向風鈴gのレビューコレクション
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ガラス姫体がガラスでできたお姫様の物語です。 人を見かけで判断しない優しさをもったガラス姫と、 旅の途中で出会う個性的な登場人物たち……。 みんな表情豊かで、鮮やかに描かれています。 絵本のように豊富なイラストと、優しさにあふれた展開が魅力的な作品です。
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露姫人間と妖(または物の怪)の心の交流を描いた物語です。 シナリオは会話中心にテンポよく進み、選択肢もわりと多めです。 海辺で誰かを待っている少女と、その先に待っている真実。 潮風と波の音をバックに、登場人物の心境に寄り添って優しく描かれている物語です。
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悪役令嬢は断罪を拒否します!目が覚めると、侯爵家のご令嬢だった!? 「悪役令嬢」の設定をいかした、コメディ寄りの短編作品です。 この作品の魅力は、主要人物にボイスが設定されており、 声優陣がそれぞれ個性的な登場人物を演じ切っているところだと思います。 意外性のある6種類のエンディングにインパクトがあって面白い作品です!
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怪異端 - 土渡ぱいあの場合 -ある日突然、道で美少女と衝突!! しかも光の速さで仲良くなり、告白されちゃう!? そんな「運命の出会い」の物語です。 選択肢は終盤に1回だけ登場します。そのため、END分岐はわかりやすいです。 シナリオはテンポがよく、「表」と「裏」の切り替えが見事です。 ぱいあちゃんの「裏」の顔を知る前と知った後では、 主人公の心境が大きく変わってしまう点が面白いですね。 怪異ものですが心霊系のホラーではなく、タグにあるとおり「ヤンデレ」に近いです。 狂おしくもあり、可愛らしくもある恋を描いた作品だと思います。
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サヨナラを八月に残して一度崩壊したバンドの再生の物語……と思いきや、 そこからさらに「幸せとはなにか」という深いテーマにまで切り込んでいく作品です。 構成としては、大きく前半パートと後半パートに分かれており、 後半パートでは選択肢により、エンディングが3パターンほどに分岐します。 シナリオは曲の歌詞のようなリズムの良さが特徴で、 楽曲とのシンクロ率も素晴らしいです。 「仲間との絆」が鮮やかに描かれた感動できる作品だと思います。
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ヨツバナサクラ~春へと紡ぐ雪どけの手紙~高校の文芸部を舞台にした青春ノベルです。 文芸部のメンバーそれぞれが熱い情熱を持っており、 それを持ち寄って、みんなで進んでいく姿が印象的な作品です。 縦書きのテキストウィンドウと画面全体を使った演出で、 主人公の情熱、苦悩、挫折、意志が繊細に描かれています。 イラストが綺麗でOP&EDムービーもあり、全体的にクオリティが高い作品です。 創作をやる人間のリアルな心境を、ビリビリ感じられる作品でした!
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欠けた月の探し方高3の夏から始まって、卒業式、そしてその先まで続く物語です。 個性豊かな天文部のメンバーと、合宿や映画撮影、お祭りなどのイベントをワイワイ楽しむシナリオは、 思春期の青春(アオハル)エネルギーに満ち溢れています。 中~終盤のボーカル入り楽曲を使った演出は鳥肌ものでした。 最後の最後まで読むと、また少し印象が変わってくる作品なので、 しっかりラストまでプレイすることをオススメします。
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キミのニセモノに恋をする
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椿堂ノ火大人になった主人公が、幼い頃の夢の続きを見る物語です。 シナリオで特筆すべきは、口調で人物同士の距離感を表現する上手さ、 そして不自然な説明をプレイヤーに与えないリアリティです。 最初から最後まで主人公の一人称視点で描かれており、 まるで実話のような、等身大の人間の思考が丁寧に表現されています。 個人的な感想としては、お面の意味が分かった時は、本当に感動して涙が出ました。 少しずつ全貌を知っていくことが作品の仕掛けでもあるので、 なるべく事前情報なしに一度プレイしてみることをおススメします。感動作です。
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新任神様の考える幸福「あなたの幸福とは何ですか?」 会社員の主人公が帰宅すると、そこには謎の美少女が! 人間とはちょっと価値観の違う新任神様に振り回される物語です。 途中の選択肢によって物語が分岐し、中には即死エンドも存在します。(残虐な描写はないです。) エンディングは全部で7種類ほどで、 「物語地図」システムにより、すぐに分岐点に飛んでエンディングを回収できる親切設計が素晴らしいです。 すべてのエンディングを見ることで、序盤で登場した伏線がしっかり回収されるシナリオの構成も魅力的な作品です。