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個人宇宙のレビューコレクション

  • ラビっとはーと!
    ラビっとはーと!
    ウサギのぬいぐるみに生まれ変わってしまった主人公『ラビ』と、それを買った女の子『ひまりちゃん』の日常を描いた物語。選択肢はなく、30分程度で読了しました。 短い時間ですが、王道の心温まる物語でした。前半は、幼いひまりちゃんとラビのほっこりとするような日常描写が続きます。しかし、ぬいぐるみの宿命と言うべきか、時間が経つにつれ、ひまりちゃんの方はどんどん成長していき、家族の環境も変化してしまいます。前半の日常描写を丁寧に書いたからこそ、後半の展開は心迫るものがありました。 主人公は本当に優しい性格の人間だったんでしょうね⋯⋯。自分の気持ちを受け止める相手がいるってことは大事なことなんだと改めて思いました。 音楽も素晴らしく、個人的には『小さな奇跡』のOrgel ver.が好きです。あと、クリア後に見られるオープニングの映像と音楽演出は大変素晴らしく、何度見てもゾクッとしてしまいます。必見です。短い時間で終わりますので、未プレイの方はぜひ心温まる登場人物たちの物語を読んでみてはいかがでしょうか。

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  • かくしてボクら兄妹は
    かくしてボクら兄妹は
    長い間病気で眠っていた妹がついに目覚めたが、主人公のお兄ちゃんの記憶をすっかり失っていた。妹に家を追い出されないよう、家の中にある”まずいモノ”を隠していく探索型ゲーム。全5ステージ。おまけを含めて30分程度で完走しました。 難易度は高くなく、ゲームオーバーになってしまっても直前の探索に戻れる親切な設計をしているので、気軽にプレイできると思います。また、立ち絵と背景がとてもマッチしており、一貫してポップで可愛らしい世界観になっていますので、最後まで楽しい気分で探索することができました。 また、ストーリーもおまけの部分で大変驚きましたが、それと同時に主人公の妹に対する愛情の大きさを感じました。本編のコミカルな会話を読んでいると、お兄ちゃんは少し変態なのかな、なんて思いましたが、おまけの部分で「お兄ちゃん、すごいよ⋯⋯」と考えが大きく変わりました。探索で見つけたアイテムも伏線になっていたんですね⋯⋯。この演出は秀逸でした。 気軽に楽しめる探索ゲームなので、未プレイの方はぜひ隠蔽を試みてはいかがでしょうか。

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  • われてもすゑに
    われてもすゑに
    とある島にいる少女の雫・幼馴染の綴・神社にいる式の3人によって繰り広げられる物語。選択肢はなく、30分程度で読了しました。また、登場人物は全員フルボイスです。 UIデザイン・映像演出が洗練されており、最後までじっくりと作品世界を堪能することができました。キャラクターはえもふりの(イラストを立体的にさせる)技術が使用されており、会話中もみんな生き生きとした動作をしています。登場人物の声の演技も素晴らしかったです。ストーリーは途中の伏線で何となく物悲しい結末を考えてしまいましたが、最後はとても温かい気持ちになれました。 個人的には声の演技も含めて、式のキャラクターがとても好きです。ちょっと渋い感じを出した声が非常にマッチしており、ラストの部分は作品全体をいい感じにギュッと締めていると思いました。

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  • 眠る博士は夢を見る
    眠る博士は夢を見る
    病気で最期を迎えようとしていた博士が目を閉じたところ、なぜか別の場所で目を覚ましてしまう。そこには博士の世話をしていたアンドロイド・アイリスがいた。そこから始まるSF物語。選択肢はなく、エクストラの物語を含めて15分程度で読了しました。 とても端正な文章で綴られており、最後までスラスラと読むことができました。アイリスはアンドロイドらしく、当初は主人である博士のために行動をしています。しかし、次第にその思考回路に変化が起きていき、ついにアイリスは「自分の意思」を最優先にした行動を始めます。その過程がSFらしい言い回しで書かれており、とても秀逸だと思いました。 アイリスの立ち絵もとても可愛らしく、彼女が博士に対する気持ちを吐き出した時は少し怖い部分もありましたが、同時に人間らしい愛らしさも感じました。短い時間で終わりますので、未プレイの方はぜひやってみてはいかがでしょうか。

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    主人公の只野が家に帰ると、青年の姿をした神様・賽藤と出会ったことにより始まる物語。本編は2ルートに分岐して10分。本編クリア後に追加されるおまけも10分程度で読了しました。 本編は只野と賽藤のコミカルなやり取りに笑いましたが、おまけでは一変、夢中になって読んでしまうくらいの熱い展開が繰り広げられています。登場する神様たちのデザイン・設定も凝っており、その割に普通っぽい名前の響きが個人的にツボでした。 おまけのおまけも充実した内容になっていますので、未プレイの方はぜひやってみてはいかがでしょうか。

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  • マリンクラブ
    マリンクラブ
    毎日がつまらないと感じる小学6年生の主人公キリヤが、同じクラスの美少女マリンから突然怪しいクラブに誘われるギャグ物語。バッド含め、全7ルートを20分程度で完走しました。 いやー。思いっきり笑ってしまいました。朝のトイレで大きいものを射出した後のような、非常にすっきりとした気分になれました(笑)。この手のギャグで大爆笑していた小学校時代を思い出し、ちょっと童心に帰ることができました。

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  • 節馬県の恐ろしい旅
    節馬県の恐ろしい旅
    根崎村で記者が失踪したという事件を聞いた主人公は、随筆の題材を書き溜めたいという理由で、その村に訪れたことから始まる短編。15分程度で読了しました。BGM・SEは一切ありません。縦長の構成なので、スマホでのプレイ推奨です。 主人公が体験したことを精密な描写で説明しており、個人的には記録文学の作品を読んでいるような感覚を味わいました。 ジャンルはホラーですが、びっくり要素はありません。ただ、薄気味の悪い不気味さを感じました。あの場面は想像するだけで、(良い意味で)生理的嫌悪感が掻き立てられました⋯⋯!

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  • サブリミナル★ドレッシング
    サブリミナル★ドレッシング
    『今夜デッドライン』をプレイして、博士のハイテンションっぷりがどうしても気になり、本家の方も勢いでプレイしました。10分程度で全3ルートを読了しました。 選択肢(材料)の組み合わせによりルートが分岐するタイプですが、序盤のタイミングで一気に選べますので、同じエンドを見ても材料を選ぶ前に戻れば問題ないと思います。こちらでも相変わらず(?)の博士のハイテンションっぷりで、楽しい気分で読むことができました。

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  • 今夜デッドライン
    今夜デッドライン
    入稿ギリギリに迫った状況にいる主人公の切山くんが、どうにかして切り抜けようと奮闘するハイテンションコメディー。途中の選択肢によりエンドが別れますが、エンド後に最初の選択肢に戻れる優しい設計をしていますので、順番通りにやっていけば問題なく完走できると思います。全7エンド、40分程度で読了しました。 とにかく、修羅場に突入している切山くんの謎のハイテンションに笑わされた作品でした。個人的に楽しかったのは博士とのやり取りと、夜食の場面です。自分も精神と体力が追い詰められたら、切山くんと同じテンションになっちゃいそうだなぁと妙なリアリティを感じました。創作活動は計画を持ってやらないといけないですね⋯⋯。未プレイの方は、ぜひ勢いのある物語を駆け抜けてみてはいかがでしょうか。

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  • 河童の花嫁
    河童の花嫁
    河童の奥さんになった『私』の物語。選択肢はなく、5分程度で読了しました。 短いながらも、ほっこりとした気分で読み終えることができました。透き通った水の背景・丁寧な文章のおかげで、心地よく作品の世界を味わえました。重たい部分もありますが、それをあまり感じさせなかったのは、夫婦の今がとても幸せに見えたからだと思いました。 短い時間で終わりますので、未プレイの方はぜひやってみてはいかがでしょうか。

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