heart

search

せいかのレビューコレクション

  • 魔王ちゃんの勇者誘惑大作戦!
    魔王ちゃんの勇者誘惑大作戦!
    『機械仕掛けの嘘と夢』を先日プレイして、それをいたく気に入った流れでそのまま作者さまの他の作品もと手を伸ばしてみたけれども、本作も面白かったです。 こちらは前回以上のショートショートなシンプル選択式ノベルゲームとなっていて(コメディータッチが強めシナリオ)、ありがたいことにTRUEエンド以外のルートに行った場合は直前のルートに戻ることができたのもあり、全ルート辿りました。 +++ @ネタバレ開始 多分、違う世界線みたいな感じというよりは、素直に『機械仕掛けの嘘と夢』の登場人物たちの過去の人生を補完する内容になっているものと捉えていいのかな?と思いながらやっていました。思っていたよりもいろいろなかなかの設定だったようだ……というコメディーさもありつつ、全体的な明るさの中にほのかにビターさもあってやっていて楽しかった。メタ的に前作の描写を遡ってキャラクターを見るとじんわりするところもあったり、古い作品順から手を付けてみたのは偶然だったけれど、それでプレイして良かったなあとも思ったり。そういう意味で、作品単品で捉えればとにかく明るい作品なのに余韻はほんのり切なさも持てるようになっていたり、そういうはみ出したところで捉え方が変わってくるのも面白いというか、なんというか。 あと、個人的な二次元に対する性癖としてヤンデレが好きなので、一部、通常に加えて心の中でいいねボタンを倍プッシュ連打しました。ありがとうございました。 @ネタバレ終了

    レビューページを表示

  • 機械仕掛けの嘘と夢
    機械仕掛けの嘘と夢
    結論から言うと、めーーーーーーちゃくちゃ良かったです!!!! ありがとーーーー!!!!って京都の左右の大文字の火床から叫ぶような気持ち。大文字の大は大好きやでの大なのかもしれない。すてきな作品をプレイさせていただきありがとうございました。 シンプル操作の短編ゲームなのだけれど、とにかくシナリオが最初から最後までずっと「好き!」なまま終わった。余韻の具合もすごく心地良い。テーマに対する表現がコンパクトにまとまるというよりも的確に描かれていて、「小品」の枠を超えてかなり満足感のある内容になっていた。 あと、特に主人公が目覚める最初の場面で顕著なのだけれど、画面上のテンポの良さみたいなのも見てて気持ちが良くて(絵の或る種のスタイリッシュさもこの点で活きているというか)、この点でも一つのお話に没入しやすく作られていた。 なかなか怖い話ではあるし、身近なものとしても既視感のあるようなそれらがここではただ絶望的なものとして在るというよりも、じんわりと悲哀のあるもの、ぼそぼそと乾燥したパンのように虚しく零れるものとして表現されているのもまた妙味となっていた。(私自身は「終わり」へ向かうルートをプレイしています。ゲーム世界にそれを望むかは置いといて、私自身が永遠を望まないため。)

    レビューページを表示