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神無月ミズハのレビューコレクション

  • 点鬼簿行路
    点鬼簿行路
    プレイしたのはもう半年ほど前なので若干記憶が曖昧な部分もありますが、折に触れて思い出したので感想を。 本作をプレイし終えて先ず感じたのはなんともいえぬ哀しさとじっとりと頭蓋の内壁にこびりつくような冷たさでした。演出が非常に巧く、リアリティがあり、なにより話自体が面白い。なかんずくEnding-Aの切なさには震えました。 ヘクソカズラでも思いましたが文章の独特な妙が好きです。 読めて佳かったと心から思います。

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  • 僕らのノベルゲーム
    僕らのノベルゲーム
    キャラクターたちの距離感が絶妙で、関係性が浮き上がってくるかのようでした。高揚、すれ違い、対立、そのような感情が彼らの言葉遣いに現れているのはまさに生きているかのようで、作者の妙が感じられました。またテキストに限らず最低限以上に揃ったBGM鑑賞モードやTipsなどの機能は嬉しい存在でした。 青春を下地にノベルゲームの合作を描いた本作。犇めく人間関係の距離の中にはカカオ度の高いビターチョコのようにザラザラと残る強い苦みもありましたが、やがて溶明してくる、苦みの奥にある甘い薫りにきっと陶然としてしまうことでしょう。 素晴らしい作品をありがとうございました(タイトル画面で流れる音楽を聴きながら)。

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  • 地の天使と生命を持つスキル
    地の天使と生命を持つスキル
    サムネに惹かれてプレイした。 地に落ちた天使が、天使であるために優しい世界を求める話。 話は短いながらも簡潔に纏められており、作品から横溢する優しさは読む人の心を暖かくさせる。 シオンとスキルたちの織りなす小気味良い会話は心地よく、まだまだ彼等の関係を眺めていたいと思った。短いのが実に惜しい作品だ(欲を言えばバックログもあれば良かった)。 もしも続編があるのだとすれば必ずプレイしたいと思います。 P.S. イフのキャラが非常に好みでした。

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  • 先輩、私の背中を押してください
    先輩、私の背中を押してください
    淡々とした言葉で描かれる、「君」と「僕」の関係とその終わり。 「僕」は常に冷静であり、まるで自分の周りに起こる事象全てに興味がないようだが、年下の女の子の頼みだけは断れないと言う。 私には彼がどうして彼女の背中を押したのか理解はできない。もしも彼が自身のモットーに従ってそうしたのであれば、彼に主体性はあったのだろうか。 いつもと同じように、冷静に、彼女の背中を押す。その行為の先にあることは明確であるはずなのに、彼は一切の躊躇なしに背中を押した。行為に対する感慨も、ない。違和感がないわけではない、しかし彼には妹のことがあるので(それにしても生死に対して淡白すぎるとは思うが)なるべくしてそういう性格になったのだと考えれば納得がいく。 彼はこの先も彼女と妹に言われた「生きて」という言葉に縛られて(服従しての方が適当かもしれない)生きていくのだと思う、その生き様に意味はあるのだろうか。 「君」の選択を私は個人的ににだが支持する、生きていられなくなったのであれば死ぬこともまた正しいことだと思うから。ただ、彼女の選択を当たり前のように享受した「僕」のことは嫌悪するであろう。 興味深い作品でした。

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  • 海の彼方で消えた空
    海の彼方で消えた空
    背景のどこまでも続きそうな青に魅了された。また雲が真紀(少女)の立ち絵と重なって翼のように見えるのは幻想的で、素敵だ。 僅かな断片でしか示されない登場人物らの過去には何があったのかは類推することしかできないが、きっと人生を変えてしまうような出会いがあり、触れ合いがあり、罪があったのだろう。 どのエンドでも人のエゴを考えさせられた。 美しい作品でした(BGMのピアノ曲も雰囲気に調和していて佳かったです)。

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  • 隣人と和解せよ
    隣人と和解せよ
    ニアちゃんがとにかく可愛い。彼女は言葉を話すことが出来ないけれど、こちらの言葉に対して一々(動いて)反応してくれるので可愛く、目が離せない。 短いやり取りと複数の選択で物語の背景や展開が変わるのだが、それがまた面白く、次はどのような世界になるのだろうかとワクワクしながら一気に全てのエンドを見てしまった。 短いながらも非常に楽しめた作品でした。

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  • 横行する饅頭、独白する人鳥。
    横行する饅頭、独白する人鳥。
    どうしようもなく狂気と悪意に満ちた世界でやはり不幸になる物語。 HAPPYENDは周囲からみればきっと不幸なのだけれど、不幸の果てで唯一輝く景色は本人にとっては偽りでも幸福な光景だったのだろう。 またTRUEENDではアルの狂気的なまでの一途な愛があったからこそ、曼殊沙華は幸福な瞬間を永遠にする選択ができたのだろう。アルならば私のことを永遠に愛してくれるはずという信頼があったからこその結末なのだから、不幸ではあるけれどまともな選択肢のない中では最良の選択だったに違いない(それに曼殊沙華はアルのことを汚してしまうのではないかという不安から逃げることもできたのだから)。 素敵な作品でした。

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  • たまゆらの夜
    たまゆらの夜
    FAです。お納めください。

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