Sumio Yのレビューコレクション
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穴穴を掘りつづけるという作業はかなり過酷だ。罰として無意味に穴を掘らせては埋戻し,他のところに穴ほらせては埋め戻すという行為を延々と強いる、というのがあるくらいだ。つまり行為には目的が必要であり、その行為がきびしいほど明白でなければ、心が折れてしまう。この作品はその事を抽象的、感性的に表現しているのだろう。前向きにとらえれば、灰色の世界のいきつく先が鮮やかな色彩あふれる世界であることを強く願う!
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午前0時の私たち学校怪談のひとつをモチーフとした、思春期の少女の未来への不安と希望がないまぜとなった心境を夢の形で描いた作品。又は分裂した<私たち>が再び一つとなっていくという成長の物語とも読める。 自分の事として、懐かしく振り返れば13,4才の頃は、はるかな将来について考えると漠然とした、とりとめのない感情がわきおこっていたのを思い出す! 色々ときづきを教えてくれる内容だった!
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PUPAいいね!テーマ的には内側と外側の境界にピントをあてている。子宮回帰をモチーフとした作者の内面の葛藤を描いているのだろう。最後には外に向かうエネルギーという前向きな意志の強さも表している(選択式の形を借りているが)。暖かさを感じる良い作風だと思う!