うさギョのレビューコレクション
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地底調査船に響く孤独不穏な雰囲気に惹かれてプレイさせていただきました。 @ネタバレ開始 あまりにも救いがなくて最高でした。 調査中止の決定が下されるという流れが静かな絶望感に満ちていて、深く噛みしめるような重さを心に感じました。 一度は死なないから大丈夫みたいな展開だったのに、それがより残酷な未来へ向かうことが分かってしまうのが鬱すぎて最高に素晴らしいです。 最後まで薬が無くなってしまうのをみて、そこに至るまでの長いようで短い時間が(おそらく電力の限界が来たら暗くて薬も見つけられないと思うのでそれまでの短期間に繰り返していたと推測)リアルで重苦しさを感じとてもよかったです。 クリア後コンテンツにある「現実に戻る」の言葉が重くていいですね。 それまでの階層にあったのがみんなとの思い出の回想だったなということもあり言葉の重みが増していて鬱ポイント高いです。 (鬱ポイントが高いと私がニッコリします) 戻った先の現実で「もう思い出せない」となるのがシステムとシナリオのダブルミーニングすぎて構成が上手い!と拍手を送りたくなりました。 「もう思い出せない」という言葉をみて諦めたのかなと思ったのですが、ふと埋めて立て計画の話を思い出し、思い出すための思い出も全部埋められてしまったのかなと気づき鬱展開への追撃が半端ないなと感動を覚えました。 今までは探索することで思い出していたので、それすらできなくなって思い出すことなくただ暗闇の世界で孤独の意識だけが地底に残るのかと。 本当にタイトル通りだなと、最後にタイトルが表示されることすら演出の一部になっていて素晴らしかったです。 全部プレイした後だと通常タイトル絵の印象が変わってとても良いですね。 はじめに目にする絵なのに全ての終わりを示しているようでタイトルと共に絵に込められた意味を考えてしまいます。 そしてセーブできないところが、やり直せない過去を思い出として反芻してるだけの演出になっていてとても良かったです。 @ネタバレ終了 とても素敵な作品をありがとうございました。 -
眠れる箱これは……不穏な気配を感じる…!?とワクワクしながら始めました。 短い中に世界観に通じるギミックがあり面白かったです。 @ネタバレ開始 話している言葉が私なのか相手なのか分かりにくいなと思っていましたが、すべてを知った後にそれすらもギミックだったのか!?と納得しました。 崩壊と救済のような世界観で好みでした。 @ネタバレ終了 素敵な作品をありがとうございました。 -
トモダチのパソコン凄い展開の作品でした。 最初は一般的な探索ADVのような味をしているのに、クリア後から様子が変わっていき全く違うタイプのホラーADV?になっていくのが面白かったです。 @ネタバレ開始 店主が「あなたが」と言っていたのが最後に分かって(それまではロードしたデータ使うな的な意味かと思っていました)はっとしました。 考えてみれば店主との会話もメタ的な表現が出てきていたのでそこで会話しているのが作中人物ではないという伏線があったにも関わらず、最後の宅配的な会話からこれも作中の会話だろうと思っていたので、ミスリードに繋げるのが上手いなと思いました。 ゲームならではの叙述トリックだ……。 制裁の後に誠さんが登場したとき、じゃあこいつは誰だ!?となるのが最後の驚きとして良かったです。 店主との会話で個人情報を晒される可能性への恐怖が示唆されましたが、私は軽い気持ちから加害者になってしまう恐怖の方を感じました。 @ネタバレ終了 非常に面白い作品をありがとうございました。 -
かぞくごっこ他作品が関連作品っぽかったのでこの作品からプレイしました。 @ネタバレ開始 予想に反して可愛い成人男性が出てきたぞ!?と驚きを隠せないままプレイ。 これは撫で続けるといい感じの共依存になっていくやつだ……とニコニコしながら遊びました。 誘拐犯に恋をする被害者心理の話を思い出しました。危うい……危うい家族だ……。 彼が逃げないことからもおそらく何らかの事情がある人なんだろうなと思いつつ、ズブズブに共依存のまま幸せになってくださいと思いながら撫で続けました。 可愛いENDでよかったです。 しかし初めに撫で続けるENDを見たせいで他END回収が割と地獄になり、殴る方も辛いんだよ……などとクズの代表みたいな言葉を脳裏に浮かべながら全END回収しました。 最後にパトカーが来るENDを見たので、「よかった……ちゃんと法の裁きが存在する」と安心しながらプレイを終えました。 @ネタバレ終了 素敵な作品をありがとうございました。 -
尸変現実と幻想、痛みと快楽の境界が曖昧になるような、まさに阿片のような物語でした。 @ネタバレ開始 自暴自棄の果てに毒を撒くものの、受け取る側…ましてこの世界ではそれは甘い蜜になり得るのだろうと。この世界そのものを表しているようでゾクリとしました。 表裏一体と曖昧な境界が悪い夢を見ているような読後感で素晴らしい作品です。 @ネタバレ終了 素敵な作品をありがとうございました。 -
祝福させてください!!あらたないけにえ!!これは不穏そうだ!と思いプレイさせて頂きました。 楽しいディストピアでした。 ゲーム自体が短く情報が少ない中であれこれと想像力を膨らませる余地があって面白い作品です。 @ネタバレ開始 失敗していくと表示されるお友達は増えていきますが、失敗していることからもお友達がプレゼントにされているわけではなさそうで、どうしてその人たちがプレゼントではいけないんだろう?という疑問が世界観の不思議さと相まって面白みを感じました。 どうせ犠牲にされるならこの人たちをプレゼントに使った方が沢山いてハッピーでは?と思うのですが、人数ではなくプレイヤーという個体でないと駄目なシステムでもあるのかな?と考えを巡らせました。 初回プレイ時はそのままストレートに自分のせいで祝祭が失敗して世界がおしまいになってしまったのかなと思ったのですが、上の内容を含むと逆の意味としても成立しそうで別の解釈でも楽しめるなと感じました。 (このあたりが気になって何回か周回したかったためブラウザ版で世界が終わった後DL版もプレイしました) もしかして祝祭には失敗しているけど別の何かには成功しているのでは? 戻ってきてと言ってるので自分たちからは捕まえることができないという意味では? プレイヤー以外の多数の人間の犠牲が無意味なら、誰かを犠牲にすることではなく誰かがが逃げることに大きな意味があるのでは? など想像力を掻き立てられる作品でした。 画面上に映る沢山のカードの人たちが死んでも、その後未来永劫祝祭が始まらないならば人類的には過大な犠牲を払いつつも地獄の終わりですよね。 外の世界を知ることができないプレイヤーとしては何が滅んだのかなんて分かりようがなく、本当に滅んだのは世界の方なのか?という疑問もあり、味方かどうかも怪しい二人とTVの話を信じるかどうかもプレイヤーに委ねられているなと感じ、とても面白かったです。 読む人によって世界の解釈が変わりそうな楽しい作品でした。 祝祭が失敗したあとのクレジット画面が恐怖を掻き立てる演出でよかったです。 @ネタバレ終了 素敵な作品をありがとうございました。 -
囚人さんとお話しするバチャフェスで気になってプレイさせて頂きました。 @ネタバレ開始 エンドごとに囚人さんが何であるのか、またプレイヤーとの関係について理解が変わっていくのが面白かったです。 それぞれエンド後にタイトル絵が変わるのも見届けた感があって素敵でした。 特に好きなのはエンド1と2です。 カレに魅入られるのも手を下すのもどちらも良い! それと毎回処刑前のポーズが可愛いなあと思ってニコニコしました。 @ネタバレ終了 素敵な作品をありがとうございました。 -
夜の生きもの本当にひっそりとした夜道を歩いているような、不思議な空気感の作品でした。 @ネタバレ開始 全てのおみやげを貰った後のエンドを見て、明るい世界に生きられないような感情を抱えている主人公こそ真に夜の生きものではないかと、静かな重みを感じました。 主人公の夜が好きな理由が最後のエンドを見る前後で印象が変わるのがよかったです。 @ネタバレ終了 素敵な作品をありがとうございました。 -
楽しい!動物探しじんわりとしたギミックと考察の余地があり、とても楽しめるホラーでした。 @ネタバレ開始 電話に出ないときの演出が個人的には1番怖いと感じたのですが、そういえば最後の背景が変わってからの選択肢が猫の目みたいで、もしかしてこれはそういう訴えなのかなとゾクリとくる恐ろしさがありました。 それに気づいた後だとバッドエンドと思われる選択肢を選んだ後の言葉がヤマトからの諦めに聞こえて、とても悲しいって言ってるのが主人公じゃなくてヤマトなんだって気づいたときに、本当に悲しくなりました。 ねこはどこに ありますか の質問が恐ろしい。 もう、いるではないんですね……。 そして更に恐ろしいのがどうしてこの人は電話をしてきたのだろうかということです。 わざわざ教えてあげる必要なんてないのにその行為の意味を考えたとき、見つけたのはねこだけでなく「あなたも見つけましたよ」という意味なのかと思ってはっとしました。 主人公もスマホを手掛かりに辿り着こうとしていますが、相手にとってもそれは同じで、むしろ楽しく探している可能性があるんですよね。 大きさなんて関係ないらしいですから、楽しい!動物探しって誰からみた言葉なのかなと。 @ネタバレ終了 素敵な作品をありがとうございました。 -
LivingDead*Magic地獄過ぎて最高でした!これは人の心をえぐるプロの犯行だな……。 ゾンビものや閉鎖空間サバイバルに期待される地獄要素がぎっしり詰まっていて最後までチョコたっぷりの美味しさでした。 このような極限状態を描いた作品にも関わらず、読んでいて直接ストレスを感じるような極端に嫌な人間が出てこないのが非常によかったです。 @ネタバレ開始 地下室に一緒に入った同僚や上官などに対し少し警戒していたのですが、そのような不快な発言や嫌がらせ的な描写もなくただただ悲惨な世界と二人の心が描かれていて美しい地獄の物語でした。 特に扉を開けて戻っていったときに、自分が逃げた後もリィニャが生きていた痕跡が目に入るのが大好き地獄スポットです。 ユリネを助けようと最期まで頑張ったんだろうなあと思っていたのですが、最後に明かされるのがそのシーンだったので心の追撃うますぎるなあと素晴らしい余韻に浸れました。 実はルートによってはハッピーだったり生きてたりするのかなと思って不安だったのですが、最後まで安易な救いがなくて逆に安心しました。 あとカニバネタが大好きなのでこの世界観なら絶対どこかで食べるはずだ!と期待を膨らませていたら、缶詰にスチルまであってニッコリポイント高かったです。 @ネタバレ終了 どこへ行っても地獄の荒野の中たった一つの小さな花を枯れるまで眺めるような命を感じる作品でした。ありがとうございました。
