hokarimeのレビューコレクション
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メルヘンテイル童話をコンセプトにした、異能力推理デスゲーム。 十数人がどこかに閉じ込められ、そこで殺人が発生していくという王道シチュエーションで、この類の話が好きなのでプレイしました。 難易度はかなり簡単な方で、初見でのノーミス攻略も可能なため、推理が苦手な方でも手を付けられそう。 @ネタバレ開始 批判の意図は一切ない事を名言しておきます。 シナリオ設定は某魔女裁判と似通っています。 "魔女"の件を"童話症候群"やら"末期"に置き換えたように見えますね。 有名な作品を露骨にオマージュして名作となったフリゲも多いので、メルヘンテイルを批判する気はないです。 ただ、2章公開時点ではシナリオの真相や意図が一切分からず、「魔女裁判の設定を流用した」以上の感想を持てないのです。 3章以降はオリジナリティのあるシナリオ展開を期待しています。 トリックは、2章は非常に面白く、1章は納得いかないのが正直な所です。 2章は、現場の状況からトリックや加害者を特定するのが(理論上)可能であり、祝福を推理する面白さが、全面に出ていました。 傷口や痕跡から祝福の内容は想像出来ましたが、その先を考えるには高度な推理が必要でした。裁判ゲームとしては理想的な展開。 1章は、被害者の祝福と呪詛が中々に無理やりでした。 "異能力デスゲーム"ではなく"なんでもありデスゲーム"にジャンルが変わっています。謎解きとしてはアンフェアよりでした。 加害者が祝福を偽っていたという発想は良いのですが、それを推理する材料が無く、対決の機会が無かったのは残念です。 最後にキャラクターについて。 ビジュアルについては質が高く、というか外見がそのまま祝福の内容に繋がっている可能性が高いので、童話をコンセプトにしたキャラ設定がプレイヤーに響きやすそう。 ただし、設定の掘り下げがいまいち足りないです。面白そうなキャラだな、この先どんな活躍をするのかな?と思っていたら退場しているのが現状です。 素材が良いだけに、非常に惜しいです。これも3章以降に期待致します。