ラブムーのレビューコレクション
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非実在都市伝説の作法 Imaginary Fakelore『深夜徘徊のための音楽 beats to relax/stray to』が2020年ティラノゲームフェス・審査員特別賞を受賞した、Plastic Tekkamakiさんの2作目。 今作も「音楽」がまっさきに耳に飛び込んでくる。 メロディもビートも『Lowfi-Hiphop』というカテゴリーに括れないほど多彩、キャッチー、エモーショナル。これは「BGM」ではなくて「TRACK」と呼びたい。 饒舌に、縦横無尽に展開する「立板に水の如き」ダイアローグ(ときにモノローグ)と、ビートの立ったメロウなトラックが織り成す独特のムードが織り成す「心地よい親近感と疎外感(と言うべきか)」に酔いしれた。 プレイ後、無性に誰かと語らいたくなる、センシティブで、エモーショナルな冒険活劇(?)と感じた。ノベルゲーム好きもLofi-Hiphopファンも、そうでない方も、ぜひプレイしてみてほしい。 (最大音量・メッセージスピード最速/Autoで、好きな飲みもの片手に最後まで一気にプレイするのが個人的おすすめです!)
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深夜徘徊のための音楽 beats to relax/stray to歩行と会話の心地よいリズムが織り成す、メロウで気怠い音楽のような、とても素敵な作品。 ノベルゲー制作の参考に…と思い、軽い気持ちで始めたが最後。インディゴブルーな深夜の空気感がめちゃくちゃ好みで、ラストまでクリックする手が止まりませんでした。 「選択肢なし」の作り、ゆるやかに絶え間なく続く兄妹2人の会話、古き良きADVを思わせるUI、メロウなループトラックが見事に融け合っていると感じました。キャラクター2人の優しさが自然に滲み出るようなテキストも沁みました。 小説好き、映画好き、深夜のファミレス好きの方にも、ぜひプレイしてほしいです。