SHIAのレビューコレクション
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永劫皆既タイトルからそこはかとなくお察しできる人も多いかなと思う本作は、いつもながらセリフに一捻りある会話のキャッチボールが面白く、そして特殊なギミックが手ごわかったです…! Read meのヒントがなかったらタイトルの…は気づかなかったと思います。 ヒントをありがとうございました。助かりました。 @ネタバレ開始 「私また来るからね」「不運は三度兆候を示す」…というセリフが最後にあったので、タイトルの意味合いも兼ねて「まさかね…まさかねー。……でもハコニワ観測所さんならあるかもしれない。試してみる価値はある。」と完全に同じ選択肢で三度繰り返したら、まさかでした。 バッドエンドも三度繰り返すとまた別の展開なんですね! 哲学的なやり取りが面白く、今回もハコニワ観測所さんのテイストを存分に楽しめました。 イラストもいつもながらとてもかわいいです! それにしても、魔女さんがマジ魔女さん…かわいい顔して一番怖いです。 @ネタバレ終了 人と少し距離を置いた感じのブランさんとハツラツとしていながら奥が深い発言が多い魔女さんから生み出される哲学的なお話は、コーヒーなど片手にゆるりと読むととても味わい深いです。 素敵な作品をありがとうございました!
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エデンの天使とアンジュの吸血鬼悲恋の名手かしのきかなさんの新作と聞いて、飛んできました! 今回の悲恋は、この設定だからこそできる今までにない悲恋で「そんなことあるー!?」と思わず美園さんに代わって叫びました。 @ネタバレ開始 祖父に当たる人とお孫さんという絶対に打ち破れない壁が分厚すぎて、今までの悲恋とは桁違いのショッキングさがありました。 私の初恋~と美園さんが告白したあとに、君は孫だと一撃で打ち砕いていくクローフィさんの言葉の破壊力たるや「そんなことあるー!?」と叫びたくなる運命のすれ違いっぷりでした。 おばあさまに恋していたのだから、もちろん美園さんと恋に落ちるという展開は無理だろうと薄々感じていたのですが、プレイヤーは知っていても美園さんはクローフィさん言われるまで事実を知らないので、物凄くショックだったろうなと思います。 お膝の上に乗せて可愛がられたりしていたので、余計に…。 初めにトゥルー、その後にロストエンドを迎えて、短期間で心臓がいくつか破裂しました(なんて?) エデンさん…復活!! しかし「…」(←お久しぶりですー!と声をかけたいが状況的に最早沈黙するしかないプレイヤー) 直後、エデンさんが衝撃的な状況を把握。 「エ、エデンさーーーーん!!!!」(←担架とAEDを慌てて取り出すプレイヤー) 別作品で初めてお会いしたときには「ああ…これは…また襲われるやつ」という終幕でしたが、今回でその後が分かり「そうか、お子さんができたんだね!」と喜んだのも束の間、いや、喜ぶ束の間もなかったです…エデンさん、こんなことある? 息してる?と心配になるラストでした。 エデンさんと私が双方ラストでショックを受けた後にタイトル画面(?)が幸せそうな三人に切り替わって、心臓が3つくらい破裂しました。 その後でロストエンドを見ましたが、こちらはこちらでタイトル画面(?)が幸せそうな三人で…最後の最後にこのイラストを持ってくるかなさんのセンスに全世界の私の目から涙が…とんでもない衝撃作品でした! @ネタバレ終了 どちらのエンドもハッピーエンドではありませんでしたが、どちらのエンドも納得できる終わり方で(そしてどちらもその後どうなったのかが気になる…!)、話の壮大さも相まってとても印象的な物語になっていました。 今回も素敵な悲恋をありがとうございました!
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普通の人と普通に日常会話を楽しむほのぼのゲームタイトル通りに日常会話をほのぼのと楽しむゲームですが、お話する相手によってカラーがかなり異なるので、誰か一人でもフィーリングが合う人がいると楽しくてしょうがないゲームです! 私はフィーリングが合う方がいて、その人と会うだけで「今日は朝からいい日♪」とテンションが上がりました。 @ネタバレ開始 大月さんとお話するのが特に楽しかったです。 バーのマスターとお話しする機会なんてなかなかないので、ほわほわ~と楽しませていただきました。 大月さんと話していると言葉のシャワーを浴びている感じで、とても癒されました。 最後のエンディングを見終える頃には、毎日大月さんと話したいくらい好きになりました。 お話の内容などが個人的にとても好みな感じで、言葉のフィーリングが合う人、大好きです! おまけシナリオでは、ちょっとおちゃめなところも見られて幸せでした。 予めすべてのコップに飴を入れておくとか、こういうテンションでこられると、沼ってしまいます…!! とても落ち着いた話し方はもちろん、言葉と言葉の間に適切な余白を保ったまま滑らかで深い意味を持たせたりもできるかただなと感じたので、大月さんのパートは読んでいて脳が幸せでした!(もちろん佐々さんたち他のかたとのお話も楽しかったです!) @ネタバレ終了 もっとお話したいなぁと思う、ほんわかした癒しの一時を過ごさせていただきました。 ありがとうございました!
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目覚めたら知らない男が枕元にいた目が覚めた瞬間に枕元に誰かがいたら恐怖以外のなにものでもないと思いますが、本作は枕元に立っていた謎の男律さんとのかなり粘着質な恋愛を楽しむと同時に、主人公が過去にしたことが物語の厚みを激厚にして盛り上げてくれる素晴らしくダークな作品でした。 @ネタバレ開始 初回は実家エンド→気を取り直して2回目はゴミはゴミ箱へエンドを迎えて、おそらく本作の一番の真相エンドへ辿り着けたかと思います。 元彼に関してはあまりにも酷いので「もっと刺してもいいのよ。むしろ生きたまま解体してもいいのよ。」くらいのことは軽く思いました(プレイヤーが病んでる) 律さんのゴミ処理能力の高さに驚くと同時、ある意味でこれはこれで幸せなのかも…と思いました。 監禁したりするのはもちろん良くないことですが、色羽さんにとって本当に必要な助けを差し出せる律さんはある種の救いでもあるのかなと。 しあわせ…が、彼女にとってどれほど望ましいことなのかは分かりませんが、逃げ切れたと思った実家エンドもやっぱりアレだったりして全方面律さんエンドっぽいので、彼女が自分の心の置き場を見つけられたらと思いました。 トラバサミエンドなども回収しつつ、エンド6の天使の微笑みはやはり一番インパクトのあるエンドでした。 @ネタバレ終了 これからプレイされる方にはぜひ私が辿り着いたエンドまで辿り着いてもらいたいと思いました。 素敵な作品をありがとうございました!
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とらうまごっこ初回は素直にアドバイスに従って「怖い人」たちをすべて避けるという「とらうまごっこ」の本質を理解しているのか!?と思う進め方を致しました。 ふう、怖いもののない日常って素敵(しかしながら「何がいるのか」が分からないって怖い)…さあ、気を取り直して!! とらうまごっこ!! @ネタバレ開始 近づいたり、振り返ってみたり…いざ正体が分かると怖さも薄れますが、分からない状態というのはとても怖いものなんだなと思いました。 特に階段のほうが安全だからとエレベーターを避けた一周目に比べてエレベーターを使用することにした2周目は「この男、怪しすぎる」と警戒感MAXでした(これはプレイヤーの性別や年齢などによるところも大きいかもしれませんが) 男性が「自分のどこがおかしいか?」的な感じで矢継ぎ早に問うてきた時は特に怖かったです。 @ネタバレ終了 恐怖は死の友人だと思いますが、まさに自分の身に何が起きるか分からない安全でない心の状態を上手くついた素敵なゲームでした。 素敵な作品をありがとうございました!
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Re:acoかわいい女の子たちと仲良くなったりするゲームなのかな…なんて思いませんでした、今回だけは。 起ち上げたときのあの演出などから警戒感を保ちつつ、せっかくなので皆さんをぷにぷにしたりして、最後まで遊ばせていただきました。 @ネタバレ開始 女の子たちがみんなディランさんにとても好意的だったり、すぐにいい雰囲気になったりと…これは「何か、ある!」と逆に警戒感マシマシで読み進めていたら「そういうことだったのか!」となりました。 一番になりたい・自分のものにしたいというある意味で究極的なエゴ、承認欲求…それらが肥大化した姿が起こしたものがあの世界だとすると、とても怖いなと思いました。 同時に、そこまで追い詰められる人がゲーム内の彼女だけではなく、彼女と同じように心を駆り立てられる人がリアルにもたくさんいるだろうと思うと少し切なくもなりました。 アイテムを駆使して論破していくシステム、とても面白かったです。 また、色々なところをタッチできるギミックが楽しいです。 @ネタバレ終了 素敵な作品をありがとうございました!
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オートマタは旅をする面白すぎて時間が瞬く間に溶けていくゲームでした! オートマタの主人公とお部屋を自分の好みにカスタマイズしていくのはもちろん、マス目ごとに発生する各種イベントもプラスだったりマイナスだったりと、サイコロを振る度に一喜一憂しました。イベントマスに止まったときに挿し込まれるストーリーもとても面白かったです! なお、私は妖精の輪ととても仲が良いらしく初マップのGOALマスを踏むのにもおつかいが5回近くかかるくらいに転移し続けました(笑) どのマップも基本的に妖精の輪に吸い寄せられて、転移しては最初のほうに戻るためかサイコロがなくなりおつかいから撤退し続けるので、次のマップへ移る頃にはお金が有り余っているという…一度で全アイテムを購入してしまえるお金が懐にあるホクホク状態のことが何度もありました。 私のオートマタは転移大好きさんだったようです(笑) 一度にすべてクリアする必要がなく、ゆるい気持ちでプレイできるのがとても良かったです。 壁紙や家具、服装などを変えて自分だけのオートマタで旅をというアイディアのすばらしさ、堪能させていただきました! 素敵な作品をありがとうございました!
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カナタの夏初月 ~石垣島編~石垣島(や沖縄)に行ったことがあると、楽しさ倍増で楽しめる素敵なゲームでした。 「これ私も食べたことあります!」や「ああ、こんな感じの私も見ました!」と昔行った旅行を思い出し、ゲームの楽しさと思い出を引っ張り出す面白さで、特別な一時を過ごさせていただきました。 @ネタバレ開始 奏多さんがとても可愛くて、膝枕のスチルは最高でした。 神アングルすぎてもっとたくさん表示していてほしいくらいの神スチルでした…! 緑士さん、寝ないで…! 目を見開いていて!と膝枕シーンは画面の前で願いました(笑) 三日目は水着姿が本当に眼福でした(昇天) それからいい雰囲気になったときは指の隙間から二人を見ることに(ひゃー!という感じでした) 若さゆえの勢いみたいなものも感じて、二人ともバレちゃうよ!とヒヤヒヤしたりもしました。 色々な意味でドキドキでした。 最後は無事に幸せへの道を掴んだ二人、末永くお幸せに! @ネタバレ終了 旅行を満喫できるアップテンポな楽しい音楽、現地の空気まで伝わってきそうな写真の数々、そしてかわいいかわいい奏多さんと緑士さんの愛溢れる旅行模様、すごく楽しかったです! 素敵な作品をありがとうございました!
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みえない二等星OPムービー、美しい立ち絵やスチル、感動せずにはいられないストーリーなど、これフリーゲームでいいの?と思うようなクオリティでした。 個人的に美波さんの落ち着いてしっとりしたボイスがとても耳に心地いい好きな御声でした。 @ネタバレ開始 た、高村さんーーーーーー!!!!(私の中では高村さんがある意味でメインヒロイン並みのポジでした) みえない二等星の意味が、その重みが、病院の屋上で大爆発して画面が涙で滲んで見えませんでした。 でも40年間も探し求めていたみえない二等星が最後のほんの一時、確かに高村さんには見えていたのだとしたら。 彼は間違いなく、あの星々の大海の中からたった一つの愛する大切な星を自分で見つけられたのだなと思いました。 北斗くんたちがいつかの日、高村さんからの楽譜にタイトルなどをつけられる日を、楽しみにしています。 なお、最後の告白では安定の先輩たちが面白かったです! 最初から聞いていたかー! 最後のスチルは希望に満ち溢れていて、もし高村さんがいたら微笑みながら遠くから眺めていただろうなと思うような素敵な一枚でした。 (高村さんに感情移入しすぎて高村さんへのコメントばかりになっていてすみません…!!) @ネタバレ終了 クリア後のギャラリーに音楽があったので、ゆったりともう一度全曲聞かせていただきました。 個人的お気に入りは幻想的で美しい曲『みえない二等星』です。 素敵な作品をありがとうございました!
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マリオネット・パラシュートたまに眼鏡がグルグルした眼鏡になるのがかわいいクドーさんの下でアルバイトをすることになり、宇宙人はいる!と語る彼に「これ、この後サムネイルのように泣いたりするんだろうか…」とワクワクと不安が入り混じった気持ちで読み進めました。 @ネタバレ開始 包丁を持っているクドーさんがいきなりホラーすぎて「宇宙人の話! ほら、宇宙人!」なんて、思わず窘めの言葉とともに画面の前で焦りました。 「おしっこをちびりそうなほど驚いた」という主人公、無理もありませんでした。 私もあの目つきにはビビりました。 夢の中でグスングスン泣くクドーさん、怖い展開かと思ったらまさかのめちゃかわでしたが、主人公ちゃんの夢見が大丈夫かとちょっと不安になりました(笑) そんな彼女が気持ちのロケットを打ち上げたときは「幸せになってねー!!」と花火も一緒に打ち上げたい気持ちでした。 クドーさんがとにかくもうかわいいですね。 主人公を「さん」呼びするのもすごく好きですし、主人公がもっとオシャレしようと言い出すと「今も素敵なのにさらに上が!?」と言ってくれるのも女性ならたまらなく嬉しくなってしまいますね! アイスクリーム屋さんからのあの結末は「うそぉおお…!」と思わず呻いてしまう展開でしたが、これはこれでクドーさんの無限の可能性だと感じました…!(クドーさん的にも嬉しかったと思いますし! 真っ赤なタイトルもタイトルとマッチしすぎていて味がありました!) とにかく全編クドーさんの魅力たっぷりで、心がくすぐられました。 @ネタバレ終了 クドーさんの魅力がぎゅっと詰まった素敵な作品でした。 素敵な作品をありがとうございました!