悪魔討伐と探りの為の監視が、段々とミネアちゃんの側にいるための自分への言い訳にすり替わっているところが、ラザレス様でも御しきれないことがあるんだ、と堪りませんでした…!ひたすら翻弄されるミネアちゃんかと思いきや、実はラザレス様も見えないところで、芽生えた感情に動揺したり、責務との狭間で葛藤したり、深く傷つけてしまわないかと苦悩していたと知り、胸がいっぱいになりました。あと本編中もそうでしたが、時折滲み出る尊大なところもまた、最強の魔法使いたる彼の矜持を感じて魅力だなと思います。でも結局はミネアちゃんに骨抜きでメロメロ……。ラザレス様の何から何までが最高すぎました! @ネタバレ終了 素敵な作品を遊ばせていただきありがとうございました!

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  • 神の庭
    神の庭
    本当に面白かったです!神話的な世界観で美しく格調高い作品でした。冷害から土地と人々を守るべく、雪と氷を司る神へ贄として捧げられた娘・ユキと、神の世で伴侶となった霜神様が心通わす様が丁寧に描かれています。二人の恋愛物語であると同時に、作品の根幹を成す"神様"の設定が作中多方面に活かされていて、12神の力の均衡が、人の世の環境や四季の巡りに影響を及ぼす等、色々と想像の膨らむ奥深い神話物語でもありました。 @ネタバレ開始 長々と恐れ入ります…!適宜摘んでくださったら幸いです。 どの√を進んでも惹き込まれる展開と納得の結末があり、全End余すこと無く堪能させていただきました。文章の美しさ、音楽の静かな心地よさ、イラストの華やかさが見事に相俟って、とてもクオリティの高い作品だと感じます。場面描写が耽美でずっと酔いしれる心地でした…! ※プレイは攻略情報を参考に推奨順に進めました。以下、各√の感想です。 ▼「贄の本分」 終幕までは最短にして、作品の世界観を色濃く感じた√でした。ユキちゃんの高潔な志が潰え、霜神様に身を捧げるだけの贄となる結末は悲しみを孕むものの、神と人間の互恵を基調とする本来の関わり方を知れた√でした。霜神様が神秘的で美しすぎますし、言葉からは憐れみや気遣いも感じられるので、こうして情けをかけられながら伴侶として役目を全うできるならそれも幸せではないか…とさえ思いました…。一方の季神様ですが、衰弱の元凶ではあるものの、彼には彼の魅力があって恨みきれないと言いますか…。ある種の傲慢さや恐ろしさが垣間見えながらも、笑顔と愛嬌にうっかり心許してしまうユキちゃんの気持ちが分かりすぎます…!指を食まれるシーンでは、美しい季神様の甘美な仕草が目に浮かぶようで、生気を吸われているにも関わらずうっとり陶酔してしまいました…!霜神様も季神様もまだ為人を知れないまま結末を迎えてしまったこともあり、一層他の√の展開が気になりました。物語の構成として素晴らしかったです…! ▼「神の腕の中」 禊を迎えるまでの丁寧な描写が素敵すぎました…!ユキちゃんの抱える期待と不安が手に取るように伝わってきますし、霜神様への恋心がまだ成熟しきっていない段階と言いますか…"贄"の意識も残った状態で初夜を迎える…というのが絶妙で凄く良かったです。霜神様もそれをよく理解していて、遠慮がちに触れてくる、探り探りな空気感の描写が堪らなかったです。…と、甘美な余韻に浸っていたところでまさかの…!!緊張と不安の日々を送ったことが思わぬ形で災いし、季神様との距離を縮めた結果この結末を招いてしまうのかと…。霜神様の強行は、恋愛的な独占欲の表れなのか、あるいは季神との力の均衡を保つ為なのか、はっきりとは語られませんが、ユキちゃんからすれば一度通い合った心が遠ざかるようで辛かっただろうなと思いました…。反して、夜伽は変わらず優しいというちぐはぐさもまた…うう…。 展開に驚きつつも、思えば、わりと序盤からユキちゃんの行動も危ういんですよね…。季神様の絵を描いたり、初夜の翌朝でさえ、賑やかな季神様の伴侶になっても楽しかっただろうな~とか考えたりしていて、霜神様を慕いながらも、まだ他を想像する余地があるのがなんとも…!人好きのする季神様と、それに惹かれ心を許す心理が確かにあったからこそ、霜神様はユキちゃんを自分の元に縛りつけるに至ったのかな…と振り返って思いました。(勝手な想像です) 霜神様が最後、季神様が伴侶を迎えたことをわざわざ告げて釘を差すなど、どろっとした嫉妬と支配欲を感じましたし、対象的に、季神様はずっと策士な色男で、飄々としところがまたにくくて最高でした!どっちも大好き! ユキちゃんの心理描写の重ね方が見事で、驚きながらも、やはり…とどこか納得してしまう監禁Endでした。 ▼女主人の日常 前√から一転、明るく多幸感のある√でとっても良かったです!人と神の寿命の差や、贄のシステム的に、霜神様には歴代たくさんの伴侶がいたことになりますが、過去の伴侶たちが残した手記を通じて霜神様とかつての伴侶との関係を想像し、自分と思いと重ねたり反発したりしながら、伴侶としての生き方を受け止めていく…という一連の描き方が素敵でした。(シキ様に焦がれる手記は、前√のある種のアンサーと言うか、霜神様の猜疑心は過去を重ねたものなのかなとも想像できました…。)この√では二人が互いに望むものを与え合い、穏やかで安定した生活を生涯送った、という混じりっけなしのハッピー展開で読後感が抜群でした!とっても好きな√です。 ▼信奉者 霜神様の「………もらうよ」に全部持ってかれました…!これまでの一線引いた態度からは、まさかそんな風に迫られるとは想像できず、ひゃーーと色めき立ってしまいました。すさまじい破壊力…!「生気を持っていかれることが、これほど気持ちいいなんて」という感想も敬虔さと思慕が入り混じったようで、続く展開をほんのりと予感させるのが素敵すぎます。恋愛関係になるというより、寵愛を受ける、というニュアンスの方がしっくりくる、これまた耽美で素敵な√でした。ユキちゃんが幸せそうなので良かったなと思いつつ、「信奉者との戯れ」と評する霜神様がどこまでも神様的で、ある意味では少しも近付くことができずに終わった、という切なさも残すEndでした。なんと良いますか、凄く良かったです…!! ▼氷姫/霜神の伴侶 ついに…迎えたHappy√…!ユキちゃんがぶっちぎって健気で可愛いくて、契に備えようと悶々と思い悩むのがもう…もだもだしました。霜神様もずっと甘々で、糖度満点の展開にクラクラとしっぱなしでした。(まさか照れ顔が拝めるとは…!)Merry√にはなかった、対等な恋愛関係になったことが色々から伝わりすぎるくらい伝わって、ようやく…と感動の思いでした。そして何よりも結末の儚さが印象深く、本当に素敵すぎました……。 ユキちゃんを氷の中に閉じ込めて、その僅かな気配だけを頼りに、この先を生き続ける霜神様というのが、その、言葉になりませんが最高ですし、天命に抗うこと無く、氷の世界に還るという表現で再会を誓い合うのも神秘が過ぎて神々しいEndingでした…!どちらも本当に良くて、私も一緒に召されました。(ご褒美スチルに至っては眼福すぎて暫くタイトルに戻れませんでした……。) 全編を通じ、高貴で美しい、けれど人に無関心な霜神様がユキちゃんとの交流によってどう変化するのか、二人の関係の発展が気になって夢中でプレイしました。霜神様が魅力的なのはもちろん、ユキちゃんも非常に好感を持てる主人公で、神の世に移ってからも、自分が人々の命運を背負った贄であるという意識を崩さず、献身的に役目を果たそうと生きるのが高潔で素敵でした。最後は想いが通じ合えて良かった……! 長々と書き綴ってしまいましたが、とても楽しい時間を過ごさせていただいたことが伝われば幸いです…!めちゃくちゃ面白かったです! @ネタバレ終了 物語と全ての描写が本当に素敵で美しかったです。 素晴らしい作品をありがとうございました!

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  • 怪奇!開けてはいけない扉卍
    怪奇!開けてはいけない扉卍
    探偵×幼女バディの最高に面白い探索ホラーゲームでした! 臨場感あるホラー演出、やり応え満載な探索、奥深いストーリーと何もかも完成度が高い上に、他にないキャラクターが抜群に魅力的でした。バディの異色さにも胸踊りますが、配役がまた斬新で、ぼけ×ツッコミや頭脳派×行動派といった鉄板ではなく、二人揃って鋼メンタルの豪傑キャラ同士なのが大好きです。探索パートでの掛け合いが本当に楽しくて、迫りくる怪奇の怖さを中和…どころか笑いで吹き飛ばされます。夢中になるまま探索と推理を繰り返し、辿り着いた真相には驚きながらもぐっと強く心を掴まれました…!語り尽くせないほど作り込まれていて、全てが突出した凄い作品でした。 @ネタバレ開始 重ねてになりますが、二人のキャラクターが本当に最高で…!とびきり可愛くて頭キレキレな強キャラ千羽ちゃんですが、寄り添う優しさも持ち合わせているところが堪らなかったです。取り乱した恵くんに「一回深呼吸しよっか」とにっこり微笑まれたときには、思わずうるっと来てしまいました…!恵くんも、あんなに陽気でおちゃらけているのに、ふとしたきっかけで心の内に抱えた脆さが表出するところなど、なんとも人間的というか…。キャッチーで個性満載な二人なのに、為人が逸脱しておらず、近くに感じられるところが素敵でした。そんな二人だからこそ、あの真相にも真摯に向き合い、彼女を成仏させてあげられたんだろうな…と最後を見届けたあと振り返って思います。探索中に散々笑い散らかしていたのが嘘みたいに、真エンドでは色々入り混じった感傷に包まれ、二人のスチルを見つめながら暫く余韻に浸っておりました…… そして皆様おっしゃられていますが、ゲーム性も本当に素晴らしかったです。どの探索順序でも齟齬を生じさせない会話設計や、プレイヤーが考える余地を残した攻略補助など、作り込みの緻密さに震えました…!やりこみ要素も盛りだくさんで、最初から最後まで余すこと無くフルスロットルで楽しませていただきました!バッチも揃えられてとても嬉しいです。 @ネタバレ終了 素晴らしい作品をありがとうございました!

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  • 特別清掃部隊STOCK
    特別清掃部隊STOCK
    冒頭から待ったなしの躍動感と疾走感で最高のアクションホラー劇場でした!テンポの良い展開と生き生きとしたキャラクターたちの掛け合いに惹き込まれ、彼・彼女らをもっと知りたい!と先へ進める手が止まりません。さらには驚くほど美麗なイラストがアニメ作品のごとく次々と画面を占拠していくのが眼福でプレイ中ずっと高揚しっぱなしでした!本当にハイセンス&ハイクオリティの作品で、フリーで遊ばせて貰ってることが信じられない思いです…! @ネタバレ開始 ミスリードにまんまと引っ掛かり僕の正体をそっちと予想していたのですが、まさかのあっちだったとは…!してやられたりでしたが、そこも含め「最高だった~!」という爽快な読後感でした。僕の不条理を思うと悲しい面もありますが、カードの話など小ネタ要素に中和されつつ、なによりSTOCKのメンバーの活躍で温かく成仏されてくれたら良いなと思います。 探索パートもやり込み要素満載で面白かったです!…おや、何度も調べると違うバリエーションが…?と気づき、姉弟の秘密を覗いてやるぞの気持ちでウハウハと色々試していたところ、気づけばシークレットバッチも獲得してました。(ヤッタネ!) おまけの設定で、さらに姉弟のことが気になり設定資料集も拝読させていただきました…!改めてじっくり眺めてグラフィックが本当に綺麗で感嘆とします。ボツスチルの浄くんも眼福でした…!二人の初期案や制作裏話など色々知れてうわぁぁとテンションが上がったところで、連載ストーリーがますます楽しみです…!長編作品の方も凄く面白そうで是非遊ばせていただきたいです。 @ネタバレ終了 素敵な作品と楽しい時間をありがとうございました!

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  • 戴冠に至る道、血の断崖
    戴冠に至る道、血の断崖
    卓抜な文体の個性光る作品でした。 古典文学のような生き生きとした台詞回しが印象的で、舞台の最終幕を鑑賞するがごとく、冒頭から最高潮の臨場感です。勢いに圧倒されるまま、一息つく間もなく気づいたら読み終えていました。ノベルゲームとしては珍しい、敢えて無音という演出が、言葉が与える影響力を信頼し切っているようで潔く、神話を基調とする本作品の格調高さを引き立てていると感じます。迫力のあるイラストも個性的かつアーティスティックで魅力的でした。 @ネタバレ開始 王道を自ら語るように、自身の行いを全うな愛情と善性によるものと信じているところが、レザユハスの最も異常で恐ろしい部分と感じました。対するオーディエは、断罪を称した彼にどんなに残酷な目に合わされても、死の間際まで一貫して主張を曲げないところが高潔でした。最後まで救いはないですが、神話的な世界観と官能的な描写に彩られ、ある種の美しさを感じる結末でした。 @ネタバレ終了 素敵な作品をありがとうございました!

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  • 大正占術奇譚
    大正占術奇譚
    オープニングタイトルで流れる大正時代の案内に心奪われ、胸を躍せながらプレイさせていただきました。"占い”というテーマ軸と、時代特色を反映させた小話がどれも非常に興味深かったです。オムニバス形式でテンポよく、かつ全て趣向の異なる新鮮なストーリーのため、一瞬も飽きることがありません。エンド回収についても、占いを「信じる」「信じない」の二択で答えるだけという、分岐フローチャートのシステムが単純明快で親しみやすく、全体を通じて非常にクオリティの高い作品だと感じました。 @ネタバレ開始 ストーリー部分では、徐々に関係性が明らかになるキャラクターたちの物語が非常によく纏められていて、進めるほどに作品世界に興味が沸き立ちました。単体でも面白く、全体像が見えると更に、という緻密なシナリオ設計が見事でした。他にも、動的な演出や、背景含め全て手描きのイラストで制作されているところなど、オリジナリティに溢れ没入感も高かったです。 物語の基盤はもちろん、小物や衣装、建造物のデザイン等、作中至るところに時代の記号となるアイテムが散りばめられ、大正時代前後の歴史的・文化的な背景を楽しませていただきました。クリア後に閲覧可能となる解説や参考文献からも作者様の圧倒的な知識量が伺え、知的好奇心の結晶のような作品だと感じます。プレイした私自身、本作を通じてこの特異な時代に俄然興味が湧きました。 遊び心も満載で、ノベコレ民であれば誰もが「あっ!」となるティラノキャラの登場には思わずふふっとなりました。あれこれ語ると尽きませんが、細部の拘りも含め魅力に溢れた作品でした! @ネタバレ終了 素晴らしい作品をありがとうございました!

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  • 幽界の夜
    幽界の夜
    とても素敵な作品でした…!全てが凄く好きです。 特徴的なイラスト配色、お洒落なBGMや演出などエッジが効いていて、和風の伝奇系作品の中でもとりわけ幻想的で美しい雰囲気を堪能できます。幽界の夜というタイトルの通り、この世ならざる森に迷い込んだ少年の一夜のお話ですが、一夜限りの物語に留まらない、奥深い舞台設定を随所に感じ、想像を膨らませながらプレイするのが楽しかったです。 @ネタバレ開始 説明を最小限に抑えたまま物語に入っていくので、どんな方向に話が進むのかワクワクと読み進めていきました。TrueEndで仁さんと青年の約束(契約)を知り、最初のシーンになるほど!と合点がいく流れが気持ちよく、素敵な演出だなと感じました。親子の絆に帰結するのも温かい余韻に浸れて良かったです。登場時からもう格好良い!とテンション上がりまくっていましたが、真相を知ってさらに仁さんが好きになりました…!! 今回は無事命拾いした郁くんですが、これで安泰となるのか…、そして仁さんの■■と■を受け継いだ青髪の青年がまた物語に関わってくるのか、とても気になるところです…!幕引きが美しくてこの先の物語に俄然興味を惹かれました…! @ネタバレ終了 序夜に続くお話があれば、ぜひプレイさせていただきたいです。 素晴らしい作品をありがとうございました!

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