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moge-moge-kunのレビューコレクション

  • 柘榴の中身は綿だらけ
    柘榴の中身は綿だらけ
    お話が良かったです。 お話を回収するまでの手順が大変ですが、コメントやゲーム内ヒントでなんとか辿り着けました。 @ネタバレ開始 「知らない」ENDの独白が続くところ、ハピエンのラストの会話の掛け合いすごくテンポが良いので、ストーリーも追いやすくとても良かったです。 綿になぞったセリフは印象に残りました。1年間だけの友情が人生の中で大きくウエイトを占めていたと思うと切ないですね。 ラストのスチル絵もですが、おまけが出てくるタイトル絵もすごくいいですね。 作風に合った独特な絵でいいなぁと思いました。 綿に掛けたエンド名も面白かったです。 @ネタバレ終了 素敵な作品ありがとうございました。

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  • IDOLA(イドラ)
    IDOLA(イドラ)
    タイトル画面に驚き、見入ってしまい、セリフの一言目でゾクリとし固まってしまいました。 今からとんでもない作品に出会うのではないかと期待が高まったんだと思います。 各登場人物のシーンをシャッフル。 時系列もシャッフルという構成の作品です。 ・バラバラな構成でも、読者は理解している。 ・読者にどの情報を与えて、どの情報を与えないか考えられている作り。 ・誰がどのセリフをしゃべっているか分からないように名前タグを表示していない。なのに登場人物は少なくないのに誰が話したか想像できる。 ・似たような境遇が重なったり、チョコレートが好な要素だったり、 混乱するタネは多いのに、読み終えた後、どんな内容だったかがだいたい分かるようになっている。 ・洋画のような選曲。 ・言葉の一つひとつが重要で重い。 本当にとんでもない作品でした。その感性と構成力、演出力に脱帽です。 @ネタバレ開始 全てを紐解くことが出来なかったので、この解釈は私の妄想なんだと思います。 キーワードは「真実は視点によってたくさんある」と思いますが、 サブに「愛」「炎」「アイドル(偶像)」があるかな。 「被害者ソフィア・モーガンの心の傷が、一日でも早く癒える事を願って。」は記者の言葉。つまり一般大衆の代弁。 この言葉で作品が締めくくられていますが、時系列で言うと冒頭こそが物語のラストの手前ではないでしょうか。 そうすれば父親ベンジャミンが言う「おぞましい事件」の犯人とは。 火中ベラの名を呼び求める側に誰が居て「気でも狂ったのか」と言われたのは誰でしょう。 私には一人しか思い辺りませんでした。 ソフィアはヘンリーに会う前からメリキャットに会っていて、 けれどヘンリーと接することで生まれた2人目のメリキャットを涙一つ流しただけでどうして忘れてしまったのでしょうか。 「外に出ると危ない」とヘンリーは思っていて、供述で「彼女を守る」という思考に至り、その言葉がソフィアに届く。そしてヘンリーはなぜ極刑を選んだのでしょうか。 答えは私の中にあるのですが、これを言語化したくありません。 事件後、城のなかにいるソフィアは、大衆の思いとは逆に、自分でも誤魔化している幸せの中にいるのでしょうか。二人の心の機微を追うと「なんて無情な世の中なんだ」と叫びたくなります。 ヘンリーが苦しみ咳き込み眠ってしまった後、ソフィアは確かな足取りで歩きドアを開ける効果音が入っています。警察を呼ぼうと電話を掛けたのに言葉が出てこないのは、ヘンリーに対する愛情が有ったからの躊躇と思います。しかし、笑顔でhelp meと言った時には、もう母への歪んだ愛が戻ってしまったのかなと思いました。 母親ベラの歪んだ異常な愛し方が、ソフィアをただの人形にさせていると思うと何とも言えない感情に襲われます。本当の愛は客観的に見ればヘンリーに有るのだと思いますが、当の本人がそれに気づけない環境であって、人間の狂気がいろんなところに浸透しているのだと思うと絶望です。 もう全てが妄想です。 パルプマガジンという単語が出て来たことと、ヘンリーのような人を隔離するのは歴史的に見ても有りますので、作風も相まって1900年頃かと錯覚したのですが、ネットニュースという言葉もあったので現代なんですね。ドールアンドアゴーは最後まで意味が分かりませんでした。 @ネタバレ終了 舞台化、映像化、映画化、何でもいいので、他の監督の解釈で作り上げられる本作が見てみたいなと思いました。素敵な作品ありがとうございました。

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  • 心霊ホラーノベル「怪話」
    心霊ホラーノベル「怪話」
    DL版推奨です。立体音響と怖い話をしっかりと楽しめました。 オムニバス形式とのことで怪談レストランみたいな様々な話が読めるのかと思ってましたが、 洒落にならないくらい怖い話並みばかりでした。 種類も様々で、世にも奇妙系、伝承系、呪い系などが有って、 他の要素もミックスされているので 結末が予想しづらい楽しみ(怖さ)も有りました。 @ネタバレ開始 聞こえてはいけない声が左右、後ろから聞こえてくるのはもちろん、 それ以外の環境音・ノイズ音、ラップ音も左右から聞こえてくる。 音響にこだわり抜いてて、集中して読み進めてしまいました。 綺麗な整った丁寧なイラストが歪んでいく怖さがあった怪道には、 手加減してくれない作り込みだと分かり、次の話の楽しみが一気にあがりました。 ゆべぬろ様が出てくるシーン、怖い!こういう神様物も好きでした。 儀式がとても良かったし、ヒトコワもあって更に怖い。 「かおなしこけし」の目次画面は真っ黒で不穏でした。 画面が暗い中進むので音響の凄さが際立ってました。 物語として盛り上がりの途中・クライマックスが明確でドキドキしましたし、 選択肢は本当に迷いました。 婚前旅行は読み終えた後、これ都市伝説になったら怖いよねーと思いました。 次回作も楽しみにしています。 @ネタバレ終了 怖くって面白い作品ありがとうございました。

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  • 復興白神社
    復興白神社
    新年にふさわしい作品。 ご利益いっぱいありそうで、晴れ晴れとした気持ちになりました。 音楽やUIが和風豪華で、1/8とお正月はちょっと過ぎたけれども 新年を祝えた気持ちになりました。 @ネタバレ開始 絵が動く!アワラギさんの絵なんですね。 ちょっと不思議な和風のストーリーにピッタリでした。 神様が助けてくださってほっこりしましたし、参拝者が来て神様もどこか嬉しそうでほんわかしました。 @ネタバレ終了 とってもとっても素敵な作品でした。ありがとうございました。

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  • 落とし屋・麒麟
    落とし屋・麒麟
    寝癖が直らなくなりましたし、1円足りなくなりました。これが可愛くて面白くて序盤遊んでから、本編へ行かせていただきました。 雰囲気たっぷりで怖い。ゆったりとしたシーンと怖いシーンとの緩急があってより怖かったです。 @ネタバレ開始 亥角さんの捉えどころのない話し方やすごみ方が良かったです。 イケオジとお話してるのに冷や冷やしました。 カランとなる飲み物や、真正面に座っている感じがリアリティがあって面白かったです。そして絵がとてもうまい。 演出も間の取り方も、絵がヌルッと替わる所も雰囲気たっぷりで、作品に没入しながら遊ばせていただきました。 マル秘のほうも怖かったです。 @ネタバレ終了 素敵な作品をありがとうございました!

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  • 埋められたふたりの人形
    埋められたふたりの人形
    追加ファンアートです。 作品がすごすぎてなかなか描けませんでしたが、 私の中のイメージと近づけたのではないかと思います。 @ネタバレ開始 エンド3が素晴らしかったです。 あの晩、二人で童弔いをしてから、一人ぼっちでどんな事を思ってたんでしょうか。寂しくも怖くとも健気に生きようとしている歩佳ちゃんには 幸せであってほしかったです。 @ネタバレ終了 ありがとうございました!

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  • ピアスをあけよう!
    ピアスをあけよう!
    拡張ピアスなど色んなピアスがあるんだなぁと思った作品です。 5つのピアス以外に6つ目のピアスが有るとは思わず、画面に出て来た時はビビリ散らしました。 どんな仕掛けですか。 @ネタバレ開始 耳が飛び跳ねていたり、写真が飾られたり(最初ノーマル人間だったので)して すごく濃い作品だと思う間もなく、youtubeの動画が始まり、 面白すぎて初回は全動画を見るルートに行きました。 絵がすごく上手で、よく見ると耳の形がそれぞれ違うんですね。 美麗なお顔がアップなのがすごくキュートに見えたりイケメンに見えたりしました。差分が無茶苦茶あって天晴。すごいです。 4回目くらいの周回から7連続耳人間が出て来て、ずっと耳人間と一緒に居たように思います。 次は普通の人間が出てきますようにと思ってたんですが、 違う両耳人間が出て来てしまい、あ…写真の全員来るんだと覚悟を決めました。 その次は側面耳人間が2回ほど来まして、10連続、発狂しそうでした。 いろんな耳人間の各ピアスバージョンが見れましたので満足です。 途中、耳人間のBGMがRPGのラストダンジョンみたいなのが流れ失笑。 ぴょんお姉さんが好みで、何度もそちらに行ったんですが、 成功するのもしないのもランダムなのですね。 潜んでる猫ちゃんも好きですが猫3匹のルームが可愛すぎました。 たくさん開けて、たくさん音楽を聴いて、たくさん耳人間を見ていい思い出になりそうな作品でした。ふふ。 @ネタバレ終了 6つ目はマウスホイールクリックのやつです! 素敵な作品ありがとうございました。

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  • キツネ耳つくも神に何故か付きっきりで看病される話
    キツネ耳つくも神に何故か付きっきりで看病される話
    夜の虫の音がいつまでも聞いていたくなる不思議で心温まる作品でした。 @ネタバレ開始 かわいい狐さんとどんな会話が?とウキウキでプレイしました。 選択肢であっという間に画面が真っ暗になるエンドに。 それでも一つずつ進めて行くと見えてくる場所や背景に どんなお話なのかが少しずつ分かってきました。 二人の名前がそろって出て来た時、ものすごくドキリとしました。 美しい名前というのもあるのですが、二人で1つのイメージが強くなって、 その後の物語がぐっと魅力的になりました。 そして花鳥の力強い信念にジーンと来ましたし、そんな思いを向けられた風月が献身的な看病をする関係がとても素敵でした。 二人がかけた年月はどんなものなんだろうと改めて思いました。 夜のほうも読ませていただいて、所々ウルウルしてしまいました。 @ネタバレ終了 素敵な作品ありがとうございます。

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  • モノクローム・モノローグ
    モノクローム・モノローグ
    様々な視点から物語をシリアスでダークな雰囲気で進めていく物語に ノンストップでプレイしてしまいました。 音楽も場に合っていてどんどん話が読めました。 @ネタバレ開始 各自の行動原理や心理描写がしっかりしていて読み応えがありました。 背景の色味調整など細かなトリックがあるとは気が付きませんでした。 ???となっていた所が読み返すと見えてくる。 そう思うと、もうタイトル画面のBGMが寂しい…… @ネタバレ終了 素敵な作品でした。ありがとうございました。

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  • 埋められたふたりの人形
    埋められたふたりの人形
    独特な雰囲気から始まるので、何が起こるのか、何が来るのかと一気に物語に引き込まれました。 ずっと何かに見られているような不安感と、読み進められずにはいられない気持ちが入り混じったまま一つ目のエンディングを迎え、感慨無量という言葉ばぴったりの気持ちでした。 @ネタバレ開始 土着的な習わし、不穏なワード、閉鎖的空間からの離散、そして幼馴染というずっと一緒に居た時間と信頼に甘酸っぱい青春が詰まっていて、それが音楽や背景とともに流れる。一本の映画を見ているようでした。 歩佳に起こった事は衝撃的でしたし、佑馬の喪失感は痛いほど伝わってきました。 目頭はずっと前から熱くて、不気味さと寂しさと愛しさがごちゃ混ぜになってEND3を迎えました。余韻がずっと胸で渦巻いているような気がします。 言葉では言い表しようがない感動に包まれています。 色んなシーンが刺さりましたし、日常シーンも終わってみればエンディングの写真1枚1枚のように思い起こされます。もっと伝えたいエモい感情があるのですが本当に言葉にできません。この作品に出会えて、作者様に出会えて感謝しかありません。 本当にありがとうございました。 @ネタバレ終了

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