鏡も絵/空城チロルのレビューコレクション
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藹々鬼譚美麗な作画と神聖な文章で紡がれた世界観に圧倒される、極上のビジュアルノベルでした。
川のせせらぎの速度で展開されていく物語で、柔らかな日差しを浴びているように穏やかなのに、足元はいつ底なしに落ちるとも知れぬ水辺のような、そんな危うく切ない心地を味わえるストーリー。正直、泣きました。
(以下、キャラの簡素なネタバレを含みます)
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分岐の2パターンのうち、わたしはED1から回収させていただきましたが、縁の独白を含めて胸を抉られるようなお話でした。
世界観の美しさにかまけていると、気づいたころには硝子片を飲みこんだような切ない痛みを覚えますが、その痛みは心地好く、わたしの胸に残りました。
他にプレイされる方へのネタバレを控えるために抽象的なコメントになってしまいましたが……本当に大好きなお話です!
この物語を最後まで紡ぎ、世に生みだしてくださって、ありがとうございます!