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Asaのレビューコレクション

  • 睡蓮と色
    睡蓮と色
    「菊花と雨」「白詰草と靄」から続けて、プレイさせていただきました。 @ネタバレ開始 浅葱さんと出会い、彼のひたむきな思いを受け続ける中で、人としての自信とか他人との距離感とかを得られるようになってきた碧衣さんと、(碧衣さん本人も気づいていましたが)思いを注いでも自分の思い通りには戻ってきていない浅葱さんとの比較に、この先どうなるんだろうとドキドキさせられました。 恋人を自分の思い通りに動かしたいわけではないけれど、彼女はそれほど自分を好きなわけではないのでは、と思ったとき、彼女と別れるでもなく、彼女に八つ当たりするでもなく、ただ現状をそのまま受け止めるという選択を続けている浅葱さん。 そのことにきちんと気づき、おそるおそるではあるけれども自分からも歩み寄ろうとする碧衣さん。 あらためて、この三部作は、碧衣さんが変わっていくだけの物語ではなく、二人が相手を思う選択を重ねていく内に絆を深めていくお話なのだなと思いました。 いずれどちらかの都市で二人が一緒に暮らす未来もあるかもしれませんが、この距離感であってもお互いを大事にし合える関係って素敵ですよね。 @ネタバレ終了 心温まる三部作でした。有難うございました。

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  • 白詰草と靄
    白詰草と靄
    「菊花と雨」から引き続き、プレイさせていただきました。 @ネタバレ開始 場所は東京で、場面としては日常と非日常が前作から入れ替わった状態で話は進みますが、浅葱さんにとっては、既に碧衣さんを思うことが日常になっており、それゆえの悩みやもやっとした感情が明かされましたね。 もっと頼ってくれたらいいのに、とか、好きなのは自分だけなのかな、とか、お付き合いを始めた男女が迷いがちなことを考える一方、浅葱さんはどこか達観的な面もあり。 閉ざされた世界にいて、おそらくは周囲に望まれたことを期待通りに行ってきた彼が、初めて欲しいと望んだもの——、それが碧衣さんなのですが、彼は碧衣さんを自分の思い通りに動かすことに関心があるわけではないんですよね。 ただじっと彼女を見ているというか、やはり湿度の高い男性の情をひしひしと感じたような思いでした。 @ネタバレ終了 素敵な作品を有難うございました。

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  • 菊花と雨
    菊花と雨
    菊花と雨、プレイさせていただきました! 全編を通して雨の音が心地よく、立ち上がる香りを感じられるようなしっとりと美しいゲームでした。 @ネタバレ開始 深い人との関わりが得意ではない碧衣さんが、彼女なりに選択・選択を重ねて辿り着いた先が、浅葱さんのいた場所で。 全てが自分から積極的にとらえた選択ではなかったと思いますが、彼女にとってより好ましい選択を重ねたこそ、素直な状態で浅葱さんに出会えたんだろうなと思いました。 その、ちょっとした接点を広げてくれたのは、浅葱さん。 次に、浅葱さんに会う前は、東京から来たばかりの無職透明の味気のない傘だった碧衣さんが、明るい色の和傘を手にする。 会話を通じる距離感が縮まるのはもちろんなんですが、二人が重ねる選択はいずれもまっすぐ相手に向かっており、思いが重なっていくのを目の当たりにしたように思いました。 一見性急にも思える浅葱さんの行動も、彼の立場から考えると、納得が行くもので。 碧衣さんにとって浅葱さんは非日常の世界で見出した安らぎかもしれませんが、浅葱さんにとっては碧衣さんは日常の世界で見出した高ぶり。 今という時間を重ねる二人の視点を入れ替えてみると、更に深く楽しめる作品でした。 また、浅葱さんは少し湿度の高い男性なんでしょうか。 雨の音、霞んで見える背景絵が、しっかりしているようでどこか覚束ない彼を表しているようで、雨の京都というと浅葱さんを思い出してしまいそうです。 @ネタバレ終了 趣深いお話を有難うございました。

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  • コイサクカガミ
    コイサクカガミ
    コイサクカガミ、10代の、まだ始まったばかりの想いがキラキラと美しい物語でした。 @ネタバレ開始 好きな人を想うって、こんな感じだったなとはるか昔を懐かしく思いながらプレイさせていただきました。 視線でずっと追ったり、オンオフで髪型変えてみたり、話すきっかけがあれば夢中になって話したり……。 鏡水ちゃんは健気で応援したくなります。 桜月くんとの距離の縮まり方もドキドキしました。 私の心がすれているからなのでしょうか、桜月くんが策士っぽく見えるときがあり、「おぬしもやりおるのう」と代官みたいな気持ちになりましたですよ。 バレンタインを控えているからか、二人でココア飲んでいるのも、「絶対両思いじゃん」とうるさいモブと化してしまいました。 ラストの選択肢は、香水をつけていくのも好きですが、つけていかない方が、(嗅覚含め)もろもろ強い)桜月くんを堪能できて嬉しかったです。 @ネタバレ終了 さむいそらさんのイラストのタッチですとか、色使いですとか、それらも瑞々しい二人にピッタリでしたし、またBGMや間の演出もポップで、鏡水ちゃんのドキドキを一緒に感じられました。 ありがとうございました!

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  • NARCIST COMPLEX —ナルシスト・コンプレックス—
    NARCIST COMPLEX —ナルシスト・コンプレックス—
    『NARCIST COMPLEX』、彪さん→夜巳さん→晃→緑島さんの順番でプレイさせていただきました。 どの男性も魅力的でしたが、印象的だったのは、ヒロインのしずくちゃんでした。 @ネタバレ開始 どのルートでも、基本的には男前で、前向きな決断ができるしずくちゃんを「いけいけ〜!」と後方支援していました。 もちろん後ろ向きになってしまうところも愛おしいのですが、やはりしずくちゃんは突進しているくらいが溌剌としていて、好きです。 夜巳さんの√、「そんなあなたも全部好き!」というのが特に拍手喝采でした。 夜巳さんの√はお話としても一番好きで、増水した池の水面を覗き込むのは、ナルキッソスの神話の一場面を思い出しました。 悲しく美しい結果を彷彿とさせられましたが、夜巳さんが飛んでくる流れは、すごくドラマティックでした。 夜巳さんが後悔することにならなくて良かったです。 また、しずくちゃんと蜜柑ちゃんの掛け合いは、見ていてほのぼのしました。 なんて可愛らしい……。 女友達を大事にできる女の子は大好きです。 @ネタバレ終了 ありがとうございました。

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  • 霖-ながあめ-
    霖-ながあめ-
    『霖-ながあめ-』プレイさせていただきました! 雨の日に、長髪の美形男性と会話するんですが、視線がプレイヤーに向けられているスチルが多いため、本当に彼と話をしている気持ちになりました。 @ネタバレ開始 ED8→ED2と進んだんですが、ED2が非常に素晴らしかったです。 ED2の結末がすごく好みだったため、その後の話全てがED2の死神が見せている夢なのではなかろうかという、とっても自分勝手な妄想を繰り広げてしまいました……。 人間のお話なのに、「死神、人間に変身して近くにやってきちゃった」なんて結末ではなかろうかとか、ED7は、「まさかの死神大失敗」という結末ではなかろうか、とかいまだにED2を引きずり続けているため、記憶が薄れた頃にもう一度プレイしたいと思います。 @ネタバレ終了 雨の音が続いているのも、美しいなと感じました。 しっとりしたゲームを有難うございました!

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  • 幸を運ぶ怪物【バージョン1.18】
    幸を運ぶ怪物【バージョン1.18】
    『幸を運ぶ怪物』読破いたしました。 @ネタバレ開始 本編も、各々、追いやられた・虐げられた人たちの人生を深く掘っていくお話でしたが、おまけも更に印象的でした。 実際自分が同じ立場だったらどうするか、「善人」って何なのか、福祉って何なのか、お話の途中で自問自答させられることが多く、じっくり読ませていただきました。 @ネタバレ終了 有難うございました!

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  • 0時のアラビアンナイト
    0時のアラビアンナイト
    『0時のアラビアンナイト』プレイさせていただきました! キャラクターも背景もBGMもとても綺麗で、舞踏会にドキドキしました…! @ネタバレ開始 ドキドキ!したんですけど……、序盤、一名見て驚きました。 この人通しちゃったの? 門番〜〜〜!? 王国のセキュリティについて、一度膝を突き合わせて話をしたい気持ちになりました……。 最後までプレイして、「なるほど」と思えたので良かったです。 ヒロインたちが可愛いのも良いですね! リリィが、色気たっぷりのお姉さんかと思いきや、「私が罪かぶっちゃう」的なノリだったのがコミカルで、クスッとさせていただきました。 @ネタバレ終了 アラビアンナイトの雰囲気を楽しませていただきました。 有難うございました。

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  • Memory:Void
    Memory:Void
    Memory:Void、プレイさせていただきました。 @ネタバレ開始 現実でも、物語でも成り立つお話、とても興味深かったです。 自分が積み重ねてきた記憶、それが“Void”となったとき、あんな風に他人と会話を交わせるだろうかと思うと、カウンセラーがAIだからこそ成り立つのかなとも思ったり。 私が記憶を失っていたら——?、あるいは私はこのノベルゲームを読んでいる——、いずれも没入感を楽しめることができました。 @ネタバレ終了 有難うございました!

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  • Gabriel
    Gabriel
    柔和な聖職者ガブリエルさんと、お話しさせていただきました。 @ネタバレ開始 最初は他愛無い会話を楽しみ、3日目に差し掛かったところで背景が不穏になり、ガブリエルさんが開眼…! 何か選択肢を間違えたのだろうかとハラハラしました。 ???の話し相手の姿が見えてきて、その中でガブリエルさんの優しさも分かって。 ED1の穏やかな結末に辿り着けて安心しました。 普段柔和な方の目力とけたたましい笑い声はぞわりとさせるものがありますね。 これからもガブリエルさんと平穏に過ごせますように。 @ネタバレ終了 有難うございました!

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