二日目のカレーのレビューコレクション
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マナーハウスタイトル画面からして雰囲気が抜群でとても興味を惹かれました。 @ネタバレ開始 物語の出だしからして、血の繋がりは無くても幸せな孤児院の家族たちの様子から 熱を出した主人公が眠りに就いて翌朝→改めてタイトル→数年後と 一体何が起こったのか先が気になって仕方がなくなる見事な導入だと思います。 家族写真撮影の場に8人しかいないので、どういうことかと思ったら 主人公のモノローグで語られる悍ましい「マナーレッスン」の実態に、 食事の前の投薬。冒頭でとても優しそうだったマダムと本当に同一人物なのか と勘繰ってしまいました。 マダムが警官を殺害し、主人公を抱きしめ「無事で良かった…」などと言う シーンは私の部屋の暖房が効いていたにもかかわらず全身に悪寒が走る思いが しましたし、外に逃げたのかと思いきや、次のシーンはダイニングだったので 心底ゾッとしました。 そして、「腐敗しきった死体をどこに隠そうか」 私の脳内は?で一杯でした。 語られる数年前、主人公が発熱した時に起こった出来事。 赤い花とは燃え盛る炎だったのか? 無数の鳥とは軍事用ドローンやその他軍用機の事だったのか? などと衝撃を受けているところに追い打ちをかけるかのように語られる 孤児たちが白い布を被る理由。 惨劇が起こるまではマダムも真っ当な心優しい人物であったであろうことが 想像でき、主人公も自由こそないものの 「もっと皆と一緒にいたかった」 と思っており、決してマダムを憎んではいなかった。 そんな二人がどんな帰結を迎えるのかと思っていたら、 マダムは精神病院に強制入院。 そして、大人になった主人公が孤児院を買い戻し兄弟、姉妹たちと マダムの帰りを待つという結末。 そしてそれを「これからもずっと幸せであり続ける」と語るモノローグ。 幸せのかたちは人それぞれ、とはいえ私から見たら救いがあるとは思えない この容赦のなさに、文字通り息をのみました。 @ネタバレ終了 使用されていた背景やBGMも作品にとても合っており、 短いながらも、私では到底予想もつかない展開の連続でとても面白かったです。 冬が一層寒くなるようなスリルのある作品をありがとうございました。 -
クロと墓場出だしから墓場の様子や『わたし』と『クロ』のテンポ良くユーモアのある会話で 物語に引き込まれました。 @ネタバレ開始 クロは左目に眼帯を直接縫い付けているデザインが目を引き、 表情変化も多く、瞬きをしたり黒い糸を弄んだりと 肌の傷跡などの痛々しさがありつつも、見ていて楽しいキャラでした。 会話の中で『たれクマ』という私の好きな”たれぱんだ”と”リラックマ”を 足して割ったようなゆるキャラの名前が出てきたときにはニヤニヤして しまいました。 そして、最後の質問。 クロの言葉、表情、BGMで一気に空気が変わり、この時点では絵的に衝撃的というわけでもないのに背筋に冷たいものが走るような感じがして、 見事な演出だと感じました。 そして突きつけられる残酷な真実。 先ずは後悔の泉に沈み、次に、TRUE END。 ゴミにクロも含まれているのかという問いに揺らぐクロ。 モモちゃんに対するひどい仕打ち。 とても辛く胸の痛くなる光景でしたが…。 おまけで吹っ切れたクマさんを見てクロの言う通り救われたと思い、 私まで吹っ切れた気持ちになりました。 会話の主導権もクマさんが握っている印象で、 読んでいてとても楽しかったです。 クロが言っていた『ぬいぐるみの楽園』が同じ世界線の「白と黒のアオ」では 登場するのか今から気になります。 クロからの5つの質問の前にセーブを推奨してくれるのも、 プレイヤーに親切でありがたかったです。 @ネタバレ終了 プレイ時間的に短編に相当する作品ですが、確かな満足感がありました。 また、我が家のたれぱんだやリラックマたちを大切にしようと改めて思う 切っ掛けにもなりました。 素敵な作品を本当にありがとうございました。 -
毒にも薬にもならない話たしかに毒にも薬にもならないかもしれません。 ですが本作で語られる話のすべてが私に楽しい時間をもたらしてくれました。 @ネタバレ開始 例えば、 「善悪の区別がついて、常識という概念があることは素晴らしい。」 という話に「いいこと言うなぁ」と思った直後に始まるうんこの話。 からの、「色々思い悩む必要はない」という気持ちが楽になる話。 とにかく話運びが上手くて読んでいて楽しかったです。 (ちなみに作者様はうんこが好きらしいですが、 私も『でんぢゃらすじーさん』シリーズが大好きなので おそらく同類です) グルメの話では 「俺の身と心に沁みるのはカレーだ!」 なんて心の中で言いながら読んでいましたが、読み終える頃には 「次の休みは近所のカフェでパンケーキとコーヒーをいただこう。」 なんて思っていました。 (残念ながらメニューにフレンチトーストが無いのです。 あと、自分で作るのはめんどくさい。) 作者様の過去の過ちは読んでいて、じわじわと傷みが広がっていくような 錯覚を覚えました。 語り手が「空」という自然そのものであり、周囲に自分と同じ生き方をした存在が皆無なので、孤独を感じて種族を隠して語り手をやっているという、 所謂「生き地獄」という境遇を聞いて、自分がいかに恵まれているかということを痛感しました。また、語り手が「家族」だと言う人間にはかなり興味が湧きました。 あと、本作でKOTYの名を目にするとは思いませんでした。 (私は以前、エ〇ヴァ〇ディ〇ス〇ー〇ーを持ってました。) 「適度な自信と健全な思想こそが、健康の源」 肝に銘じておきたいです。 @ネタバレ終了 私的おすすめの温泉地は地元の有馬温泉です。 楽しい作品をありがとうございました! -
ひかりともして『夢の跡で君と、』の前日譚ということでプレイさせていただきました。 コロコロと表情が変わる蛍くんが見られてとても楽しかったです。 @ネタバレ開始 遊びの森で襲ってくる魔物を 「リボンをつけた可愛いクマさんがゾンビの声で喋ってるみたい」 と例えたり、 魔物に対して「銃、いたかったかな……。」と考える蛍くんの言動や 選択肢によっては「アンパンマンのマーチ」を歌い出す姿には 緊張感あふれるBGMにも関わらずほっこりしました。 また、落としてしまったリヒトくんを救うために戦う姿は前作からは 想像できなかったカッコよさがありました。 明かりが点いた際に垣間見えた魔物の裏の存在に背筋に冷たいものが走るような感じがしたかと思ったら、それを『おてておばけ』と呼ぶことにした蛍くんにまたしても和まされた…直後に彼の恐怖と罪悪感と帰りたい気持ちの描写があって、読んでいる私の心ははまさに感情のジェットコースターでした。 前作でもロボットが好きな様子がありましたが、 本作でのわくわくマルシェでの彼のセリフに、いい年して未だに ロボットアニメが大好きな私は一層親近感を覚えました。 同エリアでリヒトくんを着替えさせることができたのも楽しかったです。 個人的に『カッコいいリヒトくん』が一番好きです。 その後の「夢」についてリヒトくんに話す彼の姿もとても印象的でした。 スクリームエリアでは、スクリームの頭に『アイ』と、つけたくなったり、 ゴーカートのライトを勇者の剣に例えたりする彼の姿を微笑ましく 思っていると、 「大人になったらバイクに乗りたい」 という夢が語られ胸が苦しくなりました。 そして、父の声を発する『手』を前にしての選択肢で、それまでも、 もしかして…とは思っていた「プレイヤー=リヒトくん」であることが 確信に変わり、これまでの展開や演出に唸らされました。 そして、ジェットコースターから遊園地との直接対話と蛍くんの父親の姿。 父に届かない蛍くんの声と自身の死。 前作の姿になった蛍くん。 分かってはいたけど、とても辛かったです。 ですがその後の「僕は『僕』でよかったから。だからね。」 というモノローグと遊園地とのやり取りに 蛍くんの勇気を見た気がしました。 そして、光の塔の螺旋階段、最後の明かりの点灯、エピローグからの タイトル画面の流れは本当に美しかったです。 「夢と光の世界、開園!」 P.S. 前作を含めて、ふせったーも全て読ませていただきました。 前作:光と夢の国の案内人 今作:夢と光の国の案内人 今作エピローグ:光と夢のファンタジー 作中のセリフなどでの”夢と光の順番”が気になっていたのですが、 「タイトルに含まれる字と作中でキーワードになる言葉」がこのような所にも 順番として現れているとは、本当に驚かされてばかりです。 @ネタバレ終了 色鉛筆イラストによるスチルは素晴らしかったですし、 要所で使われるBGM、SEも前作同様とても効果的だったと思います。 素敵な作品を本当にありがとうございました! -
夢の跡で君と、隠しエンドを含む全てのエンドに到達しました。 心の底からプレイしてよかったと思える作品でした。 @ネタバレ開始 作中の言葉をかりるなら、 「楽しくて淋しい。賑やかで静か。」 そんな世界を、一文一文とても丁寧に描写されていた作品だと感じました。 フードコートでの衝撃の展開の後も、なんやかんやありつつも 遊園地を楽しんでいましたが、 ジェットコースター乗り場の一件の後の蛍君とやり取りでの 「光と夢の国の案内人の中身がこんな、~」 のセリフでとうとう涙腺が決壊しました。 また、遊園地 は生きており新しい名前を望んだこと、 蛍を癒してほしいというスピーカーからの声が遊園地の意思 だったのかもしれないことを知り、現実の〇△遊園地も人を喜ばせたかった 筈なのにと思い胸が苦しくなりました。 その後の、蛍君との観覧車のシーンは絵的には勿論、モノローグにセリフに BGMなどその全てが美しいと感じましたし、そこからのエンド4、5、6 への流れも素晴らしかったです。 さらに隠しエンドでもう一度蛍君と話ができたことの喜びと、 彼の言葉を聞いて、本作に出会えて本当に良かったと心から思いました。 私は絶対に本作と遊園地そして、蛍君のことは忘れないでしょう。 また、要所で鳴るSEもとても効果的に用いられていたように思います。 特に観覧車でのソーダの氷が溶ける音が個人的に印象深かったです。 BGMの選曲も各場面に合った素晴らしいものでした。 作中のスチルはどれも素晴らしかったですし、 全エンド回収特典も見ていてとても楽しかったです。 「僕らは、明日に希望を繋ぐ幻の夢」 まぼろし遊園地で私は確かに明日を生きるための夢を見せてもらいました。 @ネタバレ終了 これほど本名でプレイしてよかったと思える作品は他にありません。 拙い語彙力でとりとめのない感想となってしまいましたが、 兎にも角にも、素敵な友達との出会いの場を与えてくださり 本当にありがとうございました。 -
gift『THE GAME JUNGLE 1』で見かけて興味が湧き、 プレイさせていただきました。 タイトル画面や背景を含めドット絵(と称してよかったでしょうか?)の クオリティが非常に高く、8bit風サウンドもとても耳に心地良かったです。 助手に魔女そして依頼人達、みんなデザイン言動共に個性的、且つ魅力的で 終始とても楽しくプレイすることができました。 @ネタバレ開始 作品の舞台となる世界や助手と魔女の過去、 最後に助手がどのような決断をしたのかなど、 あえて多くを語らないスタイルは説明不足と感じる人もいるかもしれません。 ですが、私は想像力が刺激され、語られない事柄についていろいろ 妄想するのも楽しかったですし、こうしたスタイルが本作には 合っているのではと思いました。 @ネタバレ終了 魔女が所謂ケンタウロスなので午年に打って付けの作品でもありました。 素敵な作品を本当にありがとうございました。 -
不幸体質と護衛メイドEND11を含む全てのエンディングに到達しました。 とても楽しくプレイさせていただきました。 アンドロイドのリスキィがとても愛らしく、そんな彼女と 様々な不幸に見舞われるサブロウとのやり取りが (サブロウには悪いですが) とても楽しかったです。 UIをはじめとした各画面のデザインが秀逸で、 見事な近未来感を演出していたと思います。 また、PC接続時の画面のリスキィをクリックすると表情が コロコロ変わるのがたまらなく可愛かったです。 @ネタバレ開始 END11を見てサブロウの正体に驚愕し、 サブロウのモノローグや、エピローグでのサブロウ、リスキィ、 サブロウの母のバックログでの名前表記が全て「システムメッセージ」 だったのはこれが理由なのか?と、まさかの展開にとにかく 驚かされました。 @ネタバレ終了 BGMも本作に合ったいい曲ばかりでした。 素敵な作品を本当にありがとうございました。 -
新春万福!福はこびサクッと遊べて、楽しく和む一作でした。 @ネタバレ開始 私から見たらとびきりの美人にしか見えないのに自己評価が 「顔が怖い」「気が利かない」「性格も暗い」といった感じで とても低いミフクと、言動は軽めだけど根は真面目で頼りになる ハクバのやり取りは見ていてとても楽しく、 今後の午年は毎年このコンビだといいのにと思いました。 短いプレイ時間の中にハクバが語る「福」や、 橋がなくなっていて狼狽えるハクバに対して 自分のやり方で福運びをやり遂げると言うミフク。 そして、ハクバを自分にとっての「福」だと言うミフクなど 名シーンが多くて、見ていて本当に和みました。 ミニゲームも波を避けたり、通行人の心の声を聞いたりと 単調にならない工夫が凝らされていて楽しかったです。 来年はコフクの福運び、あるいは姉妹での福運び、アモンとウンモンの活躍、 そして、未(ひつじ)の神使を見てみたいと思える作品でした。 @ネタバレ終了 素敵な作品を本当にありがとうございました! -
大強盗幽霊ラッキージェイルもそうでしたが、細かくチャプター分けされているので 中断はしやすいはずですが、先の展開が気になりすぎて、 結局全エンディングを見るまで一気に遊び通してしまいました。 @ネタバレ開始 カシュウがフパシとして生きることになってから、全く先の展開が読めず 心からワクワクしながら読み進めました。 ヤカ姫との交流の様子を見て和んだり、 「俺、勇敢じゃないもん!!」 「ちょう臆病なんだもん!!」 というセリフで爆笑したり。 サータ王子と入れ替わってからはまさに手に汗握るといった感じでした。 ヤカとカシュウが竜となり新たな河を開き、 残されたサータが再び国を創ろうと立ち上がり、 スサノ国が最後を迎え そして、タイトル回収ともいえるEND3、 幽霊が最後に姫を二つの国から奪いカシュウに戻って生きる。 どのエンディングも見応えがあり、エンディングテーマ曲も2曲とも とても素晴らしかったと思います。 特に『END3 可能性の旅路』は最後に見たこともあって とても感慨深い気持ちになり、 「幽玄の可能性へ旅立ったカシュウと姫に幸あれ!」 叫びたくなりました。 @ネタバレ終了 とても見応えのある可能性の物語でした。 素敵な作品を本当にありがとうございました。 -
ラッキージェイルエンディングを二つとも観ました。 最初から最後までとても面白かったです。 Live2Dを活かしたグラフィック、登場人物たちのセリフ回し、 作品に見事にマッチしたBGM、さらにはメニュー画面に至るまで 全てがスタイリッシュな作品でした。 @ネタバレ開始 過去に失われたジェイルの家族などの命は戻りませんし、 ニーケイ(ナナサ)が攫われた過去も変わりませんが、 両エンドとも見事に丸く収まって、まさに大団円といった結末で とても晴れやかな気持ちになれました。 @ネタバレ終了 登場人物全員、見事にキャラが立っていました。 特にジェイル、ニーケイ、バジカは本当に見ていて 気持ちの良いキャラでした。 素敵な作品を本当にありがとうございました!
