夕星のレビューコレクション
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鉛の心臓めちゃくちゃ良かったです。 10代後半、理屈がわからないほど子供ではないけれど、状況をコントロールできるほど大人ではない。 なにものかになりたくて、でもなれなくて、諦観の泥に沈んでゆく。 文章が上手いだけに状況が胸に迫りました。 途中で差し挟まれる乙女要素のもだもだきゅんきゅん感も。 最終的に、一歩踏み出せる主人公は強くて優しい子だと思いました。 その一歩は必ずしも明るい方へつながっている訳ではないだろうけれど、自分で歩き出せたということ、それこそがとても尊い。
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レイヤーif シュレディンガーの猫桃缶ひとつでこんなに大騒ぎになるとは。 どのルートもそれぞれ違う結末を迎えますが、この桃缶ヤバい、と察した主人公の勘は間違っていなかったのだなあ……。 どのルートも楽しめました。煙の演出が凝ってて好きです。
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道玄坂女子中学2年A組オカルトカルテット怪奇ファイル01賑やかに動くキャラたちがかわいい。 途中までの思わせぶりなフリを裏切りつつ、序盤から仕込まれている伏線回収で納得の結末に落とし込むエンディングに感心しました。 おもしろかったです!
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真説安達ケ原安達ヶ原、というタイトルで赤ずきんから入ることみまず混乱し、 次から次に起きる超展開とそのパロディ元の多種多様さに困惑し、 怒濤の勢いで最後まで読み進めました。 くそう知識が足りなくてネタを全部拾えたとは思えない……。 ぜんぜんわかった気がしないのに妙に面白かったです。すごい。