灯野ともるのレビューコレクション
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点鬼簿行路とにかく演出がすごかったです。声、ビジュアル、物語の全てがハイレベルで、それらが絶妙にマッチしていました。虚構と現実が入り交じるような不思議な世界観に夢中になりました。 @ネタバレ開始 上手く言えないのですが、小夏先輩がどんどん演技の世界にのめり込んでいき、向こう側に行ってしまったものの、渕上くんも小夏先輩を追いかけて一緒に演じていたところがとても刺さりました。特に、人としての倫理観にそむいても、何度も戻してしまっても、先輩の首を切り落とそうとするEnding-Bの描写には胸をつかれました。そこに「先輩を(演技の世界に)一人にしたくない」という渕上くんの強い想いを感じました。常人には理解できないような世界に行ってしまっても、それでもついてきてくれる人がいて、小夏先輩は幸せだっただろうかと思いを馳せていました。 ENDING-Aの結末も、好きでした。水葬ではなく、挙式っていうのがまた……いいですね。台本の続きを演じて、ちゃんと「終わらせる」綺麗な結末だなと思いました。 @ネタバレ終了 素敵な体験をさせていただきました。ありがとうございました! -
voice ~私たちの選択~キャラクターの表情がよく動き、服装差分も多く、恋に夢にとストーリーも盛りだくさんな贅沢な乙女ゲームでした。 声優学校の描写は、経験したことのない世界だったので、興味深かったです。特に、合宿での2つの授業描写がストーリー展開にも上手く関係していて、読んでいて楽しかったです。 演出面では、時々、成瀬君やミオ先生と目が「合う」感覚がしたのにすごく「ドキッ」としました。目を閉じたり伏せたりしたときの二人のまつ毛が美しすぎて、まつ毛ばかり見てしまいました笑 @ネタバレ開始 夢に関する描写がすごくリアルで、惹きつけられました。周りの実力との差が見えて、自分に失望する場面、実力がとびぬけすぎた成瀬君が、周りの言葉に何となくきまずくなる場面等……。胸が締め付けられました。 メロスの選抜の話では、目の前のことに囚われて、大きな夢を諦めようとしている成瀬君と、年上ということもあり、先を考えて成瀬君を止めようとしている主人公の対比が良かったです。 恋愛面では、恋心を抑えているシチュエーションがツボなので、すごく楽しめました。成瀬君ルートのすれ違いも、ミオ先生ルートの「先生でいたい気持ち」と「近づきたい気持ち」の間で揺れているのが垣間見えるのも、もどかしくて切なくて非常に良かったです。 成瀬君の壁ドンには驚きました。私のPCも驚いたのか、ちょうどそのシーンで落ちてしまったので、しばらく惚けていました笑 でも、どちらかと言えばミオ先生推しです。ミオ先生がアドバイスを求められて、もう大丈夫でしょという趣旨のことを言っていたシーンが素敵でした。 ビジュアル面では、メガネありバージョンとメガネなしバージョンの両方あったのが美味しすぎます。 スチルがどれも色気があり、すごかったです。特に、誰もいない教室のスチル。先生の首筋と鎖骨から目がそらせませんでした笑 主人公がハイテンションで、ところどころ心理描写で笑えました。明るくて楽しい性格で、愛着が湧きました。 @ネタバレ終了 素敵な作品をありがとうございました!
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今宵、忘却列車にて。ビジュアルも、物語も、全てが優しく切ない世界観を形作っていて、没入感がすごかったです。 橘くんのビジュアルと静かな語り口がとても好きでした。いつまでもお喋りしていたくなりました。 @ネタバレ開始 どのエンディングでも、結局は離れ離れになるんですね。でも、それこそが、橘くんが主人公を大切に思っている証のような気がしました。 @ネタバレ終了 素敵な作品をありがとうございました! -
還る読み進めていくうちに、心がひやりとしました。一般的なホラーは苦手ですが、この手のホラーはむしろ好みでした。 @ネタバレ開始 何度も記憶をなくし、繰り返し絶望する展開が恐ろしかったです。男が誰かと心を通わせようとすれば何かが変わったのだろうか、男は永遠にこれを繰り返すのだろうか、これが地獄なのだろうかと想像が膨らみました。 @ネタバレ終了 短い中で、色々と考えさせられました。ありがとうございました! -
吹き溜まりの彼女すごい話でした……。テーマが重く、胸にずしりと来ました。 主人公も紗雪ちゃんも誰も悪くなかったのに、とんでもない悲劇に胸が痛くなりました。 短い間だけでも二人は幸せだっただろうかと想いを馳せました。 @ネタバレ開始 二人で暮らし始めてから主人公を「お兄ちゃん」 と呼び無邪気に慕う紗雪ちゃんが幸せそうだったからこそ、ラストは胸を打たれました……。 @ネタバレ終了 色々と考えさせられました。ありがとうございました! -
Sea glass(シーグラス)冒頭がおしゃれな洋画のようで、一気に世界観に入り込みました。 @ネタバレ開始 1周目は単純におしゃれで素敵なバカンス気分を楽しめましたが、2周目の彼女の心情、背景に胸が締め付けられました。特に、本当は違うものを食べたいけど、人から見られた自分を意識して我慢するところが印象的でした。 幸せに見えても、本当に幸せじゃないと意味がないのではないかと思う一方で、彼女の気持ちも分からなくもないです。色々と考えさせられました。 「幸せな自分」を演じられなかったら意味がないとする彼女のゼロか100かの思考は、とても危ういけれど、だからこそ惹かれるところがありました。 @ネタバレ終了 素敵な作品をありがとうございました!
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ラヴ・シルエットシンドロームものすごくテンポが良くて面白かったです!一気に最後まで読み進めました。 該当の選択肢を選ぶと音が鳴るので、攻略しやすい親切設計でした。 UIがピンクで統一されていて、とてもセンスが良かったです! @ネタバレ開始 アナザーエンドが一番好きでした。ユウくんの反応の方向性が予想外過ぎて爆笑しました。そして、それに対するアイちゃんの反応が可愛すぎます……! おまけのアナザーエンド後のストーリーも良かったです。素直に言うことを聞いて、「喋っていい」と言われるまで話さないユウくん可愛いです……!ユウくん、推せます笑 @ネタバレ終了 たくさん笑わせていただきました。ありがとうございました! -
風待ち人 夢追い人(iPhone・iPad対応版)神山さん、金田さん、岬さんの三人がそれぞれの考え方で夢に向かっていく物語。目を背けたい現実の上手くいかない部分や人間の弱い部分もきちんと描かれていて、とても良かったです。 冒頭の春の描写から、一気に世界観に入り込みました。美しい文章が、胸にすっと入り込んできて、心地よかったです。 @ネタバレ開始 岬さんの歌のシーンでもムービーが流れるのが良かったです。表情などが細かく変わり、エフェクトも美しく、臨場感に溢れていて素敵でした。 居酒屋のカオスな会話には爆笑しました。金田さんが昇天している立ち絵などセンス抜群ですね! 素敵な文章がたくさんありましたが、中でも印象に残ったのは、「忘れていた、逆風っていうのは前に向かって進んでいる証拠」です。自分が落ち込んでいる時に思い出したい言葉です。 好きなキャラクターは金田さんです。最初はちょっと強引な性格だなと思っていましたが、読み進めていくうちに、本当にいい人だなあ……!と思いました。祖父との話では泣きそうになりました。 ラストでは、神山さんの弱さを持ちながらも前に向かっていく姿に、勇気をもらえました。最後の終わり方も、本当にセンスがいいなあ……!と感銘を受けました。タイトル画面の変化も素晴らしいです。神山さんと金田さんの友情、最高でした! 全て読み終わってから、ローディング画面を見ると「この二人だったのか!」と良い意味で胸が締め付けられました。笑顔が素敵ですね……! @ネタバレ終了 透明感のあるイラストと繊細な感覚の文章、どこか温かさを感じるストーリーがとても好みでした。時々起動して、この空気感を浴びたいと思える作品でした。 ありがとうございました! -
ヘブンズ・ロワイヤル -Frozen Butterfly-ナルガさんの視点で語られるヘブンズ・ロワイヤル後のストーリー。とても面白かったです。 ナルガさんの心情を深く知ることができるという時点でもう垂涎ものでした。 立ち絵が新しく冬服仕様になっていたのにもテンションが上がりました。 前回同様、知略をめぐらせた戦闘シーンも面白かったです!! @ネタバレ開始 ナルガさんはルーシーを殺していて、ルーシーは自分が殺したカルラを探していて、ナルガさんには殺した女がいるが会いたくないという関係がツボでした。殺伐と愛情の塩梅が絶妙です。 ナルガさんの過去シーンが最高でした。特に、ナルガさんが一歩踏み出すのを躊躇う理由が切なすぎて……もう……言葉にならないです。 ビジュアル面では、カルラの天使姿が似合いすぎました……!!あまりにも美しくて、しばらく見入ってしまいました。 新しい天使もすごく個性的で面白かったです笑 ルーシーは、前作よりも可愛らしさがパワーアップしていて素敵でした!カルラとのガールズトークのシーンはニコニコしながら読んでいました。 最後には、ナルガさんがトラウマを乗り越え、二人が結ばれて、本当に良かったと思いました……!最後のタイトル画面の変化には胸を撃ち抜かれました!穏やかな表情がとても素敵です……!! ショートストーリーの廃墟で休息をとる二人の描写も、温かくてとても微笑ましかったです。 @ネタバレ終了 とても楽しませていただきました。ありがとうございました! -
ヘブンズ・ロワイヤル後半の楽しみにとっておいた作品でしたが、正解でした。 序盤から世界観に引き込まれました。それなりの長さがありますが、中だるみすることなく、一気に最後まで読んでしまいました。 色々なキャラクターの思惑が交差して織りなす物語はとても読みごたえがありました。 ルーシーちゃんの記憶に関する謎、「親友」と名乗る謎の人物、ナルガさんの思惑、天使たちの思惑等、冒頭から「これはどういうことだろう?」と考えさせる要素が多かったのがとても好みでした。それらの謎をすべて回収し、きれいに着地させた展開は見事としか言いようがないです。後から考えると違和感のあった場面も、後半で理由が判明し、「そういうことだったのか!」と分かるのが気持ちよかったです。 戦闘シーンについては、毎回ちょっとひねった戦略で敵を倒すのが楽しかったです。手に汗握る展開でハラハラドキドキしました。 ルーシーちゃんとナルガさんのやりとりが微笑ましくてニコニコしながら読み進めていました。物語が進むにつれて、二人の距離感が近づいていくのがまた良かったです。 一番好きなキャラクターはナルガさんです。見た目も中身もかっこよくて素敵です! @ネタバレ開始 ナルガさんがすました顔で「レミたん」、「らぶりぃ・はぁと・へぶん」と言うのには、笑ってしまいました。 ナルガさんの過去には、とても胸が締め付けられました。ナルガさんのやったことだけを見ると間違いなく悪人ですが、そこに至るまでの過程を見ると、本質が悪というわけではなく、たまたま道を踏み外してしまっただけなのではないかと思えるところがやるせなくて絶妙でした。 ビジュアル面では、ベリアルさんとの戦闘スチルと、銃を持っている立ち絵がめちゃくちゃツボでした……!セーブスロットのうち一つはこのナルガさんの立ち絵を見るために埋まりました笑 ルーシーちゃんのナイフを構えている立ち絵もかっこよくて好きです。この立ち絵のシーンでもセーブスロットが埋まりました笑 他のキャラクターもみんな魅力的で良かったです。特に可愛い顔してゲスな表情をするメタトロンくんのギャップが良かったです。 好きなシーンはナルガさんとメタトロンくんの戦闘シーンです。右腕のくだりがツボでした。ナルガさんからルーシーちゃんへの想いを垣間見れて最高でした……! ラビちゃんの報われなさにはとても切なくなりました。三度目はぜひ幸せになってほしいです……! エンディングムービーも最高でした!特に、カルラちゃんとルーシーちゃんの笑顔ツーショットと、昔のナルガさんにはやられました……! @ネタバレ終了 とても楽しませていただきました。ありがとうございました! 続編もプレイさせていただきます。
