ケン・九星のレビューコレクション
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バレンタインだからチョコをくれ!『自称お助けキャラの末路』と『不幸の味を知ってるか?』に続いてプレイさせていただきました。 前の2作で傾向と対策はわかったので、「ダークサイドばっち来ーいっ!」と身構えたのですが……こ、これはまさかのバカゲーでは!?(違っていたらすみません) 冒頭からアクセル全開で、そのスピードを維持したまま飛ばしまくる展開に終始笑いながらのプレイでした。 @ネタバレ開始 最初の名前入力に『おたまつ』を思い出してニヤリとして、今回もガチ名前を入力したのですが、なんか私がどんどんヤバイ人になっていくんですがぁっ!? 誰かに会うたびに簡単な紹介から「……なら!」とか「……つまり!」とか無茶苦茶なこじつけでチョコに持っていくので、「どんだけチョコに飢えとんねん!!」とツッコんでました。 とにかくなりふり構わない無差別攻撃が過ぎます(笑) こっちの世界では、シイナちゃんがユウジくんLOVEなんですね。 エピローグで、すっかり乙女なシイナちゃんに微笑んでしまいました。 ユウジくんもDNA巻きも水素結合も関係ないし、こっちの世界の二人には幸せになってもらいたい……!! チョウコちゃんとマドカちゃんは『おたまつ』とあまり変わらない、それでいて毒っけのないキャラで安心しました。 リョウくんがゲンキくんを気遣うのは、どの世界でもあまり変わらないのかな。 それが純粋な優しさなのか、『おたまつ』的な理由からなのかは……うん、本人が語るまでは保留にします(笑) ゲンキくんはやっぱりビクビクキャラなんですね……今更なのですが、ちゃんとリリース順にプレイしていれば『おたまつ』の冒頭で明るく振る舞う彼の姿が、すでに不安を誘う効果だったことに気づきました。 登場人物紹介でリョウくんとゲンキくんの家庭環境に垣間見える、一抹の黒さが後の世界線への伏線ですよね……。 そしてロコミ先輩! おお、やっぱりこっちの世界でも謎のカリスマがある!! そして見ているようで見ていなさそうな眼が怖い!!!! 主人公がチョコ飢えしていたのも、そういう理由があったのか〜と納得できました。 しかし、ロコミ先輩の中性的を通り越して前衛的なファッションが気になります! そのプリーツがあるのはスカートなんですかズボンなんですかっ??!! 今作も、短編なのにちゃんと攻略情報があってくれて、おかげさまですぐに全ルート回収できました。いつもありがとうございます! 一瞬、「……え、コナミコマンド?」と思ったことは秘密です(土下座) @ネタバレ終了 スターシステムのおかげで、またみんなの新しい一面が見られて大満足でした。 しかしこれが一作目とは……システム周りまで隙きがないビジュアル面のハイセンスさに、敬服するばかりです。 ぶっ飛んだバレンタイン、最高に楽しませていただきました! -
不幸の味を知ってるか『自称お助けキャラの末路』に続いてプレイさせていただきました。 スターシステムということで、なるほど見覚えはあるけれどまた違うみんながいる! そしてみんなやっぱりダーク!(笑) 今回もビジュアルに統一感があってお洒落! やっぱり見てて楽しい! @ネタバレ開始 ナツミちゃんにマイフレンドと呼んでもらっただけでも鼻血ブーなのに、ちょっと赤らめた顔がきゃわいい!!!!(錯乱) そして相変わらずダークな世界観……天使や悪魔が出てこない分、逆により現実的な重さがひしひしと伝わりました。 ゲンキくん、リョウくんの普通なら正視できないくらい辛い境遇を、同情皆無でロコミ先輩いうところの“コンテンツ”としてキャッキャ喜ぶナツミちゃんが面白くて、一周回って全部楽しく読めるという不思議体験をしました。 『いいから不幸を見せろ! お前にはそれしか用が無い!』って、ストレート過ぎるナツミ節に爆笑です(笑) うーん、こっちの世界のゲンキくんも、やっぱり全力で後ろ向きなのね……まあ火傷の理由からしても、前向きにはなれないよね……。 リョウくんは相変わらず兄貴肌だけど、彼は彼でまたダークな過去が足かせになっていて……お母さんの言葉で自分を追い詰めていってしまうシーンは思わずグッときました。 マドカちゃんだけは『おたまつ』と違って、わりとしっかり目の子になっているのかな? 二シーンだけの登場が惜しい! 今回もおまけでルート確定の要素を教えてもらえたので、迷うことなく全ルート巡回することができました。 ハッピーエンド、確かにゲンキくんは苦しみから解放されたのですが、代わりにナツミちゃんがブタ箱行きはちょっと可哀想(笑) むしろナツミちゃん目線で見るなら、より過激な世界に目覚めてしまったバッドエンドの方がハッピーなんじゃっ?! と思ってしまいました。 ゲンキルートで、先生が仲裁 > 児相に保護 > 強制送還、とゲンキくんに助けが無いことを明確にするシーンの、ふた言み言のセリフで何が起きたか伝わる流れが惚れぼれしました。 全体通して、読んでいて憂鬱にならないレベルの寸止め加減が絶妙で、なんというか、こういうものさんの作品二作目にして、藤子不二雄A先生を彷彿させる『飼いならした闇』の存在を感じました……。 @ネタバレ終了 『おたまつ』同様に、タフでひどすぎる(誉めてます!)なナツミちゃんが見られて大満足でした。 引き続き、他の世界線のみんなにも会ってこようと思います。 噛みごたえ抜群のハードな作品をありがとうございました!! -
とつげきスパッツァー『ときスパ』と続けて遊ばせてもらいました! う●こがなりを潜めたにも関わらず、前作よりさらに磨きのかかった怒涛のギャグに笑い通し、ツッコミ通しです。 つばさちゃん、頭にネクタイって……君は宴会帰りのオヤジさんか!? ボリュームもたっぷりで、一週間のあいだ毎晩の楽しみとして充実した日々を送らせてもらいました。 あぁ…それも終わってしまった……満足過ぎて、私も燃え尽き症候群です(笑) @ネタバレ開始 今回は身構えて開始したのですが、冒頭に“ヤツ”が現れずホッとしたのも束の間……『校長先生!!??!!』 いやいやいやいや、不審者! 不審者ですやん!? 笑い死ぬからその上下に揺れるのやめろ!!(笑) しかも全裸だったんかいっ!! それ不審者から一気に公然なんとか罪にジャンプアップするヤツですから!! いいから何か着てください話が頭に入らん!!(涙目) 先に進む前に、とにかく校長ファミリーへのツッコミを最優先で入れてさせてください! やややのMASAMIさん! だから普通に“マイク”だって言えばいいじゃないですか?! 余計怪しくなる“超ド健全”を強調しないでください!! スパニッシュくんもスパゲッティちゃんも可愛い〜! どうか、どうかお父さんのようにはならないでおくれ……。 うう、すでに変な縦揺れしてるから手遅れかもしれないけど……って、この二人は着てますよね?! 大丈夫ですよね?? でも長編だけあって、最後は校長も魅せてくれました! まさかあの顔で『ここは俺に任せて』をするとは思いもしませんでしたが、血まみれでスタジアムに現れた時には、手に汗握って応援している自分がいました(笑) 主人公がコーチと共に憧れの存在と戦うことになる、現代版『エースをねらえ!』(古い!!)みたいな作品なのかな〜と思ったのですが、あにはらんや。まさかここまで壮大な物語になるとは……!! 悪霊が暴れだした時にはどうなるかと思いましたが、満を持してのハヤト先生降臨は最高に盛り上がって痺れました! つばさちゃんとメルトちゃんの勝負が、事実上ハヤト先生への告白という形に持ち越されるのも、最後まで目が離せない憎い展開ですね!! ちなみに、ハヤト先生はみなぎるスパ魂を発散するすべがないから、ご自身の股間の……えっと、その、インジェクション・ホースから頻に尿をされていたということで合っていますでしょうか?? 私、ボン●ンやコロ●ロは正直あまり知らないのですが、ガン●ンだけはなぜか読んでいたので“尻から出る”ネタは回避不可能でした(笑) 素材の使い方も相変わらずキレッキレですよね! 実写系って!? そんなんあり?? もう何度、クリックできなくなって悶絶したか!! あとパッ見なんの異常もない執事さんなのに、“チン”を一つ足すだけでここまでの大惨事になるとは思いませんでした(笑) 立ち絵初お目見えのカズヤ君! おお、意外とイケメンなのに、やっぱり彼だけはう●このままだ! でもくるみちゃんにう●こネタLINE送るのは止めたほうがいいぞ! 下手したら君も不審者に片足突っ込むことになるし?! カズヤ君の血走った目の立ち絵がツボすぎて、早々に死にました(笑) 『ときスパ』のキャラが続々と出て来るので、序盤で覚悟はしていたのですが……き、来たなスネ毛高校!! しかもまた違うモブさんだし!? 作画崩壊って……ゲームってそこまでブッ切れていいもんなんですかぁっ!?(白目) つばさちゃんが足で描いたみたいになっちゃったよ〜……死ぬ、笑い死ぬ!! スネ毛高校の皆さんが軒並み灰汁の塊みたいに濃ゆいのは、多分あれですよね、スネ毛高校にも何かを頭に被った違う系統の全裸妖精さんいらっしゃいますよね?! メルタ君……君って奴は……鬼畜でブルマ好きでマッドなエンジニアなだけで役満なのに、さらにシスコンが追加かよぉ! でも前回の話の通じなさそうな悪役に比べると、今回はメルタ君なりの動機もきちんと明確で、なんだかより憎めないキャラになりました(笑) こじらせさえしなければ、さぞ良いお兄さんなんだろうなあと思います。 カチカチう●こマン先生(だから名前!?)のおっしゃった『性癖は変えるものでなく、増やすもの』は、是非毛筆で書いて掛け軸にしたいと思います(これはガチです!) あと、当方ねじ曲がり女子愛好会を脳内主催しておりまして、ふなっ●ーとロリ少女を足して得体の知れない何かで割った毒島キャンディ嬢が好き過ぎて鼻血タラタラだったのですが……ラクスお姉様のオキニということで、大人しく身を引きました(笑) ああ! 本当に長く楽しませてもらったのですが、全員がまだまだ見足りなく感じます! 蛇足な上にまた超絶私事で恐縮なのですが、一応シナリオを読むだけなら並の研究生にも負けていないと自負しているわたくしめも、『とつスパ』のシナリオ力にはホントに度肝を抜かれました。 つばさちゃんがスパッツバトラーを目指すようになるまで、気弱を克服するまで、メルトちゃんとの関係を深めていくまでなどの葛藤の深さが、私の慣れした親しんだ昭和の(古いという意味ではなく、テレビに毒されていない映画の)ドラマツルギーそのもので、まさか令和の時代にこんな深いドラマを読めるとは思っていなかったので、大げさでなくぶん殴られたような衝撃を受けました。 バカに笑いながらも、「あー……こんなシナリオ書けたらなぁ……」と度々頭を抱えたことを告白させていただきます(土下座) @ネタバレ終了 架空のスポーツをノベルゲームで表現するなんて相当に度胸のいることだと思うのですが、それを凄まじいまでの完成度で作りあえげた鳥ピウイさんの演出力と脚本力に、ただただ感服します。 ふんだんにバカを盛り込んだ超大作、存分に堪能させていただきました! キャラクター全員が本当に魅力的で、機会があれば是非ともまた皆の活躍がみたいです! 素敵な作品をどうもありがとうございましたスパ!(あ! またやってしまった……すみませんぐちゅぐちゅ) -
梅見月会長の華麗なる一日押忍! いつも陰ながら会長をお慕いしております、中年男子生徒であります! このたびは好きなだけ会長を眺められるゲームができたとの事で、着るものも着ず馳せ参じた次第であります! 開始早々、会長の素敵ボイスに思わずパンツを下ろしかけましたが、なんと主役は子猫ちゃんでありましたか! こら猫ぉ!? 会長を下僕だと!? なんて羨ま……いえ! いやら……あわわ、可愛らしい猫ちゃんであります! もう猫ちゃんを抱いた会長ごと、この髭面で頬ずりしたくなりました! @ネタバレ開始 突然素で失礼します。 とにかく動く、喋る、おまけ豊富と、ここまでリッチな短編はなかなか無いのでは!? クリックのアニメまで実装されていて、飽きさせない工夫がさすが大ベテランだと恐れ入りました。 行き先をニャンコの手で決めたり、会話中も会長の顔がフキダシで出る演出も、『主役は子猫』のコンセプトが現されていて感服です。 会長エンドのフラグは、“名簿図鑑を埋める”であっていますか?? Xでもお伝えしたのですが、私はてっきり他の飼い主候補のニャンコに対する好感度を下げることがフラグだと勘違いしていて、それはそれはキレやすいニャンコになっていました……。 特に桜夢くんに飼われる回数が一番多かったものですから、最後には「どうすれば桜夢くんを引っかくことができる??」などと物騒なことを考えていました(鳥飼さんすみません) 星3つめ! 会長! 半裸ぁっ!? しかもR18が秒読みな展開……だ、誰かティッシュを……鼻血が……。 イケメンで人望があって、性格もピカイチと本編では王子キャラの権化のような会長なのに、X上では日々舞い込む怪文章相手に苦悩するお姿がまた魅力的です(笑) でもMVの最後に言ってた、スネちゃった会長も見てみたい!! 短編にも関わらず、巨匠の貫禄を余すとこなく堪能させていただきました! 素敵な作品をどうもありがとうございます!! @ネタバレ終了 ところで会長、先ほどからお顔の色がすぐれませんが、具合でも悪いのですか? 保健室でしたら自分が添い寝……もとい付き添いさせていただきます! お、お待ちください会長? ええい、蝶の女子ども邪魔をするな! 自分はこの操を会長に捧げるのだぁ!! 会長ぉぉぉぉっ!! (如月様、並びにファンの皆様、夢高関係者の皆様、お目汚し大変失礼しましたm(_ _)m) -
ときめきスパッツァーバカゲーと聞いて飛んできました! ガッツリ読みたい人間なので、ルート選択などの重要な選択肢にはきちんと注釈付きなのが嬉しかったです! ストーリーも起承転結がしっかりした骨太なシナリオで、バカとう●こも満遍なく散りばめられていて大満足です(笑) @ネタバレ開始 すみません、バカゲーにはそれなりに慣れているつもりだったのですが、キャッチーなタイトル画面からフェイントで現れる“ヤツ”に完全にやられました……。 君、君だよ君! 不審者呼ばわりされてる自覚があるなら、とりあえずその服装をなんとかしろ! 腹筋見せつけるな! いや、そもそもこやつを“不審者”なんて生易しい言葉で許してくれる、この世界は優しすぎる!! みんとルート > くるみルート > ペスカルートの順で遊ばせてもらいました。 みんとちゃん首ぃっ!? 未だかつて、ここまで衝撃的な立ち絵があっただろうか!! トイレ……いやレイト博士、首とれ『日常茶飯事』って!? そこはしっかり作ってください!! 秀才っぽく若干マッドが入ってるメルタくんもいいキャラで、悪役のはずなのに最後のプランSが佐々木さんか佐藤さんかで詰め寄られてキレるシーンは同情しました(笑) それもつかの間、フリー素材バンザイ! って! 清々しいほど開き直ったな!? でもまあ、真エンドではそれなりに男気も見せてくれたので、バッドエンドでみんとちゃんにブルマを履かせた件については見逃してあげます。メルタの……お主も悪よのう。 ゲームセンターのシーンがしっかりした伏線になっていて、それでいて「伏線です!」というわざとらしい感じがないのが見事だなぁ思いました。 くるみルートが、一番バカが多くないですか!? ハッ●ーターン一つでそこまでネタになるとは……!! 昼下がりのちくわ人妻ごっこって、何しとんねん!?(笑) でもお母さんの登場で、“ちくわ”でいかがわしい想像をした私はまだまともだと気づきました……。少女、少女よ! それホントにお母さん? 練り物ではなくて?? みんとルートで伏線の妙技に気づいたので、くるみちゃんが度々何気ない日常に感謝するところから、「……もしかしてくるみちゃん、まだ体調悪くて余命宣告でも受けてるのか?」と思ってしまったのですが、そうですか……コテツくんが心配だったのですね。 超絶私事で恐縮ですが、犬については11年前から永遠にペットロスなものですから、最後の天国(虹の橋?)でコテツくんがエールを送るシーンでマジで号泣しました。 動物園のゴリラくんもそうですが、全体的に動物への愛情を感じる心の温まるルートでした。 ペスカルートは……ボクッス娘?! ブッ!(鼻血) くるみルートから続けてだったので、それまでの胡座から(精神的に)正座になっていて、ペスカちゃんの不安を昨今の外国人排斥の問題に置き換えて考えて、深いテーマだ……と唸ってしまいました。 他の二つの話よりもバカ要素が少ないかな? と思ってた矢先の、モブモブコンビ! お、おまえら……2秒で描かれたような顔のくせに、バトル相手としては今作最強では?! 乳輪水鉄砲って?! 想像させないでください!(笑) バッドエンドのラクスお姉様が……怖い、鼻息荒くて怖いっ!! あと歌詞が前衛的過ぎるミカンZIRU卍は、是非作曲してもらいたい……!! 長々とすみません(汗) とにかく全編通して、最後まで楽しく遊ばせてもらいました!! @ネタバレ終了 まさにスパッツから始まる、素敵な恋の物語。 すごく笑って時には泣ける、遊びごたえのあるゲームでした! どうもありがとうございます! 続いて『突スパ』の方も遊ばせてもらいま〜す! -
自称お助けキャラの末路可愛い絵柄とセンス抜群なネーミングに惹かれてプレイしました。 とにかく、すべてがハイセンスで調和されています! 曲も背景も、「え? これこのために作られたものですよね?!」と感じました。素材使ってる感がゼロ! キャラクターがウィンドウで表示されるシステムですが、これがもう縦横無尽で、目パチの立ち絵よりも生き生きしています。 次々と漫画のようにスチルが展開していくのも躍動感があって、もう終始飽きさせません。見ているだけでも楽しいです。 ストーリーは分岐ありですが、救済措置のおかげでいたずらに繰り返しプレイすることもありませんでした。 チュートリアルもあってくれて、ゲームシステムに戸惑いなく入り込めます。システム周りも圧倒的に充実していて、痒いと思う前に手が届いている鬼仕様です。 @ネタバレ開始 先ず、最初の名前入力で「ん?」となりました。 すみません、始めはコミカルな作品だと勘違いしていたので、「これは……バカへの伏線か? MOTHER2的な(古い!)仕込みだったら惚れるな〜」と思っていました。 結果、惚れました!! ロコミ先輩に呼んでもらったぞー! ちょっと背筋がゾッとしたけど(笑) キャラの中ではナツミちゃんがダントツで好きです! 傍にいたら百パー利用されてポイ捨てされそうだけど、もし一瞬でもデレの部分が見られるなら喜んで捨て駒になりましょう! 多分、「ばーか」の一言で線路に突き飛ばされて終わるとは思いますが(笑) 設定資料を見るまで、マドカちゃんの名前の由来はまったく気づきませんでした……これはハイセンス過ぎる!! 他にも何人か名前の由来が分からないキャラがいて、アマネ君でようやく“逆さ読み”があると気づき「それだぁ!」と考察を始めたものの……。「六宮憂流……お! 逆さにするとリュウウグウ、竜宮……ロック??」とか、「ミズは……済み? でもタティッターニは?? 煮立て……いや違うぞ、こういうものさんインテリだから、きっとイタリア語か何かかぁ??」などと、徒労を繰り返していました。そうかぁ立板に水かぁ……(遠い目) ともすれば荒唐無稽なファンタジーになってしまいそうな世界観なのに、登場人物全員がその置かれた立場の中でリアルな人間としての葛藤を持っていて、下手な現実以上に説得力を感じました。 天使や悪魔についても、会話のなかで絶妙にアウトラインを出してくるので、全貌は分からないでいて分かった気分で読み進めることができました。 キャラの書き分けも半端ないですよね……。 ぴえんな円ちゃんとポエミーな六宮君、「人生ってのは他人からすると手軽な消費コンテンツなんだよ」とかブラックな真理を言い放つロコミ先輩が、こういうものさん一人の頭の中に共存してることがもう理解できません……!! ゲンキ君のお父さんの気持ちまで書ききる人間描写の深さは、もはやシャーウッド・アンダスンの世界ですね(だから古いって!) おまけのブライ君話……みんなでアイスを食べているスチルが本編のダークさに比べてまぶし過ぎて明る過ぎて、スチル一枚でキャラの動機に共感できるという初めての体験をしました。そりゃあこの時間を取り戻すためなら、悪魔に魂だって売るわな……。 セーブ・ロードや設定画面にさりげなくロコミ先輩のアドバイス? が出ていたり、何より「店」システムが素晴らしいです。 すみません、かく言う私も真エンドはロコミ先輩に解放してもらいました。 各ルート・サブストーリーをどこからでも閲覧できる機能も、おまけストーリーやプロフィールを見たあとのリプレイ時に重宝しました。 過去色々ノベルゲームをプレイしてきましたが、ビジュアルとシステムの作り込みがここまで高次元で整っている作品は見たことがありません。 凄い! ホスピタリティも神! と感激したのち「あれ、でもこのダークな世界を書いてる人とシステム設計したの同じ人なんだよな??」とパニクり、未だに?を浮かべています。 すみません、もう一つ一つ書いていくとキリがないくらい衝撃の連続だったので、長ったらしく散漫な感想になってしまいました。 総じて、こういうものさんの才能が一番怖かったです!!! @ネタバレ終了 タイトル画面のゲンキ君の涙の訳が分かった時は、本当に心地よかったです。 コンプして真っ先に浮かんだ感想は、「もっと観ていたい!」でした。 完全に“こういうものワールド”の虜です! スターシステムということなので、他の世界線でのみんなにまた会えるのが今から楽しみです。 素晴らしい作品をどうもありがとうございました!! -
大切なモノは君がくれた絵柄に惹かれて期待値バリバリでプレイしましたが、予想のはるか上を行く良作でした! キャラは可愛いし塗りは綺麗だし、見てるだけで楽しいです。主人公は話をグイグイ引っ張っていくタイプですが、地の文もあるので一度も感情が迷子にならず、常に共感し続けることができました。 来て欲しい時に必ず来てくれるスチルや、全体のテンポや演出にベテラン臭を感じたのですが……え? これが初作品なのですか? しかも七年前?? それはちょっと……凄くないですか!?(遠い目) 一制作者として極個人的な感想としては、優れたシナリオさえあれば作りこんだシステムや凝った演出は別にいらないんだなーと、軽くショックを受けました。 @ネタバレ開始 まず御手洗くんの破壊力が強すぎて、前後しばらくを忘却しました(笑)。この世界の中で濃すぎる……君だけ別の惑星の住人みたいだぞ!! あ、だから逆にモテるのか?! 海影くんは、天然記念物を通り越してオーパーツです。現代に存在してはいけないものです。よく高校まで無事にいられたなあと思いましたが、きっと雪見ちゃんが鉄壁のディフェンスを敷いていたのかな。フルメイク後の雪見ちゃんも見たかった……! 呪術部って!? 主な活動は呪い?! この学校エコエコアザラクが認可されとるぞ!? 恐らく当初は認めらなかったものが、反対派の先生が一人また一人と呪われていき……うう、リアルに怖い。 「料理、殺人鬼になれるくらい下手じゃん」の台詞でゲーム一時停止で笑い転げました。海影ルームのモザイク処理とか、突如ドアップで登場する姫樹ちゃんとか、ギャグセンもキレッキレですね! 是非、こういったハイセンスギャグオンリーのバカゲーも見てみたいです! そんな笑いを織り交ぜつつの緩急が本当に見事で、雪見の嫉妬から姫樹の提案で告白を後押しの流れで一気にシリアスになって、翌日、結果を聞きたいのを抑えつつ……ここからお弁当にかけた手を止めるという描写に、本当に痺れました。お弁当を落としてしまうまでの、剃刀の刃を指で撫でているような、クリックを躊躇するような緊張感は、本当にゾクゾクものです。 そして緊張の糸が切れたあとの、「明日ちゃんと「友達」、に戻るから」の台詞でもう……泣きました。たった一言に、どれだけ海影の事が好きかが凝縮されていて、それでいて諦めようとする円の心境に泣きました。 そこから一気にハッピーエンド! もう悲しくて泣いてるのか嬉しくて泣いてるのか、分からなくなりましたよ!? 良かった……もうその一言です……。 余韻に浸ってる間に流れてきた、エンディングの歌うまっ!! あれ? Xでご自分で歌ったってポストしてた気がしたけど……なーんだ勘違いかあと思ってたらええぇぇ?? シナリオ書けて立ち絵描けてスチル描けて歌も歌えるって、なんなんですかアナタッ!?(失礼) 十分楽しかったので本当に欲を言えばですが、クリア後の後日談が見てみたかったです。でもまあ、そこを想像するのも一つの楽しみ……円と御影は不器用だけどラブラブになって、姫樹はそんな二人をからかいつつもリードしてあげて、急にモテ気がきた雪見さんは御手洗くんにまで言い寄られて大迷惑……みたいな想像を膨らませるのも、醍醐味ですものね。 だいぶ躊躇されたようですが、公開していただきありがとうございました! 素敵な作品に出会うことができました!! @ネタバレ終了 お話も短すぎず長すぎず、選択肢もないのでドラマ鑑賞気分で腰を据えて読みたい人にお薦めです。 久々の乙女ゲー、存分に堪能させていただきました。どうもありがとうございます!!
