heart

search

青ちょびれのレビューコレクション

  • 片恋スターマイン
    片恋スターマイン
    前作から通しでプレイさせて頂きました。まとまった時間が必要なので今回は紫季先輩√のみですが、二作品を通した長い時間を美しくまとめられており、エンディングでは深い感動に包まれました。 超絶ネタバレなのでプレイしたひとだけみてください。 @ネタバレ開始 紫季先輩と桃耶ちゃんは正反対のようで共通点が多いです。発言内容や雰囲気の方向性は真逆だけれど、お互いの気持ちが昂ったとき、落ち込んだとき、「時間がとまればいいのに」と思う瞬間などが重なっていて、「以心伝心」を体現しています。 前作では「淡い恋は思い出に」という落とし込み方で、紫季先輩が抱いた名残惜しさが美しく尾を引きます。 今作では「将来」に焦点が当たっていました。南雲家の家庭環境がな障害として立ちふさがりますが、桃耶ちゃんは必死で食い下がります。先輩が外的な抑圧(家庭、地位)を抱えているのに対して、桃耶ちゃんは内的な抑圧を抱えていた(自信がない、卑屈になりがちなど)のですが、今作ではしばしば劇中で取り上げられるとおり、変化しています。その変化は紫季先輩が彼女に齎したもの。 桃耶ちゃんの内面世界を変えた先輩、その影響を受けた桃耶ちゃんはお話の中盤以降で彼の環境を変えていき、相互作用によって二者の将来が重なり合う。 彼らの起点である文化祭、やりたいことをやって―――前作の冒頭における桃耶ちゃんの一生懸命な勇気を、あのときの紫季先輩がどうとらえていたかを知ることで、何倍もの輝きを放ってユーザーの心に届きます。 思い惑う桃耶ちゃんが惨めさを堪えたり下心を赤裸々に吐露する場面がすごく好きです。 苦しみながらも「あなたの幸せを願う」という選択を桃耶ちゃんが見つけた瞬間、目の前の翔くんがそれを実行する、誰にも気づかれないからこその深い愛情にも胸打たれました。 二作品にわたる時間軸、描かれた多くのエピソードの一片ずつを丁寧に拾って編み込んだような、 @ネタバレ終了 素敵な作品でした。次は翔君と桃耶ちゃんの人生を見つめたいです!

    レビューページを表示

  • Eat-Tsuke!
    Eat-Tsuke!
    静かに始まるホラーゲーム。短編小説のように読み進めることが出来ました。プレイ中の画面はシンプルで集中しやすい。終盤より中盤の実は……が意外で、ふたつの点がひとつに結ばれて結末へ収束するのが気持ちよかったです

    レビューページを表示

  • 炎上厳禁王族SNS
    炎上厳禁王族SNS
    まず画面がものすごく動きます。スチルの入れ替わりが数分を待たずに行われ、画面を混乱したオズっちが走り回ったりするので、みていて楽しいです。SNSをやるよ!というテーマに合わせて選択肢も「フォローするかどうか」なのですが、これもSNSを模した画面で行われるのでおしゃれ。本当にプレイヤーがオズっちのアカウントを操作しているようです。ストーリー的にも意外性に富み、というか意外性がすごすぎる。各キャラの背景や経緯は簡単なものが把握できるけれど、本作のみで詳細は明かされませんが、キャラクター同士のかけあいで関わりは十分把握できます。オーギュストさん&オズっちの信頼関係がとっても微笑ましく、彼等の努力が報われて!とおもわずにはいられませんでした。コメント欄やロゼル公爵にみられるシュールギャグも素敵なアクセントで癖になります。お話の展開は勿論、ゲームとしてもとても面白かったです!

    レビューページを表示

  • 彩りのあなたと
    彩りのあなたと
    プレイ画面やタイトルなど、全ての要素が「美術部員の彼女とオレ」を現していて、統一された世界が素敵でした。劇中において、花・絵画など多色をイメーシする表現が用いられるなか、投じられた無彩色の小石。この使い方が印象深く、結末と結びつけて考察する楽しみがあります。立ち絵も美しい!さくっと遊べて、味わい深い一篇でした。

    レビューページを表示

  • 冬蟲禍草
    冬蟲禍草
    全てのエンディングをプレイさせて頂きました。網羅することで初めて全体の仕組みが見えてくる作品で、世界観に没頭させてくれる美しい御伽話です。身の内に四季を宿したあらひとがみの描写が実にすばらしく、雰囲気も最後まで統一され、時に人間が自然に抱く「美しく恐ろしい。そして不意に命を奪う」という点を強く感じさせて頂きました

    レビューページを表示

  • いつも仲よしボクの家
    いつも仲よしボクの家
    題からして悪意の凝縮ですけれども、承知してプレイしても堪えるものがあります。この特大の気持ち悪さを、僅か数分で描写し抜いてプレイヤーの気分を害するという手際の良さ、無駄の無さを賞賛せずにいられません。最高にホラーでした。選択肢は一度目はパパ、二度目はママを選びました

    レビューページを表示

  • J しかばねジャックと氷の心臓 R-15制限版
    J しかばねジャックと氷の心臓 R-15制限版
    メアリ―ルートのエンディングに行きつきました。文字の読みやすさに気が配られていて、テキストウィンドウはシーンごとにスタイルが細やかに変化する。そうしたものに、プレイ中度々気づかされます。度々、というのは多くはストーリーの進行を追うのに集中していて、はっと画面構成の魅力に気づかされ、その繊細な仕事ぶりにどれほどこの作品が手間を惜しまず制作されたかに想いをはせつつ、また世界に没頭しなおせる、ということです。そしてサウンドが耳に心地よいです。本作はサスペンスとして進行していきますが、緊張感のあるシーンでも不穏なときにもサウンドが美しさを喪うことがないので、頭が疲れにくくて助かります。物語の内容は他の方の楽しみを奪うので控えますが、プレイ中はずっと楽しく過ごせました。

    レビューページを表示

  • 本能 :いのちのない詩 :
    本能 :いのちのない詩 :
    全体的に不気味でありながら、静けさが落ち着く作品でした。「私の死神だ」こう認識したとき、「私」の中にどれだけの懊悩が過ったことか。ゲーム終了後にも尾を引く、味わい深い作品でした。暫く世界観に浸っていたいです

    レビューページを表示

  • 紅乙女
    紅乙女
    美しい世界観に、約五分完璧に浸れます。タイトル画面の「ひらく」を押すのを惜しむほどでした。鈴の音、水音、視角的にはアニメーション効果など、演出が細やかで贅沢なゲームです。この続きを是非プレイしてみたい!

    レビューページを表示