ツキシキのレビューコレクション
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がんばれ!ミトラ神グラフィックがとにかく良い~!! 一枚絵も背景もキャラも、ここにしかない良さがあってとても素敵でした! 主役であるミトラ様の親しみやすさも大好きです。 気さくに信者の声を聞いて回っているのがなんだかとても好きな距離感でした。神様って、もちろんはちゃめちゃ強い天の上の存在なんですが、時に傍にいると感じさせてくれるから神様だとも思っているので……。 @ネタバレ開始 ポップなイラストやタイトルから軽いノリのゲームだろうと始めたので、しっかりとシリアスな展開に姿勢を正しました。 すっかりこの作品のミトラ様を好ましく思っていたので、どうあがいても衰退してしまうことが悔やまれてなりません。ですが、参考文献の記載からしても、道中の戦闘描写の鮮やかさにしても、真摯に宗教を取り扱っていることはよくよく伝わります。だからこその結末で、納得感があって好きです。 @ネタバレ終了 この作品が無ければきっと知らずに通りすがっていた宗教だったと思います。これからはミトラと聞くとピンときそうで嬉しいです。 ありがとうございました!
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絨毯と炭酸水会話パターンがたっぷりあって、最高~!!!! 5つの炭酸水からなるコミュニケーションの幅広さがとっても素敵でした。 ゲーム内のヒントはわかりやすく親切です。そのうえで違う選択肢を選びたくなる面白さもあります。しかもその誤答にゲームが応えてくれる! 遊んでいて本当に嬉しい! また、話の内容もしっかり向き合いたくなるものが多くて……。 相手の零す言葉や反応から、性格や本音を考えつつお話しするのがとても楽しかったです。 まさに「会話」が味わえました。 @ネタバレ開始 みすみねくんがずっと素直にしゃべってくれるところが素敵でした! 選んだ炭酸のせいで事実と違うことを言っても、言い間違えたってすぐ訂正してくれるし。あの実直な態度のおかげで、こっちも選択しやすかったなあと……。 みすみねくん自体の、無口だけど無神経じゃなくて、相手の感性や感覚に寄り添えるところも大好きです。というか見た目がもう好きで、プレイの決め手はキャラデザでした。 赤の戦士との説得が成功した時の、「正しいかどうかはおいておいて~」のセリフが特に沁みています。 ラストの、今までの流れがすべて回収されていく展開も熱くて大好き! エンディングの入り方も、まさにこの作品ならでは、最高! みすみねくんがちゃんと「つらい」とこぼしてくれるのも、この作品らしいと言いますか……。全体的に、痛みや悲しみや疑問をなかったことにするのではなく、きちんと向き合ったうえでの優しさを感じて好きです。 おまけまでたっぷりと飲み干させて頂きました。 @ネタバレ終了 プレイヤー側もつい飲み物を用意して、しっかり画面と向き合ってお話をしたくなる作品です。 ちょっと不思議ですごく優しい。 素敵な時間をありがとうございました! (長くなってしまいましたので、作者様はご返信お気遣いなく!)
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極限デッドライン一週間で作品を完成させろ!! タイトル画面が全てを物語っていて大好きです! 笑いながらダウンロードし、にっこり笑顔でゲームを終えれる、どこまでも明るくて疾走感のある作品でした! まずグラフィックについて。 起動してすぐ、マウスカーソルがペン先! 好き!! 各種システムデザインも洗練されていて、ゲーム画面の説明も動きと目と文が組み合わさっているおかげで、わかりやすかったです。スクショタイミングまでアドバイスしてくれる親切さたるや。 背景もほどよくセピアで、色合いの統一感が好きです……。 続いてキャラクターについて。 さくっと大事な点に絞って紹介し、二人の関係性がすぐわかる! 二人の信頼感がどこまでも伝わってくるので、見ていて気持ち良かったです。 ゲーム部分は、確率要素もありつつ初見でもハッピーエンドに辿り着ける難易度。 同じ選択肢を取ってもイラストにバリエーションがあって楽しかったです! @ネタバレ開始 何より驚かされたのが、入力画面!! こういう、フレーバーだけど入り込める要素、大好きなんですよ……。 最優秀じゃなくてほどよいところに食い込めるのも、嘘くさくなくて、素直に拍手できました。 何より、喜び合う二人がとっても微笑ましい! ファン1号兼頼れる相棒なグレイさんがいるなら、きっとアルカさんは大文豪間違いなしでしょう。七転び八起きしながら頑張る様子が目に浮かんで、クリアした後もなんだかあったかい気持ちになれました。追い詰められた後おもいっきり浮かれちゃうのも良いなあ。 @ネタバレ終了 まとめると、 テンポが良い! キャラが良い! 元気になれる!! 楽しい時間をありがとうございました!
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デノスティラの囚人たちエンディング4つ拝見しました。 囚人三人のスクショでDLを決めたくらいには、グラフィックが好みでした! まずもうキャラの見た目が素晴らしい! 選択肢を選ぶときに、キャラの表情がちょっとだけ変わる演出も細やかで好き。 「囚人を解放しよう」という紹介文から、生殺与奪を握るジレンマや囚人同士の疑心暗鬼を想像していましたが、あくまでプレイヤーは「選択者」でした。 物語は管理人の目と口を通じて囚人とのやりとりを眺める形で進んでいきます。 この管理人が、またイイ性格してるんですよね! こういうザ上位存在なキャラが冒頭で出てくると、作品の色がわかりやすいです。 @ネタバレ開始 シャオラ ニッチなところで恐縮ですが、名前の綴りがchatやsyaやsioではなくxiなところが好きです。 ユディオ カッコよくて好きです。 終わり方の容赦なさとあっけなさが最高でした。 ゼンシル 暴力を振われるとこちらの画面に影響がでる演出、すごく好きです。 世界観を感じて素敵。 キャラの性格と、確かに色んな所で全然目が合わないところにもにやにやしてしまいました。 @ネタバレ終了 見た目でビビッときたキャラがいるなら遊んでみてほしい、キャラクター重視の作品でした。
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椿電鉄たまたま乗り合った彼と、終点までお話するノベルゲーム。 グラフィックやほんのりレトロゲーを思わせる演出がとても丁寧な作品でした! 冒頭の注意書きや、起動してすぐの画面がもうおしゃれで素敵……。 @ネタバレ開始 主人公もツバキくんも、出会った時からお互いへすごく好印象を抱いているように見えました。なので、過程を楽しむというよりは、本当に言葉通り「会話」を楽しむ作品だったなあと。 二人ともがとつとつと自分の考えを話していく雰囲気が良かったです。 名前を入力するゲームはデフォルト名が無いか確認するために空欄で入力するプレイヤーなんですが、本作はちょっとした反応があってにやりとさせられました。こういう細やかな作り、大好きです! @ネタバレ終了 スクショで感じられるこの世界観にピンときたなら是非遊んでほしい作品です。
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savonプレイヤーをゲームに「入り込ませる」技術がすごいノベルゲームでした……。 たっぷりと取られたウェイトも、ゲームをする前から癒されるためのマインドフルネスをされているようで、すごく独特なプレイ感です。没入感がすごい。 テキストの表示のさせ方も、相手が言葉を選びながらぽつぽつと語りかけてくれているような雰囲気がしました。 @ネタバレ開始 辿り着いたエンドは特殊3です。 ただ彼にかけたくなった言葉を打ち込んだだけだったんですが、まさかの展開が返ってきて、本当に会話が通じた気持ちになりました。 (こう書くと彼の想いに対して無粋かもしれませんが)反応ワードが自然と出てくるようなストーリーになっているところもすごいな、とプレイ後に思ったり……。 @ネタバレ終了 プレイヤー側のセリフや描写がないことも併せて、なんだか読むシチュエーションボイスのような感じがします。ほっと静かな時間を楽しめました。ありがとうございました!
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ブックエンド・シャワールーム「石化破壊」というインパクトのある単語に惹かれてプレイ。 いわゆる“ヘキ”な部分がまず目につきますが、インパクトだけで収まらない、しっかりと完成度の高い短編でした。密度が濃いと言っても良い。文絵システムゲーム性、どこをとっても魅力的です。 グラフィックは、統一された世界観を感じる色味、矯正されたポーズの中で隠し切れない個性が見られる立ち絵、そして大胆な構図のスチルが魅力的。 テキストも世界観がわかりやすく、ゲーム紹介文にもなっているセリフもそうですが、比喩や皮肉が味わい豊かです。タイトルの真意にいたってはもう、惚れました!! このセンス大好き!! システム面も、しっかりオートモードや文字送り速度の設定ができてとても助かりました。この機能、省略されることもあるので、実装されていると嬉しくなります。メニュー画面の出し方も素敵。 ゲームとしては、「選択」する楽しみがあってとても良かったです。こう、操作を挟むことでより(色々な意味での)衝撃をダイレクトに感じる気がして……。 @ネタバレ開始 彩度低めな画面だからこそ、赤色が本当に映えて良いですね~!! どのシーンでも赤が登場するときはビリっと緊張感があって最高です。 あえて選択したのとは違うキャラのエンドに辿り着くところにまず「やられた!好きだ!!」となりました。 四人いると中盤からは流れ作業になりそうなところが、さらに意外性のある二人がいることで最後まで「次はどうなってしまうんだ……!?」とわくわくが続きました。 キャラの個性が序盤からすぐわかるし、せりりとりすりすは意外な面、ここなんとなーるーは突き抜けた面があって、ほんっとにどのキャラも魅力的でした! 好きキャラ一人選びたいけど選べないよ~!! ネーミングがかなり個性的なのも好きです。 「連帯責任」というワードで箱庭世界観を早めに匂わせてくるのも巧いなあと……。なによりシンプルにこの世界観が素敵……。 エンディング回想が「歴史書」で残されているセンスにも惚れます。 りすりすエンドの爽快感からの、すぐ下のなーるーエンドの落差が、良い~! せりりの統一とここなんの分裂もそうですが、それぞれ対比されているのもよりキャラを深く感じられて好きです。 @ネタバレ終了 さくっと遊べるのに、遊び終わってからはものすごくたくさんのものが溢れてくる感じがしました。 満足感たっぷり! 素敵な時間をありがとうございました!
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やがて君も虎になる。タイトルから察せられるモチーフからして、こじらせている思春期の子達の話だろうなと思いつつ読み始めたんですが、期待通りの展開と予想外の展開が両方味わえました! 相変わらず驚きがあって好きです。 立ち絵の表情変化の細やかさも素敵。 未完成の少女たちが、荒削りの言葉で本音をぶつけるのって、良いですよね……。 @ネタバレ開始 特に立ち絵が変化するあの2つのシーン(虎の前兆と、虎が牙を剥くところ)は最高でした! やっぱりこの作者様はスチルや立ち絵の迫力が本当に良い……。 序盤から「今まさに自立してない子から自立しろと言われるのはなかなかに皮肉だな~」と感じていたので、こういった随所のちくちくした言葉がやはり狙ってのものだったとわかったのも気持ち良かったです! @ネタバレ終了
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そして星辰は結びを辿るそれぞれの星座に応じた部屋が用意されている屋敷……。このシチュエーションだけでもうニヤッとしてしまいました。あきらかに、“何か”の始まりを感じるロケーションって良いですよね。 いわゆる嵐の孤島のような、クローズドサークルもの。普通だと疑心暗鬼が始まりそうなものですが、本作は集められたメンバーが年若い兄弟同士というのがポイントです。 @ネタバレ開始 ちょっとうまくいっていなかったり、ある程度派閥があったり、板挟みになった弟が良い口実に使われたり……。兄弟間の関係性やパワーバランスが生々しくて好きです。 何より、タイトル回収がとても気持ち良い!! このタイトルを置いて他にはないなという満足感が得られてた素敵でした。 @ネタバレ終了
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Bruise(ブルーズ)ウェイトを長めに取りながら、しっとりと進行する作品。 画面全体の色合いとシナリオの噛み合いが印象的です。 @ネタバレ開始 青色がタイトルの「Bruise(あざ)」にかかっているようで美しい。 画面端が赤く染まるその色がまさに青痣で、痛ましくて素敵な演出でした。 「お弁当」を通じて念入りに言い聞かせてくるセリフ回しが本当に好きです。 彼が手を伸ばしてきたときの彼女の反応もそうですが、匂わせるやり方で明瞭に伝えてくるのが巧い……。 別れの時だけ優しくしてくる彼氏、完全に愛想が尽きているとむしろ怒気に拍車がかかるものですが、本作の彼女は胸を痛めるところが本当にいじらしいです。 大好きなんだね。大好きだったんじゃなくて、大好きなんだね……。 @ネタバレ終了 痛ましくやるせなく、そして美しい作品でした。