富井サカナ/DIGITALLのレビューコレクション
-
夢見月に咲く「月不見月の彼女」と対になるような作品だと感じました。 こちらはご主人ではなく激カワメイドのアメリアちゃんが主人公となります。 主人公メイドのアメリアの魅力がとても炸裂しておりましたし、 選択肢で表示されるミニキャラも凄く可愛らしかったです。 徐々にストーリーが明らかになりますが、かなり好みな設定でした。アメリアの想いの強さや深さが道中からラストまで強く感じられました。 @ネタバレ開始 あるBAD ENDはあそこで終わるとかなりの壮絶BADになってしまうので、脳内で勝手に「なーんてね。夢でした!」と足して平静を保つことにしました! @ネタバレ終了
-
月不見月の彼女ヒロインのメイちゃんの魅力がとにかく光るゲームだと思いました。 立ち絵が可愛らしくお着替えパターンも多い! フルボイスで更に魅力がマシマシとなっています! BEST ENDの美しさと言ったらもう! 本作ではあまりのヒロイン魅力についセクハラに勤しんでしまうほどですが、選択肢を間違えると即BADに突入します。この場合の時間経過は光速を超えていましたが、何度もデジャヴのようなBAD ENDを見ているうちに「あの狭い空間で過ごす長い時間はどんなものだったのか」と、とても気になってしまいました。 通常ルートも非常にストーリーはテンポ良く進み、メイの魅力を味わいながら美味しいストーリーの美味しい所だけが楽しめるなぁと感じました。先に拝見したBEST ENDではメイの魅力が炸裂しておりましたが、ノーマルエンドも味のある結末でした。いずれにせよ他の即BADとは異なり主人公に大きな成長が見られて満足でした。 唯一気になったことと言えば、 @ネタバレ開始 早稲田大学には医学部がないことくらいです(笑) @ネタバレ終了 ちなみに私のプレイ時間は全部で1時間弱でした!
-
マッチングアプリで出会い厨してみたメッチャ面白かったです!! マッチングアプリ風画面の作り込みが素晴らしく、そもそも誰が待ち合わせに来るのだろうというドキドキ感も相まってプレイする手が止まりませんでした。各ルートの展開も変化に富んでおり、Good EDのルートの展開はテンションが上がりました。 以降、プレイ時の感想となります。 @ネタバレ開始 開始早々、主人公がいきなりオタク丸出しの陰キャだった! 登録したプロフィールのあまりのヤバさに自分でドン引きしてしまった。 また、大学で佐々木さんが登場したシーンではいきなり性格の悪さが露呈!! この時点ではこの主人公で大丈夫かなぁという気持ちが先行しておりました。 カミングアウトしない点についても「女子には色々あるかも」じゃなくて男にもあるよ! 実際お前大学でバッチリぼっちやないかい!と思ったり。 結構アレな主人公ですが、教授に褒められて単純に喜んだり可愛い所もありましたし、服を買いに行った時のリアクションがシンクロ率100%で親近感が一気にMAXになりました。(エロ本買う100倍以上服を買うのに緊張したなぁ) というわけで、以降はそんな主人公の活躍により到達できたEDを攻略順の感想で! END2! 愛梨!腹立ったけど食べてるシーンだけちょっと可愛いやないかい! あと捨て台詞のアドバイスがその通り過ぎて、奢った金額以上の金言をもらえたので実は意外と素晴らしいヤツじゃないか! 本人も随分厳しい言葉を投げつけられてきたからこその今の状態なのでしょうし、 主人公は苦い経験を糧に大いに飛躍することでしょう! にしてもなぁ。愛梨がタイトル画面ど真ん中って実は凄く思い切ってる作者さん! END4! ヤリモクお断りってそういうことか!!サヤカさん25歳ってそういうことか!!ひぃー! 伏線が効いてて良い感じのEDでした。 END3! サヤカさんカワエエ大当たり!からの!!主人公の背景を考えると納得の結末でした。 サヤカさん巨乳美女なのに結ばれるルートがないのが不満!! ついでにここで書くと妹がデレるシーンが見られるおまけエピソードが欲しかった!! END1! Mさんは良い子だし幸せそうな主人公!これは現実的な十分ハッピーエンド!! TRUE! うおー!!最高のルート!! 初見で佐々木さんだと確信していたMさんはやっぱり佐々木さんだった! 主人公がいない飲み会で佐々木さん大丈夫だったんか!?と心配しましたが、 本作はパラレル仕様なので主人公以外のモブが代わりに潰れていたはず! @ネタバレ終了 というわけでネタバレ部分は少し長くなりましたが凄く面白かった!
-
トキゴエ列車からの脱出作者さんの大ファンなので楽しみに温存してこの度晴れてプレイしました! 既にたくさんの好評の声が上がっている通りでとても面白かったです。 本作は探索ありのホラーゲームとなっておりますが、ホラーはスパイスであって人間関係の機微までしっかりと描いた作品でした。が、ネタバレに繋がるのでここは思い切って割愛します! 順不同な時系列や断片的な情報の開示が多いのに混乱せず事実関係が理解できるあたり、構成が凄くしっかりしていると感じました。ストーリーは多くの謎をはらんだ状態で始まるのですが、ステップ的に明らかになっていくのでとても気持ち良いです。エピソードごとに細かい起伏があって読み手を飽きさせません。 マニアックな話かもしれませんが、シナリオ以外の面でもとてもユーザーフレンドリーだと感じました。テキストは読みやすいようにフォントを大きめにして表示領域を狭めています。表示2行でこのボリュームのストーリーを進めていくのは至難の業だったのではないかと思いました。 また、探索モノは割と画面移動で迷うことも多いのですが、本作は一駅目で完全に位置関係を理解することができました。「進む」と「戻る」でポイントの色分けがされているゲームは初めてです。方向音痴な自分がこれは非常に珍しいです。移動による時間の消費が増えないように改札口から効率的に移動できるのが嬉しかったです。 TRUE EDは演出も凝っており感動を味わえますので、是非1周目からきっちりと必要なフラグを回収してその目で味わってください!
-
アカイロマンション〜ホラー編〜某有名メーカーのサウンドノベルの影響を色濃く感じる作品です。 タイトルにわざわざ記載されている通りジャンルはホラーなのですが、 サウンドノベル愛に溢れているのでジャンルのファンの方に特にお勧めです。 特に序盤に多めに配置されているお遊び的な選択肢には懐かしさを覚えるはず。 全23種のマルチエンドが示す通りの力作ですが、即EDが少な目で話が展開した先の枝別れなのがなかなか凄いなと思いました。どんな作品かプレイ前はなかなか想像が付かなかったのですが、マンション全体がクローズドサークル的に機能していてとてもスリルのあるゲームでした。 攻略サイトが完備されているので安心してフルコンプが可能です。また、エンド回収の際に直前の選択肢に戻るボタンはとても親切で助かりました。クリア後の後書きもジャンルのファンにはとても嬉しい内容でした! フルコンプしたのにバッジ取りそびれてしまったので、いずれまた住民と再会しに行きます!
-
コーヒーのくに素敵な表現でつづられた優しさに溢れた作品でした。 気疲れしやすい現代人にそっと寄り添ってくれます。 お話とイラストがとても素晴らしいのですが、 文字表示の演出やシステムを活用したギミックなど、 システム面でも凝った作りでとても楽しめました。 エンディング~あとがきを含むも読後感もとても良かったです。
-
3名、不足。本作もとても可愛らしいホンワカした作品でした!! 不足した仲間を集めるだけなので簡単に遊べてとてもほっこりできます! タイトル画面に象徴されるように、結構冒頭の人が抜けていく様は切ないかも。 まだ図鑑を埋め切れていないので、引き続きプレイさせて頂きます。 組み合わせによるパターンが豊富なので手探りで探していくのも面白いですし、 プレイ後の親切なヒントもあるので周回プレイがはかどります!
-
こっくりさんのお告げこっくりさんを題材にした学園オカルトホラーですが、ミステリー・サスペンス要素も多分に含まれている作品です。オムニバス形式でストーリーの引きが強く、最後まで一気にプレイしました! エピソードが進む中で登場人物の個性も徐々に見えてきますが、表情を描かない主人公たちの立ち絵描写が怪しい雰囲気を高められ、一連の事件の犯人が誰なのか?という疑心暗鬼さに拍車を掛けているように感じました。 演出は全般的に凄く良かったです。プロローグの段階のスタッフ表示からおっ!と思う感じで終始センスを感じました。こっくりさんを行う際の演出はシンプルながら光るアイデアと思いましたし、毎回ある気の抜けない即BAD選択肢のおかげで緊張感も上手く醸し出されていました。 ストーリーは序盤から面白い上に尻上がりで面白くなりのめり込みました! @ネタバレ開始 終盤でようやく犯人が判明して先生が撃退してめでたしめでたし! というシーン以降の更なる怒涛の展開が痺れました。 みんな大好き巻き戻し演出は相当自然に表現されていましたし、 その後の『お前が犯人なんだろ!……なーんてね!』にもまんまと引っかかりました。 あれれ?疑心暗鬼だと思ったら信頼する仲良し同士じゃん!という。 ここの茶番の連続は凄く好きでした。 真犯人入力は本作の登場人物を考えれば誰でも即答できる親切設計でしたし、 その後のオカルト演出や頂上決戦の展開も相当な胸アツでした!! 最後の謎解きはこっくりさんの動きが凄くちょうど良かったので直ぐ解けました。 結構狂気じみた動きをしていたので迫力が凄かったです。 エンドを迎えてのループ構造的なところも、 毎年毎年卒業生が出て行って新入生が入ってくるという、 学校を舞台にした作品としてとても綺麗な終わり方でした。 起動時のセリフは主人公たちのものとは限らないのですね! @ネタバレ終了 というわけで長くなりましたがとても面白かったです!
-
世界を破壊する魔法ただただ破壊力のある作品でした。 テキスト描写と膨大な数のCG、カットによる表現力が凄まじいです。 可愛らしい絵柄と過酷なストーリーラインにはギャップがあるのですが、 絶妙なバランスで独特の魅力を醸し出しているように感じました。 唯一無二の強い世界観を作り出されていたと思います。 @ネタバレ開始 主人公は現実とピントが合っていないというか、 敢えてずらすことで自我を保っているように見えました。 暴力によるいじめは主人公に対しては大したダメージはなかったようですが、 性的なニュアンスが含まれ出してからの転げ落ち方が激しかったなぁ、と。 圧倒的に現実感のある性的なイメージで現実に引き戻されたようにも見えましたし、 敢えて描写が省かれている家庭の問題と関係があるようにも読めた気がします。 なおこちらのプレイ環境の問題かもですがDL版で選択肢直後に何度やっても固まってしまい、 ブラウザ版で両エンドを拝見いたしました。 @ネタバレ終了 実は大した量じゃないのにここまでの感想を書くのに小一時間掛かっていまして、 これだけ感想を書くのに苦労することは自分にとってはかなり珍しいです。 それだけ理性や論理ではなく感情に働きかけてくるタイプの作品なのかと思いました! なお、プレイ前にCG回想ボタンを押すと狂ったCG数を体感できるのでおススメです。
-
ぐらぐらする嫌な部分も含めて人間関係や人間の感情をリアルに描いた作品です。 ストーリーに没入させられた上で読後には色々考えさせられます。 プレーヤーの誰もが他人事で済まされない、吸引力のある主題でした。 読ませるテキストは相変わらず素晴らしいです。 院卒の主人公以外職場はおじさんだらけ。 基本的には職場で仕事する描写がメインのストーリーなのに、 どうしてこんなに熱中してエンターキーを押しているのだろうか。 恋の予感も盛り上がるイベントもゲーム中には一切出てきません。 それなのにここまで引き込まれるのは、 誰もが共感できるような日常のリアルが描かれているからだと思いました。 また、本作は演出も非常に良かったです。 雨が降るとぐらぐらしてしまう主人公の気持ち悪さの表現力。 メインBGMから醸し出される雰囲気などが作品とマッチしていました。 文字のフォントへのこだわりとフェードアウトもとても印象的でした。 プレイ後の感想ですが、 @ネタバレ開始 つらつら色々と書いていたのですが恥ずかしくなって消してしまいました! 最も印象的だったことに絞るとエンド1の主人公の心の変化です。 雨が降るだけでぐらぐらしてしまうほど罪悪感を覚えていたのに、 最後は姉の墓石に傘を投げつけてあちら側に行ってしまう。 主人公は今後はもう迷わずに傘を差す人間と差さない人間を 意識的にしろ無意識的にしろハッキリと峻別しながら生きていくのでしょう。 雨に悩むこともなければ、弱者の精神的ダメージに共感して自分の神経をすり減らすことも 一切なくなり、出世街道まっしぐらなはずです。めでたしめでたし。 姉に対する罪悪感を振り払い、社会でたくましく生きていくことは 実際に世の中を生きていく上では正解と言える選択なのかもしれません。 @ネタバレ終了 おじさんが多くてキャラクターの判別が付きにくいのでnoteがとても親切でした。 @ネタバレ開始 また、クリア後にタイトル画面で参照できるバージョンがとても秀逸です。 プレーヤーに対しても親切ですし、主人公の本音が垣間見えました。 やはり口にはせずとも主人公には周りの人間がとても良く見えているんだな、と。 @ネタバレ終了 主人公の心情を想像したり、主題を受けて思いを巡らしたり、 プレイ後も長くゲームの内容が頭から離れない、そんな作品でした。