二日目のカレーのレビューコレクション
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復讐を誓った日両エンディングを迎えました。 プレイ時間は短いですが、美麗なスチルと立ち絵が彩を添える 読み応えのある物語でした。 @ネタバレ開始 個人的に感心したのは【1章 父親】におけるミシェルの描写でした。 ミシェルと離れて外国で暮らすことに難色を示すマーズに対して 言葉を選んで丁寧に説得しており、最後の (なんとかなったか)~「さて…次の女を補填するか」という 一連のモノローグとセリフと悪人面がなければ 「もしかしてこの物語はデイズが父親を極悪人だと誤解している感じか?」と 思ってしまうほどでした。 ミシェルは魔法に関する実力だけでなく、人心掌握術に長けており、 大司教という地位に上り詰めるにあたってその能力を遺憾なく発揮して きたのだろうと想像させるに十分な描写で、私の語彙力では”上手い”以外に 言葉がありませんでした。 チャーミルを喪い騎士団長となった結末、チャーミルと共に孤児院で生きる 結末、いずれも復讐をやめることを選んだデイズに敬意を表します。 銀髪の女性とその同志たちにも、彼女たちなりの未来が拓かれることを 願ってやみません。 @ネタバレ終了 素敵な作品を本当にありがとうございました。
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反動のクラウドレイジ FREE BATTLE追加コンテンツ4種とも遊ばせていただきました。 次から次へと事件と脅威が押し寄せる本編と異なり、 平和で和めるシナリオと遊び応えのあるバトルがとても楽しかったです。 『夜梟伝』とのコラボは平時における熱い展開といいましょうか、 危機的状況に陥るわけではないのに燃えるシナリオに バトル時のかっこいいカットインにアレンジBGM。 そして難易度「nightmare」で勝利を手にした時の達成感。 本当に満足感の高いコラボでした。 @ネタバレ開始 個人的に、臨界人になる前の古賀さんと、生前の伊戸村隊長の やり取りが見られてすごくうれしく思うと同時に、本編での顛末を思うと 胸が苦しくなりました。 @ネタバレ終了 素敵な作品を本当にありがとうございました。
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反動のクラウドレイジ-ACT2群像劇とミステリーの側面が一気に強くなった印象です。 視点となるキャラクターが変わったり、過去の光景が挿入されることが 結構ありますが全く読みづらさを感じませんでした。 私は専門的なことはさっぱりですが、それだけ場面転換が巧みなのだと思います。 また、ブラッシュアップされたバトルがとても良いアクセントと気分転換に なっていたと感じました。 @ネタバレ開始 完治認定された人を含む臨界被害者や臨界二世に対する差別。 反隔離協会と野党との癒着などにも踏み込んだ物語は とても読みごたえのあるものでした。 私も鼻血が出やすいので、ACT1の時から友瀬に親近感を覚えていたのですが、 彼の境遇と本作での顛末には心が痛みました。 ・7月31日に佐富が蒼山支部に向かう道に既視感を覚えていた理由。 ・鷹羽と夜須の間になにがあったのか。 ・『ヒトガタ討伐作戦』に参加予定だったS等級軍士官に今後出番があるのか。 ・臨界人化を望む辰木は今後どう行動するのか、友瀬との友情は戻るのか。 そもそも友瀬の今後の処遇はどうなってしまうのか。 ・吉良隊長はいったいどうなってしまったのか。 ・鐘平がヒトガタ化した経緯は。 ・桧の命はどうなるのか。 ・臨界被害者でも、臨界二世でもないとされる佐富が臨界化できたのはなぜか。 ・そして、仙原は… などなど 気になることが満載でACT3が楽しみでなりません! 私の理解力が及ばず、分からないことがあったので 差し支えなければお教えいただきたいのですが。 零殻を維持できるのは対象の血液を入手してから長くても 2日程度とされています。 ですが古賀と???(あえて名前は伏せます)はかなり長く能力を 維持していないでしょうか? 古賀が伊戸村隊長の血液を入手したのが7月28日 ???が鐘平隊員の血液を入手したのが7月24日の昼の往復便襲撃時と、 可能性があるとすれば遺体が残った同日の深夜。 古賀の場合は臨界人化したことが影響しているのかもしれませんが ???はどうやって8月2日未明まで零殻を維持できたのでしょうか。 入手した血液サンプルが複数あったのか、 採血管のような容器に小分けにして保存していたのでしょうか。 @ネタバレ終了 ラストバトルからのタイトル回収とそれが意味する恐ろしさ、 物語がどう落着するのか全く想像がつかず、続きに期待させる物語の引きが 見事というほかありません。 本当に大満足の一作でした。 素敵な作品を本当にありがとうございました! ACT3を心から楽しみにしております!
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反動のクラウドレイジ-ACT1最初から最後までとても楽しくプレイさせていただきました。 世界観、登場人物、ストーリー、モノクロを基調としたグラフィック すべてが魅力的でした。 登場人物が多数登場し、独自の作中用語も多い作品ですが、 新人隊員が受ける講習や各種データベースなどでプレイヤーが 世界観に理解を深められるようにという配慮が行き届いているあたりが プレイしていてとても嬉しかったです。 前述の通り登場人物の多い作品ですが、各人の外見、言動、性格などの キャラ付けがしっかりしていて、顔と名前が一致しない人が一人もいないほど でした。 @ネタバレ開始 冒頭をはじめ、時折挿入される回想シーンのようなものはなんなのか。 7月25日に桧が言っていた 「その時を見極めるまでは…死なないように気をつけなきゃね」 とはどういう意味なのか。 7月29日の友瀬の豹変と辰木の言う使命と彼の能力は何なのか。 古賀の暗殺を指示したのはいったい誰で背後にどのような組織が存在するのか。 松ヶ枝の真意は、そもそも本当に松ヶ枝が古賀に刺客を殺せと言ったのか。 そして、鐘平隊員の身に起こったことの真相とヒトガタの正体は。 などなど、気になることが盛りだくさんで本当に続きが気になります。 あと、ラストバトルは摂津さんの助けがなければ勝てなかったと思います。 ありがとう摂津さん! @ネタバレ終了 素敵な作品を本当にありがとうございました。
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なんかおかしいグリム童話とても楽しくプレイさせていただきました。 @ネタバレ開始 「赤ずきん『OK』しか言わないな…」 「白雪姫も『Yeah!』しか言わないな…」 「後のニュートンって性別から変わってるじゃねーか!」 「魔女の承認欲求凄いな!」 「ヤード・ポンド法なんだ…」 「ラプンツェルお前…」 「魔女が美女になってる!」 「バッジお前かよ!」 以上、脳内ではなく実際に声に出た私のツッコミの一部です @ネタバレ終了 UIも使いやすいうえに凝っていて遊びやすかったです。 本作でも爆笑させていただきました。 楽しい作品をありがとうございました。
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Dear Journey:Happy Birth Dayポストアポカリプス的な世界観にもかかわらず、 陰鬱さなど全く感じさせない、力強い前向きな思いが感じられる作品でした。 @ネタバレ開始 Extraに登場したカナイの両親の優しい人柄、旅人さんの逞しさ、 そして本編の思いやりにあふれたシェリーとカナイ。 登場キャラクター全員が本当に眩しく感じられる作品でした。 また、プレゼントの中にあったポシェットがカメを模したような デザインだったのは、同じくカメがデザインモチーフのシェリーが 自分の事を忘れないでほしいという思いを込めて作ったのではないかと思い、 胸が熱くなりました。 @ネタバレ終了 ドット絵のクオリティも素晴らしかったです。 素敵な作品を本当にありがとうございました。
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セシル=テイラーと謎の秘宝全てのエンディングを迎え、おまけのラブコメ劇場も楽しませていただきました。 物静かな雰囲気の中で行われる屋敷内の探索。 かっこいいナイフを見つけてウキウキしたりして探索が楽しそうなセシルと、 彼にハーブティーを淹れたりするローランのやり取りは 見ていてどこか微笑ましくて楽しかったです。 @ネタバレ開始 宝珠を発見してからの怒涛の展開には驚かされました。 セシルの祖父の遺書の文面から察するに、 祖父は宝珠の破壊を望んでいたようですが 父はそうではなく、セシルはそんな父に認められたい一心で 魔神を顕現させ虐殺に加担してしまったようです。 そのような行いに手を染めてしまったセシルと、 辛い過去を持つローランの双方に救いがもたらされるハッピーエンドは 見届けられたことが本当に嬉しく思えるものでした。 また、同エンドでのローランの一連のセリフ 「生きろ……自分の、意志で……」 「誰かに認められる必要なんかない。」 などは胸を打つものがありました。 愛するおじいさんを想いつつも 「まぁ死んでるからいっか!!!!」なんておばあちゃまが言ったり、 セシルが吸血鬼であることがさらっと明かされたり、 おばあちゃまを美女と評する魔神とのやり取りが微笑ましかったりする おまけのラブコメ劇場もとても楽しくそして興味深く読ませていただきました。 @ネタバレ終了 赤井ルイさんによる立ち絵とスチルも素晴らしかったです。 素敵な作品をありがとうございました。
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なんもはじまんない日本昔話なんもはじまんないというか、別の何かが始まってるというか、 とにかくとても楽しくプレイさせていただきました。 @ネタバレ開始 最後の『ツルのおんがえし』はまさに総決算という内容で、 プレイ順が固定されているのはこのためだったのかと感心させられました。 柿の種があんな形で活用されようとは思いも寄らなかったですw @ネタバレ終了 あまりの夏の暑さで心身ともに参っていましたが、本作で爆笑して 元気をもらいました。 楽しい作品を本当にありがとうございました。 恋はいつでも突然(ハリケーン)
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悪魔のリンゴ売り全てのエンディングを迎えました。 ターゲット相手に繰り広げるセールストークがとても楽しかったです。 @ネタバレ開始 ターゲットたちの背景も実の興味深いものでした。 「綺麗であり続けなければ」という不安感に苛まれるマショット。 経済的には豊かになったが心が満たされなくなったペコリス。 ひたすら穏やかな世界を望んでいたモノリック。 お客を奪われてしまったエンターテイナーのランクス。 悪人というわけではなかった彼らのことを思うと、魂を売ってシーゼの 使い魔になるのはまだしも、寿命でドップルの代金を払うことなく、 できれば記憶消去魔法のプロに解毒してもらいドップルと決別して 過ごしてほしいと思ってしまいます。 その一方でシーゼのマスターにもなるべく長生きしてほしい とも思ってしまったりして、登場キャラクター各々が本当に 魅力的な作品でした。 @ネタバレ終了 今後、シリーズ化されると個人的に嬉しく思います。 素敵な作品を本当にありがとうございました。
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八ツ神のかみかくし全てのエンディングを迎えました。 最後までとても楽しくプレイさせていただきました。 神々がそれぞれ抱える悩みや、凄惨ともいえる過去が明らかになるにつれて、 この物語はどう落着するのだろうという興味が強くなっていきました。 @ネタバレ開始 七柱の神々は皆、外見、性格、言動、など非常に個性的で 魅力あふれるキャラクター達だったと思います。 特に自分の意思で人生を歩みたいと願っていた美布のエピソードは、 読んでいて「なんとか人間になれないものか」と強く思ってしまいました。 クリア後の『それから』を読んで、円満解決とはいかないまでも 七柱の神々がそれぞれの生き方を見出しているようで嬉しかったですし、 エンディング1で掟を破ることなく呼ヶ野にやってきて、 家庭を持った冬を見守る黒鷹の姿には感慨深いものがありました。 また、冬からもらった呼ヶ野祭の写真を「美しい」と言っていた禄生の末路は とても悲しいものだったので、あのような悲劇が繰り返されない 敷之山になることを願わずにはいられません。 主人公の冬は個人的にとても好感度の高い主人公でした。 クラスメイトから「気遣いの鬼」と呼ばれる人当たりの良さ、 恵太がいなぎのアルバイトに来ていた時に母の夏美と少しぎくしゃくしましたが それを引きずらないように努める姿勢、言動にトゲがなく『それから』に 書かれている人に対する線引きなども多くの人に当てはまるであろうことで、 不快感を覚えることが全くない主人公でした。 母の夏美に貝原や世良と弟の一馬といった人間たちや 傍仕えたちもとても魅力的なキャラクターたちでした。 前述の通りクリア後の『それから』もとても興味深く読ませていただきました。 世良が番外編で冬をファーストネームで呼びそうになっていたのは そういうことだったのかと腑に落ちたり、 七柱の神々のその後や能力を初めとした詳細など 読んでいてとても面白かったです。 (本編での沙里と冬のやり取りや『それから』の『儀式』のスチルを見るに 沙里が器に選んだのはやはり世良ということなのでしょうか?) @ネタバレ終了 豊富な衣装差分も見ごたえがありましたし、 コメディ調の日常風景も読んでいて楽しかったです。 素敵な作品を本当にありがとうございました。