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透子のレビューコレクション

  • 夏のゴースト
    夏のゴースト
    現在公開中の4章までプレイ。 海沿いの街で出会う少年と青年、おそらくもう二度ない2人きりの夏のお話です。 (超個人的解釈) 孤独な2人が出会って急速に距離を縮めていく様子にニコニコしつつ、時折垣間見える不穏な過去にハラハラしつつ楽しませていただきました! 物語は夏の定番イベントをこなしつつ進んでいきますが、奔放なようで繊細ななぎと、シニカルな脳内ツッコミが冴えわたる夏生の視点が面白く、新鮮に楽しめました。 また、2人が食べるシーンの描写がとっても美味しそうでサイコーでした! 暮らしの描写が染みわたる・・・ 作中にイラストはなく、基本的には文章を読んでいくスタイルです。 文章自体も読みやすい+config画面でクリックタイミングまで指定可能と、細やかな配慮で読みやすかったです。 また、追加機能の残ページ数表記も、読書してる感が強まり、個人的に嬉しいポイントでした! クーラーのない部屋で暮らしていたあの頃、うだるような暑さの中、窓から生ぬるい風を感じつつ読書するけだるい午後・・・みたいな懐かしさを味わえてとっても楽しかったです。 BGMもよい意味で起伏が少なく、家族が居間で流しているテレビやラジオの音を遠くに聞いているような、不思議な心地よさでした。 @ネタバレ開始 今風だけどどこか懐かしい、すっきりしたUIがオシャレ。 昔のPCを思い出させるボタンSE音も楽しく、意味もなくconfig画面などを開いたり閉じたりしました笑 各章のタイトル画面(イラスト?)も好きです。副題の英語も含めて素敵です!! また、全体的に淡い色調の中で際立つ、差し色のビビットブルーが印象的でした。なぎと夏生の楽しい夏休みの中に影を落とす、忘れがたい過去の記憶、みたいなことなのかなと思ったり。 最初は夏生に共感していたのが、なぎへの感情がどんどん加速して遠ざかる背中を眺める感じになり、 今は5章で彼が一体何をしようとしているのかハラハラしています。 4章までの思い出がキラキラしているほどに、この後待ち受けている終わりの時が怖い・・・ 2人が過ごす夏休みが楽しそうすぎて好きなシーンはいっぱいありますが、夏生が花火をスルーする理由にしびれたので、花火大会の夜のシーンが記憶に焼き付いてます。 あとは夏生がなぎの寝顔を眺めるシーンは全部好きでした。ぞっとするような魅入られるような表現が素敵でした。 あんなにうんざりしてたのに、今はうだるような暑さがちょっと恋しい。 次の夏休みにもう一度、再プレイさせていただこうと思います。 @ネタバレ終了 5章以降も楽しみにしております!

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