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SHIAのレビューコレクション

  • 幸福の王子と小さなツバメ
    幸福の王子と小さなツバメ
    広く知られているあのお話を元にした小さなツバメと幸福の王子様の物語、涙腺弱い族の私はちょっとウルッとしたりしながら最後まで楽しませていただきました。 @ネタバレ開始 最初にエンド4、次にトゥルー、それから他のエンドを回収しました。 ツバメさんがとても健気で、そして王子様がとてもやさしくて、二人が困っている人々をなんとかしたいと寄り添う姿に癒されました。 トゥルーとは少し違いますが、ツバメさんが脚本家さんの家でお世話になるエンド4は、これはこれで「寒いなら、この家で過ごしたらいいよ」と人が持つやさしさが見られて心があたたかくなりました。 無事に冬を越したツバメさんがこの冬から春までのこと、エジプトのことを「長くなりますよ」と話し始める姿にはトゥルーにはない喜びも感じました。 トゥルーはEXからいける神さまが尊いものを掬い上げたその後まで見ると、本当に心にほわっと花が咲いたようにあたたかい気持ちになりました。 また王子様と会えてよかったね、ツバメさん。ゆっくりしてね。と贈りたいです。 @ネタバレ終了 一羽と一人が心を砕き人々へ尽くす姿、二人の間に少しずつ芽生えていく見えない絆にほっこりしました。 ありがとうございました!

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  • 凍れる果実
    凍れる果実
    スタートに当たるボタンが「悲劇を見る」の時点でお察し感があるゲームでした。 そして開始1クリック目で既に「んんんんん」と思わず唸ってしまうセリフが…! 読み進めると、私のような脳が常にお花畑100%ポジティブではちょっと重たくて消化しきれないものがドッと押し寄せてきました。 これからプレイされる方は、希死念慮だったりスクールカーストに伴うアレコレだったりが出てくるので、疲れているときより元気なときにプレイすることをオススメします。 @ネタバレ開始 日本にいた頃、学校って監獄が地獄か(生)ゴミ箱みたいなところだな…と昔の自分は電波系なみに感じていましたが、まさにそれを表すかのようなスクールカーストだったり、学校という箱庭に押し込められている空気独特の生きづらさみたいなものがギッシリと詰まっていて、読み進めるのが辛くなるときがあり、おやつで栄養補給しながら読破しました。 それくらい、2人の置かれた状況などに感情移入していました。 大勢と異なるものを認めないというのが日本の学校の昔からの特徴だと思うのですが、本当にそれがありありと感じられる重たさで、最後の終わり方もある意味で納得、そしてこうはなってほしくなかったとも思いました。 きっと、もっと違う学校だったら…と悲しくなりました。 テレパシーを持つ彼女のような子が、のびのびと羽を伸ばせる学校であったのなら。 普通だとか意味不明なものに縛られることのない世界だったのなら。 そうしたら、もっと違う結末、違う未来があったのではないかと…本当に色々と考えさせられる力のある物語でした。 @ネタバレ終了 物語そのものに力があり、リアルでもこういうことが起きているであろうと想起させてくれました。 大団円・ハッピーエンドで終わる物語が好きな方には諸手を振ってオススメできる内容ではありませんが、世界の片隅で起きている誰かの人生、その悲劇から様々なものを感じたい方にはオススメしたい作品です。 ありがとうございました!

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  • 放課後ノ回廊
    放課後ノ回廊
    今回も安定の変態さんが登場するサイコホラーでした。 いつもとはまた違う方面で極まっている感じの方で、主人公が可哀想でした…痛そう…! あの後、本当に彼の言ったとおりになってしまったのか、想像するだけでも震えます。 ありがとうございました!

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  • 天使のロマンホリデー
    天使のロマンホリデー
    天使が人間たちで暇つぶしするなら…を時にシニカルに、時にほろりと描いた物語を堪能させていただきました。 1組目の先行の方がインパクトが大きすぎて「ど、どうも…」という感じから始まりました。 @ネタバレ開始 学生運動の兄妹(特に兄)がインパクトがありすぎて、プレイ開始直後から「いきなりすごい人が出てきた…」と圧倒され、そのまま選択肢で「犬死に」を選ぶ手が震えました…盛大にキレられそうと恐々ポチッです。 全組通じて立ち絵が逆光で顔が見えなくなったりと、演出がすごいと思いました。 クガイさんが撃沈して突っ伏す立ち絵が特に面白かったです。 クガイさんには犬エンドをオススメしたいところでした。 真実を知った皇后と気にも留められなかったクガイさんが出会わないルートのスチルは、全組全エンドの中でも一番好きでした。 最後の「もしセンパイともそうだったのかも~」が本当だったら夢がありますね! 個人的に一番好きなかたはセンパイです。 先輩が少し照れたりしたところが可愛かったです。 @ネタバレ終了 全エンドコンプも難しくなく、「この2人がどうなるか」のIFの結末見たさに思わずセーブ&ロードを駆使して全エンドを見ました。 悲喜こもごもなエンド、面白かったです! ありがとうございました!

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  • 友恋!
    友恋!
    4人の素敵な男の子たちと楽しめる甘い恋愛、楽しませていただきました! どの子のルートへ行ってもとても雰囲気が良くて、それぞれの距離感で二人の「好き!」の気持ちが溢れていてお腹いっぱいです! @ネタバレ開始 一番好きになったのはエーシュくんルートです。 海でのナンパのときのキレ具合と普段のかわいいギャップが素敵でした。 ほっぺから始まって少しずつステップアップしていこうねと、背伸びせずお互いの歩幅を合わせて恋をしていく感じ、相手を尊重する姿勢も好きです! 麻弓先輩は反則過ぎる感じの押しの強さでしたが、おまけエピソードでも反則なみに強くてドキドキしました。 「君が食べたい」とは…! 一番初めは先輩が好きすぎると思ったのですが、この後かわいくていざという時に男を見せるエーシュくんに浮気してしまってすみません…!(手を合わせて謝罪) おまけの愛羅さんの男性の好みのエピソードもスチル込みで好きです! 愛羅さんの友情ルートはないのかーとその美しさと凛々しさに惚れましたので、このエピソードはご褒美でした! @ネタバレ終了 選択肢は一つだけで、選んだ男の子のルートに入った後は最後まで安心して甘い気持ちで終えられました。 糖分がたっぷりとほしい方にプレイしていただきたい素敵な作品です。 ありがとうございました!

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  • フォーチュン・チャーリー!
    フォーチュン・チャーリー!
    ダークでポップでキュート! チャーリーちゃんのかわいさと複雑な心に悶えてしまう作品でした。 第一夜から独特の背景やカラーを持つ画面とキャラクターたち、そしてダークなのにどこかかわいい物語に引き込まれ、そのまま最後まで読了―――したら、オマケ要素がまたボリューミーでたっぷり楽しませていただきました! 正にサーカスのショーを最初から最後まで堪能したような、「また巡業してきたら見たいね」と言いながらテントを出るような大満足の心地です! @ネタバレ開始 願いに嘘をついたら罰せられるという設定は確かに怖いものですが、団員さんたちも魅力的で、そして何よりチャーリーちゃんがとても魅力的だったので、ついついワクワクしながら読んでしまいました。 チャーリーちゃんの話は最後のスチルでのチャーリーちゃんの「大嫌いだ」が、本当にやるせなかったです。 復讐するために走り続けた10年、それがまさか…な展開で、過去の自分は嘘でもなく、けれど現実も嘘ではなく…心の中の複雑な部分が現れたような表情がとても印象的でした。 クリア後に見られる占いや団員さんたちの日常もすごく面白かったです! 特に団員さんたちの日常はボタンを押すたびに新たな話になるので「このボリュームすごすぎる! そしてやめられない!」とすっかりサーカス団の虜でした。 個性的な団員さんたちも大好きなので、読む手が止まらなかったです! (チャーリーさんが団員さんたちに詰め寄られているシーンはとてもハラハラしました) @ネタバレ終了 開始時から解放されている物語は一話当たり約15分ほどなので、時間がない方でも毎日一話ずつプレイして、ぜひ最後まで読んでほしい物語です。 とても魅力的で個性的なキャラクターたちと引き込まれてしまう物語が面白いです! ありがとうございました!

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  • 理解のない詐欺師と学ぶ浮かれ復讐一方愛憎バトル(春)
    理解のない詐欺師と学ぶ浮かれ復讐一方愛憎バトル(春)
    人って弱っているときやどうしようもない孤独なときにやさしくされると、どう考えても怪しい宗教でも信じてしまうし、救われるためなら壷でも買ってしまうし…ということを感じた物語でした。 縋りつくものがほしい人に対して、カメレオンのように自らを変えその人の縋りたいものを見せるのが詐欺師なのだと痛感するとともに、詐欺だと分かった後もまだ沼から抜け出しきれない人の弱さみたいなものも見えました。 世の中で少なくない人が、不思議な新興宗教を信じている理由が少し分かったような…。 ほんわかした絵とか裏腹に物語は重ためですが、最後はある意味で落ち着くところに落ち着いた気がしました。 ありがとうございました!

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  • 蜘蛛と蝶
    蜘蛛と蝶
    吸血鬼をなんとかするべく塔を訪れた女剣士は、無事に帰れるのか!?という緊迫の冒頭ですが、主人公の女剣士さんがなかなかに芯がしっかりしているというか物怖じしない性格で、頼もしかったです。 エンディング(スチル)もすべて回収しやすく、異種族恋愛が好きな人にオススメです! @ネタバレ開始 二人で旅エンドが個人的に好きです。 なんだかんだで仲良くなった二人がこれからどんな旅路を辿るのか…エンディングの先まで気になりました。 女剣士さんはこれから苦労もしそうですが、捨てられない予感と言いつつもきちんと面倒を見てあげそうで楽しい旅になるんじゃないかなーと思いました。 いずれは安宿ではなく少し高級なお宿に泊まれる日も遠くない…!? スチルの背景もですが、通常会話パートの背景などもすべて描いておられるのかなと思い、塔を上がるごとに変わる景色などが細かくて良いなーと思いました。 お庭部分の夕方の空がキラキラしていて美しかったです。 @ネタバレ終了 女剣士さんが時に凛々しく時にかわいく、吸血鬼さんは全編ほぼほぼかわいいに尽きる物語、楽しませていただきました。 ありがとうございました!

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  • 天使はいない
    天使はいない
    一目惚れした女性の名前はゆきさん。出逢いはすごーく怖い顔で睨まれてビビりましたが、そんなの序の口よと言わんばかりの顔が隠れていたり…美しい外見ではなく、中身も見たとき、驚愕の展開になりました。 @ネタバレ開始 始末してしまうのも手と言い切るゆきさんは、合理的ですが怖かったです…クローゼットの中…元カレの残骸とか詰まってたらどうしよう…と震えながらのプレイとなりました。 もしも、彼女が本当に天使だったなら…の水族館の楽しそうなスチルもありましたが、基本的にメッタ刺しにされたりと主人公が転がる先が天使はおらず、彼女さんもいる状態で他の女性に本気になる以上メッタ刺しなども致し方なしと納得もしました。 作中に出てくる事件がゆきさんと何か関係があのか? 無関係な事件なのか?と舞台背景も気になりました。 @ネタバレ終了 天使はいませんでしたが、天使なのかもと夢を見られた主人公は幸せだったのかも…と思いました。 ありがとうございました!

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  • 短編SFノベル 「ありがとう」
    短編SFノベル 「ありがとう」
    ティラノ界隈では知らぬ者なしなアカネさんとの「ありがとう」という言葉がとても印象的なシリアスストーリーでした。 主人公の記憶で断片部分が蘇ったり、ふと過去のことが頭をよぎるときのパパパッと画像が切り替わるところなど、細かなところにもこだわりを感じました。 自分は言葉の意味を理解して使っているのか…と言われると怪しいところばかりで、二人の関係などを通じて「ありがとう」の重みが伝わってきました。最後のシーンはそれまでの話との繫がりから、とても印象的でした。主人公の選択肢はすごくすごく悩みました…が、その直後のセリフには思わず「ちょっと待てー!」となりました(笑) ありがとうございました!

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