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しろみのレビューコレクション

  • 深夜観光TASOGARE
    深夜観光TASOGARE
    公開を心待ちにしていたゲーム! わくわくしながらスタートして、もうタイトル画面から最高でした。 風景やキャラクター、イベントにピッタリ合ったBGMが心地よくて、曲を思い出すと自然といろいろな場面も一緒に浮かんできます。 背景の切り替わりもほんとうに歩いているような感覚がして、ゆったりした雰囲気に浸りながら、知らない町を観光する喜びをたっぷり漫喫させていただきました。 登場するキャラクターはネームドに拘らずみんな個性的でした。マスコットキャラクターに至るまで、一癖も二癖もあるキャラクターたちでみんな好きになりました。  主人公であるソウヤの小気味よいボケやツッコミが面白くて、愉快なやり取りにたくさん笑わせていただきました。食事や温泉の体験も細部まで作り込まれていて、のんびりと何度も楽しみました。やれることがたくさんあって嬉しかったです。 ミニゲームも盛りだくさんで、つい時間を忘れて熱中してしまいました。どれも辞め時がわからないミニゲームばかりで、何度も遊んでしまいます! 効果音が気持ちよく、いろんなところを触って試してみたくなるのも好きでした。食事の音がほんとうにきもちいい! @ネタバレ開始 そして、なんといってもストーリーがほんとうに重厚で、唸りました。 度々挟まる夜物市の謎が次第に明かされていく展開はなんだか不安で、だけどもっと先が読みたくなる。特に10話以降はゲームを進める手が止まらず、気づけば朝になっているほどでした。 コマンドバトルの難易度も、多彩さも良かった! キャラクターごとに用意されているコマンドを色々試して、どんな効果があるのかをひとつひとつ見ていくのはすごくやり甲斐がありました。でもやっぱりバトルで一番良かったのは、コマンドの意味が後に変化する演出! 膝を打ちました。サヨナラが気持ちよくて、二周目はサヨナラばかりしていました! ストーリーが佳境になってくると、なぜ今まで通ったバッドエンドがあったのかもだんだんわかってくる仕組みに圧倒されました。ああ、みんな寂しさを抱えていたんだなあ、と。 全部がちゃんと繋がっていて、モブの町の人たちも「理解されなさ」や「誰かを求める素振り」があったことを思い出してしまいました……。ユータやリイチさん、ラナさんもノイもナルナルだって、みんなそうだったんだなあ……と。きっとルイルイやぽん太や、暮間さんも、ザリおじだって。 ソウヤだって、家族のことがあったわけですし……。 それに、エワタリになってしまった人たちも悪人でもなんでもなくて、ただ孤独だっただけ。こんな切ない人たちと戦っていたのか……と辛かった。とはいえエワタリのデザインがものすごく格好よくておどろおどろしいことに大興奮でもあったのですが……。 特に全部クリアした後のおまけで出てくるエワタリは色々とそのデザインに想像が膨らんでしまいます……。 私はユータをとても好きになっていたので、彼がこんなにも幼いのに大役を担って、それを懸命にやり遂げようとしていることにずっと心を動かされていました。大祓の祝詞の緊張感は一番すごくて、ユータを応援するような気持ちで、手に汗を握り、震えながらクリックしていたことをきっと私は忘れないと思います。 最後に撮った集合写真と、その後の展開もすごく良かったです。一周目は泣いていて、唖然としていて、ちゃんと受け止めることができていなかったと思います。どうしてという感情と、けれど、すべてを投げ捨ててしまいそう人たちを留まらせたのがソウヤだし、そのソウヤが託したのがユータなんだと思うと胸が苦しくなりました。 ソウヤの許容力みたいなものに救われたのは私も同じで、彼があんなに明るくなかったら、駄目なところもあるいいやつじゃなかったら、二周目に行けなかったかもしれないな、と今では思います。 ユータの決意も、それが今でも一切薄れていないことを示すラストも、ほんとうに素敵でした。それはそうと愛が溢れて大の字になってしまいましたが……。たくさん、たくさん頑張ったんだろうな。 全編通して「そういえば、あれってそういうことだったのか」が綺麗に回収されていてほんとうにすごいゲームをした! 満足感でいっぱいです。 クリアした人が別のプレイヤーにこのゲームを推めることで、まるで夜物市がたくさんの人に知られていくような構造もすごい! ずっと一人で頑張ってきたユータの力に、私もなれているといいなと思います。 このゲームを始める前、一人旅かあ、いいなあ。今そういう気分だなあと思っていました。でも一人になりたくて一人旅をする時、無人島に行く人はあまりいないかも、と気づきました。知らない町でも、一人なわけじゃない。誰かの営みの明かりを掠め取るように、どこにも行けない自分が知らない町に受け入れられている気がしたいのかもしれない。このゲームは、そんなふうにゲームを超えた旅の経験を与えてくれました。 ずっと、この体験に関してせめてお礼が言いたかったのですが、このゲームの感想を言おうとした時、最初は言葉が浮かんできませんでした。チルいとか、エモいとか、そういうわかりやすい言葉しか手元に最初ありませんでした。でも、よく考えたらチルいもエモいも、どこか寂しさを内包しているというか、やんわりとした表現を纏って秘めている言葉な気がします。誰かと寂しさを分け合いたくて、共有したくて、短縮している言葉なのかなあ、なんて思ったりもしました。 クリアした後、家族や友達と話したくなりました。ソウヤのように人を繋ぐ人にはとてもなれる気はしないけれど、大切な人にも、全然知り合いじゃない人でも、挨拶ができたらいいなと思えました。自分が寂しい時も、誰かが寂しいなんてことを、わからなくても。 いつか会えなくなっても、忘れないことで繋がっていられることを、今はまだとても寂しいけど、いつか愛せるような気がしました。 こんなゲーム体験はなかなかないような気がします。 @ネタバレ終了 ほんとうに素敵な時間をありがとうございました。 夜物市、また何度も観光に行こうと思います。

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  • はじめての!あかねとジョーキョーパズル
    はじめての!あかねとジョーキョーパズル
    カラフルでコミカルで面白かったです! 解答パートに入ってどういうことだろう?となっても戻ってまた質問を見れたりするのがすごくやりやすかったです。 確信に近い質問をした時の効果音の爽快感や、緊張感のあるBGM、キャラクターたちの青春劇もかわいかったです。もっとやりたいです!

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