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作品「真昼の暗黒」のレビュー

  • 浦田一香 浦田一香
    プレイし終わって、いえ、プレイ開始直後から
    これはすごいゲームに出会った。
    そう思いました。
    私にはとても刺さりましたね。

    人は誰でも闇を抱えています。
    その闇の大きさや形に違いはあれど
    一言では形容できないような、
    醜いものであります。
    それと同時に私は人間らしさの証明であると考えます。
    人間らしさとは弱さのことだと思います。
    人は他の動物に比べ、知恵がなければ脆弱な生き物です。
    知恵によって進化してきました。
    ですが同時に知恵によって苦悩します。
    高度に発達した社会に生きる上で
    苦悩は尽きません。
    登場人物達も幼少期のトラウマなどから
    苦悩した末に、闇を大きくしていきました。

    幼少期というのは弱さに守られる時期でもあります。
    誰かに守られたい。
    わかってもらいたい。
    など、弱さを盾にわがままを繰り返す時期です。
    そんな時期に大切なものが欠落していては、
    社会に適した大人になることはできません。
    そうして、生きづらさを抱えてしまうのです。

    「苦悩こそが登場人物を魅力的にする」
    とある小説の書き方の本に書いてありました。
    まさにこの作品が体現してくれました。
    清廉潔白な人などいません。
    誰もが悩みや闇を抱え、生きづらさに苦しんでいます。

    どこまでもねじ曲がり、墜ちていく。
    そんな言葉に魅力を感じるのなら、
    この作品を強くおすすめします。

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真昼の暗黒 評価 89
真昼の暗黒
姉と二人で団地に暮らす小学生・昼間ミサ。 しかし、ある日突然姉が大量の血痕を残して失踪してしまう。 ミサの前に現れた事件の謎多き担当カウンセラー・暮方計を巻き込み、事件は否応無しに泥沼にはまってゆく。 果たして主人公は姉を連れ去った犯人を見つけ出すことができるのか? ■プレイ時間 7時間 ■制作ツール ティラノビルダー ■サイト http://summertimeinblue.net/mahiru/ ■スチル 41枚(差分抜き) ■エンディング数 4種? ■ご注意 ブラウザ版でも動作が確認されていますが、基本的には動作の安定するダウンロード版を推奨しています。 iPadやスマートフォン等の対応はしておりません。