板久咲絢芽のレビューコレクション
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A.O.R.落ち着きとシャレオツの共存する画面のゲームだ〜、となりつつプレイさせていただきました。 生意気さのニヒルと素直さが入り混じる主人公の語り口や、優しい魔法つかいさんの口調、そして、切なさと優しさのある爽やかな終わり方から、なんとなく児童文学を一冊読んだ時のような気持ちになりました、クレ◯ン王国シリーズとかの……(懐かしい) @ネタバレ開始 メニュー画面に現在時刻とちょっとした英文が出てるのがとても面白い仕掛けだな〜、と思いました。 あと章タイトルの内、「401」と「504」、httpエラーコードと掛けてますよね?(web系技術職) そういうところも洒落ていて素敵だな〜と感じました。 おまけも読んでバッジもすべて取得いたしましたが、チ■ルのコーヒーヌガー、私も大好きです、美味しいよね……銀歯が多いのでちょっと怖いとこあるけど。 @ネタバレ終了 とても素敵な夜の物語をありがとうございました!
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黒き竜と黄昏の書[Failed]イラストがかわいらしいなあ、と思い、プレイさせていただきました。 @ネタバレ開始 「建築とは実に難解だな……」で、「クロイツ様がこの可愛いおうち建てたんですか!?」ってなりました。愛のなせる技、すごい…… 「我が妻ルーナ」、「我が妻ルーナ」!?ってなってから、尻尾でルーナちゃん抱き寄せるクロイツ様、マジ尊い……ってしてたので、その後、無事に、恐らくは作者様の思惑通りに吐血しました。 その後の二周目で、発狂しかけて、三周目で崩れ落ちました。 いや、もうあの、脳から産地直送すると「ずっと、ずっと待っててくれたんだ、みんな、うわあああん」です……目元がべしょべしょです…… しかし、最後にフランシスさんに手伝いを頼む竜殺しちゃんことソウちゃんの図太いところ、とても好きです。 どう考えてもフランシスさん、なんかこう、上位存在感あるのに…… 機能面ではTipsの使い方、ダイアログの使い方、そして場面に沿ったフォントの変更がとても印象的でした。 FAには「Until hate becomes candlelight.」という個人的タイトルをつけております。 @ネタバレ終了 とても良い作品をありがとうございました!
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未踏峰 Mystic Mountain前々から気にかかっていたのですが、このタイミングでプレイさせていただきました! オカルト好きーなのでめちゃくちゃ「ふぉっふー!」という感じでした!(『天使辞典』、『悪魔学大全』を持ってる顔) @ネタバレ開始 個人的には、推し(堕)天使のサリエルさんが出ててうれしいです。 月と死の天使でありつつ、博愛的な伝承も持つせいか、嘆かわしいと言ってくれるあたり、優しいなあ、らしいなあ、などと思います。 そして邪眼持ちとも言われますから、そりゃ視覚の延長であるカメラとも相性は良いでしょう。 アザゼルエンドでは、アザゼルのためのヤギー!スケープゴートの語源ー!こないだ自創作のために手元の『図説 金枝篇』も含めて調べたやつー!(〇研ゼミでやったところだ、のノリ)となるなどしました。 マモン?エンドは、天国の門が真珠でできてるって、ヨハネの黙示録にその記載があるってえのになんで忘れてたんだ自分……(二桁年前の小五時代に家にある聖書のヨハネの黙示録だけ熟読する早めに患った中二病を飼いならし続ける人)となるなど……(なお、幼稚園と大学がミッション系だっただけの人間) しかし、天国に来た人は幸福の王子に仕立て上げるのか……このマモン?さんはツバメなんて許さないでしょうねえ…… 登山隊メンバー内ではノアさんが好きですね。 きっとノアさんは敬虔すぎた、だからこそのあの最期だと思うと報われているのかどうなのか……でも好きです。 Φωσφορος、そしてそのラテン語訳のLucifer。 本来ならどっちにしろ「光運ぶ者(語としては「Φως+φερω」、「Lux+fero」という「光+運ぶ」で構成される)」でしかないのに、古代天文学・占星術の発展に伴い、金星にそれ以上の意味が付加された結果、そこに紐づけられて愛さずにはいられないというのがとても面白かったです。 山であり金星であり、そしてそこに紐づけられた女神……というと、ある意味でタンホイザー伝説のウェヌスベルクも彷彿とさせるというか…… あれも異界にこもったタンホイザーが現世に一度やってきてまた異界へと去るまでの話ですから、冥府から生き返るための登山を行い、その先に別の異界に行く主人公とも近しいのかも…… というかタイトル画面で主人公のゴーグルの反射にチラ見えしてるんですねえ、貴方…… しかし、金星の光も一切届かない、誰もルシファーさんをルシファーと呼ばない遠くまで行ってしまったら、主人公とルシファーさんはどうなるのでしょう? 霊体の主人公に対して地球の人類の定義はどこまで適用されるのか、名前の自己認識さえあればルシファーさんは金星と紐づけられた「ルシファー」のままでいられるのか……それとも本能と人間によって紐づけられた情動のOdi et amo的な自己矛盾が決定的に壊れるのか……なんにせよ、ルシファーさんにとってはそれが天国なのでしょうが…… しかし、お揃い登山ガイドのルシファーさんよく見ると金星マークのペンダントしてますね、かわいい。 最後までやってからもう一度「はじめから」で行うと、最初のSEや背景の意味がわかって「ふおおおおおおお!」ってなりました。 ラヴちゃんの生物学的センサーに反応しなかったのも、ノゾム隊長が気にしていた件と同じで「そういうこと」なんでしょうね…… @ネタバレ終了 とっても面白い作品をありがとうございました。
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本当にあった怖い話の真相を暴いてしまう話ちょっと気になりつつも時間がかかるかなーと思ってお気に入りにしていたままだったのですが、いざやってみたらするっと時間が溶けました。 けっこうがっちり怖めの話を紐解いていくのかな?と思ったら、そこまで怖くなく、それでもミステリアスな話を淡々と紐解いていく感じだなと思いました。 あと、ジャンプスケアがなかったので、ジャンプスケア耐性だけないせいで摂取可能なホラー系媒体が限られる人間としても、とても楽しめました。 @ネタバレ開始 意外にもネタが多くて、なんかもうどこからツッコめばよいのやら……と思ったのですが、とりあえず以下の三点だけ…… ・オウムちゃんたちのお写真、めちゃかわいかったです、眼福です。 ・外来種野放し公園すぐやめろ!在来種をたらふく食べるな!!!!と突っ込まざるを得ませんでした。 ・「にのまえ蘭」は予測不可能草不可避過ぎます。 ちなみに最初「汚い夢」を手にしました。 原因に「あー……」と思いつつ、「もしかしてマリアちゃんの身体能力が作中一番のオカルトなのでは?」などと思いました。 @ネタバレ終了 ホラーと見せかけて、推理とあと少し(?)のコメディでとても面白い作品でした。ありがとうございました。
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うらむくはぱらいそぱらいそってパラダイスのスペインとかポルトガルとかの方の呼び方だったよなあ……と思いつつプレイさせていただきました。 不穏さとやさしさの入り混じった空気感と、どちらのエンドであっても遥か彼方に思いを馳せる哀愁感とが、とてもとても好みでした。 そして、コンフィグ画面のテストテキストを見た瞬間は……私、ぞっとしました。 @ネタバレ開始 「エリ・エリ・レマ・サバクタニ」……キリストが処刑の時に叫んだという言葉。 確かにエンドの分岐は、自己を確立し、ただ一人の人類を愛して嘘をつけるようになってしまったヘリオスと、多くの人類を愛し、自己を確立できぬまま嘘偽りなく奉仕しかできぬデイズに、最後の人類として、AIを作った彼らに対する神たるものとして下す処断でもあるのでしょう。 どちらのエンドであっても、ヘリオスのために祈りたくなる自分がいました。 @ネタバレ終了 とてもおいしい空気感を摂取できるゲームでした。ありがとうございました。
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ブックエンド・シャワールーム何度かトップでお見掛けしていたのですが、新着レビューか何かで「は?おにいさん???(この瞬間ここなんくんがぶっ刺さる顔)」となってしまいプレイさせていただきました。 @ネタバレ開始 ここなん→せりり→りすりす→なーるー、と最早選択肢の上から順に破壊してしまった(いや、ここなんくんが刺さったんで初手ここなんくんにいったらせりりくんの変貌に驚いて「ど、どゆこと?」でせりり、後は順当にいっただけ)わけですが、最終的に「え、これ、もしや、全員の過去、つながって……る?」となってしまいました。 え、え、せりりとここなん、りすりすとなーるーで収容前の人間(一名?)関係が構築されてて、陰謀的に彼を利用して冤罪の元が作られて冤罪が彼にかぶせられて……ということですよね……? なんとなく、最初のやり取りの時点で、せりりくんとここなんくんの間は信頼関係的なものが強めに構築されてそう(会話の息がぴったり感)とは思っておりましたが……「美しさを司るものが一番やべえ(心根的には醜いかも)じゃねえか!!!!」……となりました。 でも、この中で一番内気に見えるのに一人で反旗を翻そうとしてたりすりすくん、思った以上にクセが強い性格でいらっしゃる……。 まあ、ある意味回収順的には、精神衛生上とてもよかったのかな?という気もします(クリア後他の方々の感想を見て) 従ってよかった、欲望に。 本来関係のなかったふたりとふたりがシャワールームという接点で、これまでの歴史に終止符を打つと考えると、並べられた本の両側ブックエンドでぎゅっとするイメージがわいてきますね……。 なお、そろそろ単行本最終巻が出る某宝石マンガが好きなので、破壊は楽しかったです(やべえやつの発言) @ネタバレ終了 いやあ、美しいってなんでしょうねえ……?と考えさせられる作品でした。
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弾圧イグニス連続で作品をプレイさせていただきました。 メニューとコンフィグのアイコンがすでに主人公が何者かを物語っている……!(ιχθυς) @ネタバレ開始 先に「がんばれ!ミトラ神」をやっていたので、メニュー画面にミトロンさんおるー!ってなりました……うん、つまりメタトロンだもんねえ、うん。 そしてミトラ教神殿の最後の一押しがあまりにあんまり過ぎて「流石に主人公手段選ばなさすぎてそれは草(あんまり生やしたい草でもないけど)」と思ってしまいました。 どの神様も信仰0の時の言葉が自分だけでなく、関係性のある神や従属神達を心配しているところがとても好きです。 ……しかし、西洋でイグニスといえば、いわゆる鬼火系怪異の総称であるイグニス・ファトゥス(愚か者の火)を連想して何とも言えない気持ちになりました…… 同時に、まさしくこれこそプロメーテウスより人にもたらされた火なのだなとしみじみと思いました。 @ネタバレ終了 ポップで可愛い感じの絵柄でしっかりとこちらに投げかけるものがある作品を、ありがとうございました。
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がんばれ!ミトラ神ヘリオガバルスに引き続きプレイさせていただきました。 パンが好きなミトラ神様かわいい……と同時にやはり信仰と人の関係性を考えさせられますね……こういうの好き…… @ネタバレ開始 72の名前で「そういやメタトロンってミトラ神由来説あったわね……(遠い目)」になってしまいました…… そしてコンフィグにいる子(?)はもしやアブラクサスでは? 個人的にはEND2が好きです(なおEND2回収のためにルキウスを見殺しにした人) END2のミトラ神様みたいになってしまった存在が、人がここまで築いてきた歴史という道の中に一体どれほど埋もれてしまっているのか、思いを馳せてしまいますね……。 @ネタバレ終了 軽やかな切なさの残る作品をありがとうございました!
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Heliogabalus「ヘリオガバルスって確か、歴代ローマ皇帝随一の奇人変人(マイルドな表現)だったよね~」というのを思いつつプレイさせていただきました。 可愛い絵柄に反して歴史のダークな部分もしっかり描き切ってるのがすごいなあと思いました。 @ネタバレ開始 初手史実ルートからのタイトル画面でひゅってなりました。 史実ルートは絶対バッドって知ってたから史実ルートから行ったのに……初手でこう、心に刻まれました、何か。 コンフィグ画面で思わず笑ってしまいましたけれど、これコメディタッチなイラストな上に、本編には入ってませんが、あの「ヘリオガバルスの薔薇」エピソードが元ネタですよね? @ネタバレ終了 面白いゲームをありがとうございました。
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おやすみソフィア「ダークでポップで可愛いメルヘンのにおいがする~」と誘われるが如くプレイさせていただきました! なかなかエンド5が見つからず頭を抱えてましたが、無事に全エンド攻略できました! @ネタバレ開始 そして、その過程で例のバグを見つけて報告させていただいたのですが、攻略がわかると「そもそもあそこに行った時点でエンド5いけないじゃないか自分のバカ!」となるなど…… 確かに救急箱も二回チェックだもんね……!なるほど、左右対称な位置に二回チェックギミックがあるのかー、うおおお!となりつつエンド5回収しました。 あと、ヒント兼おまけ部屋、入ったのは偶然だったのですが、「こっこんなところに!!!!」ってなりました……タイトル画面のそういうギミック……いいなあ面白そうなどと…… 蜘蛛のポールハンガーの時の嫌いなものの話とクイズの時のクロさんキャンセルされた好きなものの話から「おや?」と思ってはいましたが、やはりソフィアちゃんはそういう存在なんですねえ…… しかしエンド4はアレですね、ある意味クロさん好きな人へのご褒美…… これは超個人的な余談なんですが、自分の方の創作で調べまくってたせいで、クロさんからのクイズ1問目(通算2問目)、「これ〇研ゼミでやったところだー!!!!!眠りの花だよー!」のノリで一発突破しました。 ただし、その後のソフィアちゃん2問目(通算3問目)で撃沈し、最初は3/4正解でした(論理クイズ慣れしてる顔)……惜しい…… @ネタバレ終了 何はともあれソフィアちゃんカワイイ。 とても楽しい時間をありがとうございました!